日経の「防衛費の研究」シリーズ記事は政治家の走狗、政治部記者が自民党国防部会の歓心を買うためのヨイショ記事

防衛費、世界2位から9位に転落 「失われた20年」映す
防衛費の研究⑥ 防衛力、経済と連動

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA181ED0Y2A710C2000000/

最終回はアリバイ工作です。ほら、ボクたちはバランスよく書いていますよ、と言い訳できるような内容です。

最後の、
>第一生命経済研究所の石附賢実氏は「防衛力の向上には経済成長が土台となる」と話す。「GDPの何%を充てるかという議論に終始するのではなく、経済を伸ばす方策を真剣に検討する必要がある」と強調する。

はじめにここがあるべきでしょう。
国家の経済的、財政的基盤をないがしろにした主張をはじめの方にもってきたのは作為的なものでしょう。かつての大日本帝国は戦時特別会計を「発明」して、日銀に国債を引受されて最後は敗戦で破綻、国民は財産を失いました。そしてソ連も分不相応な軍拡を続けて崩壊しました。

シリーズを始めるならば、まず国防と財政、経済的基盤がどうあるべきかを宣言すべきだったでしょう。読者が読むのはシリーズの1~4回目ぐらいです。そのあたりは自民党の国防部会の主張そのまま見たい内容です。一番読まれないのが最終回。

それもそのはずで、担当した重田俊介、三木理恵子、塩崎健太郎、朝比奈宏、根本涼の各記者は政治部の記者や防衛省担当です。シリーズ通して記者名はなく、最後だけというのは憶測を呼ぶでしょうね。
記者クラブの記者の中でもっとも下劣なのが、政治家のケツを舐めるのが仕事の政治部記者です。彼等の仕事はジャーナリズムではなく、政治と行政のPRです。しかもこのシリーズは知ってか知らずか、間違いや事実誤認が大変多い。

この記者たちの名前をよく覚えておきましょう。


>冷戦終結後の1995年、日本は米国に次いで世界で2番目に防衛費が多かった。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)のデータをみると当時の日本の防衛費は499億ドルで世界全体の7%ほどに上った。
>国際通貨基金(IMF)によるとこの年の日本の名目GDPは5兆5千億ドルで、世界の18%を占めた。GDP比1%の目安がある日本の防衛費が同2.5%だったフランスの401億ドルや同2.9%を充てた英国の382億ドルを上回っていた。

>日本の防衛費の絶対額が減ったわけではなく、他の国の軍事費が伸びた面が大きい。

>SIPRIのデータによると、中国はGDP比を高めたわけではない。2%弱を維持している。この間に名目GDPで日本を抜いて世界第2の経済大国になり、成長を背景として軍事費の伸びを実現した。


このあたりの話は既に何度もご案内しております。経済的な基盤がなければ、防衛はなりたちません。それを否定して勇ましい軍拡を借金でできるのだ、カネは刷ればいくらでもあるのだ、と主張してきたが、暗殺された安倍晋三と自民党の国防部会の先生方でしょう。
恐らくは後の歴史書は安倍晋三暗殺によって、日本の経済危機と借金軍拡が回避されたと書くことになるでしょう。

>「中国の3分の1以上、2分の1をやや下回る程度を安定的な抑止力確保のためのひとつの目安と考えることもできる」。防衛省のシンクタンクの防衛研究所は5月に公表した「東アジア戦略概観2022」で防衛費の水準を巡り提起した。
>SIPRIの20年のデータに基づくと日本の防衛費は中国の5分の1ほどだ。仮にGDP2%の水準なら中国の4割程度に拡大し「3分の1以上」を満たす。


これも何度もご案内ですが本来中立であるべき防衛研究所が安倍晋三や国防部会の走狗となって、彼等に都合いい話を繰り返しています。防衛省や岸大臣がロシアのウクライナ侵攻にあたって防衛研究所のスタッフのメディア露出を許可したのも、防衛省のシンクタンクとして防衛研究所の知名度、権威を高めて、それを安倍晋三や国防部会が利用するためではないか、ということを疑われても仕方ないでしょう。

防衛研究所は予算的な裏付けがなくても軍拡ができると主張するのであればシンクタンクの看板を下ろすべきです。
そして攻守三倍の法則で「中国の軍事費の三分の一」を目指すというのも噴飯です。中国の国境は極めてながく、多くの仮想敵に囲まれています。内部には少数民族問題なども抱えて氾濫防止の重しとして軍が必要です。
そして我が国は米国と同盟を結んでおり、一国で中国と対峙しているわけではない。
いっその事防衛研究所は組織ごと自民党に移管した方が宜しいのではないでしょうか。

経済的な視野や視点で防衛をみることもなく、専門記者も交えずに、このような自民とのご機嫌伺いで、しっぽを振るような記事を書くことが日本を代表する経済媒体の仕事ではないでしょう。
ですから昔から、日経は後ろから、下から読めといわれています。
一番役に立つのが周面の文化欄、そして「下」というは広告であり、日経が編集に関わっていない。その上が雑報で通信社などからの小さな記事だからです。

■本日の市ヶ谷の噂■
昨今防衛省会見で岸大臣に旧統一教会の質問をしているのは、ジェーンズの高橋浩祐記者だけ。防衛省の走狗、防衛記者クラブは忖度してこの手の質問をぜず、そのくせ高橋記者の質問を引用して姑息に記事を書いている、との噂。

本日のおすすめ本です。
縮小ニッポンの再興戦略(マガジンハウス新書) (マガジンハウス新書 007) - 加谷珪一
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実は起業者、働き方に関する漫画です。
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