軽装甲機動車について 訂正・追記

 【訂正】
この記事で冒頭で公開するはずでなかった、内部の付加装甲の写真が陸幕広報室の意図に反して掲載された誤って掲載されたかのような、記述をしましたが、誤りでした。SATマガジンは陸幕広報室の完全な調整の元に撮影・取材でした。関係者にお詫びし、訂正します。
 


 SATマガジン、9月号26ページの軽装甲機動車の写真にドアの「内張」が写っています。これは通常のクッションの入った内張ではありませんでした。
 某誌では撮影はNGだったらしいですが。

 実はは内張装甲で、これによって7.62ミリ通常弾に耐えられるようになったらしいです。話には聞いていましたが、写真でも見たのは初めてです(装甲ではなく、スポールライナーである可能性もあるとぼくは思っています)。

 軽装甲機動車の防御力は「秘」扱いになっていますが、ぼくの知るところでは5.56ミリボール弾までにしか耐えられません。それは陸自の下車歩兵が7.62ミリ機銃を5.56ミリのミニミに切り替えているからでしょう。
 自分たちの火器に装甲の防御レベルを合わせることは多々あります。

 ですが、実戦では土嚢を中に積まないと危なくて戦えない、という隊員もいます。

 装甲を付加するならばモジュラー型の外装式にすべきでした。その方が被弾した際に修理が容易ですし、増加装甲の強化も容易です。

 通常、VBLなどこの手の軽装甲車輛は7.62ミリ弾に耐えられる程度の装甲が普通です。無論メカム社が開発していたエイコーンなど例外は存在します。
 ただ、メーカーは、例えば南アのOMC社でもRG-32など5.56ミリまでに耐えられる装甲の薄いタイプもオプションとして用意している場合もあります。

 ですが5.56ミリ用を選ぶユーザーは少ないようです。選ぶとしたら治安維持用でしょうが、治安用としてもカラシニコフが普及しているようなところでは心許ないでしょう。


 ネットなどでは軽装甲機動車の前面は12.7ミリ機銃弾に耐えられるとされていますが、これはないでしょう。

 防衛省の報告書「防衛生産・技術基盤」の14ページにはイラク任務に対応するための改良例が掲載されています。
 http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/meeting/seisakukaigi/pdf/09/1-2.pdf
 これによるとフロントグラスが「7.62mm小銃弾(普通弾)に抗たんするためのガラス部の改修」とあります。つまり、フロントグラスは7.62ミリ弾に耐えられるように「強化」されたわけです。
 このことはぼくが入手したイラク派遣に際する装甲車輛改修に関する書類にも記載されています。

 仮に正面装甲が12.7ミリ弾に耐えられるならば、何故面積が大きく、しかも被弾可能性の高いフロントグラスが7.62ミリ弾にすら耐えられなかったのでしょうか。非常にアンバランスではないでしょうか。
 

 ぼくの知っている自衛官の友人・知人は一人も軽装甲機動車の防御力に関して口外しません。守秘義務があるからです。ですから技本の発表会で、説明員が「ご存じでしょうから」と5.56ミリ弾にまでしか耐えれませんと初対面の人間(しかも清谷信一に)話したのには驚きました。
 無論それ以前から複数のソースから軽装甲機動車に関するこの話を聞いてはおりましたが。


 過日、産経新聞の自衛隊レポートで12.7ミリに耐えられると書いていましたが、広報担当者の言ではないと思います。「秘」扱いの事項を広報がぺらぺら喋ることは普通あり得ません(だったらぼくらの仕事も随分と楽になるのですが)。
 もし仮に広報担当者がこのような話をし、それが活字になったのであれば、叱責程度では済みません。かなり重い処罰を受けることになります。

 この程度のことは秘扱いすべきではありません。大抵の国では情報公開されているようなことです。
 やたらと不必要に情報を隠すと、内部の人間も何が本当に機密なのかわからなくなりますから機密保持がどうしても緩くなるし、納税者の議論も盛り上がりません。 つまり国民の関心も無くなってしまいます。

 例えば軽装甲機動車をPKOで使って問題ないかということが話題になった場合、装甲が12.7ミリ弾に耐えられるか、5.56ミリ弾にまでしか耐えれないのかで、はまったく議論の前提が変わってきます。
 
 自衛隊には更なる情報開示が必要です。
 


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