防衛省御用達月刊MAMOR連載「軍事ライター」水野寛之氏のためにする反論 その1
ぼくは週刊東洋経済の2012年1/21号の「自衛隊のコスト」 という特集の「開発の総本山・技本その実力は本物か」という記事を書きましたが、これに対して月刊MAMORのライターの水野寛之氏は以下の様な批判を自身のブログで書きました。
「東洋経済」1/21号の記事に関する考察
http://hiro2.txt-nifty.com/backyard/2012/01/121-e78d.html
これに対してぼくは以下の反論を書きました。
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その1
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_10.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その2
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_11.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その3
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_12.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その4
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_13.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その5
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_14.html
で、水野寛之氏はこれについて自身のブログで再反論を行っております。
清谷氏への反論とか、そんな感じ
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/38977/59358218
これが非常に面白い。
『ちなみに「防衛省御用達」ってのは揶揄なんだろうけど、MAMORの1コーナーを書いているだけで、御用達でもなんでもない』
だそうです。
ですがMAMORが「御用雑誌」であることは防衛省も認めている周知の事実です。
実際防衛省のHPでは月刊MAMORの編集者やライター各氏を紹介しております。
一般の民間雑誌をこのように防衛省がHPで紹介なんかしませんよ。
http://www.mod.go.jp/j/publication/kohoshiryo/mamor/prof.html
御用達というのは揶揄でもなんでありません。ぼくは水野氏は防衛省のMAMOR紹介ページにも名前と紹介が載っていることを指摘ているだけです。普通のライターは防衛省のHPで紹介されたりしませんよ。また別に水野氏本人が防衛省と直接仕事をしているなんで書いておりません。
ただ御用雑誌で仕事をするということは、一般の雑誌よりも、より高い知識や見識が求められるのではないかということです。
水野氏は上記のブログで
「日本の無人機は兵器じゃないけどね」
と、書いていました。これをぼくは批判しましたが、水野氏は再反論しています。
『ここは単純で、私は「装備品=兵器」とは考えていないわけです。テントだって無線機だって装備品だけど「兵器なの?」ってことです。まだ装備化されていないけれど、MAMOR5月号で書いた「IED探知」の装置だって、兵器とは思えない。それとも、軍事専門家は「装備品=兵器」という認識なのかな。そっちの方が多くの一般人からしたらおかしくないかい?東日本大震災で活躍した「野外入浴セット2型」を指さして、「兵器だっ!このお湯で溺死させるつもりだなっ!」とか言う人いる?』
全く軍事の知識がないのか、意図的に話を混乱させようとしているのか、あるいはその両方でしょう。
偵察や砲兵観測用の機材でありシステムの一部であるUAVが兵器ではないと。「野外入浴セット2型」と同じようなものだと。であれば、グローバルホークやプレデターも「兵器」ではないとい主張なのでしょう。
恐らく水野氏はRF-4J偵察機やE767なども「野外入浴セット2型」と同じで火が出ないので、「兵器」ではないと考えているのでしょう。
それとも「大きな火の出ない玩具」は兵器の範疇に入るのでしょうか。
恐らく水野氏はガメラレーダーなども電磁波が弱くて照射された航空機が撃墜されるわけではないから、兵器ではないと主張するのでしょう。
また水野氏は無線機やIED探知装置も「武器」ではないと断言しています。
国際的にみればこれらは武器=兵器のカテゴリーに入るのは常識です。
因みに軍用UAVはワッセナー・アレンジメントの規制対象になっております。
水野氏の反論は子供の言い訳のようなものです。
かつて我が国は人道援助で対人地雷処理システムを輸出する際に、対戦車地雷処理システムは兵器だが、対人地雷処理システムは兵器ではない、汎用品だというトンデモな理屈をこねて輸出したことがありますが、ワッセナー・アレンジメントではこれは兵器と認識されております。
まあ、ですから水野氏の認識は政府並と言えなくもないのですけども。
またこのような主張を水野氏がしようと、FFRSもFFOSも先の大震災で一度も飛ばかなったという事実が覆るわけではありません。
クライアントである技本、防衛省を擁護したいキモチはわからんでもないですが、その論拠となる知識が一般読者よりもお粗末であり、主張は願望と思い込みに基づいたものでしかなく、あまりにトンデモです。むしろ水野氏の擁護は技本のイメージを更に貶めているように思えます。
こういう「常識」を持った人が防衛省御用達の月刊MAMORの誌面を作っておられる、しかも防衛省の「研究開発の総本山」である技本のインタビュー記事を長年担当しているかと思うと目眩いすら覚えます。
ぼくは普通「同業者」に対してはここまで辛辣な批判はしません。
ですが水野寛之氏の場合、
「この清谷某という自称ジャーナリストは、そもそもが技術というものについて理解していないんじゃないかと思えてならない」
と、ぼくを揶揄し、有り体に言えば喧嘩を売ってきたわけです。控えめにみても建設的な議論を行おうという態度ではありませんよね。
ですから「人を見て法を説け」で、相応に呵責ない批判を行っております。紳士で無い人間を紳士として扱う必要がどこにあるでしょうか。
ところが水野氏は、ご自分が揶揄されたり、批判されると大人げないと批判します。そして開き直ります。
『「軍事について無知」と言われれば、その通り』
『そもそも私は「軍事ライター」じゃないしね』
などと言い訳をしていますが、本心でそう思っていれば専門のジャーナリストに対して小馬鹿にしたような物言いはできないと思います。
テメェが殴りかかっておいて、反撃されて殴られたら、あいつは野蛮だと言うようなものです。ぼくは自分から喧嘩は売らない主義ですが、売られた喧嘩は基本的に買う主義です。
まあ軍事のライターではないと言っているわけですから、「同業者」でもありませんしね。
自分がやられて嫌なことは人にやらない。それをやったら自分にも返ってくる。水野氏はそのような当たり前の教育を受けてこなかったでしょうか。
それでもぼくがグウの音もでないような指摘をするならば良いのですが、上から目線の割には先の大震災で、飛んだUAVはグローバルホークぐらいだったとか、使用されたUGVは存在しなかったとか、トンデモな「専門知識」を開帳してそれを元にぼくを批判しているわけです。
揶揄したくなるというのが人情というものです。
NEXT MEDIA "Japan In-Depth"[ジャパン・インデプス]に以下の記事を寄稿しております。
<防衛産業も営利企業>政府は防衛産業の持続可能な利益確保の必要性を国民に説明すべき
http://japan-indepth.jp/?p=5052
<武器禁輸緩和>安倍政権は「防衛装備生産基盤の危機回避」という本意を国民に説明せよ
http://japan-indepth.jp/?p=5014
<200億円の海自P-1哨戒機>性能も怪しい高コスト機の開発ではなく現有機の近代化を
http://japan-indepth.jp/?p=4818
朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しました
ロシアとウクライナが簡単に刀を抜けない理由
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014041500002.html
知られざる日本発のクールジャパン的ヒット商品「エア・ソフト・ガン」はなぜ市場を失いつつあるのか?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014032400011.html
月刊ZAITENに「防衛産業はやりたい放題」を寄稿しました。
月刊WEGDE4月号に以下の記事を寄稿しています
先細る防衛産業 中小こそ輸出のチャンス 国はバックアップを
「東洋経済」1/21号の記事に関する考察
http://hiro2.txt-nifty.com/backyard/2012/01/121-e78d.html
これに対してぼくは以下の反論を書きました。
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その1
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_10.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その2
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_11.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その3
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_12.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その4
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_13.html
防衛省御用達、MAMOR誌ライター、水野某氏の批判に対する反論その5
http://kiyotani.at.webry.info/201403/article_14.html
で、水野寛之氏はこれについて自身のブログで再反論を行っております。
清谷氏への反論とか、そんな感じ
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/38977/59358218
これが非常に面白い。
『ちなみに「防衛省御用達」ってのは揶揄なんだろうけど、MAMORの1コーナーを書いているだけで、御用達でもなんでもない』
だそうです。
ですがMAMORが「御用雑誌」であることは防衛省も認めている周知の事実です。
実際防衛省のHPでは月刊MAMORの編集者やライター各氏を紹介しております。
一般の民間雑誌をこのように防衛省がHPで紹介なんかしませんよ。
http://www.mod.go.jp/j/publication/kohoshiryo/mamor/prof.html
御用達というのは揶揄でもなんでありません。ぼくは水野氏は防衛省のMAMOR紹介ページにも名前と紹介が載っていることを指摘ているだけです。普通のライターは防衛省のHPで紹介されたりしませんよ。また別に水野氏本人が防衛省と直接仕事をしているなんで書いておりません。
ただ御用雑誌で仕事をするということは、一般の雑誌よりも、より高い知識や見識が求められるのではないかということです。
水野氏は上記のブログで
「日本の無人機は兵器じゃないけどね」
と、書いていました。これをぼくは批判しましたが、水野氏は再反論しています。
『ここは単純で、私は「装備品=兵器」とは考えていないわけです。テントだって無線機だって装備品だけど「兵器なの?」ってことです。まだ装備化されていないけれど、MAMOR5月号で書いた「IED探知」の装置だって、兵器とは思えない。それとも、軍事専門家は「装備品=兵器」という認識なのかな。そっちの方が多くの一般人からしたらおかしくないかい?東日本大震災で活躍した「野外入浴セット2型」を指さして、「兵器だっ!このお湯で溺死させるつもりだなっ!」とか言う人いる?』
全く軍事の知識がないのか、意図的に話を混乱させようとしているのか、あるいはその両方でしょう。
偵察や砲兵観測用の機材でありシステムの一部であるUAVが兵器ではないと。「野外入浴セット2型」と同じようなものだと。であれば、グローバルホークやプレデターも「兵器」ではないとい主張なのでしょう。
恐らく水野氏はRF-4J偵察機やE767なども「野外入浴セット2型」と同じで火が出ないので、「兵器」ではないと考えているのでしょう。
それとも「大きな火の出ない玩具」は兵器の範疇に入るのでしょうか。
恐らく水野氏はガメラレーダーなども電磁波が弱くて照射された航空機が撃墜されるわけではないから、兵器ではないと主張するのでしょう。
また水野氏は無線機やIED探知装置も「武器」ではないと断言しています。
国際的にみればこれらは武器=兵器のカテゴリーに入るのは常識です。
因みに軍用UAVはワッセナー・アレンジメントの規制対象になっております。
水野氏の反論は子供の言い訳のようなものです。
かつて我が国は人道援助で対人地雷処理システムを輸出する際に、対戦車地雷処理システムは兵器だが、対人地雷処理システムは兵器ではない、汎用品だというトンデモな理屈をこねて輸出したことがありますが、ワッセナー・アレンジメントではこれは兵器と認識されております。
まあ、ですから水野氏の認識は政府並と言えなくもないのですけども。
またこのような主張を水野氏がしようと、FFRSもFFOSも先の大震災で一度も飛ばかなったという事実が覆るわけではありません。
クライアントである技本、防衛省を擁護したいキモチはわからんでもないですが、その論拠となる知識が一般読者よりもお粗末であり、主張は願望と思い込みに基づいたものでしかなく、あまりにトンデモです。むしろ水野氏の擁護は技本のイメージを更に貶めているように思えます。
こういう「常識」を持った人が防衛省御用達の月刊MAMORの誌面を作っておられる、しかも防衛省の「研究開発の総本山」である技本のインタビュー記事を長年担当しているかと思うと目眩いすら覚えます。
ぼくは普通「同業者」に対してはここまで辛辣な批判はしません。
ですが水野寛之氏の場合、
「この清谷某という自称ジャーナリストは、そもそもが技術というものについて理解していないんじゃないかと思えてならない」
と、ぼくを揶揄し、有り体に言えば喧嘩を売ってきたわけです。控えめにみても建設的な議論を行おうという態度ではありませんよね。
ですから「人を見て法を説け」で、相応に呵責ない批判を行っております。紳士で無い人間を紳士として扱う必要がどこにあるでしょうか。
ところが水野氏は、ご自分が揶揄されたり、批判されると大人げないと批判します。そして開き直ります。
『「軍事について無知」と言われれば、その通り』
『そもそも私は「軍事ライター」じゃないしね』
などと言い訳をしていますが、本心でそう思っていれば専門のジャーナリストに対して小馬鹿にしたような物言いはできないと思います。
テメェが殴りかかっておいて、反撃されて殴られたら、あいつは野蛮だと言うようなものです。ぼくは自分から喧嘩は売らない主義ですが、売られた喧嘩は基本的に買う主義です。
まあ軍事のライターではないと言っているわけですから、「同業者」でもありませんしね。
自分がやられて嫌なことは人にやらない。それをやったら自分にも返ってくる。水野氏はそのような当たり前の教育を受けてこなかったでしょうか。
それでもぼくがグウの音もでないような指摘をするならば良いのですが、上から目線の割には先の大震災で、飛んだUAVはグローバルホークぐらいだったとか、使用されたUGVは存在しなかったとか、トンデモな「専門知識」を開帳してそれを元にぼくを批判しているわけです。
揶揄したくなるというのが人情というものです。
NEXT MEDIA "Japan In-Depth"[ジャパン・インデプス]に以下の記事を寄稿しております。
<防衛産業も営利企業>政府は防衛産業の持続可能な利益確保の必要性を国民に説明すべき
http://japan-indepth.jp/?p=5052
<武器禁輸緩和>安倍政権は「防衛装備生産基盤の危機回避」という本意を国民に説明せよ
http://japan-indepth.jp/?p=5014
<200億円の海自P-1哨戒機>性能も怪しい高コスト機の開発ではなく現有機の近代化を
http://japan-indepth.jp/?p=4818
朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しました
ロシアとウクライナが簡単に刀を抜けない理由
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014041500002.html
知られざる日本発のクールジャパン的ヒット商品「エア・ソフト・ガン」はなぜ市場を失いつつあるのか?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014032400011.html
月刊ZAITENに「防衛産業はやりたい放題」を寄稿しました。
月刊WEGDE4月号に以下の記事を寄稿しています
先細る防衛産業 中小こそ輸出のチャンス 国はバックアップを
WEDGE 2014年4月号2014年4月号-【電子書籍】
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この記事へのコメント
URL先サイト見ましたが、10行ぐらいでグロッキーしました。
基本的におつむが弱く、しかも根性が腐っている人間?の書いた文って駄目なんですよ、、、メンタル弱いからw
狂っている者と話すのもきついですが、幸いだいたい狂人は文をかけないので助かってますが(あるいは狂人の書いた文をいまだ知らないでいられている?)
ましてITなど防衛より先進の技術をかじった人なら防衛省の広報(御用)誌に自分の専門分野外でも書きたいことを書いてもそれらしく聞こえる、誰も挑戦しないし出来ない。
そういった意味でキヨタニ先生のカウンター記事は重要だと思います。
内容以前に文章が読みにくいです。この方、プロなんですよね?