米・欧3機種に絞り選定=新戦闘機調査費要求へ-防衛庁
航空自衛隊F4戦闘機の後継となる次期主力戦闘機(FX)が米国の最新鋭F-22戦闘攻撃機とF/A-18スーパーホーネット、ユーロファイターの3機種に絞り選定作業を本格化させている、との報道です。
今日別件の取材で防衛庁にいってきたんですが、特にそのようなアナウンスはない、とのことでした。おそらく空幕か商社筋あたりの観測気球ではないでしょうか。
F-22はアメリカがライセンスをさせてくれないでしょう。あとは価格が高い。と云うことで難しい。しかしながら、ライセンス生産を諦めるならば、目はあるでしょう。
議会からいまだF-22の値段高すぎ(当初の約200億円から約160億円ほどまで下がっている)叩かれてます。日本にある程度の数を輸出できるならば単価を下げることができるわけで、向こうさんにもメリットがある。
日本としてもアメリカに恩を売れるし、ある程度値段交渉も可能で以外に安く導入できるかもしれない。
常識的に考えればもっとも有力なのがF/A-18スーパーホーネット。既に米海軍・海兵隊で運用されて、コンバットプルーブンされています。ライセンス生産の許可も下りるでしょう。
ですが、過去航空自衛隊の戦闘機は米空軍機ばかりです。海軍機を採用するでしょうか。インターオペラビリティといっても空自のカウンターパートは米空軍です。しかも機体の基本デザインはF-16と同時期で決して新しくは無い。
だったらF-15Eをベースにしたマルチロール機の方が安く上がる。何しろ既にF-15は我が国で導入、ライセンス生産されています。ライセンス生産するにしてもコストは下がる。しかも、訓練、保守コストは現用のF-15とかなりの部分が共有されるので、他の候補より圧倒的にライフ・サイクル・コストが低い。このような意見にどう反論するのか。
さて、一番可能性が低いのがユーロファイターです。過去FXに欧州機は候補には挙がりましたが、全て当て馬。空自は初めから全て米空軍機ということで結論をだしてましたから。
ですが、近年海自が自衛隊初の「欧州製作戦用航空機」としてEH-101ヘリを採用しました。時代が徐々に変わっている。
それからF-2の時は自国開発が米国の横やりで流れ、F-16をベースにすることになり、しかも決定後米議会から二階にあがってハシゴを外されるようにソースコードの引き渡しの拒否を受けたわけです。また、国家予算に余裕はなくアメリカから言い値で戦闘機を導入できる時代じゃない。
しかもどうせ導入するにしても60程度、たまには空幕、防衛庁に「冒険」して欲しいものです。ここでユーロファイターを買っておけば今までみたいにはいかないよ、というサインをアメリカに送れます。 以外にユーロファイター=タイフーンという線はあるかもしれません。その際愛称は無論「台風」ということで。
コストの面と機体設計の新しさでいえばグリペンが良いような気がします。
(時事通信) - 8月23日6時2分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050823-00000009-jij-soci
今日別件の取材で防衛庁にいってきたんですが、特にそのようなアナウンスはない、とのことでした。おそらく空幕か商社筋あたりの観測気球ではないでしょうか。
F-22はアメリカがライセンスをさせてくれないでしょう。あとは価格が高い。と云うことで難しい。しかしながら、ライセンス生産を諦めるならば、目はあるでしょう。
議会からいまだF-22の値段高すぎ(当初の約200億円から約160億円ほどまで下がっている)叩かれてます。日本にある程度の数を輸出できるならば単価を下げることができるわけで、向こうさんにもメリットがある。
日本としてもアメリカに恩を売れるし、ある程度値段交渉も可能で以外に安く導入できるかもしれない。
常識的に考えればもっとも有力なのがF/A-18スーパーホーネット。既に米海軍・海兵隊で運用されて、コンバットプルーブンされています。ライセンス生産の許可も下りるでしょう。
ですが、過去航空自衛隊の戦闘機は米空軍機ばかりです。海軍機を採用するでしょうか。インターオペラビリティといっても空自のカウンターパートは米空軍です。しかも機体の基本デザインはF-16と同時期で決して新しくは無い。
だったらF-15Eをベースにしたマルチロール機の方が安く上がる。何しろ既にF-15は我が国で導入、ライセンス生産されています。ライセンス生産するにしてもコストは下がる。しかも、訓練、保守コストは現用のF-15とかなりの部分が共有されるので、他の候補より圧倒的にライフ・サイクル・コストが低い。このような意見にどう反論するのか。
さて、一番可能性が低いのがユーロファイターです。過去FXに欧州機は候補には挙がりましたが、全て当て馬。空自は初めから全て米空軍機ということで結論をだしてましたから。
ですが、近年海自が自衛隊初の「欧州製作戦用航空機」としてEH-101ヘリを採用しました。時代が徐々に変わっている。
それからF-2の時は自国開発が米国の横やりで流れ、F-16をベースにすることになり、しかも決定後米議会から二階にあがってハシゴを外されるようにソースコードの引き渡しの拒否を受けたわけです。また、国家予算に余裕はなくアメリカから言い値で戦闘機を導入できる時代じゃない。
しかもどうせ導入するにしても60程度、たまには空幕、防衛庁に「冒険」して欲しいものです。ここでユーロファイターを買っておけば今までみたいにはいかないよ、というサインをアメリカに送れます。 以外にユーロファイター=タイフーンという線はあるかもしれません。その際愛称は無論「台風」ということで。
コストの面と機体設計の新しさでいえばグリペンが良いような気がします。
(時事通信) - 8月23日6時2分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050823-00000009-jij-soci
この記事へのコメント
最低、あと50年は外部購入しかない訳ですから国内技術の向上と基盤育成を忘れないでいただきたいものです。
最も、現在の日本産業の発展は航空産業を諦めた為という面もあるのを忘れてはいませんが。
ところで、先月の月刊軍事研究にてキヨタニさんが提案された海保の国境警備隊化の件ですが
何か反応はありましたか?
選挙後に中堅処の将来有望議員が取り上げてくれるといいのですが
>最も、現在の日本産業の発展は航空産業を諦めた為という面もあるのを忘れてはいませんが。
仰る通りの面は確かにありますね。しかしながら、日本の航空産業界が民間機市場に果敢に乗り込んでいたらもっとコスト意識が徹底し防衛庁向けの機材の値段も下がっていたと思います(まあ、失敗してよけいひどい状態になったかもしれませんが)
海保の増強に関しては自民党でもかなり前から色々案がだされてるようです。ただ、官庁のナワバリに関係してくるので簡単にはいかないでしょう。
空自もMDやらシェルターやらいろいろ物いりで、あんまり高いのは買えないでしょう。
ところで日本はあのような貧弱な道路しかなのに、なぜVTOLの開発をしないのでしょうねぇ・・。
一時期ハリアーを導入しようという時期もあったんですがね。
同じ世代の機体が採用されたら立場がない。