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zoom RSS 経産省のクールジャパンは寒い日本(笑。官製ベンチャーキャピタルはクズ。

<<   作成日時 : 2017/08/08 15:18   >>

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国のリスクマネー試練
革新機構、VB育成苦戦

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC26H1L_W7A720C1MM8000/

> 東芝の半導体メモリー買収に動く官民ファンドの産業革新機構。大型再編で注目される中、もう一つの柱のベンチャー投資はエグジット(投資回収)案件の8割超で損失を出していることが日本経済新聞の調べで分かった。「次世代の国富を担う産業創出」を掲げ、民間で負えないリスク資金を注ぐが、ベンチャー育成で苦しむ姿が浮かんできた。

>「日本発の漫画やゲームを米ハリウッドで映画化しよう」。こんな野望を胸に、革新機構が2011年秋に設立したオールニッポン・エンタテインメントワークス(東京・港)が6月、フューチャーベンチャーキャピタル(FVC)に売却された。計22億円を出資したが映画化はゼロ。FVCの取得額は3400万円。ほぼ「全損」だ。

>経営は混乱した。業界から招いた日本人経営陣は次々と交代。米国在住トップを高額報酬で迎えたが「日米の連携を欠き運営費が膨らんだ」(FVCの冨永真哉執行役員)。最近は毎年3億〜4億円の最終赤字。革新機構は映画化のメドが立たない中で2回追加出資し、傷を深めた。

>09年7月に15年限定で発足した革新機構は3千億円の出資金に、借入金への政府保証を加えた2兆1千億円が元手だ。出資金の95%は財政投融資。118件に1兆円弱を投じ、16年度末で1千億円以上の投資利益を得たが、大半は電機3社の液晶統合会社の上場益など「再編投資」で稼ぐ。


そもそもクールな人間は自分のことをクールなんていいません(笑

結局経産省は予算さえ増えればいいわけで責任なんてとりませんから。
つかみが値の予算をとってきて、怪しげなコンサルやら自称プロデューサーにカネをばらまけばそれで仕事はOKです。だって2年も経てばそこの部署から異動しています。5、6年後には別な人が責任者ですからね。

まあ、結果を求めるならば経産省の次官以下、局長、審議官クラスまで個人保証をして貰いましょうや。少なくともとも退職金は事業に失敗すれば召し上げる。本来家屋敷や預金も全部召し上げるべきですがね。

そうやらないと真面目にやりませんよ。税金にたかる寄生虫にカネをばらまくだけで終わります。しかもこれまた原資は批判の多い財政投融資のカネで、国会の監視が届かない。


そんなに簡単に商売の目利きができるならば、我々商人は苦労しません。
ぼくだって、この6年ぐらいで見切ってやめた商売もあるし、立ち上げたビジネスもいくつかあります。すべてオウン・リスクでやってきました。また初めは鳴かず飛ばずで、7、8年も経ってから急に拡大したビジネスもあります。
自分のお金を自分の会社の運命がかかっているから真剣にならざるを得ません。

役所が失敗しても自分の懐は痛みませんからね。

因みにぼくは90年ぐらいから日本の漫画やアニメは世界に伝播すると記事にしていましたが、当時は基地外扱いされることが多かったです。外務省が言う日本文化とは歌舞伎とか生け花とか茶の湯とか、高級かつ伝統的な「威張りが効きそうな」日本文化ばかりで、これらをいくら紹介しても現代の日本人のことはわからず、税金使ってこういうい高級文化ばかりを紹介していればむしろ誤解を助長すると主張しました。

また現在の日本を紹介するならば、アニメや漫画、食文化ならば会席料理よりも、牛丼やラーメンを紹介すべきだと主張してきました。

現状がどうなっているかは、説明するまでもないでしょう。

90年代からこれから軍隊の装甲車の主力は装輪装甲車になるいいましたが、当時は自称「訳知りのマニア」諸氏は装輪厨とかいって批判しておりました。で、現在殆どの装甲車は装輪装甲車となっています。


こういう予測をする力はいくら大学や大学院で勉強しても身につきません。
またいくら統計をみてもわかりません。未来の統計というはありません。

ですから予測能力はかなり属人的なものだと思います。

無論山勘でいっているわけではなく、それまでの取材や勉強したことをベースに仮説を立てるわけです。その上で最後はやはり勘になるわけです


フランスへのおたく文化の伝播の過程を書いた「ル・オタク」を出したのは20年前でした(その後文庫化)。

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「日本発の漫画やゲームを米ハリウッドで映画化しよう」なんて成功するわけないでしょう。昔もハリウッド進出を目指した企画もありましたが、みんな失敗しました。そもそも世界で売れるものを作ろうとなると、極めて大雑把なものになります。ある意味馬鹿で単純だからアメリカ映画は世界中で売れるわけです。
例えば村上春樹なんてフランスでは何十万部も売れています(ぼくがどこがいいのかよくわかりませんが)。

でも、日本の文化ってそうじゃ無いでしょう。むしろ感性はフランスに近いでしょう。
アメリカの商業文化は競争が激しく、しかもたような人種や層に売り込むために単純化されています。
対して、元来日本やフランスなどのものは得てして、暗黙知やいい意味でのアマチュアリズムを肯定する文化です。
ハリウッド進出なんてのは、マラソン選手がいきなりボディビルを始めて成功することを目指すようなものです。

我が国のアカデミズムや官僚では米国留学組が多いのですが、アメリカ的価値観がすべてで、それが正しいという悪い意味でアメリカナイズされて帰ってきた人が多く、しかも悪いことに彼らには自覚症状がありません。ですからアメリカ真似してベンチャーとかいいますが、ビジネス慣習も違うし、実際アメリカでも統計を見ればベンチャーは実は減っているし、儲かってもいません。
アメリカのビジネス・メディアの戯言だけを信じていては真実は見えません。

ハリウッドを目指せというのは馬鹿な田舎者の発想ですよ。世界で売ること=ハリウッド進出ではないでしょう。


そもそも金儲けなのか、日本の文化を発信するのかも不明瞭で、ミッドウェー海戦みたいな感じですよね。

どうせやるならば、例えばアラブ圏です。日本語の漫画やアニメ、小説の翻訳に補助を出すとかするなどした方が宜しいでしょう。アラブ、中東ではまだまだ海賊版が横行していますが、若年層が多く、今後所得も拡大すれば世界有数の市場になるでしょう。そしてそもそも対日感情が地域です。
フランスにはアラブ研究所という機関がありますが、そのような機関を立ち上げて、そこと共同で日本のポップカルチャーを紹介するなどの方法もあるでしょう。

迂遠なようですが長期的にみて、それは大きな利益になるでしょうし、国家でないとできない話です。
フランスなんぞは政府主導でそういう商売を育ててきた。だからユーロ高になっても日本人はおフランスにいって、
買い物したり、高いレストランにいったりします。

アメリカ基準が正しいのであれば、フランスも高級なフレンチなんぞやめて、ステーキハウスとハンバーガー屋だけを増やせばいいわけですが、それをやったらおフランスに旅行客なんぞ来やしません。

ハリウッド進出なんて民間に任せておけばいい話です。
そして失敗すれば自己責任。税金を投入して博打をやる必要はありません。



Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
災害派遣に不向き「AAV7」
http://japan-indepth.jp/?p=35263

週刊朝日にコメントしました。
「司法試験に合格した?」と驕る稲田朋美氏 陸自“2.15クーデター”で撃沈〈週刊朝日〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170730-00000022-sasahi-pol




米国式資本主義の問題を知る良書です。



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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
お邪魔します。
 本来は「民間は個別で具体的かつ比較的短期で結果が出る事をやり、国と言った公は環境といった全体的かつ中長期的な事をやる」というのが本来の役割分担なのでしょうが、日本の政治家の多くは「注目されたい、ちやほやされたい」人間が少なくなく、かつ一人の総理も元でも複数回閣僚が入れ替わったりするような状況ですので、民間以上に「短期で華々しい成果」に固執しているように思われます。「4年後に再選を目指す」地方自治体の長が長い方のようで。
ブロガー(志望)
2017/08/11 21:18

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