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zoom RSS C-2輸送機はUAEに売れるか?

<<   作成日時 : 2017/08/27 17:47   >>

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自衛隊輸送機の輸出検討 政府、UAEに
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS26H02_W7A820C1MM8000/?dg=1

例によって日経、しかも1面の記事なので飛ばし記事、誤報という可能性も多いにありえます。


>政府が航空自衛隊の新型輸送機「C2」をアラブ首長国連邦(UAE)へ輸出する検討をしていることが分かった。同国の要請を受け、輸送性能などの情報提供を既に始めた。日本が海外に完成品の防衛装備品を輸出したことはなく、実現すれば初のケースになる。必要な協定の整備を進め、防衛装備移転三原則に基づいて最終判断する。


分かったって、既に前回、つまり3年前のIDEXではG to Gの協議でその話しは出ていますし、ぼくも何度がUAEが興味を持っているという話しはご案内してきました。今頃「分かった」はないでしょう。

>C2は航続距離が約7600キロメートル、搭載量は約20トン。川崎重工業が製造する。米ロッキード・マーチン製の空自のC130輸送機に比べ航続距離は約2倍、搭載量は約4倍だ。

この部分の速度と航続距離は「自衛隊装備年鑑」(朝雲新聞社)あるいは防衛省のHPを丸写しで書いたものと思われます。
本年の「自衛隊装備年鑑」ではが航続距離7.600km(20t)搭載時)と書いています。この20トンを最大積載量と勘違いしたのでしょう。

で、年鑑にはC-130Hに関して航続距離約2,160nm(約4,000km)(5t搭載時)と記述があります。これまた年鑑を丸写ししたのでしょう。

つまり記者は航空関連の知識がほぼゼロの人間で、その人間が書いた記事をデスクも、整理もおかしいと思わなかった。さすが日本を代表する経済新聞、クオリティペーパーです。
この記事の信用性が高いと信じられるでしょうかね?例によって署名記事ではありません(笑


因みにC-130Hの最大積載量は約19トンです。
本来比較するならば既に生産が終わっているH型ではなく現在生産されているC-130Jシリーズ、スーパーハーキュリーと比較をするべきでしょう。C-130Jの最大ペイロードは約19トン、C-10J−30で、約22トンです。航続距離はC-130-30で搭載量約15トンで約5,240キロです。

またたより大きい、KC390やA400M、特に双発のジェット機であるKC390と比較すべきでしょう。記者はこれらの輸送機の存在も知らなかったのではないでしょうか。KC390は最大搭載量約26トン、13.3トンを搭載しての航続距離は約4,800キロです。


さてC-2のペイロードですが、公式見解では30トンぐらい(ジェーンズの年鑑でも同様)となっているようですが、これが極めて怪しいわけです。
平成26年度のライフサイクルコスト報告書では約30トンです。
http://www.mod.go.jp/atla/souhon/about/pdf/26lifecyclecost_houkokusyo.pdf

ところが前年度のライフサイクルコスト報告書では「C−1の約 3 倍」となっています。
http://www.mod.go.jp/atla/souhon/about/pdf/25lifecyclecost_houkokusyo.pdf
C-1の最大ペイロードは約8トンですから、であれば24トンということになります。

既に多く知られていることろですが、C-2は機体の構造強度に問題があり、そのために実用化が遅れました。常識的に考えれば構造強度に問題があれば、その解決には機体重量がつきものとなります。

ところが空自の公式見解では30トンのままです。装備庁や空自は魔法でも使えるのでしょうか?
ぼくがこれまで取材した限りでは最大ペイロード時には燃料搭載を極端に減らしているとのことです。防衛省ではなんというか、世の中では嘘とか、偽装表示といいます。

さて防衛省はどのような説明をUAE側にしたのか大変気になります。

>防衛省幹部によると、UAE側から「複数機を購入したい」との意向が届いている。防衛省や経済産業省がC2の技術情報を提供しており、今後は価格や購入機数を含めた交渉を本格化する。輸出に必要な「防衛装備品・技術移転協定」の交渉も近く始める。

まあ、普通考えたら複数機買うのは当たり前だよねえ。こういうことを記事で書いちゃうところもアレです。


まともに考えれば同じような機体であればKC390を選ぶでしょう。
UAEは既にC-17を導入しています。それと同じお値段でペイロードが半分以下の機体を買うでしょうかね。


エンブラエルは航空機メーカーとしての実績もあるし、民間旅客機をベースに開発されています。このため信頼性が高く、また既に採用国も多数あり部品の入手が容易であり、また維持コストも低いでしょう。しかもお値段はC-2の約1/4です。しかもユーザーは「日本空軍」だけです。

更に安く、ペイロードも大きいならばロシアやウクライナの機体もあります。

ですが、何らかの政治的な理由、例えばUAEに対する投資とか技術供与などがあれば、採用される可能性はゼロではないでしょう。我が国でグローバルホークやオスプレイが導入されたような話しと同じです。
まあ、UAEも装備体系グチャグチャですが、取引は有力貴族であるシェイクを等して、地元企業の利益を落とす形で行われますが、シェイク同士の争いもこれまた盛大にあります。


特に湾岸産油国は意思決定が不明瞭で、政府内部の力学も複雑です。このため商売が難しい。欧米メーカーや政府はこの手の取引に慣れていますが、経験が殆どない我が国ではどうでしょうか。いずれにして相手に相応の「お土産」を渡さないと無理でしょう。

そもそも川崎重工に自分で売る気はありません。政府が決めてくれたら売ってあげても宜しくってよ、というスタンスです。傲慢かましていたから陸自のUH-Xでも痛い目をあったわけですが・・・・

まあ、常識があったら民転機売ります、とか海外の航空ショーで売り込んでいないですよ。民転のためには数百億円は掛けて型式・耐空証明とらないといけない。コンポーネントがなまじ日本製で、これらも初めから証明とらないといけない。開発と同時に証明とっていればまだ安くあがったけど、それもやっていない。

初めから売るつもりもない「ウルウル詐欺」を外国でやっているわけですが、そんなメーカーを信用するユーザーがあるでしょうかね?





【市ヶ谷の噂】

陸自はAAV7の武装として40ミリグレネードランチャーMk19を導入するも訓練弾はケチって、96式自動擲弾銃用の訓練弾を改造して使用するつもりが、上手くいかず射撃訓練ができない、との噂。


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>>>訓練弾

何だか、ケチる所を間違えているとしか思えませんがorz
KU
2017/08/27 23:28
UAEが騙されてくれれば売れるんじゃありませんかね?
ただ、C17持ってる国が今更C2を買うとは些か信じがたいですが・・・
片や実績十分、片や自称高性能輸送機(実績ゼロ)でわざわざ前者がありながら後者を買う理由が分かりません。
アラブの金持ちの思考形態は不可解ですね。

ところで擲弾銃は折角古くても実績があるのを買う事にしたのに使えないってんじゃ話になりませんね。
64式小銃みたいに弾薬の互換性を捨てて確実に動く独自規格の弾を使ってたんじゃないんですか?
八王子の白豚
2017/08/28 02:35
仕様をクリアした、なんて変だなと思ってましたけどね。C5なんかも最初は運用制限あり、その後の改良でクリアしましたが、C2はムリですね。生涯運用制限は無くならないでしょう。日本の兵器はコンペでは売れませんよ(笑)ODAでムリヤリ買わせるしかないです。
マリンロイヤル
2017/08/28 06:09
えっ……?
まさか防衛装備庁発表の公式スペックをご存じないんですか?
www.mod.go.jp/atla/research/kaihatsusoubi/C-2.html

最低限それくらい照合してから批判されるとよろしいかと。
kanryu
2017/08/29 18:21
お邪魔します。
 この件では清谷様と文谷数重氏があたかもコラボしているようです。

隅田金属日誌(墨田金属日誌)
UAEに武器を売るとイランが怒る
<http://schmidametallborsig.blog130.fc2.com/?no=1867>

 自分としては兵器市場全体の可能性が気になります。元々兵器が「付加・効用価値を生まぬ消耗品」で、世界経済が「全体として」右肩上がりとは言い難く、「価格と調達数減少のデフレスパイラル」に陥っており、正規軍同士の正面対決が(米も含めた)どの国にとってもコスト高になり、そのためか小競り合いや不正規戦に傾斜している現状を思うと、既存のプレーヤーですら何時までできるのか不明で、ましてや経験値等も乏しい新参者に入り込む余地があるのかなと思います。「実態は自国の税金を使う補助金ビジネス」の面もあり、既存の自国兵器産業の維持や外交カードとして使えれば割りに合うかもしれませんが、使えなければ単なる税金食いで終わるかも知れません。どうしてもやるのであれば、「今まで無かったものをそれなりの時間とコストをかけて実現し、それを提供する」事を目指すべきでは。それか「周辺」もしくは「要素(技術)」を狙うか。
ブロガー(志望)
2017/08/29 23:05

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