清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 

アクセスカウンタ

zoom RSS 「Su−35」戦闘機を中国に売却へ

<<   作成日時 : 2015/07/21 15:51   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 18 / トラックバック 0 / コメント 5

「Su−35」戦闘機を中国に売却へ・・・「エンジンは盗作できない」とロシア企業判断=中国メディア
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150720-00000013-scn-sci

>中国大手ポータルサイトの新浪網は16日、ロシアが2015年内に「Su−35」戦闘機24機を中国に引き渡すことに決めた背景に、「エンジンのコピーは不可能と判断した」ことがあったと伝えた。

>ロシアメディアを引用して、同機搭載エンジン「AL−41F1S(117S)」を製造するロシア統一エンジン製造会社のマサロフ社長が、無許可コピーの問題について、「そのリスクはない」と判断したと紹介した。


 ロシア政府のSu-35の対中輸出は既定路線です。ぼくの知る限りロシアのメーカー関係者には反対する声が強かったのですが。

 ロシア政府にしてれば資源、ことに石油や天然ガスの価格低迷に加えて、ウクライナ問題で米国とも対立しているので敵の敵は味方的なところもあるでしょう。
 とりあえず中国は天然ガス、石油の大口顧客であります。今後欧州への天然ガスの輸出が減るでしょうから、中国の需要の獲得はロシアにとって死活問題になるでしょう。
 であれば軍事技術のリークはある程度しかたない、というところでしょう。

 Su-35に搭載されている「AL−41F1S」は最も先進的なロシアの戦闘機用のエンジンであり、性能は勿論、ロシアエンジンの弱点だった寿命が大きく伸び、またオーバーホール時間もそれまでのモデルの500時間から1000時間に大きく伸びています。

 問題はこのエンジンが中国の次世代の戦闘機に使用される可能性がある、ということです。
現段階ではJ20-やJ31用のエンジンを中国は開発できません。
 仮にそれらしいものを作ってもまともなパフォーマンスは出ないでしょう。「AL−41F1S」がこれらの戦闘機に採用されればその能力、稼働率はかなり向上することになるでしょう。

 プーチンにしてみれば、ロシアの戦闘機エンジンは既にT-50用の次世代エンジンが開発中であり、多少のパクリは仕方が無いと割り切っているのでしょう。ですが、「AL−41F1S」の導入によって、これのパクリは確実に行われ、中期的、長期的には中国のエンジン製造能力は向上することは間違いでしょう。

 またSu-35については対ステルス用とされている翼端に搭載するレーダーなどもそのまま供与されるかどうかが気になることろです。
 個人的には中華ステルス戦闘機よりも、ロシア空軍と同じスペックの高いSu-35の方が、我が国とってより大きな脅威になると思います。恐らく中国は追加のSu-35を発注することになるでしょう。

 そして空自の調達するF-35二個飛行隊の戦力化はいつのことになるやら・・・
 F-35の調達よりも近代化を見送ったF-15Jの近代化を進めるほうが中期的な航空戦力の増強につながるのではないでしょうか。



Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました
【【自衛隊を縛る法律の改正が先だ】〜安全保障論議の前に 1〜
http://japan-indepth.jp/?p=20108
【国連加盟がナンセンスなわけ】〜安全保障論議の前に 2〜
http://japan-indepth.jp/?p=20120
自衛隊は空中給油機活用を見直せ】〜その高い費用対効果〜

http://japan-indepth.jp/?p=19634
【少女漫画男性主人公に異変アリ】〜ガチムチ、オタク、キモメンらがモッテモテ!〜
http://japan-indepth.jp/?p=18452
【お粗末な自衛隊の「衛生」装備】〜チュニジアでテロにあった女性医官は「特別」なのか?〜
http://japan-indepth.jp/?p=17323
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 1】〜陸幕広報は取材拒否〜
http://japan-indepth.jp/?p=17056
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 2】〜中谷防衛大臣の答弁に違和感〜
http://japan-indepth.jp/?p=17059

span style=font-size:larger>東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
自衛官を国際貢献で犬死にさせていいのか
海外派遣の前に考えるべきこと(下)

http://toyokeizai.net/articles/-/73521
<自衛隊員の命は、ここまで軽視されている
海外派遣の前に考えるべきこと(上)

http://toyokeizai.net/articles/-/73492
川崎重工は「世界のヘリメーカー」になれるか
http://toyokeizai.net/articles/-/73114
「国際軍事見本市」が、日本の国防力を高める
日本での初開催イベントの意義は大きい
http://toyokeizai.net/articles/-/71866
防衛省の装備調達は、これから大きく変わる
キーマンの防衛省装備政策課長に聞く<上>
http://toyokeizai.net/articles/-/70516
日本の防衛産業は鎖国から開国へシフトする
キーマンの防衛省装備政策課長に聞く<下>
http://toyokeizai.net/articles/-/70529
防衛省装備調達に欠落している"大事なもの"
兵器調達の際に「時間」「総額」の概念がない
http://toyokeizai.net/articles/-/69177


WEBRONZAに以下の記事を寄稿しました。
オーサさんに聞く「マンガ」の魅力と不思議(上)
初めて読んだ高橋留美子先生の『らんま1/2』に自分で色を付けました
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2015060400004.html
北欧女子オーサさんに聞く「マンガ」の魅力(下)
「日本語がお上手ですね」と毎回聞かれると……
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2015060400005.html


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 18
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス ナイス ナイス
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
この手の誤報は何回もやってるので、中国メディアだけじゃ信用は出来ないですね(笑)
マリンロイヤル
2015/07/21 19:34
今日、航空ファン最新号を購入してまいりました。ちょうど、UH-Xと艦載用多用途ヘリに関する記事がありましたのでざっと読みましたが、UH-Xに関しては・・・・エアバスと組むと中国や韓国とも新型ヘリの開発で組んでいることもあり、同社を通じて技術が流出する恐れがあるとか何とか。ベルなら中国市場でのシェアも少ないし〜、みたいな話でした。後はまぁ、民間市場ばかり意識しているとあぁだ、こうだ。国内の製造基盤がどうこう。正直、今さら何を言っているのかと(苦笑)。多用途ヘリについては実質、60K派生型とAW101の一騎討ちのようですね。片やキャビンが狭く使いづらい。片や3発エンジンだし云々、とありましたが。どうやら NH90は問題外のようですね。60Kと101の間を取るには良さそうな気もしましたが残念です。哨戒ヘリについては清谷さんが指摘されていたとおり、三菱が随意契約で開発を担当する主旨の記事がありました。60Kをベースに開発するようです。正直、例の振動の件は専門誌も把握されているのか疑問です。仮に、知っていて何もアクションを起こさないとしたら、それはそれで読者に対する裏切りですよね。
KU
2015/07/21 21:43
お邪魔します。

>そして空自の調達するF-35二個飛行隊の戦力化はいつのことになるやら・・・

 F35はあくまで「お守り」というか、「中国や北朝鮮が怖くて仕方がない」という(日本)人達を"落ち着かせる"事で大人しくさせる事が目的ですから(高額であればある程、"ご利益"があるように思える?)、実際の戦力になろうがなるまいが関係無いというか、なまじ戦力になったら「血と死と人の恨みに"穢れた"軍事で我が国を穢すな」と言う連中が騒ぎますから、戦力になんかならない方が好ましいのです。尤もこれらはあくまで「日本人同士」の話で、アメリカにもロシアにも中国にも「無関係」ですが。
ブロガー(志望)
2015/07/21 23:05
 中国のライセンス生産エンジンは、稼働率が低過ぎて、お話にならないレベルだそうですが、完全輸入品でも、整備兵の練度がついて行かなかったら、同じ結果になるでしょう。正面装備には惜しげもなく大枚叩くが、一方で目につかないところにはカネを惜しむのが中国人の体質ですから。
英知の人・エイチマン
2015/07/24 23:09
確かにロシア空軍仕様と同レベルの物をシナ空軍が配備するのであれば重大な脅威と言えるのでしょうが、我等が航空自衛隊が買おうとしているF35と同様に配備してからの戦力維持に問題が起きそうですね。
殲20・31がマトモなステルス戦闘機に仕上がりそうであればSu35を買わなくても良いのでしょうけど、結局そうじゃないという事なのでしょう。
とはいえF15の性能向上型で対応は戦力面でちとキツイのではないでしょうか?(イーグル、良い戦闘機なんですけどね〜)
八王子の白豚
2015/07/27 01:26

コメントする help

ニックネーム
本 文
「Su−35」戦闘機を中国に売却へ 清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 /BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる