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zoom RSS 藤原正彦氏は自身の言う「卑怯者」そのものじゃないのかね? 週刊新潮11月20日号巻頭コラム その1

<<   作成日時 : 2014/11/15 18:45   >>

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 本文は藤原氏が既に御茶の水女子大学を退官しているというご指摘を受けて一部改変しております。
 
週刊新潮の2014年11月20日号の藤原正彦名誉教授の連載コラム「管見妄語」は、またノーベル賞ネタです。(11月19日(水)まで売られています。)

 以前このブログでご案内した号(2014年10月30日号)では、さんざんノーベル賞を取れたのは日本の風土のおかげだなんぞと書いていましたが、今回はノーベル賞受賞者、中村修二教授の批判です。

 ノーベル賞を取ったことで、異常に評価が高まる日本はおかしいというのは、そのとおりでしょう。我々日本人の多くは権威に弱いですからね。
 それには同意します。

 でも、何で前のノーベル賞の回の同コラムでそれを言わなかったのでしょうかね。散々ノーベル賞を取れるのは日本が素晴らしいからだと主張されておりましたが。でも中村修二教授はその例外なんでしょかね。

 このエッセイ読んでいると、要は中村修二教授がもてはやされるのが気に食わねえ、そういうことでしょう。大した業績もない学者の僻みとしか思えません。

 ぼくは米国の研究体制が天国だとは思いません。
 カネを儲ける研究者が有利なシステムです。ですが、ニューカマーだろうが、なんだろうが革新的な研究をすれば国籍・性別・老若にかかわらず評価されます。

 ぼくも中村修二教授の主張に全面的には賛同しませんが、ここは大きく評価されて然るべきでしょう。我が国の「学者業界」よりも遥かにマトモです。そのことは素直に評価すべきです。

 果たして我が国の「学者様の業界」の有り様はどうでしょうか。若いというだけで評価されなかったり、誰それの弟子だとか派閥だかということで出世したり、論文が評価されたりします。
 また独創性は評価されず、欧米の後追いばかりが評価されたりもします。
 
 学者の仕事は雑誌のアンカーマンと同じです。欧米の「ありがたい論文」をまとめて発表することが「論文」を書くことになっています。新しい成果を発表すると「そんなものは欧米で発表されていない」とか罵倒されます。
 ですから以前ノーベル賞をとった島津製作所の田中耕一氏も日本では全く評価されませんでした。ところがノーベル賞を取ったら大騒ぎです。
 これは見方によれば、日本の学会は馬鹿ばかりでまともな業績の評価ができないと宣伝しているようなものです。藤原正彦教授は当然ながらそのお身内です。

 ぼくが昔、東京財団で政策提言を書いたときの最終論評の席で防衛省出身の学者が「参考文献が少ない」と文句を付けました。どうも古巣の技本を批判した内容だったことがお気に召さなかったようですが、ぼくの提言はオリジナル色が強いもので、取材もかなり行ってきました。お偉い白人様の論文を引用していることが、論文の価値じゃないでしょうに。

 前にも書きましたが、ぼくの知っている若手の学者は東海大の講師をしていたのですが本が売れたということで、東海大の、本も出版したことがない無能な教授たちからいびられて転職しました。

 学者にとっては創造性は必要不可欠ですが、日本の学者にはそれが足りません。
 しかも学校から出たことのない「とっちゃん坊や」ばかりですから、妬み嫉みと幼稚な大学内政治に明け暮れております。

 こういう人間の小さい、社会性が皆無で、論文もたいして発表しないクズのような学者が多いわけですが、それは藤原正彦教授の言う、「美しい我が国の風土、自然」が育んだものでしということになります。


 因みに数学の分野でも日本の学者の英文の論文は米国のアマゾンで購入が可能ですが、藤原正彦教授の論文は見つかりません。
 対して、藤原正彦教授がたいそう尊敬しておられる、小平邦彦氏の数学の専門書は、米国のアマゾンで検索すれば、たくさん出てきます。

検索結果: 検索キーワード Kunihiko Kodaira
http://www.amazon.com/s/ref=nb_sb_ss_c_0_16?url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=kunihiko%20kodaira&sprefix=kunihiko+kodaira%2Caps%2C534

 藤原正彦教授はどのくらい論文をお書きになってきたのでしょうか。藤原正彦教授は、東大受験前の全国模擬テストでは、英語はトップから指折りのランクの成績で、数学より得意だったと述べられていました。また、米国の大学でも教鞭をとられ、講義、試験の出題、採点をしておられました。よもや、英語で数学の論文が書けないなどとは、考えられないでしょう。

 米国のあり方を批判する前に、腐りきった我が国の「業界」を自己批判することが先じゃないでしょうかね。それともこういうクズが幅を利かせている我が国の現状を是とするのでしょうか。
 そうならばご自身も藤原正彦教授の主張する「卑怯者」ではないでしょうか。著作を読む限り、そのように思えます。

 
 藤原正彦教授は「いい学校」を出て「いい会社」に入るのが偉いことだと、主張しております。ところが中村修二教授は、藤原正彦教授のいう「いい大学」も出ていないし「いい会社」にも就職しませんでした。ですがノーベル賞を受賞しました。
 中村修二教授の日本批判はごく当然という部分もあると思います。

 まさか、ご自分が「いい大学」をでて「いい会社(国立大)」に就職した(しかも親の七光りもあり)けども本業で大した評価も受けていないのに、「いい大学」も出ていない、「いい会社」にも入らなかったかった、中村修二教授に嫉妬しているのでしょうか。


 いまは退官したものの、現役時代は親の七光りで売文家業のアルバイトで小遣い稼ぎをするよりも、一本でも多く本業の論文を書かれては如何でしょうか?
 それが税金で禄を食んでいる公務員たる教員の矜持というものではないでしょうか。武士を気取る(笑)んであれば、そのくらいやっても罰があたらないでしょうに。
 余計なお世話だとは思いますが、本業に関係ないアルバイトをする暇があれば、全霊を傾けて世界の数学者が驚愕するような論文を発表すべく努力すべきだったのではないでしょうか。

 現在は執筆だけではなく、講演も業者をかませて宣伝するほど熱を入れてらっしゃいます。一体いつ数学の研究をなさってらっしゃるのでしょうか。
 まさか無料で文章を書いたり、講演したりしているわけではないでしょう。であればご自身の否定する資本主義でカネを儲けていることになりますが。

 http://s-enterprise.com/?p=327

 藤原正彦名誉教授は、資本主義や金儲けを唾棄すえべき存在で、武士を見習うべきだと仰っております。貧乏下級武士が傘張りのバイトするなら仕方もないでしょうが、使い切れないほどお金を稼いでいる御仁が、本業もそこそこにアルバイトに励んできたという所業は品格ある所業のようには見えません。

 国から相応の給料をもらい、親の遺産もあるでしょうから、喰うに困るわけではなかったでしょう。ご自身の著作とご自身の振る舞いは相反しており、これは世間で言う二重基準というやつにほかなりません。

 退官後に「金儲け」なんぞなさらずに無償でなにか社会に貢献でもなさるべきではないでしょうか。

 



清谷信一ブログ:

変節漢、藤原正彦教授の品格なき二重基準
2014/10/28
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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
学者の世界も自衛隊の世界に似ていますね。キャンパスという世界で引きこもるガラパゴスみたいな感じですね。自分もあまり批判できる身分ではありませんが・・
柵の中、駐屯地や演習場の中で生活していましたから。自分も兵隊バカでしたから。よく、大人の幼稚園、国立介護施設、唯我独尊、動脈硬化、支離滅裂学者の世界は自衛隊の世界と共通していますかね?教授ー将官・1佐、准教授ー2佐、講師ー3佐、助教ー尉官クラスというヒエラルキーなんですかね。じゃ学生は兵隊かな?大学院生は下士官か上等兵かな?
大学教授はあまり社会で揉まれたことのない将官と変わらないのかなぁと思いました。企業幹部、官僚、ジャーナリスト出身の教授は別です。
元キャプテン
2014/11/15 20:17
通りすがりのものです。

ご存じとは思いますが、藤原氏は既にお茶の水大の教授職を退かれておられます。その後の藤原氏の活動を逐一チェックして、このようにブログを書かれるのはさぞ大変でしょう。お疲れさまです。藤原氏への熱い思いが感じられます。
あなたこそ藤原氏への熱い思いをブログに綴り続けておられるだけならあなたが主張するような「大論文」を書かれるのに専念すべきではないでしょうか。
駄文失礼いたしました。
かよ
2014/11/16 01:06
まあ、こういう「数学者」が大学教授と言う事自体、国立も含め、大学の半分くらいは社会にとって不要と言う事でしょう。つまり、研究機関としても教育機関としても機能していない。
唯一の機能は学歴発行機関としての機能ですが、それならセンター試験をもうちょっと難しくした様な統一テストを実施して、その点数を学歴代わりにすれば良い。
で大学の半分くらいは潰して教授もリストラしてしまえば、大幅な税金節約、学費節約になります。財政危機も緩和されるし、親の学費負担も減って少子化も緩和されて良い事づくめです。
藤原さんの勤め先も含め、こういう研究より文筆講演活動に勤しむ教授のいる大学は、潰して社会負担を減らした方が邦家のためになります。
X
2014/11/16 03:29
>かよ様
ご指摘ありがとうございました。
キヨタニ
2014/11/16 11:20
養老孟司も教授になってから、論文なんか出して無かったらしいですね(笑)
マリンロイヤル
2014/11/16 13:19
人脈という馴れ合いが、良くも悪くも大きな影響力をもっていて、そのトップ群が適切にそれを使えればいいが、想像力の範囲でしか使えない限界があるわけで、世の中、トップの想定外で、意に沿わないはみ出し者もノーベル賞を取ってしまうことがあると。
トップの立場では、はみ出し者が成果を出す必要性はないが、組織の外の全体的立場では、はみ出し者の成果にも価値がある。それは何が悪いと特定できるわけがなく、むしろ、出てくる答えは全て一面的でしかない。要は、懸命に働く人間は全て結果的に正しいと解釈するしかない。
最低限重要なのは、怠惰、暴力、欺瞞、ハラスメントをはたらく人間を随時、確実に排除できる 実効性 ある仕組みを作ること。
k
2014/11/16 18:37
この手の教授ってネトウヨの大好物なんでしょうね
ああ
2014/11/16 21:10
お疲れ様です。
>参考文献が少ない

「前例踏襲」
お役所仕事。
まぁ、今の日本人らしいっちゃらしいすねw
それ以外の脳は無いから、「全く新しいものを理解るすことが不可能脳」しか持っていない=バカ。
停滞どころか劣化しかしていない今の我国の脳みそは、ほぼ全ての今の日本人たちが、↑でしかないからで。
バカは自分がどこまでのバカなのか?を知らなければ、バカを脱出できません。が、尊大で臆病なバカは事実を見る目さえもてないので事実把握は不可能。そして、周囲にもそれを強制する。かくして今の我が日本は「固定化されたバカだけの社会」と。

いや、まじで「瞬時にわかりそうなものだろ?」を、説明してもわからん奴らしかいない、ってのが「奇跡」っすねw

(すみません、なんか今日ちょっときれぎみ
unimaro
2014/11/17 09:45
一流大学に入って一流企業に就職するのが「偉いこと」なんですか・・・

それっていわゆるエリート礼賛思想ですよね?
この人を支持しているネトウヨってその定義から外れてる人もかなりいるだろうに・・・

別のところのコメントにも書きましたが、この手合いは自説を新宿駅の地下のホームレスの人たちに語ってみて欲しいもんです。どういう反応をされるか見ものです。
八王子の白豚
2014/11/23 13:52
お邪魔します。

 藤原氏の考えは「中村氏はさんざん共同体(ムラ)に盾突いてきた。しかしノーベル章受章で日本(という共同体)に名誉をもたらしたので、共同体(ムラ)に盾突いた事を『反省』すれば許してやろうと思った。しかし中村氏は『反省』しようとしない。その事がけしからん。」ではないかと思われます。「生き残るに於いて『成果』よりも『(仲間内の)人間関係』が重要だった」世界に生きてきたからでしょうか。数学に「ポアンカレ予想」や「ABC予想」といったメガヒットはそう無いでしょうし。
ブロガー(志望)
2014/11/30 15:30
藤原とかいう人は良く知らなかったけど、論文を書かないならいらないな、書かないというか書いたことないんじゃない?w
eeee
2015/03/31 22:00

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藤原正彦氏は自身の言う「卑怯者」そのものじゃないのかね? 週刊新潮11月20日号巻頭コラム その1 清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 /BIGLOBEウェブリブログ
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