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zoom RSS 日本の夏、原爆の夏 「繰り返しません過ちを」は情緒だけでいいのか。

<<   作成日時 : 2013/08/11 12:42   >>

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 毎年8月恒例といえば原爆関連のイベントやらメディアの特集です。

 追悼のインベトやら、行事を開催すること自体に文句を言うつもりはありません。
 
 ですが、これらの主張を見ている限り、誤りを二度と繰り返させませんと主張をしているわけですが、「過ち」を誰か繰り返すのか、よくわかりません。
 またこれらの活動を行なっている人たちは活動を通じて、それで世の中変わったの?今まで反核運動やって何か具体的に変わったの?ということを自問したことがあるのでしょうか。

 おそらく一般レベルではやはり核兵器は怖いよね、という情緒的な知識は広まって、先進国では世論に一定影響は与えているでしょう。ですが、核武装する国は増えています。
 また途上国では核兵器をプレステージと考える人も決して少なくはありません。

 デモやパレードをいくら行なっても、千羽鶴をいくら折ろうとも、核武装化は進行しています。

 すべての核兵器を禁止せよ、というのはひとつの見識ではあります。ですが、核攻撃を受けまいために核武装を行うというのも見識です。

 個人的には我が国は核武装するべきではないと考えますが、そのオプションまで捨てるのは反対です。核武装を可能とする能力は維持すべきです。

 ところがぼくのような考え方すら、「危険思想」とされるのが反核運動の人たちの考え方のようです。また核兵器と原発を同じように考えるのもこの手の人達に多いようです。ですが核兵器と原子力の平和利用は別な話ですが、味噌も糞も一緒です。
 だったらCTスキャンもレントゲンも止めればよろしい。
 
 結局核兵器廃絶運動スローガンや悲惨な体験を繰り返し、デモや集会を行い情緒に訴えるだけです。

 核兵器を望む人たちもおります。核兵器を持てば北朝鮮のように、米国と対等に外交を展開できます。北朝鮮が通常兵器だけしか持たなければ、金王朝はもっと早期に崩壊していたかもれません。
核兵器があれば超大国とも渡り合えます。核兵器のある国は強い国、一等国なんというマッチョな考え方をする国や国民は決してすくなくありません。
 また核兵器を持てば、核兵器で攻撃されることはない。これも現実です。北朝鮮が実例を示してしまいました。

 しかも国際社会が本当に核不拡散に力を入れているかというと、そうでもないようです。インドにしてもパキスタンにしても一時は国際社会から孤立しましたが、すぐに復帰しました。
 つまりインド・パキスタンは核武装はやり得だ、という実例を示してしまいました。

 更にアメリカの庇護下にあるイスラエルが核武装をしているのは既に公然の秘密ですが、イスラエルの核武装を公然と避難する政治家はアラブ社会を除けば皆無でしょう。日本の政治家も右に倣えです。つまり国際社会は既にあるイスラエルの核兵器は無いもの、として振舞っているわけです。

 一般人の情緒に訴えるだけでは核軍縮は実現しません。

 
 東アジアの現状を鑑みれば我が国が核武装を行い、これをカードとして中国や北朝鮮と核兵器の削減交渉を行うという手法も無視すべきではないでしょう。
 米ソ(ロシア)が核軍縮を行えたのは双方とも核兵器を保有していたからです。
 どちらかか核兵器をもっていなかったら交渉は成立しなかったはずです。

 つまり、核兵器を開発、保持することが実は核兵器の削減や、全廃につながる可能性があります。ところが、平和運動家はこういう考え方は「危険思想」として忌避します。ですが、折り鶴を折るよりも、公園で死んだふりをするパフォーマンスよりもこちらの方が実効性があるのではないでしょうか。

 また、実際に核兵器を廃絶した南アフリカのケースを研究したりすることも必要でしょう。ところが平和運動家という人たちはこういうことにあまり興味がないようです。不思議なことです。もしかすると核兵器の廃絶よりも核兵器廃絶運動自体がお好きなのでしょうか。

 
 朝日新聞のWEBRONAに以下の記事を掲載しました。
暑いニッポン、戦車にクーラーを付けなくていいのか?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013081400005.html?iref=webronza
22DDHは護衛艦=駆逐艦か?(上)――実態は「ヘリ空母」
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013080100004.html?iref=webronza
22DDHは護衛艦=駆逐艦か?(下)――なし崩し的な拡大解釈
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013080200008.html

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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
核兵器もってて国連常任理事国だったソビエトは崩壊したぜ。
あと北朝鮮は国連加盟して中国とロシアと同盟を結んでいるじゃねーか。

それから核実験や核兵器を配備するのに自治体はオッケーださないし、ウラン供給しないと経済制裁もされる。

清谷はんは、原爆ドームいったことあるかい?
ななし
2013/08/11 13:58
日印安全保障条約を締結して日本の核実験場をインド国内に租借し、日印共同で新型原潜を開発して日本に輸出しましょう。日本原潜部隊の母校は原子力空母ジョージ・ワシントンの母港でもある横須賀です。
ライスカレー
2013/08/11 18:18
> 核兵器を持てば、核兵器で攻撃されることはない。

未だかつて、核兵器で攻撃されたことのある国は日本だけだと思ったのですが…どこか他にありましたっけ?
「核兵器を持てば、本格的に侵攻されることはない」というのであればまだ判りますけど。

> ところが、平和運動家はこういう考え方は「危険思想」として忌避します。

それはまぁ、「核兵器を廃絶するために核兵器を開発(配備)する」って論理矛盾も良いところですからね。忌避するのも無理はないです。
また、米露が数千発単位で核弾頭を保持している状況では、「核を配備することで核を廃絶できる」なんて夢物語でしかない。核軍縮の例を挙げてましたが、核軍縮って米露(ソ)以外で、例えば中印間やや印パ間で核軍縮条約って締結されてますか? されているならともかく、層でないなら実績面でもいささか不足。

言わんとすることは理解できなくもないですが、ロジック的に説得力が低いです。
null device
2013/08/11 18:47
今晩は。
ブログ主様が述べられている東アジアにおける核廃絶や核軍縮の為に日本が核兵器開発や配備を行う。
ある意味逆説的ですが、これまでの反核運動がもたらした物は少ない現状では、御説にはもっとも所があるかも知れません。
しかし、その弊害は先に投稿されたななし様が述べられている通りです。

では、どうすれば良いか?
まずは、核をも超える究極の最終兵器の開発、装備を行い、それによって核そのものを無力化する。
しかし、この道は政治的に可能であっても、技術や経済等の敷居が極めて高く、実現には、著しい困難が待っているでしょう。
では、次善の策としては、現行のミサイル防衛システムを維持、発展させる。それにより、すべては無理かも知れませんが、相手に対抗手段を強要し、我が方への脅威の減殺を図る。これに加えて、有事の際の法的手順等の整備や防災と都市再開発を兼ね、都市部等に核シェルターの設置を促し、大規模避難訓練等を行うといった所でしょうか?

未熟者の私です、今回の拙投稿にも至らぬ所等あるかと思います。
皆様方のご指導等お待ちしています。


チャイカ
2013/08/11 19:47
 そういえば、山本七平が、旧陸軍軍人の体質として、「生きながら、死者の特権を振るう」と指摘していましたが、反核運動家とか沖縄反基地運動家にも、同じ体質があるようです。「被爆者が」「沖縄戦の犠牲者が」と、死者の口を借りて叫ぶからです。戦争の犠牲者とは、彼らにとって、都合のよい道具に過ぎないのです。
英知の人・エイチマン
2013/08/11 21:42
 平和運動家は「核兵器許すまじ」という”空気”を作る事で核兵器廃絶を実現しようとしているように思えます。ですから清谷様の発言等を「水を差す」ものとみなしているのでしょう。

・”空気(による意思決定)”は「思考の停止」「論理の否定」である。
・”空気”は責任を取ってくれない。それどころか消えたらそれ(空気)があった事すら分からない事もある。
・”空気”にはどうなるか分からないところもある。また優れた扇動者にかかればいとも簡単にひっくり返す(作られる)可能性も否定できない。
・日本人以外の人間は日本人ほど”空気”を読まない(傾向がある)。
・日本に世界の”空気”を作り出せる程の力があるようには思えない。少なくともイラク戦争を実現したアメリカには遥かに劣る。
・第一次大戦がそれまでの戦争よりも悲惨だったので、その後パシフィズム(戦争絶対反対)が蔓延したが、それは第二次大戦を抑止できなかったばかりかヒトラーの台頭を助けた。
ブロガー(志望)
2013/08/12 07:47
 毎年8月恒例といえば、原爆、核兵器反対関連のイベントと並んで、忘れてはならないのが、高校野球。アレも個人的にはなんだかなぁ・・で。

 今時、丸坊主強制とか、不祥事の際の連帯責任とかね。上下関係も厳しくて体罰は常識、その辺は元PL学園の桑田や清原など、高校野球の著名選手の思い出話やエッセイなどをみれば、すぐにわかること。
 あと、わざわざ、8月の真昼間という日本で最も過酷な気候の時期、時間帯に開催する必要があるのか?よく熱中症による死者が出ないものです。もっと、スポーツに適した時期、あるいは北海道や東北など、暑さが緩い地域での開催とかやってもいいんじゃないの?と思ったりしますが、頑固に甲子園開催、明らかに投手生命を縮める連日の連投・・。
 誤解を招く言い方かもしれませんが、なんで「たかが」16〜7歳の、それもアマチュアの少年野球でそこまでせなあかんの?という気がどうしても・。
 なんか、今の日本で旧日本軍の精神主義、集団主義を最も色濃く残す世界のような気がするんですよね。もちろん、そういう試練が人を鍛えるって見方もあるでしょうし、全面的に否定はしませんが、朝日、毎日の普段の論調、論旨とのギャップがあまりに激しくて・・・。

 憲法九条を守れ、軍隊、軍事に絡むことなら、何でも反対やらアレルギーやらを示す日本人も、これには素直にオッケー、素直に熱中、というメンタリティは個人的によく理解できません。
レッド・バロン
2013/08/12 20:34
良い指摘
もっと発信力があるメディアも使って、国民に議論を促すべき
太郎
2013/08/12 22:35
原水禁と原水協の分裂状態で核廃絶を訴えてもむなしいだけ。
青山
2013/08/13 07:08
核兵器と原発を一緒にしちゃ駄目ですよ。
原発は事故が無くとも放射能を撒き散らしなが(遮蔽出来ないものがある)存在している。
が、核爆弾は反応させなきゃたいしたことないでしょう?
核爆弾は利権を産み出さないが、原発は国家予算利権どころか、税金ロンダリング機関でもあるし。

ぜんぜん違いますよ?
unimaro
2013/08/13 22:57
そういや、朝鮮戦争の時マッカーサーは核の使用を求めましたね。あの時はまだ中国は核を持ってなかった。核があれば核を使われない、というのは一つの真実です。

ところで、上の方が書くように核兵器と原発の違いをどう考えるかは興味深いです。

広島市長は核兵器を原発よりも恐ろしいものと定義しているようです。確かに、原爆で沢山の方が亡くなりました。原発の事故では、チェルノブイリでもそこまでの数は行ってないでしょう。一方で、原発の方がエネルギー量や、常時運転という管理の面で危険と考えることも出来ます。

国際政治の困難性を無視すれば、原発新設よりも核ミサイルの方が実現性が高いかもしれない。
ぽー
2013/08/18 14:33

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