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zoom RSS 第7師団は解体すべき

<<   作成日時 : 2013/02/15 19:27   >>

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 陸自唯一の機甲師団、第7師団は歴史的な役割も終えているし、陸自には機甲師団を維持する金はありません。
 第7師団は解体するか、機甲旅団に格下げするべきでしょう。


 そもそも現状北海道に多大な戦車部隊を維持する必要性はありません。無論戦車や機甲戦に対する備えが必要無くなるわけではありせんが、種火として最低限を残しておけばいいでしょう。
 であれば旅団程度でも十分なはずです。

 それに師団を名乗っているために、これの装備を充足するために高コスト、得てして低性能の装備を開発する温床となっていることも問題です。96式120ミリ自走迫撃砲なんぞその好例でしょう。
 まるで敗戦末期のドイツ軍のような有様です。 

 ぼくは陸自の重装備をかねてから「白い恋人」と揶揄してきましたが、特に第7師団専用装備も少なからず、存在します。たった一つの機甲師団を維持するために、わざわざ調達数の極めて少ない装甲車輛を開発、装備するメリットはありません。
 

 実際問題として歩兵戦闘車ですら高コスト過ぎて第7師団分ですら十分にない状態です。
 しかも何を考えているのかただでさえ数が少ない装軌式の73式を退役させ、96式を後継として導入しています。96式はピラーニャやAMV等海外の8輪装甲車とは異なり、路外機動力が低く、事実上装甲トラックに過ぎず、路上でしか使えません。これは開発関係者や機甲科の将官ですら認めている事実です。
 またまともな装甲式通信車もありません。装甲野戦救急車にいたっては陸自に一両も存在しません。

 こういうことを放置して戦車ごっこをやっているわけです。

 しかも80、90年代に登場した装甲車輛はその後近代化もまともなオーバーホールも行われていないため、稼働率が低く、生存性も低い。多くの装甲車輛はNATO規格のレベル1の装甲しかなく、耐地雷能力は殆ど顧みられていません。
 更に自走架橋や工兵資材にしても充足率、稼働率、装甲化も全く足りません。
 

 しかもネットワーク化、情報化後れており、UAVもほとんど無い。採用したUAVは東日本大震災という実戦で一回も使用されませんでした。
 
 そんな中で陸自は1千億円もかけて10式を開発し、毎年160億円ほどかけて調達をしているわけです。
 戦車だけあれば戦争に勝てると思っているようです。

 まず、少数開発、高コスト調達の根源となっている第7師団を旅団に格下げし、新大綱では戦車の数を200〜300ぐらいまでに減らすべきです。 
 そうすれば戦車を90式に統一できます。既に調達した数十輛の10式は研究用以外は処分し、砲やシステムは90式の近代化に使用すれば宜しい。

 現在戦車定数400輛に向けて74式を減らしてますが、現状その数まで減らすのは大綱終了時でいいことになっていますから、長い時間かかります。その間戦車は3世代同居です。訓練、兵站、全て3種類かかります。このコストはバカいみたいに高いわけです。ですから戦車の定数を新たにきめるのであれば例えば3年後までに定数まで減らす、ということを決めるべきです。

  浮いたカネで90式の近代化をすれば宜しい。200に戦車を減らすならば物品法を改正し、余った90式、あるいは10式はモスボールすれば宜しい。


 現状いくら10式を入れても実戦では華々しい活躍はあり得ないでしょう。まず本土での戦車戦の起こる可能性は殆どありません。
 仮にあったとしても、UAVを多数持ち、暗視装置や優勢な偵察装備をもった敵と交戦すれば、10式はアウトレンジで発見され、陸自が持っていない精密誘導弾で攻撃されます。
 しかも敵は歩兵戦闘車を有していており、味方の歩兵部隊の装甲車輛は容易に撃破されるでしょう。そもそも96式や軽装甲機動車は随伴が困難ですから、戦車はまる裸で戦う羽目になります。

 昨今はトップアタックの対戦車兵器、特に戦車の射程外から攻撃できる対戦車ミサイルが多数存在していますから、敵の歩兵からアウトレンジで叩かれます。10式は正面装甲以外は対して厚くないので、生存できる可能性は低いでしょう。

 しかも装甲野戦救急車も無いので、戦場負傷した戦車兵が早急に手当を受けることは絶望的に低く、生き残っても手足を失う可能性は諸外国の軍隊に比べて極めて高い。


  端的に言えば、現在の予算規模で質の高い機甲戦能力を維持するならば、現在の量を諦めないと不可能ということです。

 どうしても戦車を減らすのは嫌だ、と駄々をこねているといつまでたってもまともな機甲戦能力は獲得できません。
 戦車の数を増やせ、新型を入れといいう威勢のいい話は、実は陸自の機甲戦闘能力を減じております。
 ぼくから見ればこれは利敵行為にしか思えません。


 朝日新聞WEBRONZA+に以下の記事を寄稿しております。

政治的思惑による自衛官の急増は国防力の低下を招く
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013020600004.html

防衛費増額400億円はまやかし、実際は「大軍拡」だ(上)――防衛費増で景気は良くなる?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013021300007.html



 
 
 
 





 

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コメント(21件)

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 ごもっともな意見だと思います。
F-35
2013/02/15 19:58
本当に、戦車ごっこというのが当たっていると思います。大体において北海道の千歳市にそんな師団があるのはどう考えてもおかしいでしょう。まあ、自分は近くにあったので何度かイベントを見に行きましたが。
「白い恋人」と言われていましたが、「雪まつり」というのも近いのではないでしょうか。年に一度の駐屯地解放のときには全国からマニアが集まります。それが多大な(と言うほどでもないか?)経済効果を生んでいる、というわけです。
もちろん、そうした経済効果は実際の戦闘力とは何の関係もないわけで、師団を維持し、ここにしかない装備を調達するのにははるかに金がかかっているわけですが。
SNK22
2013/02/16 09:31
10式戦車は、正面装甲以外は対して厚くないとの事ですが詳しく教えて下さい。
pon
2013/02/16 22:10
日本国内で戦うだけなら、いちばん活躍しそうなのは砲兵と工兵ですよね。
マリンロイヤル
2013/02/17 04:02
戦車を減らしたら有事の際に時間の確保の為に自衛官と国民の死傷者が増えるのでは無いのですか?

欧州と違って陸続きの味方が居ない以上自前の戦車しか無い訳ですし

あと弾速の問題でATMの発射炎見てからでも戦車はATM車両もしくは射手を無力化出来るのでは?
第9
2013/02/18 06:02
陸続きの味方も居ないが敵も居ないよね。
タンク嫌ー
2013/02/18 20:54
居るじゃん。
200万人ぐらい国内に
ぶっちゃけ、イラクで任務達成率でも味方の被害でも、戦車有った方が楽だったという数字が出てるので、結局戦車は必要よね。
ST融合
2013/02/20 00:22
あと北海道の戦車は本土転用も基本だしね

訓練の都合上内地にはあまり戦車置けない
第9
2013/02/20 05:17
防衛側に戦車があれば上陸する侵攻軍は戦車を揚陸させる必要が出てくる。
今も昔も戦車には戦車、敵に50トン以上もする戦車を運ばせれば、敵の上陸する兵隊も少なくなり、弾薬燃料も制約される。
北海道に露助が侵攻上陸できなかったのは、第七師団と対等な数の戦車を運ぶ手段が無かったから。
2ちゃんのホロン部の連中が必死で戦車無用論をぶってたのがまるで昨日の事の様な気が汁。w
第七師団
2013/02/21 20:04
戦車「師団」は要らないを、戦車は要らないに曲解する人が出てきてますね。
やれやれですね
2013/02/22 00:42
 10式戦車不要という話は、本土では戦車はさほど必要ないと言ってるに等しいですけどね。
 90式戦車では日本国内のインフラ的に運用上の制約が大きすぎて不便だから10式戦車が74式の後継としてわざわざ開発されたわけで、その事実を無視して90式戦車だけでいいと言うのはいささか無理があります。
やれやれですよ
2013/02/22 11:05

本当に軍事評論家なのか疑う内容ですね 間違いどころか、軍事的な常識を明らかに無視して書く辺り、極めて悪質です

歩兵戦闘車ですらって… 調達数が少ないのは認めますが、歩兵戦闘車の調達が予算的に厳しいのは何処の国だって同じです

73式だって機械ですから、何処かの誰かさんのように「改造すれば使える!」とはならないのです 何十年も使えば、改造しても使えない位ダメになるんです

調達した10式を研究用以外は廃棄って、もはや幼稚園生でも疑問に感じるレベルですよ インフラの問題で90式に代替できなかった74式の後継なのに、10式をわざわざモスボールするなんて考えられませんね

>戦車だけあれば戦争に勝てると思っているようです 戦車× 装甲野戦救急車○
F××K THE FAKE STAR
2013/03/08 15:11
>やれやれですよ
こっちがやれやれですよ。防衛省にTK-Xの取材に行ったとき担当者は新戦車は74式および90式の後継と行っておりましたが、あなたは防衛省の担当者よりもお偉い方なのでしょうか。

>F××K THE FAKE STAR
ぼくは軍事評論家を自称したことはありません。あなたの主張は思いこみ満ちています。まあ、ご自分の信じるモノを信じてください。ぼくは止めません。
キヨタニ
2013/03/09 05:16
「ぼくは止めません」
止めなくていいですが、この文を読んだ納税者は怒りに満ちてる。
通りすがり「ぼくは止めません」
2013/04/19 14:26
10式を調達打ち切りにした場合、その研究費用の回収は?
90式では本土での運用に制限がかかりますがそれは?
そもそも90式は20年以上前に採用された戦車で、アビオニクス等の更新に関しては相応の費用がかかりますが?
20年も使っている戦車をなお使用するのであれば保守費用も高騰いたしますがそれの試算はしたのでしょうか?
正直詰めが甘すぎるとしか
通りすがり
2013/05/31 12:23
74式をどうにかしたいというのは解ります。でもM1エイブラムスやレオパルト2なんか90式以前の戦車でしょう。特にM1A2は大部分が改修車両であって新造じゃない、使って使えないことは無いと思います。あと90式戦車の北海道集中配備の根拠としてインフラってありますけど、単純に道路や橋梁、鉄道といったインフラで見ればむしろ北海道の方が本州より未整備なのでは?
74をなんとかするにしても、10式と90式が後世「T-80とT-72とT-64を併行して使ってたアレみたいだよね」と言われる可能性は否定できないと思います。戦車第4世代が近い将来に見えたと仮定した場合ですが。
ふきのとう
2013/05/31 17:57
お疲れ様です。
記事を拝見し続けていたら見えたことは、

なんか、防衛庁やOBの間では、
「オレは何々をどれだけ導入した」
「どこどこに何人送り込んだ(天下り)」
とかがステータスになっているように見えますねー
unimaro
2013/12/10 11:59
221.189.49.77
あなたの頭の悪いコメントは掲載しません。
あなたはご自身が思っているほど賢くないですよ。現実を見ましょう。
キヨタニ
2014/09/24 10:46
それから10式が74式だけの後継と信じこんいるようですね。防衛省の見解よりも自分の脳内合成した真実が正しいと。一度病院にいくことをお勧めします。
キヨタニ
2014/09/24 10:54
北海道にお住いでOCNをご利用の
124.100.51.217

何度も罵倒のコメントを投稿されておりますが、
匿名だと威勢よく罵倒ができるようですね。
実名では何も言えない卑怯ものが吠えてもねえ。
実社会でいいことが何もなく、周囲から相手にされないのでは無いかと思われますが、ぼくにあたられても困ります。

自分が人間のクズと公言しているようなものです。
キヨタニ
2014/10/18 16:05
機甲旅団への改編を支持します。ただ、ポイントとして、麾下の戦術単位を戦二、普二の四単位とするか、戦二、普一の三単位とするか、ですね。いずれ他の師団も旅団へ改編する必要性が生ずるですから互換性を持たせる関係上、編制を揃えることは大事です。また、各戦術単位も三個中隊-三個小隊として特に普通科の余った人員を七-八人編成の旅団小銃分隊に回して九人〜十一人に統一するといった施策も必要でしょう。第七機甲旅団の場合、戦車連隊が第71と72のニ個、各連隊三個小隊から成る中隊が三ないし四個、普通科連隊が一個の場合は第11、ニ個の場合は六個中隊から成っている当連隊を二分して第23を新設、各連隊三個小隊から成る中隊三ないし四個、特科は六門の射撃中隊三個に縮小、第73戦車連隊をはじめとする余った部隊、装備は他部隊へ転出というのはどうでしょうか?。

 

2017/02/25 15:01

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