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zoom RSS アルジェリア政府の対テロ決断は正しい

<<   作成日時 : 2013/01/22 13:42   >>

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アルジェリア拘束:「無念」日揮、従業員10人死亡確認
http://mainichi.jp/select/news/20130122k0000m040133000c.html

敢えて誤解を恐れずに言えば、アルジェリア政府の取った決定は極めて妥当です。

外国政府と相談すれば、もっとスマートな解決策があったでしょう。例えばSASや仏特殊部隊
などが救出作戦を行えばもっと少ない犠牲ですんだでしょう。

無論先進国、特に国民レベルのメンタリティでは許せない行為です。


ですが、今回の作戦でアルジェリア政府は第一にテロリストに対して一切の交渉をしない、断固殲滅するという
メッセージを送ることに成功しました。

第二にもし先進国を中心に外国と相談し、特に何らかの譲歩をすれば、今後も味をしめて同様のテロが多発する
可能性は極めて高いでしょう。

第三に、外国に相談せず、手も借りずに鎮圧を行ったことで、政府は外国の異教徒の手先と感じている国民に
対して、政府は外国に頼らない、そのような印象を植え付けることに成功したでしょう。

第四にテロには屈しないという姿勢は、例え犠牲者をだしても先進国の政府からも一定の評価を得られたでしょう。


アルジェリア政府としては完全に作戦は成功でした。


もっともこれが人道的に正しかったかというとそうではないと思います。
もう少し時間をかけても良かったでしょう。
無論ぼくも犠牲者が出ない方がよかったと思います。また亡くなった方々は無念だったと思います。
先に述べたように、先進国の部隊に任せた方が犠牲は遙かにすくなかったでしょう。


ですが、それをやればまた次のテロが、起こるし、国内の原理主義シンパの神経を逆撫でし、政情不安が起こる可能性を増大させます。そうなれば結果として外国からの投資も減っていくでしょう。
そのとき外国政府が責任を取ってくれるわけではない。

アルジェリアはフランス統治時代からのテロの伝統があり、政情は安定していません。そのような歴史的な背景も考慮しないといけません。
小の虫を殺して大の虫を生かす、それがアルジェリア政府の決定だったのでしょう。
冷徹ですが合理的です。

かつて我が国は福田首相の時、「人命は地球よりも重い」とテロリストを釈放、あまつさえ大金まで持たせて野に放ちました。こいう決定をアルジェリア政府がやれば確実に国はつぶれます。


我々はこういう決定をする国とも商売していかなければならない。それが現実です。
それが嫌なら、商売をしない。もっと情報収集に官民共に金をかけるなどの方策が必要です。

青天の霹靂だと泣き崩れるのは、政府の仕事ではありません。

同じような状況に置かれた場合、我が国の政府はどのような判断をするのでしょうか。








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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
家安全保障や国際政治の論理がいとも簡単に個人のかけがえのない命を奪った例ですね。現実主義者からは批判されるでしょうが、やはりこのような結末は納得がいきません。それが人間なのです。現実主義や合理論だけで割り切れるものではない。人質の命を奪ったアルジェリアやその背後のアメリカに怒りを覚えます。この怒りだけは決して譲ることのできない一線です。
若手の男爵
2013/01/22 16:37
福田首相は「人命は地球よりも重い」とほざいたようであるが私財を投げ打ってアジアアフリカの飢餓難民を救ったという美談は聞かないね。所変われば人命はプラントより軽いと言うこと。今回は展開が早すぎて安部政権もボロが出なくてヨシ!としましょうよ。遺憾の意で済めば安いもの。
ニンジをャパカにするな
2013/01/22 18:29
自分もアルジェリア政府の対応は至極当然だと思いました。それを他国の首脳が何を偉そうに「人質の安全を優先して…」だの「突入作戦を中止するようアルジェリア大使に申し入れた」などと言えるのか。正直言って「笑止!」としか言いようがありません。そもそも日本政府や外務省の人間にどれだけアルジェリアという地域の歴史や土地柄を知っている人間がいたのでしょうか。過去のフランスとの独立戦争やFLNの仏系住民の虐殺、近年の内戦、それらの間のテロの応酬などを知っていればとてもそんな甘えたことは言っていられないはずです。単に日本人が殺された、だけでは済まずに死体をバラバラにされて見せしめとして晒されるような事態も過去の事例からすれば十分にあり得たのではないでしょうか。本当に、日本人とその政府は何度その甘すぎる考えを世界に晒せば気が済むのか…。
SNK22
2013/01/22 22:11
占拠後のことに注意が向けられ勝ちですが、本当に問題だったのは易々と占拠されたことでしょう。
甘かったのは、日本でも欧米でもなく、アルジェリアです。
占拠を矢許した段階で、失敗は確定。大失敗(人質を連れて逃げられる)は避けられたが、失敗(人質救出、犯人制圧)には持ち込めなかったというのが適切な評価では。

シェール革命の余波で大西洋方面ではガス価格が低落しており、石油はともかく天然ガスのためにリスクを負う企業も国も少ないでしょうから、アルジェリアへの新規投資は停滞するでしょう。

テロリストと交渉しない、というのなら、外国人は見つけしだい殺す。プラントは破壊するだけのこと。テロリストにとってはその方が簡単です。
テロリストを解放した日本ではその後テロは終息し、対テロ戦争が始まった中東ではその後も頻発。
結果から見れば、人道を優先することによって世論を味方につけた日本政府の判断は賢かったと言えるでしょう。

今回の事件は、国益(本音)と人道・民主主義(建前)の間でデタラメにブレ続ける欧米の外交の産物でしょう。
カダフィのような欧米に好都合な独裁者を裏切ったあげく殺すことで、テロを拡散させてしまったのですから。
いや、失敗ですよ。
2013/01/23 19:47
アルジェリア政府の対応は、まぁ理解は出来ますが、もう少しスマートに行かなかったのかなぁ、という感じがしますね。
ちょいと人質の犠牲者が多すぎて、手放しで「成功」とは言えないように思います。
Null Devices
2013/01/24 15:29
こうしたテロは日本を基準にして考えるべきではないと思います。
アルジェリアは何よりも自国の治安維持を考えてこの作戦に出たのでしょう。かの政府はこうした武装集団はただちに殲滅するというアピールをする必要があったと思います。そうしないとこのくらいの人質事件が頻発する恐れがあったのでしょう。言い換えればそのくらい治安の悪い国なのでしょう。
日本みたいに毎年首相が代わり、20代の失業率が8%(たった)を超えるようになっても、デモも起こらないところとは事情が異なります。
ワタリガラス
2013/01/25 14:45
全くの同感です。
アルジェリア政府のイスラムテロリスト集団に対する行動と決断は国際社会の常識でもあり、現実です。1996年12月に起こったペルーの日本大使公邸人質占拠事件はフジモリ元大統領は直ちに軍の特殊部隊による武力治安して解決しました。ところが当時の朝日をはじめとする左翼マスコミ達は武力治安を支持したフジモリ元大統領と軍の特殊部隊達は極悪人、人質事件を起こしたテロリスト達は哀れな被害者と扱った報道しましたり、特番まで製作をしてました。朝日をはじめとする左翼マスコミ達はこう言いたいのでしょう。「如何なるときでも、犯罪者達言いなりなれ」て意味なのでしょう。ふざけるのむいいかげんしてほしいです。そんなだったら、「いじめっ子達にも権利がある」と寝ぼけた妄言ぬかし、いじめっ子達という悪魔の傑作を作り、問題教師を増やした日教組(今日、いじめっ子達と問題教師達を守ったたり、隠す話し合いの集会を開いてました)の戯言と「私はいじめっ子達が不幸で気の毒だと思う、なぜなら彼らは家庭の子供達であり被害者だ、いじめ自殺した子は恵まれ家庭の子で不幸でないし、加害者だこれ以上被害者のいじめっ子達を悪くいうのなら、自殺した子の後を追って両親も自殺して死ねばいいのよ」と滋賀県大津市のいじめ問題でいじめっ子という犯罪者の肩を持ち、被害者にはツバを平気でかける反日左翼フェミニズム思想の女論客田嶋の主張と全く同じじゃないですか、いじめっ子達と問題教師達とのさばらした日教組と田嶋をはじめとする反日極左論客達と同じように国際社会テロリスト達に強い姿勢でダメだという事を今回の事件で身をもって知らなければならないでしょう。
凸凹
2013/01/26 16:36

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