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zoom RSS 就職できないのは自己責任 寄らば大樹の陰、は高リスク

<<   作成日時 : 2012/11/09 17:45   >>

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評論家やメスメディアがいう不況で就職先が無いというのは嘘です。

根強い大企業志向…学生20万人、中小にソッポ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121106-OYT1T01283.htm?from=main4


 これは前から続いている傾向です。
 中小零細企業では正社員を募集していることろも多いのですが、そういうところにはまず目を向けない学生が多いわけです。
 お母さんの知っている企業に就職したい、人も知らない企業に入るのは恥ずかしいとでも思っているのでしょう。
 こんなものは就職難でも何でもありません。

 日本には馬鹿な学生が多いなあ、というのが率直な感想です。


 あぶれた人達は、学校に残るなり、バイトをするなりして結局就職を先延ばしにします。となればいつまで経っても
正社員としての経験も経歴も身に付きません。

 恋愛と同じで、若い頃から振られて恥をかいて異性とのつきあい方を学べば、次第に経験値が上がり、知恵もついてきます。ところがプライドが高くてフラれるのが嫌な人間は、いつまで経っても経験値がありがりません。しかも自分への評価は肥大する一方です。当然相手に求めるものの大きくなります。

 そして自分自身に言い訳をするようになります。自分はやればできるのだ、と。
 

 演劇をやろうとか、絵でメシをくっていこうという覚悟があれば別ですが、例えば30過ぎてもまともな職歴が無い人間は中小企業でも採用に二の足を踏むでしょう。
 そういう人達は経験も無いくせに、経験がないからこそ自分に対して過大な評価をします。大抵の場合本人が思っているほど仕事ができるわけでも、才能があるわけでもない。
 
 それならば中小企業はむしろ、コンビニで鍛えられた外国人を採用するでしょう。
 もはや日本語ができるだけでそれなりの生活ができる幸せな時代は終わったのです。


 組織に入って働けば嫌でも自分のできないところを突きつけられるわけです。そこから職業人としての成長が始まります。
 まあ、会社がアホだ、オレはこんなところにくすぶっている人間じゃないと、転職を繰り返す人間もおりますが、そのような考えの転職ではいつまで経っても使える人間にはなりません。


 大企業に入れば一生安泰かというとそんなことはありません。それは80年代ぐらいまで考え方です。自分の会社が買収され、占領軍が入ってくれば退職に追い込まれる可能性は少なくありません。銀行なんて90年代でもそんな話がゴロゴロあります。
 石破茂氏はかつて銀行に勤めていましたが、その銀行は合併で多くの人間が人減らしにあっています。石破氏も銀行に残っていたら、40代でリストラされていたかもしれません。
 無論大企業に勤めて定年まで働いて、定年後も分厚い年金をもらい続ける人もいるでしょうが。それは大企業の中でも少数派でしょう。その可能性に賭けるのは極めて投機的だと思います。
  
 パナソニックやソニーのように、今後大量の解雇者を出す企業や、外資に買収される企業もでてくるでしょう。

 ぼくの知り合いでも40代で大きな会社を解雇された人間は少なくありません。こういうときに一部のスタープレーヤーを除いて、大企業の人間ほど不利です。例外はリクルートのような会社でしょう。

 一般に大企業ほど企業の看板に頼って仕事をします。しかも仕事の担当正面は狭い。しかも給料はそれなりのをもらっていますから、給料の低い会社に転職しにくい。仕事は社内調整。
 
 例えば企業のトップが日経の記者の取材を受けるのはその人物が日経の記者だからです。フリーになったらそんなわけには行きません。ところが会社のブランドネームを実力と勘違いする人が多いわけです。
 トルコの友人が言っておりましたが、日系企業の駐在員が現地で独立することが多いのですが、大抵失敗するそうです。それは会社の看板の力と、自分の力と誤解しているからだそうです。
 

 対して中小企業では何でもやらされますし、看板で仕事をすることも少ない。大きな仕事をまかされることもあるでしょう。給料が低いから、より高いところを目指して転職することも可能です。無論その間は勉強も必要です。勉強といっても机に向かうばかりではなく、人と合うことも勉強です。
 勉強をしないで、スマホいじくって時間を潰しているような人間はビジネスで生き残れないでしょう。

  これから伸びそうな中小企業に入って、実力をつけて将来発展しそうな会社に転職をする、というのが一番リスクが低いのではないでしょうか。飲食店のチェーンでも入ったときに10店舗で、5年後に50店舗に増えていればあっという間に中堅幹部になれるでしょう。

 20代は修行の時代、儲けるのは30代になってからと思うと人生戦略に幅がでてくると思います。

 本当に仕事ができ、才能があるのならば入った中小企業を自分の力で成長させればいいでしょう。技術力があってもマーケティングが下手で成長できない工場は結構あったりします。例えば大手の下請けばかりやっていないで、海外の見本市に出展し世界を相手に仕事をするとか。実際にパリやファンボローの航空ショーではそのような中小企業が既に出展しています。


 では起業はどうでしょうか。
 起業をした経験者として言わせてもらえば、あまりお勧めしません。日本は法整備も不備が多く、起業には大変厳しい環境です。起業した会社は3年後には9割が無くなっているという統計もありますが、日本は再挑戦がやりづらいシステムになっています。
 それでも起業するのであれば、3年は会社員をやって仕事や組織を学んでからの方がいいでしょう。

 あとは緩い会社に入って、副業を始める。アマゾンや楽天で小さな商いを始めてみるとか、マンガを描く、アクセサリーを作るとかもありでしょう。それで一定の収入が上がれば独立する。そのまま会社勤めをしながら二足の草鞋もいいでしょう。

 まあ、いっそのことアフリカにでも行って一旗揚げるのも手でしょう。リスクは高いですが、当たれば大儲けです。


 今の世の中、リスクを避けよう、避けようとすることは、実は大きなリスクを抱えることを意味します。逆に小さなリスクを繰り返し取っていく方は、その過程で色々と学べますし、リスク管理を覚えて行きますから、結果的にはリスクを避けることができるようになります。
 
 今いい会社に人生を預けるのは極めてリスクが高いことになります。30年前の花形企業がどうなったか調べて見れば分かると思うのですが。

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内 容 ニックネーム/日時
わたくしも、大学3年のころから仕事していて、今に至るな〜
目指していたのは高校2年生ぐらいからだけど・・・
音楽家や小説家でも、サラリーマンやりながらやっている人いるしね。
とび職だと思っていたら、カメラマンだったという人もいる。
大企業なんて油断しているとリストラされるからな〜
大学、4年あるんだから、考えなきゃあダメですな。
(=^・・^=)
2012/11/10 08:05
お邪魔します。
 お言葉ですが、戦後特に高度経済成長で村落共同体が崩壊して会社が「共同体」になりました。それによって「どういった会社(共同体)に属しているか」がその人の「格」を決める重要な要素と見なされるようになりました。どういった「格」を獲得するかによって婚活やその他の人間関係にも影響します。そこは「労働者は職能別の労働組合に帰属し、会社は仕事をして金を貰うだけ」の欧米とは違うところです。ですから学生達を一概に「馬鹿」「目先のリスクだけを恐れている」とは言えないと思います。尤も終身雇用も無くなった今、会社に人の「格」を決めるというか保証するような力はもはや無いと思いますが、「勤めている会社で人を見る」ような人の意識というものはそう簡単には変わりません。かつて戦国時代から江戸時代へ移行したにもかかわらず「戦場で多くを殺せば英雄」「殺らねば殺られる」「殺られる前に殺れ」「目障りな奴らどもはぶっ潰せ(マジの殺害含む)」といった人の意識は変わらず、例えば旗本奴対町奴といった「法よりもナメられ、侮られる事を恐れる」連中による喧嘩や抗争が絶えず、その解消には徳川綱吉の生類憐みの令といった"劇薬"が必要だったのですから。
ブロガー(志望)
2012/11/10 20:12
清谷さんが言われるように、今の日本は厳しい社会です。甘ちゃんは生き残れません。しかし日本はそれでも世界で一番暮らしやすい国だと思います。崩壊の懸念があるとはいえ、年金制度も国民皆保険も生活保護もあるのですから。私だって躁うつ病で障害者年金を国からいただきながら仕事を探しているものです。私が一番許せないのは、日本はこれだけいい国なのに「日本は暗黒時代だ」「貧困大国だ」「夢も希望もない世界最低最悪の国だ」とわめき散らして金儲けしているクズ学者やエコノミストです。そういう手合いに限って、例えばセーフティネットなおほとんど存在しない中国やロシアを楽園のように賛美しています。だったらいっそ彼らがかの国々に移住すればいいのです。嫌で嫌で仕方がない国に税金払ってまで住んでる必要なんかないじゃないですか。
きるすてん
2012/11/10 21:26
 清谷さんが言われるように今の日本は厳しい社会だと思います。甘ちゃんは生き残れません。それでも日本は世界で一番住みやすい国です。崩壊しかかっているとはいえ年金制度も生活保護も国民皆保険もあります。かくいう私も躁うつ病で障害者年金をいただきながら必死で仕事を探しているものです。
私が嫌いなのはそういうセーフティネットなおないに等しい中国やロシアのような国を楽園のように持ち上げている馬鹿な学者やエコノミストです。そんなにそれらの国がいいなら移住すればいいのに。
きるすてん
2012/11/10 21:32
ちょうど「孫子の兵法」で語られているような「必死の覚悟を持つ者は殺され、必ず生き残ろうとする者は捕虜にされ、逆上しやすい者は挑発され、清廉な者は辱められ、愛情の深い者は決断を下せない」といった言葉を思い出しますね。
もっとも、今の時代の人間でゲーム的な知識程度でも「孫子の兵法」を読んだことのある人はどれだけいるのやら…。そういう類のことを知りもしない人間が「戦略」的な思考を働かせるなどということは普通は無理でしょうね。
第一次大戦に敗れて亡命したあと立ち寄ったロンドンの本屋で「孫子の兵法」を初めて知り、「この本を読んでいればあんなに無様な敗戦はしなかったのに…」と嘆いた皇帝ヴィルヘルムU世のようなことになる人は多いんでしょうね。
SNK22
2012/11/11 10:03
知り合いのキャリアカウンセラーから聞いた話だけど、そもそも中小企業は昨今の新卒採用レースに参加できるだけの体力が無いとこも多いんだとか。清谷サンが起業したのはいつのことだか知らんけど、起業したのであれば自分のところの企業でどういう採用活動したのか振り返ってみれるのかなーってのは気になったところです。
中小企業と新卒学生を繋ぐパイプがどの程度あるのか、という点についてはもう少し考察してみる余地があると感じます。ただ大企業が安泰ではない、という点は少なくない学生が感じていると思いますよ。企業自体は安定であっても、現場の労働環境が悪い企業を警戒する動きは(ブラック企業なんとかランキングとか)ネット上では見かけられますし。
ふきのとう
2012/11/11 19:40
 別に世代問わず、学生なんてそんなもんじゃないんですか?単に知らないだけかと。知ってはいても、善し悪しを見分ける視点、基準もわからないでしょうし(知識としてではなく、実感として)
 大企業でも、合わないところは苦しいし、一生食えるとは限らない、とか中小企業でもいいところはいいところというのはある程度世間を知って初めて分かることで、今の若者、学生が特別愚かとは思いません。
 
 大学生の大企業志向なんて戦前からそうでしたよ。まあ、戦前は今とは「大学生」の意味合いがまるで違うわけですが、本質は大して変わっていないことは前田一氏(戦後、日経連の理事として総評など労働側と渡りあった人)の「サラリーマン物語」とか、永井荷風の「断腸亭日乗」やら、戦前のメディア(新聞、雑誌)を丹念に読めばすぐにわかります。
 いや、昔の方が大企業と中小企業の格差(待遇、給料ともに)が激しかった分、大企業志向が切実だったでしょう。
 そんな、「寄らば大樹の頼りない学生」でも、企業や官庁に就職して、高度成長期の日本を支えてきたんですから、あまり心配してないです。
 むしろ、就職で苦労する分、今の学生の方が実際は意識が高いかも?ですよ。
レッド・バロン
2012/11/11 22:46
自己責任は、労働法や判例等を完全に守ったうえでなりたつのであって、既得権を持った階層がロー階層になすりつけているのでは?また、虚偽の求人によって有効求人倍率も適切な数値でない。
ああ
2015/02/02 18:11

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