円安は貧乏を招く簡単な理由


昨日のブログですが追記しました。
https://kiyotani.at.webry.info/202112/article_22.html

「円安が日本を貧しくする」は本当なのか?
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/25137
*日本に根付く「円安富国論」の幻想 アベノミクス停滞の深層
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00155/121300060/
日本人の賃金が停滞し続ける「日本特有」の理由
https://toyokeizai.net/articles/-/475188
日本では絶対に危険な「MMT」をやってはいけない | 小幡績の視点
https://toyokeizai.net/articles/-/473925

最近になってようやく円安は日本経済にマイナスである、という論調が増えてきました。
今更かよ、と言いたくなりますが、それだけ多くの人たちが認識を変えてきた、ということでしょう。

実際問題としてアベノミクスと黒田日銀が円安誘導を行った結果、増えますといった輸出は増えませんでした。円換算にすると増えたように感じただけであり、輸出額が安倍首相就任以前の80円の時代から120円になっても輸出は増えませんでした。
これは簡単な話で、メーカーの多くは海外に生産拠点を持っています。それに日本の輸出で多いのは生産財などで価格競争を強いられる消費財ではありません。

単純な話、輸出はGDPの15パーセント程度であり、個人消費は約60パーセントです。
そして個人消費の多くは輸入品が多いわけです。食品、雑貨、衣料などは輸入が大変多い。そして国内向けの食品も飼料や肥料などは輸入に頼っており、ハウスで作る作物は石油燃やして作っています。
また日本企業の生産している家電やらカメラなどにしても海外の生産拠点で生産されていますから、円安になればコストは上がるし値上げもされるでしょう。

円安になればこれらの価格は上がります。当然ながら電気代やガス代も上がります。
更に申せば国の借金が多く、少子高齢化が進むので社会保障費の個人負担も増えています。
つまりコストアップ型のインフレ+社会保障費、消費税の実質手取りの減少が怒っています。
これらの理由で例えば100円だったものが150円に値上がりします。かつては5万円あったお小遣いが、実質3万円とかになります。

カツカツで生活している貧困層がそれで消費を増やすでしょうか。比較的余裕があって貯蓄もある世帯は将来の年金やさらなる社会保障費負担を考えるならば、老後に備えて貯蓄に励むでしょう。

であれば、日銀がいうようにインフレになれば、消費者は更に物価が上る前に競い合って消費をするという、妄想が実現するでしょうか。

仮に多少なりとも輸出が円安によって輸出が増えても、GDPの6割を占める個人消費を大きく下がればGDPはあがらず、景気も良くなりません。
そしてそれだけではなく、輸送運賃が大変高騰しており、輸入製品やエネルギー、原材料の価格にもはねかっています。既に企業努力で吸収できるレベルではなく、来年は多くの商品のさらなる値上げがあるでしょう。

これが円高に振れていれば、輸入製品やエネルギーは、多少は安くなり、社会保障費や消費増税の負担も事実上低減されたはずです。


円安で景気は良くならない。第二次安倍政権以来の政府の経済運営でそのことははっきりしているのですが、未だに円安が景気を良くすると信じている人たちが多いわけで、だからこそ自民党に投票したのでしょう。

実質手取りが減って消費が増えて景気が良くなると思っている人は精神の病ではないでしょうか。そういう人が日銀の首脳であるのは大変不幸です。
まずは日銀総裁以下日銀社員のの料を半分に減らして、黒田家の消費が増えるかどうか、ぜひ実験してほしいものです。



Japan In Depth に以下の記事を寄稿しました。
新聞が誤報する史上最大の防衛補正予算
https://japan-indepth.jp/?p=63181

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