堀口英利さんへの公開質問状その25堀口英利さんは論理的に事実を認識して論をまとめられないのでは?

堀口英利さんへの公開質問状その25
堀口英利さんは論理的に事実を認識して論をまとめられないのでは?
WEBRONZA記事についてその2

堀口英利さんはWEBROZAに以下の記事を寄稿しました。

初代陸上自衛隊特殊作戦群長による「私的戦闘訓練」の本当の問題点
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2021020600004.html

堀口英利さんはこれが大変ご自慢のようで、PVが一位になったとドヤ顔で自慢しております。またご自分がインターンをやっている議員の先生が褒めたと、これまたドヤ顔です。
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ですが、この道30年のキャリアがある防衛ジャーナリストといわせて貰えば、ぼくが編集者ならばボツ原稿です。掲載に値しません。

無論新人の記事が未熟なのは当然です。ぼくもそうでした。ですが堀口英利さんはわずか数ヶ月の在学期間しかないのに、自分は専門教育を体系的に受けている、自分に意見するならば相応の教育やポジションではないと云々と仰っております。
ですから全く容赦せずに論評します。

前回ご案内のように堀口英利さんは共同通信社の石井暁記者の書いた、ヨタ記事を
もとに論を進めています。

>先述の通り、荒谷氏は三島と類似した思想を抱いているとされ、別の記事によると雑誌のインタビューで三島を信奉していると明言して、三島が立ち上げた「楯の会」と同様の民間防衛組織の必要性を訴えているとされる。もちろん、すべての人に「思想信条の自由」や「言論の自由」はあるから、どんなことを考えたり述べたりしようが荒谷氏当人の勝手である。しかし、かつては陸上自衛隊における特殊作戦や対テロ作戦の「第一人者」とされ、一種の「カリスマ」とされる人物によってそのような思想を自衛隊に伝播されることは、自衛隊によって守られる国家や国民にとって「不利益」になりかねない。

すでにご案内のように荒谷氏は三島由紀夫に対する傾倒を否定しています。
間違った前提の記事を参照にすれば間違った結論がでるのは当然です。

ぼく自身、荒谷氏にはお会いしたこともありますが、彼はよくいえば求道者型です。その国粋的な考え方を肯定しようとは思いません。
ですがだからといって自分の論に都合がいいからといって「誤報」、そして本人が明確に否定している記述をもとに、批判するのはフェアではないですし、アカデミズムやジャーナリズムでは許されることではありません。
堀口英利さんはそのやってはいけないことをやっています。しかも以後の彼の論とは木に竹を接ぐような話になっています。

まあ、ぼくが主張もしていない難病者全体への差別をでっち上げるくらいですから、このくらいは朝飯前かもしれません。

彼の主張する自衛隊はできるだけ納税者に対して情報公開をせよ、それは特殊部隊もだという主張には賛成します。ですが以下の文章など粗雑もいいところです。

>警察特殊部隊である「SAT」は頻度こそ少ないものの、その訓練を公開している。
>特殊作戦群の英国におけるカウンターパートである英国陸軍SAS(特殊空挺部隊)はIRA(アイルランド共和軍)の活動や駐英イラン大使館占拠事件において出動した事例がある。警察特殊部隊が訓練や装備を公開しているのに、どうして自衛隊の特殊部隊も秘密のままでいられようか。

>「特殊部隊を公開すれば仮想敵国やテロリストを利することになる」との意見もあるだろう。しかし、米軍や英軍を始め、世界各国の軍隊は特殊部隊の訓練や装備のみならず、実際の作戦や任務についても情報を開示している。



SATなど特殊部隊が訓練を公開すること多々あります。筆者も公開、非公開の特殊部隊の訓練を取材してきました。その中には撮影禁止のものもありました。また展示訓練は見世物であって、実戦を想定した訓練は公開しないケースも多いわけです。

ですが堀口英利さんの上記の文章では特殊部隊の展示訓練と、実戦でメディアに露出したSASを同列に扱っています。これを指摘すると堀口英利さんは感情的に反論します。

SASは秘密主義の権化のような特殊部隊です。
他の特殊部隊と比べても大変取材が困難です。ぼくは過去、日本人ジャーナリストとして初めて英海兵隊の訓練センターを取材しました。英海兵隊は全英軍の兵力の6%ほどの兵力しかないですが、特殊部隊の実に6割が海兵隊出身です。そしてこの訓練センターではSASやSBSも訓練を行なっています。取材にはセンターのスタッフと身元保証人である国防省のPRオフィサーがつきっきりで、とった写真も許可がないと掲載できません。またオフレコの話も聞きました。
SASやSBSの取材もリクエストしていますが、未だかなっていません。
恐らく堀口英利さんはSASに関する書籍や資料を一度も読んでいなのでしょう。部隊の成り立ちから歴史をしっていればこういう発言はでてきません。

繰り返しますがSASは徹底的な秘密主義です。それが実戦でメディアに触れたからと言って公開展示訓練と同列に挙げて情報公開しているなんて、中学生レベルの作文でもありえない我田引水です。

こうやって堀口英利さんは自分の都合のいいように事実を捻じ曲げて、フェイクニュースをでっち上げています。この手法は他者を批判するときにもよくお使いです。

そもそも堀口英利さんが問題にしていたのは、部隊の装備や戦術などではなく、思想や考え方だったはずです。先に堀口英利さんが挙げたKSKや米特殊部隊の不祥事などでしょう。

ですが、警察の特殊部隊などは訓練の公開をしているなどといっています。
装備や訓練を公開しても先のような思想的な問題点は出てきません。それは組織の文化で明文化されているわけではないからです。

例えばヨルダン軍の特殊部隊をぼくは何度も取材していますし、司令部の内部や各種学校、訓練施設なども取材してきました。また見本市SOFEXなどでも多くの展示がなされており、直接隊員にも取材しました。
ですが、彼らの文化や思想の問題点は外側からはわからないわけです。またヨルダン軍の特殊部隊は国家憲兵隊の特殊部隊とともに、情報部と緊密に協力をしており、それが外部にはどのようなものか漏れてはきません。またヨルダン軍の特殊部隊は例えば公開しているブラックホークヘリの数と実際の数は大きく異なっています。こういうことも多々あり、装備や訓練を展示しているからすべてがわかるわけではありません。


自衛隊の例を挙げましょう。自衛隊は組織防衛のためには税者に対する背信も大臣すら騙す組織であるということです。
かつて陸自の個人衛生キットに関して取材したときに、陸幕広報室の松永室長(当時)は担当者に居留守を使うように命じて、数ヶ月も居留守を使いました。
都合の悪い取材をいないふりしてバックレようとしたわけです。これが通常であればそのままバレずにいたでしょう。ですがぼくが幕僚長会見で指摘して当時の岩田幕僚長が問題にして、松永室長は本来次の移動で将官になるはずが、階級はそのままで左遷されました。その後彼は将官になっています。こういう人物が将官であることは非常に危険に思いますが、自衛隊では少なくないことです。ですが、このようなことは情報公開しても出てきません。
また岩田幕僚長も中谷大臣も陸自の衛生キットは米軍と同レベルとだと説明されていました。つまりトップすら組織的に騙す文化があります。この文化は明文化されていません。
無論さらなる情報公開はそれを変えるためには必要ですが、直接的な特効薬ではありません。

つまり堀口英利さんの言っていることは全く見当外れです。
むしろ例として挙げるならばSASよりも海自の特警隊のスキャンダルでしょう。

https://ameblo.jp/fungieren/entry-10155284118.html

特警隊を辞めたがっている隊員に、リンチ的な訓練を強要して死亡させた事件です。
これによって特警隊は解体されるかもしれなかった、という案件でした。
恐らく堀口英利さんはこの件をご存じないのでしょう。

こういう組織内の文化は外部から伺いしれないものであって、訓練や装備をいくら公開しても表には出てきません。自衛隊内部、あるいは情報保全された外部の監察組織で日頃から監視するしかないでしょう。

堀口英利さんが挙げたドイツや米国の例がありますが、両国とも遥かにメディア、政治、納税者の軍に対する監視が厳しく、遥かに情報公開が進んでいます。ですが、事件がおきたわけです。訓練公開すればわかるとかいうものではありません。

そして堀口英利さんの記事の後半は特殊部隊の話ではなく、単なる軍隊の情報公開の問題になっている。率直に申して、前半と後半が泣き別れになっていて主題が分散しています。

整理すると、初めは軍の特殊部隊のようなところは監視が行きどかないので、先鋭的な思想を持ったり最悪クーデターを起こすようなことも想定される。それを防止するような体制が必要だ、それは情報公開だ、でしょう。

ですが、枕に持ってきた記事では荒谷氏が楯の会のような組織を作っているとは断定できないわけです。例に持ってくるのにふさわしくない。それにそもそもが信用性が低い記事です。そして民間でやっていることであり、特殊作戦群が組織的に関わっているという証拠もありません。実際に岸防衛大臣も別段問題にすべきことはないと記者会見で断言しています。

そして警察の特殊部隊などは訓練などを公開している、SASも公に姿を表している、だから特殊作戦群もそうしろ、みたいな話でしょう。ところが問題は装備や訓練のスキルではなく、部隊の思想や文化なので、いくら情報公開しても出てこない。
恐らく堀口英利さんは特殊部隊というものを殆ど理解していないと思われます。

ところが堀口英利さんの原稿の後段は、恐らくあちこちからの聞きかじり程度の軍の情報公開の一般論で終始して締めくくっている。
なんか、こうフランケンシュタインの怪物のような原稿です。

後段では本来閉鎖的で先鋭化しやすい特殊部隊の統制をどうするか?という話がまったくなく、結論もない。何度も言いますが、普通の情報公開をしてもこのような問題の関してはなんの効果もありません。

だからといってぼくは防衛省、自衛隊の秘密主義がいいとはいいません。むしろ、防衛省、自衛隊の秘密主義と最も戦ってきたジャーナリストであると自負しています。ぼくの調査報道によって明らかになったことで、物事が改善されたり、見直されたこともも多々あります。
情報公開は是非とも必要です。それが民主主義と文民統制の根幹だからです。
ですが、情報公開だけではわからないこともあるもの事実です。

ですが、だからといって明文化されたり、数値が公開されたりすれば部隊の思想的な問題が解決するわけでもない。
更に申せば、自衛官であっても主義主張、思想の自由はあるわけで、どれだけ当局が強制できるのか、極めて繊細な問題でもあります。

堀口英利さんのロジックは情報公開さえすれば特殊部隊の不祥事は防げる、というものでしょうが全くの素人の思いつきです。

堀口英利さんの記事はぼくが大学の指導教官ならば不可です。
話を自分の都合よく捻じ曲げて、論が絡み合って何が言いたいのかわかりません。
本来カネを取れる原稿ではありません。

これで自分は(わずか数ヶ月だけど)軍事の専門教育を体系的に受けているといばるのは噴飯ものです。

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