中小零細企業経営者にも失業保険を。小零細企業と大企業の法体系を変えるべき。



さて緊急事態宣言が出されましたが、あいもかわらず飲食店などへは休業を強制するも、補償は雀の涙です。そして違反した業者は名前を晒すと脅しています。これは世間にリンチしろ、と煽っているようなものです。つまり零細飲食店は死ねといっているようなものです。
天災などでは被害を受けた農家などを救済するのに不思議な話です。

飲食業界の人たちは次の選挙では自民党、公明党に投票しない方がいいのではないでしょうか。

前から何度も申し上げておりますが、日本の企業の約97パーセントは中小零細企業です。
特に従業員10名以下の零細企業がその大半を占めています。
零細企業の実態は八百屋、喫茶店、飲み屋などの実質自営業の所が多いわけです。

これらの小企業、零細企業を、例えばトヨタやユニクロなどの巨大企業と同じ株式会社として同じ法律、待遇でいいのか、という話です。

大企業(そして中企業)と、小企業、零細企業の法的な立場や処遇を分けて考えるべきです。

小零細企業の経営者は大きなリスクを背負って営業しています。そして資金的にはタイトのところが多い。いざとういうときは経営者が会社にファイナンスすることも多々あります。これは上場しているような大企業とは異なります。

政府はもっと小零細企業へのセフティネットを作るべきです。
まず、経営者が失業保険に入れるようにすること。今回のコロナで店を失った経営者には失業保険はなく、その後の暮らしは大変厳しくなります。失業保険に加入できるようにすること、その失業手当は、会社の負債の返済には当てなくていい、というふうにすべきです。そうすれば自殺や夜逃げを随分と防げると思います。

次に期中の経営者の給料を変額できるようにする、ボーナスへの二重課税をやめることです。現在期中に給料を上下できません。また社員のボーナスは経費扱いですが、経営者のボーナスは経費扱いになりません。

今回のコロナのような事態では潰れないにしても、業績が悪化する場合は多々あります。その場合、経営者が給料を減らすことができれば、赤字を避けることができ、バランスシートは黒字にできるかもしれません。それはお金を借りるときに必要なことです。また望外の業績アップのときに、給料を増やせれば法人税を減らせます。それは経営の安定に繋がります。大企業と違うのは経営者によるファイナンスが多いわけですから、ある程度経営者が資産を持つことが経営の安定に繋がります。

ボーナスも同様です。大企業ならば経営者のボーナスが税引き後でも大した影響はないでしょう。ですが小零細企業の経営者にとっては法人税と所得税の「二重課税」は極めて大きな負担となります。このため事実上ボーナスを取れない経営者は少なくありません。

業績の上下によって、ボーナスを加減できればこれまた経営の安定に繋がります。また経営者のモチベーションも上がります。現状の二重課税状態は殆ど罰則みたいなものです。政府は起業しろといいますが、手足を縛って泳げ、儲けたら罰するといっているわけで、起業家が増えるわけがありません。

それから不動産の保証金の低減。我が国の場合、店舗や事務所の保証金が20~30ヶ月にもなることが珍しくありません。これは小零細企業、特に飲食店や小売店舗にとっては大きな負担です。これを数ヶ月にすれば手元の余剰資金が増えて倒産する会社を減らせます。しかも保証金は供託金という形ではないので、大家が倒産したり、持ち逃げしたりすると返ってきません。

なぜこうなっているかというと、我が国が法治国家ではないからです。支払いを拒む店子を強制退去も事実上させられません。裁判を起こしても経費が掛かる割には、判決に強制力もなく、当局が強制執行をしてくれるわけでもありません。テナントのゴネ得が可能なわけです。そして夜逃げされても、その店舗に残されたものを勝手に廃棄はできず、保管しないといけない。大家にとってはリスクが大きいわけです。
ですから過大とも言える保証金がまかり通っているわけです。裁判を迅速化、低コスト化して、当局が責任をもって執行を行えば保証金を下げることは可能でしょう。

例えば家賃の50万円で20ヶ月の保証金ならば1千万円です。これが4ヶ月ならば200万円に過ぎません。差し引き800万円の現金が会社にはあることになります。
特に今回のようなコロナの場合、その800万円があれば生き延びられる店舗は多かったのではないでしょうか。

政府が法治の意識が低く、このような法治以前の未開な状態を放置してきたことが、今回のコロナによる廃業や倒産を増やしているといえるでしょう。

しかも政府はコロナ過でもこの問題を無視してきました。とりあえず、保証金の一部を大家から返還してもらい、テナントが家賃を払えなくなったら政府なり自治体が補償するとか臨時のスキームを作れたはずです。
何で野党もこういうことに無関心なのか、不思議で仕方がありません。

コロナ過における小零細企業の倒産や廃業は政府の無策による人災の面が少なくないように思えます。
上記のようなアイディアを反映させて、中小企業を株式会社と分離して新たな「有限会社」と規定して、法整備をするべきだと思います。

反面多くの中小零細企業が税金を払っていません。約7割り程度が赤字になってます。
ですが長期間赤字の会社もあり、明らかに何らかの操作で黒字を減らしているかと思います。
でなければ倒産しているはずです。
このような企業に対する課税の方法も検討すべきです。
税金も払わずに困ったときだけお上に助けてもらおうというはいささか虫が良すぎるかと思います。


東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
来年度の防衛予算5.3兆円が実はもっと多い訳
実際は5.7兆円、過小に見えているのはなぜか
https://toyokeizai.net/articles/-/398559

Japan in Depth に以下の記事を寄稿しました。
自衛隊機のコスパを検証する(前編)
https://japan-indepth.jp/?p=55801
自衛隊機のコスパを検証する(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=55809
官庁の情報開示は途上国以下~記者クラブの弊害~
https://japan-indepth.jp/?p=55598



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