機能不全で旅客機つくれない三菱重工に戦闘機がつくれるか。

スペースジェット「開発凍結」の波紋
「独りよがり」から離陸できるか

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東洋経済の三菱重工検証シリーズのスペースジェットの記事です。


>体力の劣る中小企業にとって新型コロナウイルスによる逆風は死活問題だ。仕事は大きく減少し、1週間に2~3日しか工場を稼働できない企業もあるという。そこに、スペースジェット向けに当て込んだ投資負担ものしかかる。

>「そもそも三菱重工には完成機メーカーになる自覚も能力もなかった」(協力会社幹部)という手厳しい批判もある。実は、三菱重工に協力する各社の間では、コロナ前から「三菱重工離れ」が深刻化していたのだ。

>不満としてあがるのが、聞く耳を持たない独りよがりの姿勢だ。「三菱重工は発注時のコミュニケーションが雑。突然の転注(別会社への発注変更)もあって、担当者に理由を尋ねても『上が決めたことだから』とまともに説明がない」。複数の取引先がそう口をそろえる。

>三菱重工の開発スタイルへの批判も絶えない。スペースジェットの開発は当初、ボーイングなどと協業することも検討されたという。しかし、独自開発にこだわり、仕様変更が相次いだ。「すでにノウハウを持つ協業先から学ばないと、どうしても失敗してしまう。自分たちの持っている技術を生かしたい。そんな思いが強すぎるのではないか」。国内の航空機メーカー幹部は三菱重工の姿勢についてこのように見ていたという。



果たしてこのような会社がプライムになって最先端の戦闘機を開発できるのでしょうか。
またプログラムを指導する防衛省にもまともな見識がありません。
それはF-2で懲りたはずです。
しかもF-2では長年レーダーの不具合を隠蔽してきました。調達機数が減らされたとき、空幕の広報担当者は手のひらを返したように「F-2に不具合など存在しない。そういう報道はインチキだ」と開き直りました。彼の言が嘘だったことは今となっては常識です。
これが長引いたのはMHIの偉い人に言わせると技本が無能でウチにやらせて貰えば、もっと早く直ったということです。初めからMHIをプライムにしておけばこういう間抜けなことにはならなかったわけです。
ところが問題を問題として公表せず内々に済ませようとするので、誰も痛い目にあいません。また問題自体は勿論、その経緯も明らかにならず、後の教訓にもなりません。これは防衛省および3自衛隊に共通した宿痾です。

また偵察ポッドだって日本企業に開発能力はなかったし、高々15機分のポッドを国産すればバカ高くなるのは分かっていました。挙げ句がプライムの東芝と訴訟の泥仕合です。
これによって阪神淡路大震災でも博物館アイテムと批判されたRF-4が延々と偵察機として使用され、それが更に伸びました。そして未だに偵察部隊は存在しません。
それって、脅威が存在しないということでしょう。そもそもF-4を2020年まで使い続けるなど先進国の空軍じゃないでしょう。戦争する気も備えもない、ということです。

そしてFXではF-35Aを選定。これによって戦闘機生産基盤はなくなり、新たな機体を作るならば再構築が必要ですが、防衛省、空幕は戦闘機生産基盤を維持すると業界を騙してきたわけです。ですから横浜ゴム、住友電工、ダイセルなど有力ベンダーが戦闘機から撤退しました。失った信用は簡単には戻りません。

防衛航空産業を維持するのであれば、機体メーカー、エンジンメーカ-は統合すべきでした。そうでないと、民間市場を含めて世界で戦えません。実際MHIの失敗は世界の航空産業の実態を知らず、夜郎自大になって、われこそは世界の三菱と思い上がっていたことが最大の失敗です。それは防衛省相手のぬるま湯な世界に浸って、厳しい市場経済を経験していなかったからです。
中国にしろ韓国にしろ防衛航空産業が発展したのは世界の市場で鍛えられたからです。

そのためには国内メーカ-の規模拡大は最低の条件です。ところがそれをやらずに、弱小で防衛省相手の「子供部屋おじさん」航空メーカーに広く薄く金をばらまいてきたわけです。仕事の厳しさもしらず、少ない開発費でまともな製品ができるわけはありません。



ところがF-35AはFACOとうことで形だけの「国内生産」をしました。ベンダーは逃げるは、調達単価は上がるわで、当事者能力の欠如です。
そして財務省が頑張って、輸入に切り替えたF-35Aの調達をまたひっくり返して国内生産を続けることにしました。これは生産効率が上がったからといいますが、怪しいものです。確かにロッキードマーティンの生産がタイトになったという話はありますが、年間少数しか生産せず、しかも同社の社員を破格の待遇で召し抱えて米国よりも安くできるわけがない。装備庁やMHIは魔法でも使えるのかもしれません。

戦闘機開発能力を維持するのでF-15の近代化など自前でやるべきです。米国との契約云々があると言い訳するでしょうが、それは変えればいいだけの話です。イスラエルは実際に自国の規格で改良を加えています。それができないのは防衛省が無能だからでしょう。

常識的に考えれば、我が国に先端的な戦闘機開発能力がないことは明らかでしょう。自民党国防部会の先生方は鼻息があらいですが、それは防衛省やMHIから「ご説明」を鵜呑みにしているからでしょう。情弱からレクを受けてその気になるのであれば極めて問題です。


東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。

来年度の防衛予算5.3兆円が実はもっと多い訳
実際は5.7兆円、過小に見えているのはなぜか
https://toyokeizai.net/articles/-/398559

Japan in Depth に以下の記事を寄稿しました。

自衛隊機のコスパを検証する(前編)
https://japan-indepth.jp/?p=55801
自衛隊機のコスパを検証する(後編)
https://japan-indepth.jp/?p=55809
官庁の情報開示は途上国以下~記者クラブの弊害~
https://japan-indepth.jp/?p=55598

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