パリ航空ショー、C-2、P-1地上展示の愚。

>航空自衛隊は、6月17日に開幕する世界最大規模の航空ショー「第53回パリ航空ショー」にC-2輸送機を参加させる。C-2の同航空ショー参加は初めてで、前回自衛隊機として初参加した海上自衛隊のP-1哨戒機も参加する。

>空自によると、国外運航訓練の一環で、航空支援集団第3輸送航空隊の隊員約15人が参加するという。主催者によると、2機とも地上展示のみを予定している。

>C-2は川崎重工業(7012)がP-1とともに開発と製造を手掛け、機体全体の約7割が国産。全長43.9メートル、全幅44.4メートル、全高14.2メートルで、最大積載量はこれまでのC-1輸送機の約3.8倍となる約30トン、最大離陸重量は同3.1倍の141トンとなり、国産の航空機では最大の大きさ


前から申し上げておりますが、国産装備の航空ショー、見本市の類に実物を運び込むのはよろしい事です。それが売れる、売れないにかかわらず、日本の防衛力、防衛産業のプレゼンスの強化に繋がります。

C-2、P-1が両方共参加することは大きな進歩です。
ですが、デモフライト行わないのは解せません。万が一を考えた保身ではないかと思いますが、デモフライトすらできない機体なのか、と印象つけることになります。


C-2輸送機の調達は25機から22機に減らされました。これは主として調達および、維持コストの高騰が大きな要因です。空自は維持管理コストの低減に努めているようですが、実効性はどうでしょうか。これからが注目されます。これが調達削減の理由ですから、恐らく電子戦機やAWACS型など派生型は無理でしょう。


空自では現用のC-130Hの近代化、後継機種選定の予定はないそうです。C-2が3機減となり、想定した輸送力は減るはずです。またC-1の退役もあり、少量の輸送はどうするのでしょうか。更に申せば本来特殊部隊用の固定翼輸送機も必要ですがこれの調達予定もありません。

C-2の調達は空自の空輸能力の確保だったはずですが、手段が目的化してC-2の調達自体が目的になっているとしか思えません。

しかもC-2は舗装滑走路でしか運用できない「お嬢様輸送機」です。アフリカの未舗装の滑走路、あるいは震災や敵の攻撃でダメージを受けて、応急処置をした程度の滑走路での運用もできない「平時向けの輸送機」です。有事に空自の輸送力が大きく低下することが予想されます。その意味でも、輸送機のポートフォリオの構築が重要です。またそれを納税者に説明すべきす。

本来ならばC-2の開発時に将来の輸送機のポートフォリオの構想とその予算を発表すべきでした。
単に「大きい国産輸送機がほしい」ではおもちゃを欲しがるお子様と同じレベルです。それを正さない政治やメディアにも責任があります。


それから、どうせC-2展示するならば3自衛隊のジュニア・オフィサーや曹クラスを100人ぐらい連れていけばいいのに。旅費もかからんことだし。現場の隊員に他国の装備を見せるのは大きな刺激になります。

特に開発実験隊などでは未だに海外展示には未だ視察に行っていないはずです。装備開発の「目利き」であるはずの彼らこそ海外視察が必要でしょう。

パリのショーに来るならば陸海空それぞれのフランスのカウンターパートを訪れてもよろしいでしょう。
外国の空気を吸い、視野を広げることは大切です。

防衛省の海外視察費は27年度で14.7億円、それが17.9億円まで増えておりますがまだ不十分でしょう。
あえてお叱りを受ける覚悟で申せば、自衛隊の意識は蛸壺の中の夜郎自大です。その意識を変えるためには、できるだけ多くの隊員に見聞を広めさせることが必要です。

■本日の市ヶ谷の噂■
陸自の特殊作戦群の定員は現在320名だが今中期防中には390名に増員が決定との噂。



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