イージスアショアよりイージスオフショア。

イージスアショアはそもそも筋が悪い話です。
例によって第三帝国総統閣下のごとく「官邸の最高レベル」が思いつきで国防軍に新兵器を押しつけたのと同じで、
オスプレイ、グローバルホークなどと同様に自衛隊に押しつけた。

これは推測ですが、単に米帝様のご機嫌を取りむすぶだけではなく、昨年の選挙で選挙に勝つために針小棒大に北朝鮮脅威を煽って政治利用するために、後先考えずに導入を決定した可能性もあるでしょう。しかも一カ所はテメエの地元です。ミサイルの脅威から地元の皆さんを守ります、みたいな。
そうであればとんでもない首相ということになります。まあ、そうだとはいいませんがね。


その仮定が正しいならば選挙に勝つためが「戦略目標」ですから、実際に必要性があるか、費用対効果はどうだとか全く考えていなかったでしょう。状況証拠を見る限り、そうとしか思えません。


そもそも海自のイージス艦が何でレーダーに火を入れるは沖合50海里にでてからです。それが何故かと考えれば常識ある「自衛隊の最高指揮官」ならば自分の地元にいきなりアショアを導入しようとか胡乱なことは考えず、まずはアセスメントと費用対効果を考えたでしょう。
その上で、入念な調査を行う。そもそもアショアが必要なのかリサーチする。それが当たり前の話です。

仮に護衛艦以外のイージスシステムが必要なのであれば他の案も検討すべきでしょう。

アショア導入であれば、電波障害がまず考えないといけない。
更には巡航ミサイルや迫撃砲、ロケット弾などによる攻撃に対する対処用のシステムも必要です。迫撃砲対処であれば射程を考えたら最低周囲直径10キロのエリアは確保したい。CRAMや近接対空火器などを導入すれば、人家に流れ弾が当たる可能性があり、それを考えたらもっと広いエリアが必要でしょう。
これらの火器やシステムの要員は最低1個中隊分の人員は必要でしょう。24時間3交代ならば1個小隊が必要です。
それとは別に警備には最低1個中隊の貼り付けでしょう。つまり最低でも2個中隊が貼り付けになり、2カ所ならば1個普通科連隊分の隊員が貼り付けです。

導入に際しては周辺住民への説明は勿論ですが、保障も馬鹿にならないでしょう。何しろ小銃の射撃訓練ですら結構なお金を払っています。これがいくら掛かるのか。


他の案であれば、例えば安価なのは中古のタンカーにシステムを乗せる。自衛用武器やチャフなどは除籍する護衛艦などから外す。基本海洋で行動するのではなく、近海に浮かせておくだけですから、たいした武装はいりません。逆にRWSなどは必要になるでしょう。

最大のメリットは安いことです。

大きなタンカーであれば多少攻撃されても簡単には沈みません、カラのタンカーは沈みにくいし、しかも二重構造になっています。何から中に軽い充填剤を詰めておけば宜しい。スペースに余裕があるので相当数のアショア用のミサイルを搭載できます。またクルーの居住スペースも大きくとれます。護衛艦に比べて、クルーの数も少ない。ただ、護衛の歩兵部隊は必要でしょう。

クルーは自衛隊退職者を予備役として採用して人件費を抑え、再就職先としても活用する。
外洋で厳しい航海をするわけじゃなく、沖合に浮かべておくだけだから、予備役でもOKでしょう。
その場合有事の際の保障や身分は考慮すべき問題ですが。なんとかなるでしょう。

ただ常に稼働させるためには2クルー制にする方がベターです。

メガフロートや海上油田のプラットフォームを建造して使用することも考えられますが、わざわざ建造するのであればコストも時間もかかります。


 アショア導入決定前に、こういうことぐらいは考える、あるいは考えるように指示するのが「最高指揮官」のつとめでしょう。パリの革命記念日で、デカい面して虚栄心を満たし、仏政府のおごりで「隠れたミシュランの三つ星店」、エリゼ宮でただ飯、タダ酒食らうのが「最高指揮官」の仕事ではないはずです。
 
 アショア導入決定前にこういうプロセスを端折ったのは、「官邸の最高レベル」が「自衛隊の最高指揮官」として軍事的に全くの無能者であるか、一時の自分の選挙対策と権力維持のために数千億円をドブにすててもいいと考えている国賊か、あるいはその両方であるという可能性しかぼくは思いつかないのですがいかがでしょうか。

■本日の市ヶ谷の噂■
C-2輸送機のペイロードは対外的には30トンいっているが、実態は重量増加でペイロードが大幅減。30トンは燃料を極端に減らした場合に可能というペテン。このため川重の担当者が、空幕担当者に土下座してわびを入れたとの噂。


Japan in Depth. に以下の記事を寄稿しました。

コマツの新型“8輪装甲車”差戻し
https://japan-indepth.jp/?p=41293


お勧めの本。

ブラックボランティア (角川新書)
KADOKAWA
2018-07-07
本間 龍

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト





経済の不都合な話 (日経プレミアシリーズ)
日本経済新聞出版社
ルディー和子

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト


"イージスアショアよりイージスオフショア。" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント