国に「埋蔵金」はなかったか?
かつて民主党政権は役所には無駄な支出、いわゆる「埋蔵金」が多額にあり、これを何とかすれば支出がかなり抑えられると主張しておりました。
が、その後、民主党政権は能力の不足のためにそれを実行できず、いわゆる「識者」からもそんなものは存在しないなどという人が増えました。
ですが、それは事実でしょうか。
実際は中央官庁でも地方でも役所の予算は濡れ雑巾みたいなもので、じゃぶじゃぶです。
防衛省でもそうです。確かに予算が足りていない部門もありますが、それは異常な冗費を別なところで使っているからです。
戦車のように他国が既存の戦車の近代化でしのいでいるのに、あれこれ小理屈をならべて必要性の極めて低い戦車をわざわざ開発して調達したり、火砲を実数600門から300門に減らすのに、これまた必要性も有用性も怪しい自走榴弾砲を国産開発するようなことを止めるべきです。
他所の国、例えばアメリカ様よりも8倍も高い小銃やら、6倍も高い旧式攻撃ヘリとかを平気で調達してきました。これらの調達単価を最低二倍程度に抑えるだけでも相当の装備調達費が削減できます。ライセンス品だからこれだけ高いというのはウソです。カナダ軍が採用したM16のライセンス品、C7はほとんど同じ値段でした。しかもカナダ軍の世帯はかなり小さいにも関わらず、です
人件費にしても、定年直前に一階級あげるというような慣例を止めれば、退職金なども抑えることができます。
自衛隊では未だに正面装備調達偏重で、せっかく買った装備が近代化は勿論、整備費もままならず、稼働率が落ちております。特に陸自でこの傾向が顕著です。攻撃ヘリ、AH-1Sなんぞは恐らく稼働率は5割どころではない数です。3割程度かもしれません。
であれば飛行隊数を減らし、その分浮いた予算で整備費を確保し、稼働率を上げるべきです。ですが、部隊数を減らすとこれが中々復活できないから減らさないわけです。
当然ながら低稼働率で、飛行時間の低いパイロットが増えております。これが2~3年ぐらい我慢すれば予算が何とかなるならば、まだ理解できるのですが、何十年もこのような状態が続いています。
地方調達なんぞは利権の塊です。これにまともな監査をいれるだけでヘタすれば3分の1ぐらいコストが削減できるんじゃないでしょうか。それほどひどい状態です。
そもそも近年防衛省自体が、調達で「まとめ買い」を始めて、調達コストを大幅に下げていると公表しているぐらいです。なし崩し的な現在の装備調達を改め、他国のように事前に調達数、調達期間、総予算を決めて国会でオーソライズすれば更に調達コストの削減は可能です。
また駐屯地や基地を統合すれば、固定費を大きく削減できます。
未だに北海道に多くの駐屯地や施設やありますが、相当数はリストラできるはずです。
現場の事情を知っている人間が精査し、政治に断固とした決意があれば無駄はあれこれ発見できます。そのような人材を集めて、然るべきシステムを作れば、無駄を発見し、歳出を削減するのは可能です。防衛省でも数千億円の削減は不可能ではありません。
斜に構えて、「埋蔵金」なんてなかったんだよ、と嘯けばプロっぽくみえてカッコいいのかもしれませんが、それは無責任というものです。
単に無駄遣いを指摘できる知識がないのに、知ったかぶりをしているとしかも思えません。
その手のアレな評論家に限って、国士気取りで防衛省の予算を増やせ、人間を増やせと景気のいい主張をされております。で、そこの手主張の方が受け入れやれやすい。
何しろ、地道な取材も取材にかかる費用も必要ありません。こういう「防衛省のお友達」には取材は防衛省や自衛隊はあれこれ便宜的を計ってくれるし、本も買ってくれる。やっていることはMAMORあたりと同じです。
安倍政権は土建屋にばらまくだけでは飽きたらず、今度は円安対策で貧乏人に商品券をばらまいてやるというありがたい政策を行うようですが、これ全部我々の税金から支出されます。テメエで冷水をぶっかけておいて、水をかけられた人間の財布からカネを抜いてカイロをかってきて渡すようなもんです。
とても省庁の支出を見直すなってことはやる気はないでしょう。
これだけ圧倒的な議席があるにも関わらず、断固とした改革ができないのはアレな首相の能力所以でしょう。
アレな首相やブレーンの御用評論家なんぞの問題点は、人間を数字やものとしか見ていないことです。
仮に百歩譲ってアベノミクスが成功して、給料が上がっても、株で儲かっても多くの人達はそれを消費には回さないでしょう。
現在の国の借金は多額であり、それが毎年増えています。政府はそれを抑えようとしない。当然将来増税、社会保障費負担増、年金の減額は必至だろう。普通の人はそのように考えます。給料が上がったり、株て儲かっても、消費に回す金額よりも貯蓄や再投資に回す金額が多いでしょう。実際アレ首相が株で儲かっている、6割の人間の給料があがっていると叫んでおりますが、それが本当だとしてもGDPや個人消費は落ち込んでおります。
脱デフレを目指すのであれば、需要を増やすことです。
そのためには安心して消費者がお金を使うような環境が必要です。つまり国の借金と政府の支出を抑えることが必要です。これをサボっておいて金融制政策いじくって、コストプッシュインフレを起こせば景気がよくなる、税金を使ってどんどん支出を増やせば景気が良くなるというのはカルトです。
strong>WEBRONZA+に以下の記事を寄稿しました。
厚生年金強制加入は、景気をさらに悪くする
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014111400007.html?iref=webronza
Japan in Depth に以下の記事を寄稿しました。
【防衛省・高機動パワードスーツ開発は税金のムダ】~装備開発の在り方、抜本的に改めよ
http://japan-indepth.jp/?p=12178
【防衛駐在官の質の向上を図れ】~外務省出向システムでは機密情報が防衛省や内閣府に届かない?~
http://japan-indepth.jp/?s=%E6%B8%85%E8%B0%B7%E4%BF%A1%E4%B8%80
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
『なぜ自衛隊は「暴発する機銃」を使うのか』
2014年11月09日
http://toyokeizai.net/articles/-/52889
アパッチ攻撃ヘリの調達、なぜ頓挫?
問われる陸自の当事者能力
2014年11月02日
http://toyokeizai.net/articles/-/51971
オスプレイ選定の不透明、対抗馬は商用機?防衛省は「複数候補から選んでいる」と強弁
2014年10月26日
http://toyokeizai.net/articles/-/51614
御嶽山への自衛隊派遣、口を挟むとサヨク?必要なのは事実に基づく冷静な議論
2014年10月05日
http://toyokeizai.net/articles/-/49744
戦傷者は「想定外」という、自衛隊の平和ボケ
「国内では銃創や火傷は負わない」との前提
2014年09月17日
http://toyokeizai.net/articles/-/47994
が、その後、民主党政権は能力の不足のためにそれを実行できず、いわゆる「識者」からもそんなものは存在しないなどという人が増えました。
ですが、それは事実でしょうか。
実際は中央官庁でも地方でも役所の予算は濡れ雑巾みたいなもので、じゃぶじゃぶです。
防衛省でもそうです。確かに予算が足りていない部門もありますが、それは異常な冗費を別なところで使っているからです。
戦車のように他国が既存の戦車の近代化でしのいでいるのに、あれこれ小理屈をならべて必要性の極めて低い戦車をわざわざ開発して調達したり、火砲を実数600門から300門に減らすのに、これまた必要性も有用性も怪しい自走榴弾砲を国産開発するようなことを止めるべきです。
他所の国、例えばアメリカ様よりも8倍も高い小銃やら、6倍も高い旧式攻撃ヘリとかを平気で調達してきました。これらの調達単価を最低二倍程度に抑えるだけでも相当の装備調達費が削減できます。ライセンス品だからこれだけ高いというのはウソです。カナダ軍が採用したM16のライセンス品、C7はほとんど同じ値段でした。しかもカナダ軍の世帯はかなり小さいにも関わらず、です
人件費にしても、定年直前に一階級あげるというような慣例を止めれば、退職金なども抑えることができます。
自衛隊では未だに正面装備調達偏重で、せっかく買った装備が近代化は勿論、整備費もままならず、稼働率が落ちております。特に陸自でこの傾向が顕著です。攻撃ヘリ、AH-1Sなんぞは恐らく稼働率は5割どころではない数です。3割程度かもしれません。
であれば飛行隊数を減らし、その分浮いた予算で整備費を確保し、稼働率を上げるべきです。ですが、部隊数を減らすとこれが中々復活できないから減らさないわけです。
当然ながら低稼働率で、飛行時間の低いパイロットが増えております。これが2~3年ぐらい我慢すれば予算が何とかなるならば、まだ理解できるのですが、何十年もこのような状態が続いています。
地方調達なんぞは利権の塊です。これにまともな監査をいれるだけでヘタすれば3分の1ぐらいコストが削減できるんじゃないでしょうか。それほどひどい状態です。
そもそも近年防衛省自体が、調達で「まとめ買い」を始めて、調達コストを大幅に下げていると公表しているぐらいです。なし崩し的な現在の装備調達を改め、他国のように事前に調達数、調達期間、総予算を決めて国会でオーソライズすれば更に調達コストの削減は可能です。
また駐屯地や基地を統合すれば、固定費を大きく削減できます。
未だに北海道に多くの駐屯地や施設やありますが、相当数はリストラできるはずです。
現場の事情を知っている人間が精査し、政治に断固とした決意があれば無駄はあれこれ発見できます。そのような人材を集めて、然るべきシステムを作れば、無駄を発見し、歳出を削減するのは可能です。防衛省でも数千億円の削減は不可能ではありません。
斜に構えて、「埋蔵金」なんてなかったんだよ、と嘯けばプロっぽくみえてカッコいいのかもしれませんが、それは無責任というものです。
単に無駄遣いを指摘できる知識がないのに、知ったかぶりをしているとしかも思えません。
その手のアレな評論家に限って、国士気取りで防衛省の予算を増やせ、人間を増やせと景気のいい主張をされております。で、そこの手主張の方が受け入れやれやすい。
何しろ、地道な取材も取材にかかる費用も必要ありません。こういう「防衛省のお友達」には取材は防衛省や自衛隊はあれこれ便宜的を計ってくれるし、本も買ってくれる。やっていることはMAMORあたりと同じです。
安倍政権は土建屋にばらまくだけでは飽きたらず、今度は円安対策で貧乏人に商品券をばらまいてやるというありがたい政策を行うようですが、これ全部我々の税金から支出されます。テメエで冷水をぶっかけておいて、水をかけられた人間の財布からカネを抜いてカイロをかってきて渡すようなもんです。
とても省庁の支出を見直すなってことはやる気はないでしょう。
これだけ圧倒的な議席があるにも関わらず、断固とした改革ができないのはアレな首相の能力所以でしょう。
アレな首相やブレーンの御用評論家なんぞの問題点は、人間を数字やものとしか見ていないことです。
仮に百歩譲ってアベノミクスが成功して、給料が上がっても、株で儲かっても多くの人達はそれを消費には回さないでしょう。
現在の国の借金は多額であり、それが毎年増えています。政府はそれを抑えようとしない。当然将来増税、社会保障費負担増、年金の減額は必至だろう。普通の人はそのように考えます。給料が上がったり、株て儲かっても、消費に回す金額よりも貯蓄や再投資に回す金額が多いでしょう。実際アレ首相が株で儲かっている、6割の人間の給料があがっていると叫んでおりますが、それが本当だとしてもGDPや個人消費は落ち込んでおります。
脱デフレを目指すのであれば、需要を増やすことです。
そのためには安心して消費者がお金を使うような環境が必要です。つまり国の借金と政府の支出を抑えることが必要です。これをサボっておいて金融制政策いじくって、コストプッシュインフレを起こせば景気がよくなる、税金を使ってどんどん支出を増やせば景気が良くなるというのはカルトです。
strong>WEBRONZA+に以下の記事を寄稿しました。
厚生年金強制加入は、景気をさらに悪くする
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014111400007.html?iref=webronza
Japan in Depth に以下の記事を寄稿しました。
【防衛省・高機動パワードスーツ開発は税金のムダ】~装備開発の在り方、抜本的に改めよ
http://japan-indepth.jp/?p=12178
【防衛駐在官の質の向上を図れ】~外務省出向システムでは機密情報が防衛省や内閣府に届かない?~
http://japan-indepth.jp/?s=%E6%B8%85%E8%B0%B7%E4%BF%A1%E4%B8%80
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
『なぜ自衛隊は「暴発する機銃」を使うのか』
2014年11月09日
http://toyokeizai.net/articles/-/52889
アパッチ攻撃ヘリの調達、なぜ頓挫?
問われる陸自の当事者能力
2014年11月02日
http://toyokeizai.net/articles/-/51971
オスプレイ選定の不透明、対抗馬は商用機?防衛省は「複数候補から選んでいる」と強弁
2014年10月26日
http://toyokeizai.net/articles/-/51614
御嶽山への自衛隊派遣、口を挟むとサヨク?必要なのは事実に基づく冷静な議論
2014年10月05日
http://toyokeizai.net/articles/-/49744
戦傷者は「想定外」という、自衛隊の平和ボケ
「国内では銃創や火傷は負わない」との前提
2014年09月17日
http://toyokeizai.net/articles/-/47994
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