防衛省の一両惜しみの百両損

 と、いうわけで先週から現在中東某国におります。

 ゴールデンウィークから長めの休暇、ではなくて勿論仕事です。

 ネットの環境が不安定なので、更新やコメントに対する返事などがしばらくの間滞るかもしれません。


 さて、防衛省・自衛隊の調達問題の一つは、サンプルを買ったり、リースして試したりをしないことです。
 カタログだけをみて、入札にかけてしまうわけです。ヘリコプターにしてもトライアルは愚か、試乗もしないで決めてしまったりします。

 で、必要数を丸ごと調達しちゃった、でとんでも無い欠点が出てきたりして、こんなはずじゃなかった状態にならう場合が多々あります。

 どうもサンプルを買ったり、リースをする予算が出ないそうです。
 つまり丁半博打を打っているようなものです。現場ではそのようなリクエストを出しても上で許可がでないそうです。

 他国では候補の装甲車などを借りて、徹底的にあらゆる条件でトライアルをしたりするわけです。それでも採用した後に思わぬ欠点が出てきたりするわけです。

 ましてや、そのようなリサーチやトライアルをやらなければ、欠陥兵器を採用する確率は限りなく大きくなるわけです。
 
 技本も開発の参考に他国の装備をサンプル購入したりリースしたりは基本的にしません。

 以前東京財団の政策提言を書いた際に、発表前の審査会がありました。
 この政策提言ではもっと研究用のサンプル購入などをすべきだと書いたわけですが、審議会の委員の技本OBが技本はサンプルを買っているだと怒り出しました。どんなものをですかと尋ねたら、「リュックサックとか…」ですと。

 要は自分の古巣にイチャモンを付けられ思い、提言の趣旨を曲解し、インネンをふっかけてきたわけです。
 因みにこの方は大戦中の兵器の本なども書かれております。

 また現役の経産省から出向していた内調の人間は自分の言うとおりに政策提言を書き換えたら、「諸君!」や「正論」や「VOICE」などを紹介してやると口説かれました。勿論断りましたが。後に各誌の編集長にこの話をしたら呆れてました。

 話を元に戻しましょう。
 
 民間企業では例えば自動車メーカーなどは同業他社のクルマを購入してばらして徹底的に調べます。
軍隊も同じです。米軍が戦車駆逐車、センタウロや簡易自走砲、カエサルなどを評価のためにリースしています。

 自衛隊は実戦をしたことがないし、日本製兵器が実戦で使われることもありません。ですから、本来他国以上に情報収集と、リサーチに金をかけるべきです。また仮想敵の装備を入手する必要もあります。近年やっとRPGやAKなどを調達するようになりました。

 恐らくサンプルを買ったり、トライアルをした結果、本命に問題がなかったら「損をした」「無駄金」という考え方なのでしょう。ですが、それはリスク管理を否定する考え方です。海外旅行に行くときに保険に入るのは馬鹿らしい、というのと同じです。
 結果として「官は誤りを犯さず」というタテマエを通すために、現場は使えない装備を押しつけられたりするわけです。

 このような現状を放置してきた自民党政権の責任は大、です。
 さて、民主党は「百両」の損を未然に防ぐために「一両」を惜まない政策が出来るのでしょうか。
 

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