民間にある「埋蔵金」商業不動産の馬鹿高い保証金

 昨今財政再建にからんで霞ヶ関の「埋蔵金」が話題になっていますが、民間にも兆円単位の「埋蔵金」があります。それは店舗や事務所などの保証金です。

店舗などでは20ヶ月とか30ヶ月の保証金を取られる所は珍しくありません。一部上場企業で小売業の場合、その金融資産の3割がこの保証金として寝ていると言われています。これが中小企業や個人商店ではその比率がさらに上がります。このことは拙著「弱者のための喧嘩術」にも書いています。

 おそらくは日本全体で数兆円規模の保証金が寝ているでしょう。

 例えば資本金500万円で開業するとしましょう。店舗の賃貸料が10万円で、保証金が20ヶ月ならば200万円です。さらに同じ金額の事務所を借りると200万円、あわせて400万円で、資本金は後100万円しかのこりません。
 渋谷にラーメン屋を出店すると一億ぐらいかかるといわれていますが、その多くは保証金です。

 新しい企業は3年以内にその多くが潰れますが、その400万円が運転資金に使えれば潰れる企業も減るし、設備投資にももっとお金が回るでしょう。余裕のある企業ならばその幾ばくかを株式投資にまわすかもしれません。そうなると株式市場にも好影響が出るでしょう。

 ところがこれら保証金は大家が握っています。大家が倒産したり夜逃げしたら返ってきません。銀行の供託金にでもすべきなのですが。

 大家の側から見ると現在の法律とその執行のシステムでは家賃を踏み倒す不良テナントを排除するのはほぼ不可能です。可能でも莫大な費用と手間がかかります。裁判の判決文なんてケツ拭き紙にもなりません。
 
 法治国家でこんな無法がまかり通っているのはぼくの知る限り我が国ぐらいです。

 こういう無法状態で起業をしろというのがそもそも無理があります。手足を縛って水に落して泳げと言うようなものです。で、実際我々はそういう環境で商売をやっているわけです。この保証金の重しがなければ、ずいぶんと経営は楽になるし、成長も早くなるでしょう。また現在問題になっている貸し渋りによる資金ショートもかなり改善するはずです。

 そこで法律で保証金は2~3ヶ月までと定め、払わないテナントは警察や地方自治体が責任を持って迅速に排除する、という仕組みを作ったらいどうでしょう。そして保証金は全額金融機関に供託とする。

 法律をちょっと変えるだけで金がかかりません。それでいて効果は絶大です。

 何兆円も赤字国債を発行して効果のない景気対策を行うよりほほ効果的です。しかも倒産と失業者も減りますから、失業保険の支出も抑えられます(もっとも経営者には失業保険はありませんけどね)。

 地方自治体では余っている職員も多いですから、彼らを警察や専門の機関を設立してそに回せば強制排除にも金がかかりません。

 

  
弱者のための喧嘩術 (幻冬舎アウトロー文庫)
幻冬舎
清谷 信一

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