官製脱税のふるさと納税が国を滅ぼす



安倍内閣時に菅官房長官の音頭取りで始まった「ふるさと納税」ですが、事実上の官製脱税です。本来税収が入る自治体から税金が収奪されるだけではなく、返礼品や事務手数料、ポータルサイトへの支払いなどで毎年3千億円以上の税金がダダ漏れしています。

3千億円といえば、毎年F-35ならば30機、10式戦車ならば300輌が調達できるほどの巨額な金額です。

ふるさと納税「強欲ポータルサイト」に高まる鬱憤
過熱するPR合戦に"流出自治体"や関係者は困惑

https://toyokeizai.net/articles/-/478689

>「今年は8000億円市場だ」――。
>11月下旬、ふるさと納税の仲介を手がけるポータルサイト事業者らが一堂に会した業界団体の初会合。祝辞のため、都内の会場に姿を現した菅義偉前首相はそう切り出した。
>ふるさと納税の拡大が止まらない。2008年の制度創設以来、各自治体の受け入れ寄付額の総額は右肩上がりを続け、コロナ禍でのステイホームも追い風にその勢いを増している。2021年は、過去最高を記録した2020年の6725億円を大幅に上回る見通しだ。

>寄付者が居住する自治体では、本来入るはずの住民税が失われることになる。税収が流出した自治体に住み、ふるさと納税を利用しない人たちは、行政サービスの悪化という形で不利益を被ることにつながりかねない。


>ふるさと納税の制度の趣旨は「お世話になった自治体への恩返し」。本来の目的からかけ離れ、目先の集客のため"お得感"をうたった販促を打ち続ける状況に、ポータルサイトの社内ですら、前出の社員のように罪悪感にさいなまれている人は存在する。

>全国20の政令指定都市の市長で構成する指定都市市長会は10月、ふるさと納税制度の見直しなどを訴えた税制改正要望事項を国に提出した。現在は所得にかかわらず住民税の20%まで控除されるため、所得が増えるほどふるさと納税を利用できる金額は青天井に伸びていく仕組みだが、「最大10万円まで」といった上限を設けることを要求している。
>東京23区の特別区長会も総務相に対し、20%となっている住民税の控除割合を10%に引き下げることなどを再三求めている。


川崎市のサイトです。

ふるさと納税によって流出している市税は、本来は、私たち川崎市民のために使われる貴重な財源です。
https://www.city.kawasaki.jp/230/page/0000109019.html

>ふるさと納税とは、納税されている方が、応援したい自治体に寄附することにより、寄附額のうち一定額が個人住民税等から控除される制度です。川崎市民の方が他の自治体に寄附をすると、川崎市の税収が減少する側面があります。

年々このふるさと納税による減収額が拡大しています。
>このままの状態が続くと、市民の皆様に提供する行政サービスに影響が出るおそれがあります。

ふるさと納税で531億円が「流出」…PRに懸命な東京23区「何かしらの対応が必要だ」
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211214-OYT1T50134/

 >ふるさと納税が浸透する中で、東京23区では今年度、区民税の約5%にあたる計約531億円が他自治体に流出した。多くの人が寄付先を選ぶ年末を控え、区側も新たに魅力的な返礼品を用意するなどして、PRに懸命だ。



恐らく菅氏の思惑はポータルサイトの運営会社などに恩を売って献金などを期待したり、選挙目当てのバラマキでしょう。これに反対した官僚は疎まれて更迭されました。財務次官がばらまき批判を文藝春秋に寄稿するのも、むべなるかな、です。

国と地方合わせて1600兆円、GDPの2倍以上の国の借金があり、国家予算の四分の一以上が国債費にあてられているという異常な状態にも関わらず、3千億円以上の巨額の金額を国が自ら流出させているわけです。

そして多くの都市部の自治体が財政不足になっており、そのしわ寄せは弱者にいくわけです。

一部の納税者が官製脱税によって和牛を食べるために、あるいは菅氏に献金してくれる企業を肥え太らせるために国をやせ細らせて、納税者のモラルハザードを蔓延させています。
このことについて野党や記者クラブメディアは不思議なことに積極的な批判をしておりません。

来年はふるさと納税という官製脱税を中止すべきです。

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この記事へのコメント

Goodman80
2021年12月31日 13:15
>来年はふるさと納税という官製脱税を中止すべきです。
と先生は仰いますが個人の所属する自治体が納税に見合った恩恵を与えられている実感を納税者に与えられないことが原因と考えます。であるならば少しでもリターンを求めるのは納税者として当然の権利かと。役所関係の建物だけが立派、設備が良く便利な託児所は市役所職員専用とかそんな自治体(とある住みたい市NO1ですが)に真面目に納税しようと思うバカはいません。
KU
2021年12月31日 13:21
やたらと、ふるさと納税を煽る、あんなそんなサイトも無くしてほしいですよね。何かしら利権になるから目先の利益優先で後先考えずにやるんだろうけど。岸田さんも、アレ内閣から続いてきた一億総活躍だなんて大臣ポストをしれっと廃止出来るのだから、ふるさと納税だってサクッと廃止出来るでしょ?

<独自>防衛計画の大綱 10年に1度の改定時期を見直しへ 安保激変で柔軟対応

https://www.sankei.com/article/20211231-CRXS7PUGSJJQPBXEBZGBNZG2OQ/

大綱も中期防も見直すというのなら装備品の調達方法も、抜本的に見直ししてほしいですよね。
やれやれ
2021年12月31日 20:15
故郷納税するなら返礼品は無しでお願いしたいですね。
故郷納税する人はその自治体に思い入れがあるわけでは無く和牛とかカニとか高額の返礼品欲しさに納税するわけで…
馬鹿馬鹿しい制度です。
せめて返礼品無しならまだ良いのですがね…
色々税金の無駄遣いにしかなってない事が分かってないんでしょうね。

今年もお世話になりました。良いお年をお迎え下さい。
KU
2022年01月01日 07:22
新年、明けましておめでとうございます。今年もお付き合いのほど、宜しくお願い致します。

>2021年ミリタリーニュースまとめ:英空母「クイーン・エリザベス」初来航とブルーインパルスの主要飛行

https://motor-fan.jp/mf/article/32322/

前日と前々日には、それぞれ90式戦車と89式IFVのヨイショ記事がorz。よくまあ、ここまでべた褒め出来るよなあと、読んでいるこちらが恥ずかしくなるレベルなんですが(^_^;)。しかも、何だか中途半端感が拭えない書き方だし...。防衛省自衛隊も本音では呆れていたりして。
マリンロイヤル
2022年01月01日 10:39
ブログ主様、コメント欄の皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
偽陸士
2022年01月01日 12:14
新年明けましておめでとうございます。

皆様、本年も宜しくお願いいたします。


古里を出汁にした新手のネット商法、非効率、身内贔屓で不公平な予算執行。

政府の規模も権限も必要最小限にしましょう。

ミスターフリゲート
2022年01月01日 17:00
遅れまして、新年あけおめでございます。今年もよろしくおねがいします
19190213
2022年01月02日 00:46
地方の食いもんって旨いんですよね。
別に故郷に限らずそうなんですが、日本って意外と良いじゃない。
捨てたもんじゃないなと思うこともあります。

これだけ良いものがあるのに消費が増えないというのはコンテンツだけの問題ではなくて、消費者の購買力が落ちていることは間違いないんだろうなと感じます。

某政商が言うには、弱者になりたければなればいいその代わりに貧しくなるが、その時に成功者の足を引っ張るなでしたね。
あながち間違いではないとは思います。

ただ、それは果たして最適解だったのかといえば疑問に思います。
労働力に流動性を持たせるべきというのは間違いではなかったと思いますが、言うほどに強者生存の環境になっているかといえば疑問です。
どちらかといえば適者生存(そもそも強者生存が間違いというのはおいて置いて)。
それも悪性の奴です。
官民問わず政権にすり寄れば、阿ればおこぼれを貰える。
それが現環境の最適者になっているのかなと。
だから権力者の周りには変な奴しかいない。

また冷え込んだ消費を見るに、少数が富を占めこの世の春を謳歌するよりもより多くの消費者が購買力を取り戻し市場を循環させていく方がはるかに良いのではないかとも思うのです。
最大多数の最大幸福を追求した方が、結果的に繁栄していくのではないかとも思います。

税にしても、こんなものに頼らんとならんのは多くの国民が弱っているからなんでしょうね。
Suica割
2022年01月04日 11:25
やれやれ様
故郷納税するなら返礼品は無しでお願いしたいですね。
故郷納税する人はその自治体に思い入れがあるわけでは無く和牛とかカニとか高額の返礼品欲しさに納税するわけで…
馬鹿馬鹿しい制度です。
せめて返礼品無しならまだ良いのですがね…
色々税金の無駄遣いにしかなってない事が分かってないんでしょうね。

私もお気持ちの範囲ならば、ふるさと納税は悪くないと思います。
しかし、今の制度はあまりにも制度としては良くない。
実際問題として、公益団体に寄付した分は、納税額が控除されたりする制度があります。
別の地方自治体への納税は公益団体への寄付と同等と見做し、そういった枠組の一つとして、ふるさと納税があるなら良かったのですが。
ブロガー(志望)
2022年01月04日 15:21

お邪魔します。
 かつて公地公民制度を荘園で骨抜きにしていった過程が思い起こされます。近現代のように労働が「それ自体に価値あるもの」でなく「食っていくために仕方なくするもの」であった事もあり、自分のものではない土地を耕すというのは意欲が湧きにくかったのかも知れませんが。しかもそれを推進したのが藤原氏他の有力貴族といった当時の支配層でした。それで国が財政的に衰退し、地方の治安が守れなくなって無法地帯と化してしまいました(しまいには首都の治安すら危うくなったそうですが、それでもアフガン前政権のように為政者失格とは見なされなかった)。それで地方に自衛のための武装勢力である武士団が生れ、それらの支持を受けて源氏や平氏によって武士の時代の幕が開きました。現代の日本では多くの地方は中央に依存しています。平安時代でいえば「藤原氏他にミカジメ料を払って免税特権を得ている現地の荘園所有者」でしょうか。となれば今「新たな芽が出る辺境」は日本国外に求めるしかないのかも知れません。