本当に防衛省の無駄遣いってこんなもんなんですか?


国のムダ遣いなど次々と 寸法違う大量無線機・稼働できぬ航空設備…
https://www.asahi.com/articles/ASPC554JGPC4UTIL02D.html?iref=pc_photo_gallery_bottom

>T―4の無線機は座席下の救命キット内にしまい、緊急時に脱出して着水した場合に浮袋が膨らんで交信する仕組みだ。だが、購入した無線機はパラシュートで降下中にキットから飛び出す仕様だったことが発覚。空中でひもが絡まってしまい、水没して無線交信できない可能性があった。また、寸法も救命キットにしまえない大きさだったことも判明。納品以降使われていなかった。


 本当に無駄使いはこんなものですか?
という疑問が湧きます。防衛費を増やしたい政権に忖度して本当はあるものを出していないのではないかと疑ってしまいます。
 空自の救難ヘリなんぞも大概怪しいかと思います。そもそも米国会計検査院、GAOとは人員質ともに大幅に劣っています。

 この件に関して言えば、システムとして調達することをせずに、個別に調達していることが最大の要因ではないでしょうか。小銃にしても銃本体と光学サイトは別個に調達したりしますから、全体の最適化が図られていない。狙撃銃にしてもスコープは支給されるが、スコープのポーチは支給されずに自腹で買っていたりするわけです。

 役所仕事はどこの軍隊も同じですが、特に自衛隊はひどいように思えます。
 調達の人員が他国の軍隊に比べ極めて少ないし、人事の移動が多いので専門性が身につかない。また装備に関する知識もなく、部隊の現場と調達の意思疎通が疎かであることも原因でしょう。部隊から要望があっても想像力がないのか、仕事が嫌いななのか無視する担当者も少なくありません。

 そして最大の問題は空自がこのことを「問題」であると把握しておらず、検査院の指摘で明らかになったということです。本来機能すべきものが機能せずとも、だんまりを通して任務を行っていたわけです。T-4なんか稼働率が低くてろくに飛んでいないからいいじゃないか、そのように思っていたのかもしれません。

 いずれにしても当事者意識と能力、そして人命尊重の意識に欠けており、プロの仕事ではありません。



会計検査院の報告書です。
https://www.jbaudit.go.jp/report/new/summary02/pdf/fy02_gaiyou_zenbun.pdf

T-4中等練習機等で搭乗員が使用する個人携帯用救命無線機の調達に当たり、 調達仕様書の基となる 調達要求事項を作成する際の検討が十分でなかったことなどのため、 個人携帯用救命無線機が使用 されていない状況となっていて、所期の目的不達成

1件 不当金額(支出) 1億4757万円

1 航空自衛隊は、 航空機に搭乗する搭乗員等が遭難した場合に、 救難信号を発信して自分の位置を 知らせるとともに、 捜索機と無線による送受信をするための個人携帯用救命無線機 (以下「個人用無

契約等の概要

「線機」) を座席の下にあるサバイバルキット、 救命浮舟等に収納するなどして運用している。 そして、 航空自衛隊は、 航空法が平成20年に改正されて遭難位置の特定が容易な406MHz発信が義 務化されたことにより、 これに対応していない既存の個人用無線機を更新するため、 個人携帯用救 命無線機 (練習機等用) (以下「新無線機」) を調達して、 T-4中等練習機 (以下「T-4」)、 T-7初等練習機 (以下「T-7」)、 U-125飛行点検機 (以下「U-125」) 等で使用することとしていた。

新無線機については、 航空幕僚監部が、 新無線機に要求される寸法、重量、機能、性能等を指定 した調達要求事項を航空自衛隊補給本部(以下「補給本部」) に通知し、 これを基に補給本部が調達仕 様書を作成している。 そして、 防衛装備庁は、 補給本部から調達仕様書の送付を受け、コーンズテ クノロジー株式会社との間で売買契約を締結し、 これにより29年度260個、30年度255個 計515個を 調達して、それぞれ契約金額7869万円 7452万円、 計1億5322万円を支払っている。 2 検査の結果

T-4には、 個人用無線機を含む装備品等がサバイバルキットに収納されている。 そして、 搭乗員 が緊急時に脱出し着水した場合に、 個人用無線機のアンテナが水面下に沈下して送受信できなくなることを防止するために、 アンテナを水面上で常時直立に保つための浮袋が個人用無線機に装備さ れている。 新無線機の浮袋については、 航空幕僚監部が調達要求事項にT-4で支障なく機能する作動 方式等を明示するなどしていなかったため、 補給本部が作成した調達仕様書には作動方式等が明記 されていなかった。 そこで、 実際に納品された新無線機をみたところ、 収納されていた袋から空中 で展開するものとなっており、 この展開に伴って浮袋が膨張する作動方式となっていた。 しかし、 航空幕僚監部によると、 上記作動方式の場合、 空中で新無線機の係留ひもと他の装備品等が絡まる ことにより着水後にアンテナが水面上に出ないことなどにより、正常に送受信ができない可能性が あることなどから、新無線機は、 T-4において使用できないものとなっているとしている。

新無線機の寸法については、 既存の個人用無線機の調達仕様書における最大寸法を考慮するなど しており、 実際に納品された新無線機の寸法は、 調達仕様書の最大寸法と同じ寸法となっていた。 しかし、既存の個人用無線機の実際の寸法は、 調達仕様書における最大寸法より小さいものであっ た。そして、新無線機の調達に当たっては、 既存の個人用無線機の調達仕様書における最大寸法を 考慮するなどしていたことから、新無線機は既存の個人用無線機より大きいものとなっていて、 T 4. T-7及びU-125においてサバイバルキット等に適切な形で収納することができないものとなって いた。

新無線機515個の使用状況をみたところ、 T-4 T-7及びU-125で使用することとして調達した496個については、前記のとおり、 運用に支障が生ずるおそれがあることが判明したとして部隊において 使用できない状況となっており、納品された日以降、 496個全てが使用されていなかった。 なお、 航 空幕僚監部では、新無線機の使用に向けて、 着水時に浮袋が膨張する作動方式とするための改修等 についての検討を行っているものの、 具体的な使用開始時期は明確になっていない。 したがって、新無線機のうちT-4 T-7及びU-125において使用することとして調達した496個に係る支払額相当額1億4757万円は、調達の目的を達しておらず、不当と認められる。

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この記事へのコメント

運否天賦
2021年11月08日 14:47
募集相談員をしています。
この記事の如く、隊員の命を軽んじる組織であるなら、募集に関わるのが憚られますね。
地域事務所の広報官が自分の息子は警察官にすると言っていましたが、それが正解ということですか。
偽陸士
2021年11月08日 17:14
運否天賦様。

学校の先生が宜しいかと。
特に公立の。

次に市役所ですかね。(笑)
19190213
2021年11月08日 23:49
隊員の生命を大事にしないというのは、当然かと思います。
かつての冷戦の代理戦争で民主主義国家は構成員たる国民を苛烈な戦場へ送り込みましたが、その犠牲と苛烈さを見て国民は大いに反発したわけです。
当然ながらそうなると戦えない。良い悪いは別としてそういう仕組みであると国家は理解をせざるを得ませんでした。

幸か不幸か日本の政府はまだそれを理解していません。
国家の継戦能力というものには、物資装備の質や量のみならず必ず精神的な側面も附いてくるということを知ってはいるものの完全に理解はしていないのです。物心両面の準備ですね。
ですから、何か対策を講じないといけないという認識が現状ない。
一厘五銭の感覚が抜けない。
戦闘員の大量損失と国民の批判が自身に向くという恐ろしい事態を認識できていない。
国民自身も実際に部隊に参加しないからこそ、問題把握もできないし死ぬのは他人(自衛官)であるから、関心が低い。
責任というのは、辞めれば済むとすら考えている政治家も多く、隊員家族の不幸や悲しみは続くということを理解していない。
極めつけは自衛隊自体も戦闘の当事者意識というのものが欠ける側面は否めないです。
需要がないからこその現状だとは思います。

ただし、311以降はある種変わったと思います。
国民も正誤は兎も角多少なりとも見てくれるようになってきている。いずれは、問題に際し不幸な隊員も出てくるでしょう。
この国はその時にならなければ変わらないとは思います。
隊員や家族が不幸になる事態はいつかは必ずやってくると思います。その後になってからどうするかの話かもしれません。
今の自衛隊(隊員の生命を大事にしない)へ国民を誘導したくないというのは、私は良いことだと思いますよ。
親の気持ちになれば真っ当だと思います。
そういう人が増えればこそ彼らも初めて変わらなければと完全に理解できるのではないでしょうか。
山洞
2021年11月09日 01:06
T-4はそもそもエンジンがウ○コですからねえ(苦笑
他の飛行機よりしょっちゅうエンジントラブル起こして降りてくるわF3エンジンの改修めぐって2回も(自分の記憶では)やらかしちゃってるわで
やれやれ
2021年11月09日 08:40
ちょっと呆れますね。何を考えて調達しているのかと。
結局いざという時が来ることを想定していないからそうなるのでしょうね。
幸か不幸かT4が墜落時に海上に脱出した例が無いから現在まで発覚しなかったのでしょうけど、指摘がまさかの会計検査院とは。
完全な素人にプロの道具の不備を指摘されるほど恥ずかしいことは無いのでは?墜落しない、救難されることを念頭に置いてない証拠でしょう。
それにしてもこの手の装備品は航空祭でもよくお目にかかったのですが、全部個別に並べているので(救難キットとか中身だけだったり)全く分かりませんでした。全部脱出時の1つのシステムとして検証すると穴が見えるのでしょうね。
それと硫黄島のTACAN(戦術航法装置)が未使用だったのは何故でしょうね?
一応自衛隊の航空基地には漏れなく装備されていると思いましたが(移動TACANとか含めて)。
まさか幽霊がスイッチ切ってたとか言わないですよね。
ブラック
2021年11月09日 10:11
偽陸士さん
公立校の先生は激務です。多すぎる雑務、モンペの増加、部活等など
過労死ラインの残業時間を超えてる割合は小学校教員が約30%
中学校教員が約60%だそうで。部活の顧問になればもっと大変です。
何時間残業しても、手当は基本給×4%のみ
(給特法→残業代はないが、基本給の4%支給)
毎年5000人が精神疾患で休職しています。

公立校の先生になるくらいなら、自衛隊の方がましだと思います。

KU
2021年11月09日 16:19
>次期装輪装甲車選定、三菱とパトリアの一騎討ちに

https://www.jwing.net/news/44951

大石さんのブログに投稿されていました。既にAMVも納入されていたんですね( ´-`)。装備庁も、な~んも発表しないんだもの。秘密でも何でもなさそうですけど。気になるのはLAV6.0が早々に離脱したことでしょうか。記事では装備庁のコメントとして期日までに納入されなかった、なんてありますけど。メーカー側と何かあったのか?これでも即機連向けにはMAVが採用され、それ以外の部隊向けにはAMVベースの車体が採用されるんだろうなあ。
Goodman80
2021年11月09日 17:45
やれやれさん
米メディアは難色、元豪首相が米海軍から退役するロサンゼルス級原潜の取得を主張
https://grandfleet.info/indo-pacific-related/former-australian-prime-minister-insists-on-acquiring-los-angeles-class-submarine-to-retire-from-us-navy/
オーストラリアが同じような事を考えて打診したようですが、なかなか難しいようです。まあ、原潜作っている国は米国だけでは無いですから、他の国に打診すれば何とかなるかもしれません。先ずは原潜と通常型を使い比べて実績を積まなければ前へは進めません。インド洋でも行動出来る様原潜を配備するのか、引き籠り用に小型の通常型を大量に配備するのか、今の中途半端な状況では無駄な予算を食い潰すだけで、乗組み希望者もいなくなり運用が不可能になる。AIを本格導入すれば漫画みたいに少数の士官だけで運用出来る様に成るかも。
やれやれ
2021年11月09日 21:07
Goodman80さん、
旧式化したとはいえロサンゼルス級原潜をリースしてもらうのは簡単では無いでしょう。1つは簡単に原潜は増やせないので旧式だからとホイホイ貸せるほど余裕がない(日本から見たら一杯ありますけどね...)。あと乗員の養成に米軍のリソースを割かないといけない、単独運用できるようになるまで何年掛かることか。機密が漏れるのも嫌でしょう。
1つ提案ができるとしたら共同運用で佐世保あたりを母港にして乗員の半分位を自衛隊の潜水艦乗りでまかない米軍の負担を抑えつつ南シナ海の任務にあたるとかでしょうか。原潜の運用とは関係ない通常型潜水艦と同じ任務ならかそこまで養成の敷居は高くない気がしますが。もっとも法的に可能かどうか分かりませんが。
19190213
2021年11月09日 22:36
ガンパウダー計画の時から米国の認識は変わっていないと思いますよ。
合理的といえばそうですが、縋るにはあまりに機械的すぎる。
それに彼らはそこまで日本を好ましいと思っているかといえば疑問符が付きます。
勿論、対中国を考えれば彼らにも利はあるでしょうけれども。
仏とかどうなんですかね。
キャンセルされてお冠でしょうし、モノは違いますがそこで豪の代わりに発注すれば三方よしになるかもしれません。
KU
2021年11月09日 23:17
>>>次期装輪装甲車

Twitterで『次期装輪装甲車』と検索したら、こちらの過去記事がありました↓

>防衛装備庁、次期装輪装甲車の候補車両を契約

https://jm2040.blogspot.com/2020/02/next-wapc.html?m=1

今年の3月に日立と双日がそれぞれ、AMVとLAV6.0の改修を受注していたんですね。一方で来年3月納期でMAVベースのIFVや自走迫が発注されているようですが。装備庁の本命がMAVでしたか。
偽陸士
2021年11月10日 13:43
ブラック様。

>公立校の先生になるくらいなら、自衛隊の方がましだと思います。

年齢が入隊資格をクリアーしているなら、自衛隊に入隊してみるのもいいんじゃありませんか。

教職を持って入隊する人なんて滅多に居ないと思います。

両方の教育訓練を体験して視野を拡げるのが宜しいかと。
ブロガー(志望)
2021年11月14日 08:15
お邪魔します。
 これらは「無駄遣い」ではないと思います。「日本を戦争ができない国にする」というのが目的ですから、その目的は実に見事に実現されています。そのために使えるリソースを浪費し、時に無い方がマシとも思える物を入れ続けているのです。ある意味「焦土作戦」とも言えるでしょう。尤も本来の焦土作戦は「侵略者に自国の物を使わせない」ものですが。
 かつて徳川の覇権が確立した頃、徳川幕府は武士階層の大幅なリストラを断行し、時に言い掛かりをつけて大名を取り潰していました。その中で加賀の前田の殿様他は意図的にバカ殿を演じました。時代が下って日本が先の大戦で敗北した際、少なくとも当初米は日本を「去勢」して人畜無害な存在にしようとしましたし、日本も先に述べたのと同様に「少なくとも軍事的には無能」であろうとしました(でなければ古代ローマに敗れたカルタゴとかのように米に完全抹殺されるかもと)。それが無意識のレベルにまで刷り込まれてしまったので、意識の表層では「国を強くして守ろう」と思っていても、実際の行動は日本をより無力化する事しかできないのではないかと思われます。これを日本人「だけ」で変えようとすれば三世代以上を要するのでしょうから、それで間に合わないのなら外国出身者を多く入れて、その人達に委ねるぐらいしか無いのではないかと。