人手不足に鈍感な防衛省と自衛隊

海賊対処で海外派遣の元海自隊員 休暇認められず提訴
https://www.kanaloco.jp/news/social/article-706937.html

>海外任務に伴う慢性的な超過勤務で休暇が取れず、精神的な苦痛を受けたとして、元海上自衛官の男性(29)が国に慰謝料など約500万円を求めて横浜地裁に提訴した。12日に第1回口頭弁論が開かれる。

>21年2月時点で、男性の保有する年次休暇は50日、代休は95日だったとしている。

>男性は帰国後に休暇の消化を申し出たが認められなかった。海自の任務に従事する限り、休暇を取る見込みは立たないとし、「このままとどまれば壊れるまで使い倒される」と主張。


3自衛隊の中で一番人手不足が深刻なのが海自でしょう。艦艇乗組員は長いきつい航海
が日常です。そしてその上に、少子高齢化が追い打ちを掛けています、
隊員確保は年々厳しくなってくるのは子供にもわかる話です。
ところが隊員確保と称して、海幕長は空幕とカレーVS唐揚げとかやっている。千直後の欠食児童がいた時代じゃないんですから。

反面まともな対策が進んでいません。根幹的な問題はいじめを放置する陰湿な組織文化です。放置するだけではなく、いじめによって自殺した事件を組織的に隠蔽するわけです。これは犯罪の隠蔽であり、海自という組織が反社会団体であると宣伝しているようなものです。タダでさえ勤務が厳しい上に、反社に我が子を入れたいと思う親御さんがいるわけはないでしょう。

中途でやめる隊員が多いのもむべなるかな、です。

ところが防衛省自衛隊ではまともに退職の理由や原因を調査していません。それをやると組織の「不都合な真実」を明らかにしないといけなくならかです。臭いものに蓋、です。

対して財務省はこの問題を深刻に捉えております。そりゃそうでちょう。高い費用を使ってリクルートした隊員がどんどんやめられては採用予算の無駄使いになるからです。


財務省歳出改革部会(令和2年10月26日開催)資料を読む。その2
https://kiyotani.at.webry.info/202101/article_5.html

>>○ 自衛官を増員する一方、自己都合による自衛官の中途退職者は、10年間で約4割増加し、年間約5,000人。これは毎年の新規採用者の約1/3に相当する自衛官が中途退職していることとなる。
○ このうち、国家資格と同等の技能証明の取得が必要な職種の自衛官(パイロット、医官、看護官、整備士等)が、約3割を占める。
○ また、任官後早期(特に4年以内)の退職者が多く、階級別にみれば、曹士クラスが9割超。いわば採用、教育訓練のコストの掛け捨ての状態。

○ 中途退職の原因について、今回はじめて防衛省において統一的に簡易な調査を実施(「就職」、「家庭の事情」といった声が多い。)。

省力化や無人機の導入に関して自衛隊は途上国に比べても大変遅れています。海自は未だにまともな無人機導入の実績がありません。実績がないということは無人機がどのようなものか皮膚感覚でわからない、ということです。
無人機を入れるとその分有人機部隊が割を食うという思いもあるのでしょう。

隊員確保はタダでさえ難しいのですから、無人機の導入、艦艇の省力化は必要です。
もがみ級フリゲイトではやっと3隻で4組のクルーを用意するというクルー制度を導入しました。ですがこれでは不十分で、1隻2クルーにすべきでしょう。ことに適性が厳しい潜水艦ではそうすべきです。16隻から22隻まで潜水艦を増やしましたが、クルーは確保できているのか、将来もそれが可能なのか。むしろ16隻のままでクルー制を導入したほうが艦の稼働率を上げ、かつクルーの負担も減らして実質的によろしいのではないでしょうか。

また警備艦も問題です。対して役に立たない1隻あたり30人のクルーが必要な警備艦よりも無人機を導入すべきでしょう。無人機であれば操縦士は一定年齢を超えた隊員、あるいは身体障害者でも可能でしょう。
無人機部隊は40代ぐらいで退職した自衛官や、身体障害者の方を雇用すれば自衛官の再雇用対策や身体障害者の雇用確保にもなるでしょう。

海幕は無人機では警備艦の代用は利かないといいますが、事態はそんな呑気なことを言っている場合ではないレベルに突入しています。危機感がないんでしょうね。

それは哨戒機も同じです。P-3CやP-1は1機あたり10名が必要ですが、それを一部無人機に置き換えるべきでしょう。

やるべきことは、
1) 陰湿ないじめ文化根絶
2) 部隊の縮小
3) 艦艇の自動化の推進
4) 無人機の導入
5) 本格的なクルー制の導入
などでしょう。これは海自の体質を考えれば大変困難であり、実現は不可能でしょう。であれば戦争前に組織が自壊するでしょう。国防の敵は海自という悲喜劇が起こるかと思います。



意識が低いのは陸自も同じです。今世紀に入って人員削減を行ってきましたが、その多くは任期制自衛官、つまりは契約社員と同じような兵隊です。この問題は、ぼくは10年前に書いた「国防の死角」でも述べました。
将官以下曹までの「職業軍人」の削減に手をつけると、組織内から反発がでます。ですから「契約社員」を切ってきたわけです。結果1~2士の充足率は4割、士長入れても7割に過ぎません。
でも部隊の数を減らしません。それは部隊長のポストが減るからでしょう。組織内の誰もが悪者になりたくない。こういう自己変革ができない組織が精強であるわけがない。前の戦争でも旧帝国陸海軍がボロ負けしたもの硬直した人事制度が一因でした。戦争に負けることよりも、仲間内の孤立を恐れたわけです。

3自衛隊比率も見直すべきです。現実問題として陸自の部隊数を減らすしかありません。ところがそれを組織的な文化が許しません。

そしてこれも大きな問題ですが、現状を改革しようという熱意を持った隊員は疎まれます。結果追い出されたり、やめたりします。ですから組織防衛が大好きな無能で改革が大嫌いな人間のみが残り、悪しき組織文化が年々濃縮されているわけです。

変革は政治主導しか手はありませんが、国防部会の先生方は勇ましいことを言うばかりで当てにならない人が殆どです。

そして今後はいじめや退職にあたっても「一身上の都合」では済まされず、弁護士が介入してくるケースが増えるでしょう。その場合やたらに隠し事をすれば防衛省側が敗訴する可能性は増えますし、それが報道されてより、隊員の確保が難しくなるでしょう。

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この記事へのコメント

ミスターフリゲート
2021年10月12日 12:02
>ことに適性が厳しい潜水艦ではそうすべきです。16隻から22隻まで潜水艦を増やしましたが、クルーは確保できているのか、将来もそれが可能なのか。むしろ16隻のままでクルー制を導入したほうが艦の稼働率を上げ、かつクルーの負担も減らして実質的によろしいのではないでしょうか。

確かにそうすれば大分いいと思いますが、戦力不足にならないかが不安ですね。でも隻数より、ミサイルや魚雷などの兵站面の方が大事と考えればそれもありですけど。

>また警備艦も問題です。対して役に立たない1隻あたり30人のクルーが必要な警備艦よりも無人機を導入すべきでしょう。無人機であれば操縦士は一定年齢を超えた隊員、あるいは身体障害者でも可能でしょう。
無人機部隊は40代ぐらいで退職した自衛官や、身体障害者の方を雇用すれば自衛官の再雇用対策や身体障害者の雇用確保にもなるでしょう。
それは哨戒機も同じです。P-3CやP-1は1機あたり10名が必要ですが、それを一部無人機に置き換えるべきでしょう。

警備艦というより哨戒艦というべきでは。まあ無人化は必須ですわ。ちなみにですが、なんか海自にもMQ-9ガーディアンを導入する予定があるとかないとか聞きます。是非とも導入すべきです。

>やるべきことは、
1) 陰湿ないじめ文化根絶
2) 部隊の縮小
3) 艦艇の自動化の推進
4) 無人機の導入
5) 本格的なクルー制の導入
などでしょう。これは海自の体質を考えれば大変困難であり、実現は不可能でしょう。であれば戦争前に組織が自壊するでしょう。国防の敵は海自という悲喜劇が起こるかと思います。

無理と言ったらおしまいですし、悲喜劇なんて演技でもない。声を上げて改善の方向へ持っていくべきでしょう。

陸自ですが、戦車100両論でもあるように、確かに過剰だと思いますね。
個人的には、陸自はミサイル連隊と対ゲリコマ、対戦車、あとは特殊部隊で十分だと思っています。清谷氏もいうように、陸自の一部を海自に入れる工夫も必要かもしれません。職場が会うかどうかは別として。
いい加減、上層部には目を覚ましてもらいたいものです。
Goodman80
2021年10月12日 13:04
今の陸自は有事状態では無く、待期期間なので戦闘部隊に士長、1,2士は必要ありません。後方部隊に彼らを充当し、補給処等の専門知識の必要な場所は退役者やメーカーに任せれば問題は有りません。後方勤務で専門知識や資格が得られる職業訓練校の扱いにすれば、人員の確保は可能です。昔は隊員さんの引き留めに「大型免許を取らせるか」とか行われていました。
虐めを行うのは部隊の古参連中で、頼りになるはずの上司(幹部)は2~3年で移動する関わらおうとはしません。彼らは移動しないので、実質やり放題です。
やれやれ
2021年10月12日 13:05
「対して財務省はこの問題を深刻に捉えております。そりゃそうでちょう。」
装備庁をおちょくるのに丁度よい語尾ですね(笑)。

それにしても
「>21年2月時点で、男性の保有する年次休暇は50日、代休は95日だったとしている。」
とは異常ですね。会社からは代休の処理(休日出勤分休む)は同月中、最悪でも年度中に消せと言われています。95日分の休みって1年分の休日分位ありますね。どんだけ休出していたのか。
年休も50日とか全く取ってないのと同じ。これでは体壊します。
いくら洋上勤務が多いとは言え異常です。
ご提案は全くその通りだと思います。いまのままなら何れ皆逃げ出すでしょう。脳筋で気合と根性では戦う前から皆死亡ですよ。
とにかく人が入らないのなら省力化は急務だしイジメとかやっていたらそりゃ誰もいなくなるし病んで自殺する人も出ますわな。
本質的な事に切り込まないと組織が自壊するでしょうね。
19190213
2021年10月12日 17:41
習志野でもある話ですね。
兎に角休めない。
そういうことを考えると、業務を圧迫している風林火山は辞めるか隔年にするべきですし他部隊から警衛や特別勤務の増援はあってもいいと思います。
これって海自さんも似たところはあると思うんですよね。
寄港しても出られない人間は必ずいるはずなんで、こういうところに予備役とかリザーブの人間を使えると休むべき人間が休めるようになるんではないかとも思います。
休むのが犯罪と思っている人も中にはいるんで気を付けないいけないですけども、自衛官の休暇簿(年次、代休)は電子管理するべきですよ。
旅団師団やその上から見て過剰勤務者がいるならば、そこは人が足りていないのだから増員する必要性も手に取るように分かるし休むように指導も取れる。
逆に暇な部隊も分かる。
一方で、働いていないのに誰かの代休取得に併せて部隊単位で休む(代休がないものは年次)ということをよくやるけれどもそれは代休取得者が気の毒です。
そんなことをするぐらいならば、年次なんか使わないで整備させるか代休を使うものは年次を+aで使わせるべきです。

又、長期休暇で代休を消費させるというのは本当に気の毒でなりません。皆が皆そうならば構いませんが、実際は長期休暇に年次を使うものと代休を消費させている者それぞれ違います。
一年トータルで見たときに、年次で休みまくる者とそうでないものは休む期間に差が出ているはずです。

又、駐屯地の警戒活動は酷く貧弱です。
現在は平時ではありますが時期に脅威度が高くなる地域も出てきます。そういった地域に旧来の活動で対処できるとは限りません。
折しもグレーゾーンで戦う様相が濃くなっているので、打撃武器のみだけでの対処も酷な時もあるかと。
つきましては、駐屯地内での施設の防護射撃を行ったときの危害範囲や必要要件の周知、法的な保障、権限移譲は大切になってくるかと思います。
場合によっては5.56ゴム弾やテーザーガンや非致死性の弾を撃てるグレネードランチャーやショットガンも必要でしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=J1HddYvAHzI&t=131s
後絶対にやるべきはIDによる入退室管理を陸海空の警衛で一元化しすべての施設で行うことと、必要な場所についてはドローンや定点カメラの導入も検討してほしいものです。
少なくともグレーゾーンでの戦いは平時から始まり虚を突くことから始まるので容易く行われない為にも準備はするべきです。
KU
2021年10月12日 18:54
前にも書かせていただいたかと思いますが、何せハカイダーみたいな幹部が防大出というだけで、出世コースに堂々と乗れちゃうような組織ですもんねえ。あとは推して知るべしですわ。部隊のリストラにしても、減らすのは人員ばかりで欠員しまくりの部隊その物は畳まずに放置プレー。でもって任務が減るわけでもなし。先日の空自のパワハラの件にしろ、有耶無耶で終わるんでしょうね。マスコミはマスコミで民間企業に於けるパワハラ問題は自殺者でも出ようものなら、それこそ連日のように報道するだろうに、自衛隊となると一度報じればそれまでな感じがしますが。ましてや、国会で大々的に取り上げられる事もないし。そら、好き勝手し放題ですよね。

>米陸軍 BAE製トラック型自走砲の評価試験をアリゾナで実施 ボルボ製ダンプがベース
 
https://trafficnews.jp/post/111600

装甲キャビンでも無ければキャビン内に乗員全員を収容出来ない、どこぞの島国のトラック型自走砲とはえらい違いですわ(^_^;)。
二読者
2021年10月12日 20:51
>い○め
(記事の内容でなく、このワードが頻繁に登場することで)読むたびに吐き気を催しておりますが、取材されていて少しは改善したという話はないのでしょうか?
B大出身の幹部連中からして、誰からシバかれた、誰をシバいた、上から潰されて下を潰して一人前、という話ばかりでしたので、今さら期待はしてませんがね。
第一、外から見てい○めと判るようにやる奴はドシロートです。一発でトバされるかクビで終わりです。

いつどこでとは申せませんが、かつて私も一時期「死んでいないだけの状態」に追い込まれたことがありました。
今は可もなく不可もなくやっておりますが、実戦部隊はいい加減、帝國海軍の悪い部分は切り捨てるようになっていて欲しいです。

陸自の一部を海自に、というのも試行はしてみるべきですが、下手したら状況を更に悪化させる結果になると思います。
特に、行き場のないゴロン坊を艦艇に乗せたりしたら、必ず血を見ることになります。
(頭の固い連中のショック療法にはなるかもしれませんが、誰かの尊い血が流れると思うと、耐えられません)

ネトフリで話題の韓国ドラマ「DP」ではないですが、任務に忠実なK無隊や呆禅隊の方々も、被害者や家族が“反自勢力”と結び付くのをマークするより、組織を自壊させる輩を狩り出して排除するのが先にしていただきたいものです。

ところで最近は下が上を脅す逆ハラも蔓延してるらしいですけど、閉鎖空間でどう戦闘集団の健全な指揮統率を維持するか、どなたか妙案ございませんでしょうか?
Goodman80
2021年10月13日 07:55
フランスのNavalGroupが超大型水中無人機の存在を公開、米海軍のXLUUV「オルカ」に匹敵
https://grandfleet.info/european-region/frances-naval-group-reveals-the-existence-of-a-super-large-underwater-unmanned-aerial-vehicle/
世界では大型のUUVも開発中で近い将来、広い分野で実用化されるでしょう。海自はUSVもUUVも一色淡の扱いなので大したことは考えていないようです。この手の艦艇を利用すれば有人艦の就航期間が短縮等、有効な活用が出来る様になります。まあ、前大戦から進歩の無い(むしろ後退している)海自には全く関係が有りませんが。
19190213
2021年10月13日 12:39
>ところで最近は下が上を脅す逆ハラも蔓延してるらしいですけど、閉鎖空間でどう戦闘集団の健全な指揮統率を維持するか、どなたか妙案ございませんでしょうか?

効果的な方法はないです。
ただ、皆さんお嫌いなスポーツを奨励するというか強要するのはいい手です。
とある米国士官は士官学校のいじめを撲滅するためにスポーツを奨励したようです。
意外と効果あるんですよ。疲れてそれどころじゃないというのもありますけどもね。
力を持て余しているのであれば、スポーツに転嫁し団結を図ることもできるので良い手段です(単純なようですが本当です。)。。
カブトムシやクワガタだって狭いところに押し込んで多頭飼いすれば殺し合いを始めるそうです。
動物なんてそんなもんなんでしょう。

習志野の人たちだってわけの分からんぐらいスポーツやってますものね。
悪い面も目立つのですが野獣にはストレス発散する場所が必要なんですよ。
レッド
2021年10月14日 07:33
>>ところが隊員確保と称して、海幕長は空幕とカレーVS唐揚げとかやっている。

あっ、陸自飯グランプリも忘れないで下さい(笑)(笑)(笑)

https://www.mod.go.jp/gsdf/fan/rikujimeshi/gp/index.html

こんなので隊員の士気が上がるとでも??
今日も日本が平和で良かったです。

19190213
2021年10月14日 18:13
ぶっちゃけ飯グランプリに上がるようなごちそうなんて頻繁にありつけるものではないんですよね・・。
年末は凄いですけどね。
でも工夫はしてくれてはいますよね。大昔と比べると良いらしいですけどもね。
ドイツ軍だと兵隊にはビールを飲む権利があるらしくて毎日支給されるとかされないとか。
自衛隊ならば毎日日本酒とか焼酎配ってくれないですかね。
そしたら喜んで営内に入る人は増えると思いますよ。
即応体制もくそもないですけどもね。