違法を承知で押し通す我が「帝国海軍」と政府


>海上幕僚監部防衛課長として、海上自衛隊による米空母「護衛」作戦にかかわった河野克俊前統合幕僚長に話を聞いた。


同時テロ直後、米国から来た空母護衛の要請 そのとき海自は 元統幕長が振り返る20年前
https://news.yahoo.co.jp/articles/291504f58e50e04baf0a8eeaf07bae47d0d55b3b?page=1

>9月11日のテロ発生から間もなく、横須賀を母港にしていた米原子力空母キティホークが緊急出港を求めているという話が、河野氏の耳に入った。

>在日米軍は海上自衛隊に対し、キティホークが出港して浦賀水道を出るまでの間の護衛を要請してきた。河野氏は当時、「米国全体が興奮しているなか、同盟国として要請を断れば、同盟国ではないという烙印を押されかねない、日米同盟が深刻な打撃を受ける」と思ったという。

>統合幕僚監部が設置されていなかった当時、海幕がこの問題を担当することになった。河野氏によれば、海幕は米側の要請に応じるべきだと主張。内部部局(内局)は「何を根拠に行うのか」という反応だったという。中谷元防衛庁長官が海幕と内部部局の幹部を集め、協議した結果、防衛庁設置法第4条が定めた「調査・研究」を根拠にするしかないという結論に至った。河野氏は「防衛出動や海上警備行動の要件を満たしていない以上、それしか方法がなかった」と語る。こうした方針に沿って、内局は首相官邸や政治家に事前に説明することが、海幕は自衛艦隊と作戦の実施について調整することが、それぞれ決まった。

>河野氏は2隻の護衛艦について「正確に言えば、キティホークを護衛するふりをしていただけだ」と語る。「今なら平和安全法制により米艦の防護が可能だが、当時はできなかった」。河野氏は頭のなかで「まず、攻撃を受けることはないだろう」と予想していた。海幕としても、攻撃を想定した突き詰めた議論はしていなかったという。

>「万が一、航空機が突っ込んできた場合、護衛艦の艦長は海自護衛艦を攻撃していると判断して、正当防衛や緊急避難の権限で対応するしかないだろう」とも考えていた。「米軍は、海上自衛隊が護衛してくれていると信じていた。我々が真実を明かしたら、腰を抜かして怒っただろう」

>ところが、27日の記者会見で、「護衛」の経緯を問われた福田康夫官房長官は「少なくとも私の耳には入っていなかった」と答えた。中谷長官はその後の会見で、「防衛政策課長から官房長官秘書官に連絡した」と明らかにしたが、官邸の怒りは解けなかった。

>「今なら、統幕長が防衛相に随行して官邸に赴き、首相に説明する。でも、当時はこんな重要な問題でも、課長が秘書官に伝えるという認識しかない時代だった」

>■アフガニスタンからの退避実現できず 教訓は

>河野氏は「国会で自衛隊による移送を認めてもらう際、海外での武力行使を認めないとした憲法を重視した野党に配慮した結果だ」と指摘。「移送作戦が成功しなかったという現実を踏まえる必要がある。安全だから自衛隊に行ってもらうではなく、安全でないから自衛隊が行くという発想の転換をすべきだ」と語る。

>「安全ではないから軍隊に行ってもらう。韓国も含め、他国の軍隊はみなこの認識のもとで動いた。今こそ、日本でも正面から議論すべきときだろう」


来栖統幕長の「超法規」発言以来防衛に関する法整備は遅々として進んでいません。
小泉内閣では国民保護法や有事法が成立して随分とまともになりましたが、未だに法整備の不備は多々あるわけです。今回のアフガン派遣でもそれが問題となりました。

日本政府には法治という概念が希薄です。捕まったら=犯罪者のように報道されて代用監獄にぶち込まれて、拷問のような尋問を延々と受ける。起訴率が99.8%というのは民主国家ではありません。
そして警察や検察は記者クラブに操作情報を違法にリークして、容疑者を犯人に仕立て上げる。
選挙の1票の格差が5倍でも違憲ではないが、「違憲状態」などという、政治を忖度した屁理屈を裁判所がいう。
報道アパルトヘイト組織である記者クラブ制度が未だに温存されている。

挙げれば切がないですが、我が国は政府、行政、メディア(特に記者クラブメディア)ともに遵法意識と法治の意識が欠如しています。


防衛省も政策的に法を変える気がまったくありません。決められた法の範囲で当たり障りなく目先の仕事をこなせばいいやと思っています。

例えば道路法の政令で装輪装甲車の全幅は2.5メートル以下になっていますが、今の装甲車では全く不足です。それでも例外規定があって国交省に書類を出せばいいのに、2・5メートル拘ってきました。それが楽だからです。
機動戦闘車はメーカーやOBが頑張って例外規定を使用することとして、横幅3メートル弱にしました。そうでないと主砲の反動が吸収できないからです。ところが陸幕はそれでも2.5メートルに拘っていたそうです。税金泥棒と言われてしかたがない。
件の政令でも「在日米軍車輌は除く」となっているのですから、これに「と、自衛隊車輌を」と加えればいいのですが、その程度すらやらない。
つまりは当事者意識と能力が欠けている、ということです。

市ヶ谷では朝から晩まで意味のない仕事をやるくらいならば、法令の改正の素案でも作るべきです。
それができないのであれば、格下げして以前のように防衛庁にして、内閣府の外局にするべきです。


●Japan in Depthに以下の記事を掲載しました。
 60ミリ迫撃砲の有用性 前編
https://japan-indepth.jp/?p=61651
60ミリ迫撃砲の有用性 後編
https://japan-indepth.jp/?p=61661

●東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
陸自隊員の銃装備が「お寒い限り」と断言できる訳
知見乏しく諸外国の動向に無関心で調達も不効率
https://toyokeizai.net/articles/-/450868

陸自の機関銃装備体制に穴がありすぎて不安な訳
必要な性能品質をリーズナブルに調達できてない
https://toyokeizai.net/articles/-/450823

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この記事へのコメント

ミスターフリゲート
2021年09月07日 16:24
野戦病院は今こそは設置できるものの、前はダメだったって清谷氏も言ってましたしね。医療法然り。
憲法は守るべきではあるものの、ガチガチすぎる法律は逆に自軍の首を絞め、最悪滅ぼしかねないません。装備調達改善も重要ですが、法律面の改善を優先的にやるべきでしょうね。できるならネガティブリスト中心に。特に医療面では重要でしょう。ブラックジャックではありませんが、命を救うのに法律など関係ないのですから。
やれやれ
2021年09月07日 20:12
「そして警察や検察は記者クラブに操作情報を違法にリークして、容疑者を犯人に仕立て上げる。」
操作情報、良いですねそれ。何も間違ってない(笑)。
捜査情報とどっちが良いか悩みますね。

「政治を忖度した屁理屈を裁判所がいう。」
全くそういう事は止めて欲しいですね。一票の格差は選挙する前から分かっているのだから是正しない限り当選無効状態にするとでも言えば真面目に考えるのでしょうか。
政治家が選挙や人数のルールを決めるからいけない。
政治とは独立した所か国民投票で決めるなどしないと
議員定数も削減しないし選挙区の格差も変わりません。
何とかならんものかな。

「ところが陸幕はそれでも2.5メートルに拘っていたそうです。税金泥棒と言われてしかたがない。」
彼らは実際に武器を扱うわけでも(市ヶ谷にいるうちは)無いし面倒事は嫌いだし何より実際に戦闘をする訳ではないからそれっぽい何かがあればそれで良いのでしょうね。
今までがそれで通用したように。
外の人が中の人に代わったら中の人の考え方に染まると言うのもあるのでしょう。制服組の人は定期的に入れ替わっているようですからトップの意向が大きく働いている?
もっと真面目に国防を考える人がピラミッドの上部に集まらないと普通のお役所と同じと思うのでしょうね。
いつでも平時とは限らないのに。

今のままなら防衛庁でも良いと思います。
いっそのこと外務省の下にでも付けたほうが良いかも知れませんね。外交にも邦人救出にも役立つかも知れませんよ。
ミスターフリゲート
2021年09月07日 21:57
やれやれさん

事故の件、決して軍だって万能ではありません。失敗だってします。こういうのは起こらないことを願うばかりです。

>今のままなら防衛庁でも良いと思います。
いっそのこと外務省の下にでも付けたほうが良いかも知れませんね。外交にも邦人救出にも役立つかも知れませんよ。

外務省こそダメなのでは。ましてや清谷氏が解体すべきというほど無能というくらいですし。実際外務省が活躍した例はほとんどないですし
偽陸士
2021年09月07日 22:13
P-1

飛行試験中にエンジン四基同時に停止するわ、光学センサーは不調で役に立たないわ、ろくなもんじゃない。

これも何かとんでもない欠陥が隠れているんじゃなかろうか。

大人しくP-8採用していれば良かったものを。

輸送機もC-2でなくC-17だったら良かったのに。

今からでも未だ台湾有事に間に合う。

調達計画を白紙に戻すべきだ。


Goodman80
2021年09月08日 07:53
防衛省が装備品の取得費用や運用・維持費用を公開、RQ-4の年間維持費用は43.9億円
https://grandfleet.info/japan-related/ministry-of-defense-discloses-equipment-acquisition-costs-and-operation-maintenance-costs/

10式戦車の調達数が350輌となっているので、月一生産でも20年近くかかってしまう。自衛隊の戦車は調達開始時点で周回遅れなので、それを此れから200輌以上調達すると言う狂気の沙汰。10式は61式に先祖返りした対戦車自走砲なので、それなりに戦車になった90式と置換えると言う暴挙。
未だに演習で発射さえできない19式装輪自走155mを200輌を調達とか呆れ果てて、涙も出ない。
やれやれ
2021年09月08日 18:17
ミスターフリーゲートさん、
問題は事故の原因です。
恐らく新品の受け入れ検査と言うか
最終的な飛行試験や動作確認確認をしていたのでしょう。
操縦ミスかタイヤのパンクか脚が新とか
原因は色々考えられます。
パイロットも川重(自衛隊OBなどテストパイロット)か岐阜基地のパイロットか海自厚木のパイロットか分かりませんが、川重かな?
受け入れ前なので責任は余程の事がないと
事故の責任は川重になるでしょうね。