日経のイージス・アショア記事は出し遅れの証文

迷える盾、陸から海へツケ重く
イージスコスト3倍 投資の無駄恐れ
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75441230T00C21A9TL5000/

>日本の空を守る「盾」が揺らいでいる。ミサイルを迎撃するイージスシステムの地上配備を計画したが人家への落下物の懸念から1年前に断念。契約済みのレーダーは船に載るように改修する。艦艇建造費などでコストは当初の3倍に膨らんでいるのに投資が無駄になるのを恐れて引くに引けない。そもそも装備の契約後に活用法を考えるのは順序が逆だ。

>陸上用に契約したレーダーを洋上で使うための改修費用は58億円だ。


>導入を決めた17年当時、1基800億円で、イージス艦より低価格との触れ込みだった。契約過程で追加経費が生じ1200億円に増えた。さらに迎撃時にミサイルのブースター(推進装置)が市街地に落ちる可能性が発覚し、20年に断念した。
>防衛省は代替策として洋上の船に搭載することを検討している。艦艇建造費は1隻2400億円と試算され、3倍に膨らんだ。
>「契約を解除すればサンクコスト(回収できない埋没費用)が発生します」。防衛省は6月、自民党の会議で説明し理解を求めた。


>イージスだけの問題ではない。新たな装備の導入や部隊の配備では、常に地元との調整が成否のカギを握ってきた。

>欧州ではルーマニアとポーランドに米軍がイージス・アショアを置く。ルーマニアの米軍基地があるデベセルは広大な農地に囲まれた人口3000人あまりの町だ。日本とは環境が異なる。


>元自衛艦隊司令官の香田洋二氏は「導入を決めてから、どう使うか構想を練るケースが最近多い。防衛戦略の全体像を練り、ここが弱いから装備を購入する、という決定プロセスに転換しないといけない」と指摘する。

>14年に導入を決めた無人偵察機「グローバルホーク」もそうだ。北朝鮮のミサイル警戒が主目的だったが、納入が遅れるうちに中国の脅威が高まった。どう活用するのか、明確な説明は聞こえない。


まあ、何を今更な記事です。書かないよりはいいですが。アショアにしろ、グローバルホークにしろ、ぼくは歴代大臣や予算レクのときに質問しましたが日経の記者が何を質問したのでしょうか。
導入が決まった後に出し遅れの証文だしても報道機関の役目をはたせず、書きましたというアリバイ工作に過ぎないでしょう。
記者クラブという報道アパルトヘイト組織で我々クラブ外の記者を締め出し、また取材できる「兵隊」の数も多くて本來ならもっと早く突っ込んだ報道ができるはずです。


そもそもアショアにしろ、グローバルホークにしろ、官邸と官邸に忖度する一部の内局官僚が結託して進めた話です。毎度申し上げておりますが、総統府の思いつきを国防軍に無茶振りしたナチス第三帝国と同じ構図です。

だからアショアは電波法でレーダーが沖合20海里以上離れないと使えないのに、住民が近隣に住んでいるのに設置が可能か、それを住民に説明もしておらず中SAMのデータでごまかそうとした。

グローバルホークはどこで使うのかも説明せず、洋上監視では使い物にならないことも説明ぜず、予算要求時に運用部隊すら決まっていなかった。
しかも導入するブロック30は米空軍では退役が決定、同じ海洋国家であるオーストラリアは洋上監視用のトライトンを導入しています。

このような防衛省や自衛隊を無視して「総統府」からの押しつけで無用な装備を買うのは民主国家として極めて異常です。

こういう胡乱な装備調達を山本リンダの歌じゃないですが「ああ、どうにも止まらない♬」とそのまま強行するのは、安倍晋三のメンツを潰さないためでしょう。
本來ならばグローバルホーク、アショア、オスプレイ、AAV7など不要で高価な装備の導入は中止すべきです。それを報道するが新聞の努めでしょう。


新聞はなぜこのような胡乱な決定がなされたかを、今からでも調査報道すべきです。
誰がどのようにして決定し、それが不要とわかっても何故止められないか。そのメカニズムにメスを入れるべきです。


●Japan in Depthに以下の記事を掲載しました。
 60ミリ迫撃砲の有用性 前編
https://japan-indepth.jp/?p=61651
60ミリ迫撃砲の有用性 後編
https://japan-indepth.jp/?p=61661

●東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
陸自隊員の銃装備が「お寒い限り」と断言できる訳
知見乏しく諸外国の動向に無関心で調達も不効率
https://toyokeizai.net/articles/-/450868

陸自の機関銃装備体制に穴がありすぎて不安な訳
必要な性能品質をリーズナブルに調達できてない
https://toyokeizai.net/articles/-/450823


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この記事へのコメント

KU
2021年09月06日 12:56
>>>記者クラブ

何度も書きますが、まずは全ての官公庁の建物から引き揚げてから国や自治体のやり方を批判すべきですよね。税金で建てられた建物内に部屋代水道光熱費タダの専用部屋まで与えられながら、家主のやり方にウダウダ文句を言うのって人としてどうなの?

>河野太郎、平井卓也、西村康稔、茂木敏充の“自民党パワハラ四天王”はどこへ向かうのか

https://bunshun.jp/articles/-/48410?page=1

最初に名前が挙がった人が国民から人気があるって言うんだから、その程度の政治家と、その程度の有権者ばっかりなんぢゃん、日本という国は。野党は野党で、こんなパワハラ大好き閣僚が4人もいるのに、誰のクビも取れないんだから、さらにバカだよなあ。
七生報国
2021年09月06日 13:31
どうせ自衛隊じゃ人民解放軍には歯が立たないからいざとなったらアメリカ様にお守りいただこう、そのために高価な兵器を買い続けて見捨てられないようにしようという魂胆なのでは?第二のアフガンにならないように…
ミスターフリゲート
2021年09月06日 14:12
まあ少なくともアショアとグローバルホークはダメでしょうね。オスプレイはまだ使い道はありそうにも見えますが、AAV7は微妙ですし。

ちなみに60mm迫撃砲の記事、大変わかりやすかったです
ぬこちん
2021年09月06日 22:59
以後雑な装備調達をしないよう戒めとして契約しちゃったSPY7は議事堂のアソコの四面に張って飾っておくのが1番害がないような気がしてきました。(できれば首都防衛と称しアショアシステムを議事堂敷地内に整備するのが良いのですがやっぱブースターがぁ〜ってなるんですよね?)
偽陸士
2021年09月07日 10:50
ぬこちん様。

>以後雑な装備調達をしないよう戒めとして契約しちゃったSPY7は議事堂のアソコの四面に張って飾っておくのが1番害がないような気がしてきました。(できれば首都防衛と称しアショアシステムを議事堂敷地内に整備するのが良いのですがやっぱブースターがぁ〜ってなるんですよね?)

東京駅もお奨めですよ。
自民党を支持したビジネスパースンに現実を観て貰うのも一興かと。(笑)
ブロガー(志望)
2021年09月12日 18:59

お邪魔します。
 日経はこれで「仲間内の和を乱さない」と「言うべき事は言うマスコミの使命」を上手く両立しているとでも思っているのかも知れません。元日ハムの中田翔選手が暴力行為で無期限出場停止になったと思っていたら、巨人にトレードされて早々に試合に出場しました。プロ野球界では「世間に向けてしめしを付ける」と「中田翔選手に再起のチャンスを与える」を上手く両立したとでも思っているのでしょうが、自分には中田翔選手なんかよりも「後輩は先輩の、主力以外の選手は主力選手の鬱憤晴らしの標的になるのも当然」という所謂体育会系の悪しき慣習を守りたかったようにしか思えません。今期は不調だったそうですし、それで鬱憤が溜まっていた事が「引き金」だったかも知れない事を思えば、せめて今季ぐらいは試合に出場させなかった方が良かったのでは。