英日防衛相共同会見から英国含めて外国メディアを締め出した防衛省

英日防衛相共同会見から英国含めて外国メディアを締め出した防衛省

今月20日岸防衛大臣は来日していたウォレス英国防衛大臣との会見後、共同会見を行いました。
ですがそこに呼ばれたのは記者クラブ会員メディアだけでした。普段会見に参加している外国メディアは外されていました。

ぼくはドイツの防衛専門誌「European Security & Defence」誌の特派員として外務省の報道パスを取得しておりその資格で防衛省の各種会見に参加しています。
それらの会見に付いては防衛省広報室及び、フォーリン・プレスセンター(FPCJ)からメールで情報が送られてきて、参加するのであれば事前に返答するシステムになっています。
防衛白書などのレクチャーに関しても同様です。

ですが、20日の日英防衛相共同会見に関する案内はありませんでした。

どうも防衛省はこの会見を記者クラブへのご褒美、あるいは国内向けの「広報」だとおもっているのでしょう。外国に発信する必要はない、そう思っているのでしょう。

当然ながらJDW(Jane’s Defence Weekly)誌の特派員である高橋浩祐氏もこの会見は知りませんでした。英国の防衛大臣との共同会見から英国の専門メディアすら締め出したわけです。ぼくも以前JDWの特派員をやっており、高橋氏はその後任で、僕より遥かに多くの日本の防衛記事を寄稿しておられます。
JDWは英国向けというよりも世界で一番読まれており、権威ある防衛専門誌です。防衛省は記者クラブ限定したことで専門誌の記者も締め出しました。

つまり一般メディアだけ呼べば格好がつくと思っていたのでしょう。何か専門的なことを聞かれるまずかったのでしょうか。こいいう中二病をこじらせたような報道管制をしているのは僕の知る限り日本だけです。

以前もこういうことがありました。
防衛省広報課はなんで人種差別みたいな非記者クラブ会員差別を行うのか?
https://kiyotani.at.webry.info/202012/article_8.html



ぼくたち海外の専門誌の記者は相応のネットワークを海外に持っています。ぼくが普通取材が許可されない英海兵隊の取材2回おこなえたのは英国防省との長年に渡る付き合いがあったからこそです。
以前英国防省から日英防衛協定が結ばれる前に頼まれて、高官にレクチャーしました。それは英国側が日本側の意思決定が不明瞭で交渉の取っ掛かりがつかめないからでした。その後そのレクチャーが大変役に立ったと感謝されました。無論これもお国のためと無償で引き受けましたが、防衛省がそういう態度であればこのような「サービス」はもうしません。

日本の防衛省の広報は記者クラブと癒着して、自分たちの不利なる情報がでないことを仕事としていますが。それに対して英国防省では広報をインテリジェンスとして活用しています。PRオフィサーたちは積極的に内外の専門記者と接触して、高官や企業トップとのインタヴューをアレンジしたり、自国の防衛産業の宣伝も努めたりしています。当然ならが我々ジャーナリストもギブ・アンド・テイクで、情報を提供します。ですから様々情報が国防省に集まってきます。

能力的には日本の防衛省の広報と英国防省の広報では月とスッポンほどの違いがあります。

岸防衛大臣、石川武報道官、安藤誠報道課長はこの現状をどう考えているのでしょうか。

そもそも記者クラブ制度は人種差別、アパルトヘイトと同列の差別主義です。
俺たち白人(記者クラブ)は、劣った有色人種(非会員メディア、フリーランス)よりも優れており、取材機会を独占するのは当然の権利だというわけです。
かつてナチス第三帝国相当アドルフ・ヒトラー総統が熱弁した、アーリア人優越主義と同じです。

実のところ、記者クラブは町内会とおなじような民間の任意団体にすぎません。これを官庁が「報道の代表」としてその他のジャーナリストを排除して、取材機会を独占させ、あまつさえ無料で記者室その他の便宜を与えております。

これが人種差別とどこが違うのでしょうか。防衛省は差別主義を是とするようなものです。例えば自衛隊員が在日米軍の黒人将兵に「ニガー」と言って叱責するならばそれは二重基準です。防衛省は隊員の差別発言を容認しないと整合性が取れません。

結果は当局と記者クラブが癒着して互いに接待は頭絵で、当局の不利に情報は報道しないという現状になっています。まさに記者クラブは国民の知る権利から当局を守る防波堤となっております。


菅総理大臣は安倍政権の官房長当時「記者の扱いは平等に行うことは民主国家として当然だ」と述べています。

https://kiyotani.at.webry.info/201509/article_2.html

【目くそ鼻くそを笑う】「記者を平等に扱うのは民主国家として当然」 菅官房長官
https://kiyotani.at.webry.info/201509/article_2.html

その当然のことが日本政府はできていません。
率直に申し上げれば菅首相は嘘つき野郎です。

以下の記事をJapan In Depthに寄稿しました。
自衛隊をタダで使えるガードマン代わりに東京五輪に派遣するな
https://japan-indepth.jp/?p=60688
サイバー戦、物理的攻撃の脅威
https://japan-indepth.jp/?p=60613




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この記事へのコメント

ミスターフリゲート
2021年07月22日 12:33

http://blog.livedoor.jp/googleyoutube/archives/51987383.html?1626924588#comment-33
29. 名無しの共和国人民 2021年07月22日 12:19 ID:Z7TsL8Gj0
国が金をだして中国や韓国の名門校に日本人エリートを送り込むとか、中国から優秀な技術者を役所や企業に招待して指導して貰うくらいやったらいい。
日本は中世を飛び越して飛鳥時代あたりまで後退したと認識し、アジアの先進国から沢山のことを学ぶべきだろう。
遣唐使、遣新羅使を復活させろや
30. 名無しの共和国人民 2021年07月22日 12:21 ID:Z7TsL8Gj0
もはや日本は、国家を指導する支配層がそこら辺のネトウヨレベルに成り下がっており、健全な政治など不可能となっている。 GHQや古代の渡来人のように、外部からのご指導ご鞭撻なくして日本の復活はない。

こんなコメントが出るくらいまで落ちぶれたというのか。もう見るに堪えない。防衛省は少なくとも衛生面とかで顧問を雇うとかすべきなのは確かであるが
Suica割
2021年07月22日 15:59
仮定の話ですが、清谷氏が今回の事をYou Tubeに載っけたら、イイねもらいまくるコメント載せる自信ありますね。
こんな限定されたメディア中心の会見だったら、メディア抜きの生配信で会見流したほうがマシ。
そう書いてやります。
一部の人たちに制御される危険がある位なら(取材集団が多様性に満ちてない今回の会見にはその危険性が高い)国会中継みたいに垂れ流した方が各人の頭で考える分、まだ、いい結果が出そうです。
偽陸士
2021年07月22日 19:12
英国防相も自国のメディアの不在に驚いているのでは?

母国の有権者や支持者に晴れ姿を見せる、絶好の機会を失ったわけですから。

これは英国から意趣返しされるのでは?

清谷記者も英国防省には防衛省よりも記者クラブ攻略法をレクチャーされた方が効果的かと。
やれやれ
2021年07月22日 22:01
「今月20日岸防衛大臣は来日していたウォレス英国防衛大臣との会見後、共同会見を行いました。
ですがそこに呼ばれたのは記者クラブ会員メディアだけでした。普段会見に参加している外国メディアは外されていました。」
え?英国の記者も呼ばれなかったという事ですよね?
いったい誰に向けた記者会見をしたかったのでしょうか?

https://news.yahoo.co.jp/articles/2747ea036ba705f55a5b52cc19eb6500ae19e6f4
「会談では中国を念頭に、東シナ海・南シナ海情勢などを巡り、力による一方的な現状変更の試みに反対することで一致。英艦艇の寄港先はクイーン・エリザベスが米海軍横須賀基地(神奈川県)、その他の艦は海上自衛隊の横須賀基地、舞鶴基地(京都府)、呉基地(広島県)、米海軍佐世保基地(長崎県)、米海軍ホワイトビーチ地区(沖縄県)に分散させることも決めた。

 ウォレス氏は会談後の共同記者会見で、英国の哨戒艦2隻を今年末以降、インド太平洋地域に恒久的に派遣する方針も表明した。岸氏は「英空母打撃群の日本寄港を通じ、日英防衛協力が新たな段階に入った。両国の防衛協力交流をより一層深化させる」と述べた。

 ウォレス氏は20日、菅義偉首相とも首相官邸で会談し、中国を念頭に「我々の作戦能力を更に引き上げ、価値観を共有しない国に対して示さなければならない」と述べた。」

これは日英だけでなく米中にも世界にも重要な事を言っていると思いますが国内の内輪話にしたかった?
呆れて物が言えません。何がしたかったのでしょうか?
ブロガー(志望)
2021年07月25日 13:00
お邪魔します。
 英の防衛相がこの有様を見てどう感じたのかなと思ったりもします。
 かつて敗戦直前に行われたポツダム宣言受諾を巡る御前会議で、阿南陸相が本土決戦用の要塞があるからそれで戦おうと言ったら、昭和天皇に侍従武官をやって調べさせたらそんな物は無かったと言われたと聞いた事があります。また今回の東京五輪でも直前になって過去の不適切行為が発覚して辞任や解任といった事が起こりました。目先の人間関係の積み重ねで秩序を構築してきた日本人は、互いの顔色や空気を読み心情を忖度する事でしか関係を維持できないのでしょうが、それによって伝わらなくなるものある事ではないかと。