陸自のビニロン製戦闘服って官製談合じゃないんですかね?
陸自のビニロン製戦闘服って官製談合じゃないんですかね?
2017年に以下のスキャンダルが発覚しました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28H0X_Y7A120C1CC0000/
>自衛隊の戦闘服などの納入を巡って談合を繰り返していたとして、公正取引委員会が化学繊維メーカー大手のユニチカに対し、約2億円の課徴金納付命令を出す方針を固めたことが28日、関係者への取材で分かった。同社とクラレに再発防止を求める排除措置命令も出す方針。
>公取委は処分案を2社に通知しており、反論を踏まえて正式な処分を出す。クラレは事前に違反を申告したため、課徴金納付命令は見送られる見通し。
>談合して受注した売り上げは、直近の3年間で約80億円に上るとみられる。
この件に対する続報がメディアではなかったので防衛省装備庁に確認しました。
その回答は以下の通りです。
>2017年3月10日、防衛装備庁発注の特定ビニロン製品の入札において、ユニチカ㈱及び㈱クラレが独占禁止法(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為を行っていたと公正取引委員会から公表があったことを受け、防衛省においては、同月24日、ユニチカ㈱に対し6ヶ月、㈱クラレに対し3ヶ月の指名停止措置を実施するとともに、契約に付帯する特約条項の規定に基づき、ユニチカから約8.9億円、クラレから約10.2億円の違約金を徴収しております。
防衛省では、本件事案以前から事業者に対する談合抑止のための取組や職員への継続的な談合防止教育等を行っており、これらを現在も継続して実施しております。
>防衛省では、平成28年度のユニチカ(株)及びクラレ(株)の独占禁止法違反行為を受け、平成29年度に部外委託により、戦闘服等に使用する繊維素材の代替可能性の検討を実施しました。その結果、現行素材である難燃ビニロンが、繊維技術の進展を踏まえても依然、難燃性、コスト、風合い等において総合的に優位であることを確認し、現在も当該素材を戦闘服等で使用しています。今後も、繊維素材の技術動向を注視しつつ、仕様について検討していきます。
こういう続報がなぜ新聞などのメディアで報じられないのは不思議です。
そして問題なのはこれは恐らくは防衛省を巻き込んだ官製談合の疑いがあり、同様の事件がまた起こる可能性が高いということ。
ビニロンを縛りにしているために、他の繊維が採用されず、このため二社の寡占状態が継続して、高価格低性能が今後も続くということです。
こういう記事があります。
ミリタリーテキスタイルにおける難燃性材料の応用
https://www.testextextile.com/ja/%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%9B%A3%E7%87%83%E6%80%A7%E6%9D%90%E6%96%99%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8/
>変性難燃性繊維とは、主に難燃性ビスコース、難燃性ビニロン、塩化アクリル、難燃性ポリエステルなどを含む、繊維への難燃性繊維の添加を指します。ただし、これらの低価格および中価格の難燃性繊維-難燃性繊維はまた、強度が低く、紡糸性が悪く、煙が出て、毒性があり、快適さが悪く、その他の欠点があります。 難燃性ポリエステルなどの熱可塑性繊維は、飛沫が発生しやすく、やけどの原因となることがあります。 したがって、費用対効果の高い難燃機能を実現するには、複数の繊維の組み合わせが必要です。
ビニロン繊維の戦闘服は現場では色落ちが激しいと大変評判が悪いわけです。そして耐火性能等が他の繊維に比べて格段に優れているわけではないわけです。
防衛省の主張が正しいのであれば世界中の軍隊がビニロン製の戦闘服を採用しているはずですが、ぼくが取材した限りそのような実態はありません。
そしてこの「ビニロン縛り」があるために世界の軍隊に難燃性繊維や、その素材を供給しているワールドプレヤーである帝人ですら自衛隊の戦闘服の市場に参入できないわけです。
こういう状態を放置することは納税者の利益にはなりません。
2017年に以下のスキャンダルが発覚しました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28H0X_Y7A120C1CC0000/
>自衛隊の戦闘服などの納入を巡って談合を繰り返していたとして、公正取引委員会が化学繊維メーカー大手のユニチカに対し、約2億円の課徴金納付命令を出す方針を固めたことが28日、関係者への取材で分かった。同社とクラレに再発防止を求める排除措置命令も出す方針。
>公取委は処分案を2社に通知しており、反論を踏まえて正式な処分を出す。クラレは事前に違反を申告したため、課徴金納付命令は見送られる見通し。
>談合して受注した売り上げは、直近の3年間で約80億円に上るとみられる。
この件に対する続報がメディアではなかったので防衛省装備庁に確認しました。
その回答は以下の通りです。
>2017年3月10日、防衛装備庁発注の特定ビニロン製品の入札において、ユニチカ㈱及び㈱クラレが独占禁止法(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為を行っていたと公正取引委員会から公表があったことを受け、防衛省においては、同月24日、ユニチカ㈱に対し6ヶ月、㈱クラレに対し3ヶ月の指名停止措置を実施するとともに、契約に付帯する特約条項の規定に基づき、ユニチカから約8.9億円、クラレから約10.2億円の違約金を徴収しております。
防衛省では、本件事案以前から事業者に対する談合抑止のための取組や職員への継続的な談合防止教育等を行っており、これらを現在も継続して実施しております。
>防衛省では、平成28年度のユニチカ(株)及びクラレ(株)の独占禁止法違反行為を受け、平成29年度に部外委託により、戦闘服等に使用する繊維素材の代替可能性の検討を実施しました。その結果、現行素材である難燃ビニロンが、繊維技術の進展を踏まえても依然、難燃性、コスト、風合い等において総合的に優位であることを確認し、現在も当該素材を戦闘服等で使用しています。今後も、繊維素材の技術動向を注視しつつ、仕様について検討していきます。
こういう続報がなぜ新聞などのメディアで報じられないのは不思議です。
そして問題なのはこれは恐らくは防衛省を巻き込んだ官製談合の疑いがあり、同様の事件がまた起こる可能性が高いということ。
ビニロンを縛りにしているために、他の繊維が採用されず、このため二社の寡占状態が継続して、高価格低性能が今後も続くということです。
こういう記事があります。
ミリタリーテキスタイルにおける難燃性材料の応用
https://www.testextextile.com/ja/%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%9B%A3%E7%87%83%E6%80%A7%E6%9D%90%E6%96%99%E3%81%AE%E5%BF%9C%E7%94%A8/
>変性難燃性繊維とは、主に難燃性ビスコース、難燃性ビニロン、塩化アクリル、難燃性ポリエステルなどを含む、繊維への難燃性繊維の添加を指します。ただし、これらの低価格および中価格の難燃性繊維-難燃性繊維はまた、強度が低く、紡糸性が悪く、煙が出て、毒性があり、快適さが悪く、その他の欠点があります。 難燃性ポリエステルなどの熱可塑性繊維は、飛沫が発生しやすく、やけどの原因となることがあります。 したがって、費用対効果の高い難燃機能を実現するには、複数の繊維の組み合わせが必要です。
ビニロン繊維の戦闘服は現場では色落ちが激しいと大変評判が悪いわけです。そして耐火性能等が他の繊維に比べて格段に優れているわけではないわけです。
防衛省の主張が正しいのであれば世界中の軍隊がビニロン製の戦闘服を採用しているはずですが、ぼくが取材した限りそのような実態はありません。
そしてこの「ビニロン縛り」があるために世界の軍隊に難燃性繊維や、その素材を供給しているワールドプレヤーである帝人ですら自衛隊の戦闘服の市場に参入できないわけです。
こういう状態を放置することは納税者の利益にはなりません。
この記事へのコメント
https://grandfleet.info/japan-related/the-second-rq-4b-global-hawk-for-the-air-self-defense-force-also-succeeded-in-the-first-flight/
退役するのはどの機体?米空軍が200機の航空機の退役計画発表
https://www.youtube.com/watch?v=BLYnfi-cMT0&t=277s
20機も廃棄を空軍が提案する様な物を導入中って何の冗談なんだろう。廃棄する分を貰えば真面な運用が出来るかも(能力ないけど)。F-15C/Dだって空自の骨董品よりずっとマシなはず。F-16やA-10等日本に必要な機体は山ほどある。
f16はわかりますが、A10の導入の必要性がわからないのですがこれは
https://grandfleet.info/japan-related/izumo-which-has-completed-the-renovation-work-enters-yokosuka-port/
前期空母化改修工事だけで米海軍の強襲揚陸艦の真似のマーキングを追加して米国でF-35B運用適合テストなんて受かるのか非常に疑問。ちゃんとリサーチしたんでしょうか?通常なら「かが」と同じように大規模な空母化改修工事が完了してからテストを受けるべきでしょう。何時も通り何のリサーチも計画も立てていないとしか思えないし、税金と時間の無駄にしかならない。
元々真面にF-35Bが運用出来る様に設計されていない唯のドンガラ倉庫艦なんだから、計画自体止めることが一番。
空自には制空戦闘機(F-15)と対艦攻撃機(F-2)しか有りません。地上支援機が皆無な状況です。F-35は出来ますが搭載能力が低すぎ、使いづらい機体です。A-10なら北海道や島嶼防衛等で使い出のある機体と思います。出来ればSu-25の様にもう少し汎用性の高い機体が望ましいですが、近海を飛ぶようでは売ってくれないでしょうし、廃棄されるA-10なら使い潰しても問題ない。米軍のF-16はマルチロール機なので使い出は空自機の比では有りません。
なるほど。とは言っても、A10にこだわる必要はないとは思いますけどね。お古を購入するなら、コストは減りますが、同時に故障とか劣化とかで稼働率が落ちてしまうんじゃないかと見ます。A10に限らず、他の航空機も同じかと。
清谷氏が言うように、地上支援任務だけならスーパーツカノみたいなcoin機や、リーパーみたいな無人機でもいいかと思いますが。
「通常なら「かが」と同じように大規模な空母化改修工事が完了してからテストを受けるべきでしょう。」
耐熱性や改造が大丈夫かどうか確認するための人柱かも知れませんよ。もしNGだった場合、加賀の改造含め抜本的な見直しが必要になるでしょう。
空自のF-15Jは製造年月も古く老朽化し、維持・整備にも苦労しています。お蔭で対艦番長のF-2に対空能力を付加して迎撃等に使って機体寿命を更に短くしています。米軍で廃棄予定のF-15C/DよりF-15Jの性能は低く、近代改修予定の60機の数もかなり怪しいと思います。
勿論、中古のA-10より新品のSu-25の方が全然良いとは思います。
廃棄するようなドローンの新品を押付けられる日本の実情では、米軍の廃棄するゴミでも回収して使わせて貰うのも良いのではないでしょうか。
https://grandfleet.info/china-related/china-deploys-j-20-troops-in-northern-theater-command/
ご参考まで。
順調に量産が進んでいるようで。エンジンも自国開発のものに切り替わった?
そのうち空自のスクランブルで見る日が来るかも知れませんね。
お古自体は否定しませんが、なんでもお古ありきもよくありません。それではなおのこと近代化などを阻害しかねません。
>耐熱性や改造が大丈夫かどうか確認するための人柱かも知れませんよ。もしNGだった場合、加賀の改造含め抜本的な見直しが必要になるでしょう。
そうですね。F-35Bが運用できるように船体内部をカブール級の様に改修、エレベーターの移動、スキージャンプの増設は最低限必要になると思います。カブール級を建造してもらった方がずっと安上がりで真面に運用できる物が手に入りますが、予算の無駄遣いが仕事の自衛隊ではこれが最上なのでしょう。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65828
ご参考まで。