陸自の個人装備は「昭和の陸軍」あるいは「最貧国の軍隊レベル」その1

陸自の個人装備は「昭和の陸軍」あるいは「最貧国の軍隊レベル」その1

陸自の普通科個人装備は「昭和の陸軍」あるいは「最貧国の軍隊レベル」です。とても21世紀の先進国のレベルではありません。

 先日第1師団のツイッターの写真で未だに革製の拳銃のホルスターを使っていて驚愕しました。世界の軍隊で未だにビニロンを使っている軍隊はないでしょう。このビニロン製の戦闘服は色落ちが激しいことでよく知られています。これは官製談合が疑われてしかるべきです。このため帝人のような世界でこの種の繊維を売っている大企業でも参入できません。

 自衛隊戦闘服で談合 「クラレ&ユニチカ」ボロ儲けのカラクリ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/176502

>自衛隊の戦闘服などの入札をめぐる談合疑惑で、防衛省と化学繊維大手のクラレやユニチカのなれ合い構図が浮き彫りになっている。公正取引委員会は独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで、この2社や、大手商社の丸紅など計8社を立ち入り検査した。
>「戦闘服や作業服に使われる『ビニロン』と呼ばれる繊維は耐熱性に優れた特殊素材で、製造する国内メーカーはクラレとユニチカしかない。技術的な問題というよりは、この2社が防衛省にガッチリ食い込んでいるため、同業他社の参入余地がないからです。


 防弾ベストも設計が古い。現在の3型でも先進国レベルではありませんが、2型だとMOLLEテープも規格も世界中で普及している米軍の規格ではなく、陸自独自の規格を採用していました。また挿入される防弾プレートも日本独自の変な形のものであり、NATOなどが採用している規格ではありません。

 そしてプレート・キャリアに至っては未だに採用すらされていません。諸外国ではソフトアーマー+プレートだと重すぎる。特に夏場は体温が籠もって暑いこともあり、バイタル部分を防弾プレートで保護するプレート・キャリアーを採用しています。これは先進国のみならず、途上国でもです。
 当然ながらプレート・キャリアーと組み合わせるコンバットシャツも導入されていません。これは腕や襟は迷彩のカモフラージュの難燃性繊維などで胴体部分は吸湿速乾性繊維を使用しています。

自衛隊は装備導入に際して「我が国固有の環境」に合致するものが必要といいわけしますが、夏場は熱帯並みの湿度と35度前後の気温になるにも関わらず、未だに昭和の軍隊レベルです。熱中症対策の面でもこれらを早急に導入すべきです。

熱中症対策関連ではハイドレーションも必要ですが一部のエリート部隊だけの「贅沢」な装備と認識されているようです。パキスタン軍ですら導入されているのですが。しかも「贅沢」なのはむしろ現用の水筒の方です。普通の水筒にも関わらず防衛省の調達コストは1個7千円。通常市場ではカバー付きで千円程度です。ハイドレーションよりも高いのは国産にこだわっているからでしょう。

 個人衛生キットもぼくが指摘する前までは包帯、止血帯各1個でしたが大幅に改善されました。とはいっても止血帯のポーチすら未だに支給されていません。止血帯を衛生キットのポーチに入れていると、使うとき、特に手を負傷したときなどはパニックを起こしてとリ出すことが難しいわけです。その点警察は採用が進んでいるようです。

 また目を保護するためのサングラス型のポリカーボネート製アイウェアーも支給されていません。頭部は被弾が多い場所であり、目は特にセンシティブな部位です。失明を避けるためにのは不可欠なのですが、その意識は無いようです。
 また難燃性の下着も支給されていません。隊員は夏場はユニクロなどのクールマックスなどの下着を使用ていますが、これだとやけどを負ったときに溶けて肌に張り付くので火傷による被害をより大きくします。


Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
装輪ATVは空挺・島嶼防衛作戦に有用な21世紀の「ジープ」
https://japan-indepth.jp/?p=59945

European Security & Defence誌に以下の記事を寄稿しました。
https://euro-sd.com/wp-content/uploads/2021/05/ESD_6_2021_P.pdf
ESD_6_2021_p34 Kiyotani, Japan's Complicated Machine Gun Procurement_page-0001 (2).jpg

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この記事へのコメント

Goodman80
2021年06月20日 10:51
自衛隊の曹士の違いは大きく士は短期雇用者に過ぎません。彼らの仕事は後方支援等にすべきです。曹以上で戦争のプロフェッショナルを作れば真面な軍隊になる可能性は有ります。ロシアの装甲スーツの様な物も日本の技術力で作れるはずです。
まあ、自衛隊員は特別国家公務員ですから、命を賭けて国民を守るのは無理でしょうが、海外に向けてアピールできる程度の状態は望ましいと思います。
防衛大学出身者にそれなりの階級を支給する為の将官の作り過ぎは止めないと、頭でっかちの無能集団に過ぎない組織になっています。防大の人員を半分にして幹部学校の人員を上げるべきでしょう。出来れば廃校にして米国等の軍の学校に全員叩き込むべきでしょう。
Masaya Hariu
2021年06月20日 12:51
その1という事は、その2、その3があるという事ですね。
陸自を含む自衛隊を本来あるべき姿に正してください。
楽しみにしています。
ミスターフリゲート
2021年06月20日 15:05
言われてみれば、通常の隊員の服装をよく見ると、アーマーを着ているイメージがわかないですな。特殊部隊とかは違うんでしょうが。
やっぱこういう個人装備って、兵器や武器よりも気を配らなきゃいけないから結構大変ですねこれは。
やれやれ
2021年06月20日 17:30
「先日第1師団のツイッターの写真で未だに革製の拳銃のホルスターを使っていて驚愕しました。」
驚愕するまでもなく普通ですね。一部でプラスチック?樹脂製のホルスターもあったと思いますが今でもその程度だと思います。

「防弾ベストも設計が古い。現在の3型でも先進国レベルではありませんが、2型だとMOLLEテープも規格も世界中で普及している米軍の規格ではなく、陸自独自の規格を採用していました。また挿入される防弾プレートも日本独自の変な形のものであり、NATOなどが採用している規格ではありません。」
一応3型型は輸入しているプレートを使用していると言っていましたが側面はプレートなしなのでナイフで切りつけられてもヤバいかと。もう輸入で良いと思いますよ。

「そしてプレート・キャリアに至っては未だに採用すらされていません。」
そう言えばそうですね。米軍は展示していたので当然持っています。重いから嫌だとかでしょうか。どうせ本番で使うこともないしって思考でしょうか。

「熱中症対策関連ではハイドレーションも必要ですが一部のエリート部隊だけの「贅沢」な装備と認識されているようです。」
言い方は悪いですが熱中症対策のゼリー飲料でも配ればまだマシな方かと。結構効きますこれ。

「また目を保護するためのサングラス型のポリカーボネート製アイウェアーも支給されていません。」
そう言えば米軍にはありましたね...(以下略)

まあ昭和の軍隊のまま進化しなかった結果が自衛隊と言うわけです。その通りとしか言えません

多分自衛隊は真面目に近代戦について調査検討していないのでしょうね。脳筋で頑張れだけでどうにかなると思っているWW2の日本軍思考かと。結局腹も満たされ体力も温存できなければ気力体力精神力も敵より劣ってしまうと言うのにその発想はないのでしょう。
正直言って精神力が一番金が掛からないですからね。
どうせ戦闘しないなら精神力だけ唱えていれば自衛隊的にはOKなのでしょう。最も最後に必要なのが精神力なのに最優先最重要ですからね...

走行2等
2021年06月20日 23:00
自衛隊は宗主国アメリカ様に見せる軍隊もどきです。
ぬこちん
2021年06月21日 02:55
散々外国と共同訓練して個人装備のみすぼらしさを感じないんですかね?

戦闘服は通気性が悪く夏場熱が籠るのでなんとかして欲しいアイテムです。サバゲーしてる人の方が装備が近代的とか笑えない状況です。

駐屯地内の売店ではハイドレーションが置いてあるので個人で買って演習とかで使ってるかもしれません(結局足りないのは自腹?)

迷彩服(戦闘服)の下にクールマックスとか着るのかな?OD色のクールマックスが売ってるんかな?冬場はヒートテックっていうのは聞いたことあるけど。
匿名希望
2021年06月21日 05:00
ちなみにご指摘の防弾ベスト。ベスト本体は大体(充足率八割の)人数分あるのですけど、プレートは一割くらいしか充足してません。やってる感出すためだけなんで、重いプレートなんか必要ないんでしょうね。
やれやれ
2021年06月21日 10:29
台湾有事が当面は起こらない2つの理由
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00179/061700061/
有料記事ですがご参考まで。
この考察が正しいかどうかすら私にはよく分かりませんが。
最近の台湾へのちょっかいを見るに圧力を強くしていることはわかりますね。
やれやれ
2021年06月21日 10:37
ぬこちんさん、
自衛隊の人もサバゲ好きな人が結構いるようで当然装備についても不満はあるでしょうね。
でも自衛隊の演習ではあえてプレート・キャリアなどを使わなくても良い程度の状況しかそうていしていないか、面倒でもリュックから取り出して使うとか?実際の演習を見ることもないし駐屯地祭でも見ることが無いのでなんとも。

匿名希望さん、
「プレートは一割くらいしか充足してません。やってる感出すためだけなんで、重いプレートなんか必要ないんでしょうね。」
マジですか?ちょっとそれは洒落になってないような。
そりゃ防弾ベストは重いですけどね...
Goodman80
2021年06月21日 16:47
走行2等さん
米国に限らず白人国家は狡猾です。

日本の水道水が危険な塩素で消毒されている驚愕の理由
http://brandnew-japan.info/archives/646

在日米軍基地の位置を見れば彼らが何の為に日本に駐留しているのかは判ると思います。奄美や宮古に駐屯させられている陸自は彼らの弾除け、人肉の盾です。
匿名希望
2021年06月21日 19:10
まじです。
19190213
2021年06月22日 10:16
ハイドレーションパックは辞めた方が良いですね。
まずアレは水分補給に使うべき物ではないと思います。
一見便利に見えるのですがアレに水を入れると水が猛烈に不味くなる。
民生品でそれなのでとてもじゃないですが、官品導入は辞めた方がいいです。
そして圧倒的なまでの整備性の悪さを考えれば、水筒の方がマシです。

飲用に適さず整備性も劣悪である。
使い方としては、あれは行軍時にバックパックに忍ばせ口をゆすぐ為に使うものです。
飲用水で熱中症対策とするならば、しっかりOS1やらアクエリでも良いので電解質の補給、維持に努めるべきかと思います。
ボトルは市販品をそのまま使いモールシステムなどで取り出しやすい位置に付けれるようにする方が良いと思います。
戦闘間、行軍など様々なシーンで水分を補給することがあるとは思いますが、飽く迄も適宜適切な水分補給量が大切で過度に飲み過ぎると却って大量の発汗を招きミネラルを過度に流失させてしまう。
昭和の部活のように水を飲ませるなとは言いませんが、やはり暑くて苦しいと水が手元にあると大量に飲んでしまう人もいる。(敢えて水筒というような手間をこさえる事で少し飲ませにくくした方がいいかと)
しかもそれが、ハイドレーションのような劣悪な品質の水だと却って体力を摩耗しかねない。
ハイドレーションパックは趣味の領域だと思いますね。必要と思えば個人で買うべきでしょうね。
水筒のコストを下げるかペットボトル用のモールシステム付カバーの方が良いと思います。