UAEとサウジの装甲車生産

UAEとサウジの装甲車生産

サウジアラビアの企業がUAEのニマーの装甲車、ジャイスの現地生産を決定しました。
当初は完成品を輸出し、その後現地生産を始め、将来的にはサウジもジャイスのサプライチェーンに参加するというお話です。

ジャイスはもともと南アのBAEシステムズ・ランドシステムズが開発した耐地雷装甲車、RG35でした。これの生産権を買い取って、全幅を広げるなどの改良を加えて製品化したものです。それにはBAEシステムズ・ランドシステムズが協力していました。これは同社の関係者から確かめております。
ジャイスはすでに試験的に実戦に投入されてその防御力が確かめられています。
キモはラインセンス生産ではなく、権利の買取です。これでどれだけ生産しようが、輸出しようが自由です。

UEAは自国の軍隊向けに1500両を調達する予定でしたが2019年にキャンセルになっておりますが、その理由は明らかになっておりません。

我が国でも自国開発ばかりにこだわるのはやめて、外国の装甲車両を現地生産ることともオプションにすべきです。時期装輪装甲車はそうなるかもしれませんが。

自国での開発も行い、その車両と外国の車両をイコールンディションでトライアルを行うべきです。その前提としてまともな開発費、装甲車自体だけではなく、基礎研究や要素研究も含めて自国のメーカーに支払うべきです。
自衛隊が大好きな、初めに本命ありきの八百長のトライアルでの官製談合は絶対にやめるべきです。
また可能であればオフセットを設定して、その装甲車一定比率のコンポーネントを輸出できるようなスキームを作るべきです。こうして外国のメーカーのサプライチェーンに入ることも日本の防衛産業の生き残りには必要でしょう。

そして外国車両が選ばれたら、それを国内メーカーが生産する。率直な話、国内製の装甲車両はかなり貧相です。外国製品をライセンス生産すれば部隊もメーカーも装備庁も嫌でもその現実に目をむけなければならなくなります。それをしないでウリナラファンタジーを繰り返していれば自国の防衛産業は世界から取り残されるだけです。

また調達数が少ない車両に関してはブッシュマスターのように輸入にすべきです。




SAMI, Nimr sign teaming agreement on Jais 4×4
https://www.janes.com/defence-news/news-detail/idex-2021-sami-nimr-sign-teaming-agreement-on-jais-44

>Saudi Arabian Military Industries (SAMI) and the United Arab Emirates’ (UAE’s) Nimr signed a teaming agreement on 22 February at the International Defence Exhibition & Conference (IDEX) 2021 trade show in Abu Dhabi.

>Under the agreement, the two companies will work to localise production of the Nimr Jais 4×4 mine-resistant, ambush-protected (MRAP) vehicle in Saudi Arabia. According to a statement issued by the two companies, an initial batch of vehicles will be built in the UAE at the Nimr facility before the transfer of production and technology to Saudi Arabia. Further development of Saudi Arabia’s supply chain capabilities will enable the two companies to jointly manufacture all the Jais vehicles that will be provided to the Kingdom in the future.

>The Nimr Jais family of 4×4 and 6×6 vehicles is based on the former BAE Land Systems South Africa RG35 MRAP before the design and development rights of the vehicle were purchased by Nimr. A contract for 1,500 vehicles for the UAE Army was announced at IDEX in 2017 but by 2019 had been cancelled, with an executive for Nimr telling Janes that it “did not progress for several reasons”.

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この記事へのコメント

やれやれ
2021年03月15日 16:20
「外国の装甲車両を現地生産ることともオプションにすべきです。」
現地生産する、ですかね。

「自衛隊が大好きな、初めに本命ありきの八百長のトライアルでの官製談合は絶対にやめるべきです。」
その通りですがそれを止めないのが防衛省と防衛産業でしょう。
まずここは死んでも死守するんでしょうね。癒着命でしょうから。
で、またしても高価なゴミを買わされる...
通信会社と総務省の癒着と同質かそれ以上かも知れません。
結局官製談合を排除する仕組みでも無い限り難しいでしょうね。
文春砲にでも期待しますかね?
19190213
2021年03月16日 17:09
我が国の装備開発において制式化された装備が陳腐化する現象は冗長な調達計画がそれを悪化させている趣が強いとは思いますが、これはある種のPDCAサイクルの敗北と言いますか、IT的に言えばウォーターフォール開発の敗北ではないかと思います。

計画し実行するこのサイクルが非常に長く堅牢であるが故に仕様を変更しにくくできた製品はある種纏まった物にはなるが、拡張性がない。
幾らか拡張性や元から改良する計画があれば恐らくはその限りではないはずなのでアジャイル開発に近いような発想でモノを作っていくべきではないのかなと。
何期かに別けて性能向上をしていくことをあらかじめ盛り込んでいけば陳腐化しても性能向上は追求できる訳ですし用兵側が装備受領して意見を述べる事もできる。
仮に74式で言えば、74G型までを込みの大まかな契約にしていけば仮に馬鹿に見たいに長い調達になっても性能は是正されるのではないかと(ただし戦場が変われば取り止めもある)。
89式なんかにしても、あれだけ長い期間ラインを維持していたのですから被筒部の変更や脚の廃止、補助照準器の取り付け可能化、マガジン共通化、制限点射機構部の廃止等段階を踏まえて改良する価値はあったのではないかとも思います(特に制限点射機構部はなくても撃てるはずですし無くせばコストは減る)。

モノによっては何期開発かに別けて行うべきかなとは思いますね。
用兵側のフィードバックを行う土壌がないと製品は良くなっていかないんじゃないかと。

滅茶苦茶極端な話、装甲車作りますよってなった時に、走破性と装甲が担保されていれば一期終了で一定数を生産しつつ現場の提言をフィードバックしつつ二期開始、一期の是正と追加の装備を備えていく形を取る(前に出た発電装備等)。以後繰り返し
調達自体は長めになるかもしれませんが、陳腐化は避けれます。
それに一期は長くても一期以降は短いサイクルにして行けばある程度は短縮できるんじゃないかなと。

まぁでも航空機は難しそうですよね。
飛びます取り敢えず有視界戦闘はかろうじて出来ますで配備しつつ引き続き開発とかは難しそうですし。

19式で言うならば案外FH流用しつつパーツを組んだら案外叩き台は早くできて運用しつつやればよりフィードバックも行えたかも知れないんじゃないかとも思います。
別に技術的な要素は99式で大体確立されている訳ですから、そこまで駄目なもんはできないでしょうから悪くはないんじゃないかなと・・。

いつまでに戦力化しますよという話と併せて改良もしやすい計画をあらかじめ盛り込んでおけば良いのになと。
偽陸士
2021年03月17日 01:56
19190213様。

調達のやり方も問題ですが、戦車にせよ航空機にせよ後から能力向上を前提とした余裕のある設計をしていないので、バージョンアップは難しいかと。

設計思想からの見直しが必要です。

改良する度に弱くなる零戦と、戦況の変化に対応し最後まで善戦した飛燕、五式戦。

違いは機体の頑丈さであり、それによりもたらされる改良のしやすさだった様に思えます。