自衛隊の装備を検証する~震災対応から垣間見える課題 2011年4月28日処方箋2:先進装備の導入を進め、部隊をダウンサイジングせよ

日経ビジネスONLINEに掲載された記事が削除されているのでここで掲載しておきます。

自衛隊の装備を検証する~震災対応から垣間見える課題 2011年4月28日
処方箋2:先進装備の導入を進め、部隊をダウンサイジングせよ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110426/219644/
「何をいつまでにいくつ調達するか」を明らかに!
清谷 信一 【プロフィール】
自衛隊装備東日本大震災ダウンサイジング部隊
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 これまで3回にわたって、自衛隊には必要な装備を調達する資金的余裕がなく、既存の装備の維持整備費にも事を欠いている現状を述べた。それは今回の大震災の現場でも露呈している。その原因は少なからず予算の使い方に問題がある。

 装備調達や維持整備予算の執行を効率化すれば大幅に調達コストを下げることができる。また部隊規模も問題だ。現状は予算規模から見れば不可能な規模の部隊を無理して維持している。部隊の規模が大きければ、より多くの装備、より多くの整備・維持費、より多くの人員が必要だ。


自衛隊は“高い買い物”をしている

 まず装備調達コストの問題を検証してみよう。よく知られているが、自衛隊の装備の単価は高い。概ね諸外国の2~5倍程度だ。調達コストが高いために1年当たりの調達数が確保できない。だから量産効果が上がらない。だからコストが高くなり、調達数が減るという悪循環に陥っている。また必要な数を調達するのにかかる時間が長期化し、調達が完了するころには旧式化していたりする。また、必要な調達数を調達する前に後継装備の調達が始めるケースもある。

 まず、ライフルについて見よう。64式小銃(ライフル)の後継である89式小銃は価格が約30万円。先進国が使用するライフルの概ね5倍の価格である。89式を導入した当時、カナダのC7ライフル――米国のM-16のライセンス生産品でその分コストが高い――の単価は7万円だった。ちなみにM-16の単価は約5~6万円ほどだ。その89式は1989年以来、20年以上調達を続けているが、いまだに調達が完了しない。

 このため自衛隊は旧式の64式小銃を今も併用し続けている。2種類のライフルがあるということは、弾薬、パーツ、訓練、そして兵站も二重に必要だということだ。例えば64式小銃は火薬を10%削減した7.62ミリ減装弾を使用している。5.56ミリ弾を使用している89式と弾薬の互換性はない。同じ部隊で2種類のライフルがあると弾薬の融通が利かない。89式を使っていた隊員が、補充で64式を渡されても、操作に戸惑うし、命中は期待できない。まして、生死をかけた実戦ならなおさらだ。つまり効率が悪い。

 戦車はどうか? 2010年度予算で最新型である10式の導入が決まった。今後74式、90式、10式と、3世代の戦車が同居する期間が続く。つまり訓練も兵站もパーツも3重に必要となる。

 戦時において部隊が損耗した場合、再編成のために装備や補充を受ける。火力も機動力も防御力も異なる3種類の戦車が同じ部隊に混在すればまともに戦えない。野球に例えるならば、リトルリーグ、高校野球、プロ野球の選手が同じチームで戦うようなものだ。また、例えば90式の乗員が死傷しても、74式あるいは10式しか扱ったことがない戦車搭乗員では補充にならないので、人員補充も苦しくなる。弾薬の補給や整備の面でも不利なことは言うまでもない。


「何を、いつまでに、いくつ」導入するか計画がない

 軍隊の装備調達計画は、周辺諸国などの動向を鑑み、「10年先にはこのような装備が何個連隊分必要だ」として立てる。例えば、中国の戦車の世代交代が進んでいる。それに対抗するためには10年後には陸上自衛隊に何個連隊分の新型戦車を導入し、それをいつまでに戦力化し、その総額はいくらか、という計画を立てる。この計画を議会に提出して予算としての承認を得る。

 ところが我が国には「この装備をいくつ調達し、いつまでに戦力化し、その総額がいくらになる」という計画が事実上存在しない。防衛省は、内部ではそのような見積もりや計画を持っているが、多くの場合、それは発表しない。国会も討議しない。

 防衛省・自衛隊は大綱の別表に、戦車など一部の主要装備の定数を記している。だが、その質や、型式までは明記されていない。例えば2010年に閣議決定された大綱も、10式戦車をいつまでに合計何両導入するか、あるいは戦車の定数400両のうち何両を10しきとするのか、を明記していない。また90式など既存の戦車の近代化などについても述べていない。だから70年代に調達され、現代では生存率が極めて低い74式戦車も、まともな近代化を施すことなく放置してきた。10式戦車がそろうまで、脅威の方がまってくれるとでもいうのだろうか。

 つまり日本の国会は、装備の調達数、調達期間、総予算も知らないまま、換言すると調達プログラムを精査しないまま、装備調達の予算を承認していることになる。防衛省は「装備をいつまでに、どれだけ調達するのか」について、「単年度予算である」を理由としている。しかし、大半の国は単年度予算制を採用しているので納得しがたい。

 自衛隊の装備調達は、民間企業で言えば設備投資だ。新工場を建設するとして、取締役会が、その工場に何台の工作機械が必要で、いつから稼働できるのか、投資総額がいくらかかるも知らないまま新工場の建設を決定し、工事を開始することはない。

 こんなことは民間企業ではあり得ない話だし、外国の軍隊でもあり得ない。

 政治が軍(自衛隊)の予算と人事を掌握することは文民統制の根幹である。だが、現状は、国会が防衛省の予算をまともに管理できているとは言い難い。つまり文民統制の根幹ができていない。普通の民主国家では手続き上あり得ない状態だ。

 だから、調達期間という“締め切り”がなく、いつまでもダラダラと装備調達を続けることになる。5年後までに必要な装備が20年後にそろっても、そのころにはとっくに旧式化している。

 5年後までに必要とする装備がそろうのが20年後でも良いというならば、その調達は本来必要がないということになる。装備を調達するのは、十分な抑止力を確保し、有事に必要な戦闘力を確保するためだ。例えば10年後に戦争が起こり、その時に必要とされる装備の3割しか戦力化できていなければどういうことになるか。調達期間を無視した軍備の整備はあり得ない。現状では装備の調達自体が目的化している。

サプライヤーは安心して投資できない

 調達期間は、装備メーカーや商社にとっても重要だ。調達が5年で終わるか20年かかるのかではラインにかける維持費や人件費が4倍も違う。商社にとっても輸入が5年かけて5回で終わるのか、20年かけて20回輸入するのかでは、人件費やメーカーとの連絡コストが4倍違う。

 そもそも国とサプライヤーは、この装備をいくつ、どの程度の期間で、総額いくらで調達するという契約を結んでいない。事実上の口約束だ。例えば、自衛隊は2008年、62機調達するはずだった戦闘ヘリ「AH-64Dアパッチ」を10機に減らし、開発を担当した富士重工に対して、同社が負担した初期投資分を支払わないことを決めた。この時、富士重工は国を相手に訴訟を起こした。数千億円の契約が事実上口約束で行われていただ。このような状態では、メーカーは利幅を高く見積もらざるを得ない(訴訟は現在も継続中。防衛省はさらに10機に加えて、もう3機のアパッチを調達する予定だ)。

 2008年度以降、防衛省はメーカーに、初期投資の費用を初年度費として別途、支払うことにした。これはアパッチの件が大きく影響していると考えられる。


自衛隊は先進装備の導入で遅れている

 もう一つの問題は予算の規模に比して部隊や人員が多すぎることだ。装備の高度化、高額化が進んでいる。80年代、第3世代の戦車は1台当たり3~4億円程度だったが、今の3.5世代戦車は12~3億円が相場だ。特に装備の電子化とそれらを統合するためのソフトウェアの比率が高まっている。さらにC4ISTAR(Command、 Control、 Communications、 Computers、 Intelligence、 Surveillance、 Target acquisition、 and Reconnaissance)関連、言い換えれば情報化・ネットワーク化が進んでいる。

 例えば10の予算があるとしよう。装備の高度化や情報化・ネットワーク化に3が必要となれば、既存の装備に使える予算は7しか残らない。故に諸外国では部隊規模を縮小して装備の高度化に対応している。

 実際問題として自衛隊、特に陸自の情報化・ネットワーク化は遅れている。ソフトウェア無線機――出力や周波数帯、変調方式などが異なる様々な無線通信手段に、1台の無線機のソフトウェアを書き換えることで対応できる――、精密誘導弾薬、衛星通信システム、無人機、暗視装置、統合監視装置、戦場マネジメント・システム(デジタル地図上に敵味方の位置情報を表示できる)などハイテク装備の導入がほとんど進んでいない。

 例えば、砲兵部隊の前進観測部隊に、ビデオカメラや暗視装置、対象物との距離を正確に測るレーザー・レンジ・ファインダー、対象物に味方のミサイルなどを誘導するためのレーザー・デジネーター、コンピューター、GPSなどを統合した統合監視装置と精密誘導弾を装備すれば、極めて高い精度で攻撃が可能となる。通常の無誘導の砲弾なら数百発必要なところを、精密誘導弾1発で済む。また通常弾でも索敵の精度を高めれば、今まで3個連隊必要だった射撃が1個連隊で済む。部隊の縮小が即戦力の減少を意味しないのが、昨今のネットワーク化だ。

 NATO諸国はもちろん、中国の人民解放軍でも既にこのようなシステムを導入しているが、陸自では導入が遅れている。一般には自衛隊=ハイテク軍隊というイメージがあるかもしれない。だが、あえて誤解を恐れずに言えば、情報化・ネットワーク化が遅れた陸自の装備のレベルは70~80年代レベルだ。

 海自にしても艦艇の乗組員の充足率は7~8割程度だ。新型哨戒機P-1は調達コストも維持コストが高いため、生産数を減らした。P-1は、機体、エンジン、システムすべて専用のものを開発した。この種の大型機には、既存の機体やエンジンが使用することが多い。専用ゆえに、当然運用コストは高くなる。他国でこのような「豪華」な哨戒機を調達している例はない。

 代わりに、現在使用用のP-3Cを近代して使用し続けることにした。「P-3Cの寿命が尽きる」がP-1開発の理由だったのだが。しかも、そのP-3Cも、整備費が足りないため、「共食い整備」――既存機から部品を取り外して整備する――を行っており、稼働率が低くなっている。こうした状況で高コストの新型機を大量に導入すれば、維持整備費が確保できず、稼働率がさらに確保できなくなる。

これはP-1を開発する前から分かっていたことだ。故に当時の石破茂防衛庁長官はP-1の開発に反対した。だが防衛省の激しい抵抗あって、押し切られてしまった。


少数の部隊を先進機器で装備した方が強い

 先進的な装備に予算を充てるために、現実問題として部隊のダウンサイジングは不可避だ。部隊のサイズを縮小し、必要な装備の定数を減らす。合わせて人員を削減することが必要だ。

 また陸自では、戦闘部隊をダウンサイズして、一部の部隊を後方警備や災害出動などに特化した軽装備の部隊にする手法も検討すべきだろう。この手法ならば正面装備の取得予算を削減しつつ、災害派遣などに充てる人員を確保できる。

 このような方策をとり、固定費を下げない限り、今後必要な装備の調達や近代化、維持・訓練の費用を確保して有事に実力を発揮することは不可能だ。繰り返すが、現在の自衛隊では有事に戦えない。

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この記事へのコメント

2021年03月11日 15:41
Goodman80
2021年03月11日 16:08
まあ、自衛隊は在日米軍が日本に存続する為の隠れ蓑みたいな物なので、それなりの武器を保有した軍隊みたいな組織として作られたので、軍隊としての実力など必要とされていません。寧ろ、真面な戦闘能力などは全く不要です。一応、同盟国にされているので、国家に見合って国防費を消化する為、予算取りされているに過ぎません。
従って自衛隊の幹部連中はティラノサウルス並みの頭脳で良いのです。幹部連中にそれなりの階級を与えなければならない為、ダウンサイジングなど以ての外、無能な彼らには階級以外一般隊員に勝るものが無いのですから。
外国では既に改革は始まっていますが、古生代の三葉虫並み頭の自衛隊幹部では改革に5億年程かかるでしょう。防衛予算を食い潰すだけの害虫に過ぎない幹部連中ばかりの防衛省に改革などやる訳が有りません。
軍隊の様な物の自衛隊に有事など想定されていないのです。彼らの実戦は訓練で有り、戦闘行為は担当外です。中国等の脅威で在日米軍が日本列島から逃げ出すまで、彼らは必要とされないのです。自衛隊の無能さは平和の印、無力さは宝なのです。
ミスターフリゲート
2021年03月11日 17:01
Goodman80さん
中国はおろか韓国すら軍事脅威から守れないと?
そこまでボロクソ言うのでしたらハッキリ自衛隊解体だの、日本は中国韓国に統治されるべきだの、ハッキリ言ったらどうですか?
Goodman80
2021年03月11日 19:21
ミスターフリゲートさん

もし日本政府が本気で日本を守る気が有れば、防衛省は解体して一から軍隊の組織を作る必要が有ります。今の自衛隊は日本に軍備が有るように見せかけるだけの張りぼて組織です。日本国民の生命財産、領土領海、海外の日本資産を守る組織では全く有りません。日頃の訓練も日本国民の生命財産等を守る為の物では無く、訓練の為の訓練です。
しっかりとした防衛戦略に基づく、組織の改定、装備の購入、人員の配置、教育等は全く無く、他の国が持ってるから僕ちゃんも欲しいレベルでの、装備品の開発です。お子ちゃまの軍隊ごっこで、演習場と言う遊び場で訓練と称して遊んでいるだけです。
実戦レベルや装備の質からすれば、その辺のサバゲの連中の方が全然上でしょう。今の自衛隊に実銃など必要では無く、BB弾ライフルで十分です。もし、海外に派兵されるときに実銃を持たせれば良いでしょう。これも他の国のちゃんとした軍隊が守ってくれるから殆ど無意味ですが。
ミスターフリゲート
2021年03月11日 23:29
Goodman80さん
個人的に信頼できるのは海自だけですがね。陸自に対してならボロクソ言う権利もありますでしょう。
なるほど、自衛隊は世界最弱で役立たずの金食い虫ですか。ならあなたも自衛隊はこの装備を導入すべきと主張する権利も一切ありませんね。
偽陸士
2021年03月12日 09:28
Goodman80様。

解隊はいただけません。
先ず、軍政を地方公共団体に移管し競わせなければ何度でも使えない武力組織が編成されます。
自衛隊以前に中央政府と与党に能力がありません。(笑)

ミスターフリゲート様。

Goodman80さんの意見には賛成しかねるのは分かりますが、ならば問題を生み出す風土を分析し代案を出すのです。

さすれば周辺諸国の弱点も衝けるようになります。
Goodman80
2021年03月12日 09:51
ミスターフリゲートさん
私は自衛隊と言う防大の卒業生の職場確保の為の無能集団に少しはマシになって欲しいと思っているのです。少ないですけど真面な幹部の方もいましたし、優秀な曹士の方たちもいました。
防衛予算を食い物にする防衛省や防衛企業、米国にゴミ兵器を押付けられ、無能な脳筋バカ幹部の陰湿な虐めやパワハラに耐える自衛官さん達に少しは真面な環境が与えられたらと思っています。
ミスターフリゲート
2021年03月12日 12:37
Goodman80 さん
取り乱しました。でも個人的には海自はいじめはあれですが、ちゃんとやれているとは思うのですけど。
仮に防衛省を解体するとした場合、例えば陸自は戦車や自走榴弾砲は全廃もしくは大幅削減、というように一部の部隊を廃止しながら、防衛措置の権限、一部の装備(イージス艦など)、優秀あるいは問題のない隊員などはそのままに、再編中はどこに管轄をするのかが問題かと。

偽陸士さん
多分前にも言ったとは思うのですが、陸自と空自は都道府県でもできるのではというのに理解はある程度しますが、海自で都道府県管轄は困難かと。ミサイル防衛もありますし。フリゲートやコルベットを用いた哨戒程度かと
Goodman80
2021年03月12日 15:31
偽陸士様
日本本土の防衛用なら各地方自治体と方面隊レベルの所謂州兵的な物で十分と思いますが、邦人は海外でも活躍しているので、その方々を守る為の中央軍も必要です。陸自と海自は大幅な組織改編が必要です。空自は装備以前の問題で米国の議会の様に外から監視する必要が有ります。防衛省の全ての部署に外部(他省庁、米軍、民間等)の監視の目が必要な組織です。世界中の領事館等に自衛官を武官として派遣し、情報を収集、分析等を行う情報本部を創る必要が有ります。
今の井の中の蛙、ごっこ軍隊は根本的に作り直し、防衛大学は完全にカリキュラムを作り直す必要が有るでしょう(出来れば廃止して、全員米国等に留学させたい)。
19190213
2021年03月12日 19:28
今や会計、教育隊ですら89使ってますからな。
厳密に言えば戦闘で64との弾薬互換性による補給上の混乱というのはまず起こり得ないかと思いますな。
効率が悪いというのは事実ですが戦闘に関してはほぼ影響はないと思います(64が少ないというだけじゃなくて、同一の部隊に異なる口径の小銃を使っている戦闘部隊は今はないはずです。)。
小銃の問題点で言えるのは寧ろ89そのもの数や予備パーツなのかと思います。
いやいやお前配備済みって言ったやんと思われるかもしれませんが、部隊によってはいろいろあると言ったところです。
調達が根本にある事は変わりませんが、64というのはまぁ見かけなくなったなとは思いますね。

戦場マネジメント・システム(デジタル地図上に敵味方の位置情報を表示できる)これなんですが、実際はコータムでできる機能のはずですね。
正確に言うならば、機能はあっても使いこなせていないというのが実情かなと。
これは運用部隊と上級部隊の両者の問題な気がしますが運用側から言えばですが、カーナビを見ながら射撃をさせ、通信をとり、指揮をするって言うのは中々に大変ですよ。
通信端末に情報処理デバイスを乗っけてみるって言う発想そのものは悪くはないですが少なくとも運用側の処理能力を考えれば器材を別けてもう一人オペレーターを付ける方が間違いなく精度は良いはずです。
現場レベル(戦術)で言えば、敵部隊の現在地なんかは常に変化する訳ですから情報処理オペレーター(複数いても良い)に小型ドローンを運用させ小部隊にも特に自隊に必要なリアルタイム情報習得能力を付与させた方が部隊の戦闘力向上につながるであろうとは思います。
オペレーターがするべき任務は我部隊と敵部隊の現況をままに指揮官に伝えられること。
今は限られた部隊を除く(青森の連隊、一部の即応機動連隊等)小部隊にドローン運用能力はないと見えるので小部隊指揮官が持ちえる情報の格差は他国よりも開いている可能性はあります。
通信と情報処理というのは似ているのですが実際にワンオペ運用すると恐らくはキャパオーバーになるはずです。

一方でドローン全盛時代ではあるんですが、実際に斥候をやらないと分らん情報もあるので斥候の先駆けにドローンを使って斥候の生存率を上げるすなわち情報を持ち帰る確率を上げるって言う両者を併用する運用はしっかり斥候を育てている軍隊の強みですから地力の差を出すにはそこだろうなと(本当に凄い斥候は陣内に入ったらエグイ程に情報を持ち帰ります。よって斥候される側というのは本当に神経を使う所です。)。
最低限度付与するべきは普通科情報小隊や旅師団隷下偵察にそういった装備と教育、運用を付与していくべきなのかと考えたりもします。

またGPSも現代の戦場では使えないことが多々あります。特に対象国はその技術に長けていることを踏まえれば中型以上のドローンにはINSと写真測量技術の応用でGPS以外の自己位置測定が可能なようにしておかないと難儀するかもしれません。
これは、コータムを含むC4isrも同様です(現在の自己位置習得方法は知りませんが)。
自己位置を習得不可能にされたらc4isr使えないなんて事がないように既知点をオフセットしINSで自動補正できるようにしておくべきかもしれません。
特に車両部隊にならば積載はそう難しくはないと思いますので指揮者の車両にはそういう機能はあっても良いかもしれません。
またINS+GPSは砲迫精度を上げる事が出来ますし現地の測量の速度や精度も上がります。
予備陣地作成をするにしてもこういった測量活動は無視できませんので人数が少なくてもできる測量はもっと活用しても良いはずです。
又ドローン測量という方法もありますので方面特科隊隷下の測量担任部隊は検討を進めても良いかもしれません。
現代戦のスピードは速くなってきているので大昔程には陣地や障害を作る時間はあるのかというのは少し疑問符が付きますし、偽陣地やデコイ(程度の良い物)を使う等しっかりやらないと敵に損耗を与えた又は主陣地解明をしたと錯覚させれないのではないかと思います(露軍はなかなか良い風船式のデコイを持っています。なんならそれらを展開させる専門部隊があっても良いかもしれません。航空機デコイから地上兵器、レーダー、施設まで色々ありますから空自さんにも支援活動ができます)。



余談ですが
https://news.yahoo.co.jp/articles/1540c599e022d5678643c7897d7c40ff2320325b

上記記事を見て思うのが平時から根詰めて作業をしてもキャパオーバーであるのならば有事は機能しないであろうという事。
現場が回るのは現場が努力をするからであってシステムが優れている訳ではない事が日本では散見されます。
誰かを処分する。
それで終わりというのは浅はかです。
壊れた金型に金属を流しても失敗作は引き続き生産されます。
極端な話もっと民間に投げるべきかと思います。
予算が足りないというのは間違いで、今まで無理をしていたから廻せたのではないかと思います。
整備工場だけが煌々と夜中に不夜城の如く動いているのを何度か見たことがあります。
果たして適切な作業量なのか今一度検討する必要性があるかと。
一方で民間にも投げれない自分たちもできなさそうであるならば、いい加減にMOSだけを有効な資格として見るのを辞めるべきかと思います。
例えば自動車整備士(趣味でとる子がいました。)そういった資格があるならばそれを評価して作業にあたらせるべきではないかと思いますし、運用側部隊も隊員に民間、国家資格の取得の推奨と評価(給与)、そして整備部隊に人員を差し出す。
そういった事をして言っても良いんじゃないかと。
勿論運用者側に第二職種として整備MOSを取らせるというのもありではありますけどね。
整備する側にだけというのは私は感心しないです。
19190213
2021年03月12日 20:24
二線級部隊をどう作るかと言えばやはり既存の一部普通科などを即応予備化するのがベターなんでしょうね。
さあしかしどのレベルまで落とせるか。
即応予備大隊にするとして、対機甲戦闘なんかはしないとしても警備は出来るレベルじゃなきゃならない。
重迫はいらない。軽迫もいらない。対戦もいらない。狙撃班もいらない。
装甲化もしなくていい。
最悪コンバット組まない前提で正面戦闘はしないから情報小隊もいらない。
そうすれば89だけで済みそうですね。
寧ろ工兵技能の方が要求されることを踏まえれば多少施設器材を入れる必要性がありそうですが良さげではありますね。
寧ろ正面戦闘をしないからこそ第二職種習得の訓練時間も捻出出来そうです。
普通科+衛生、普通科+工兵、普通科+整備等支援活動もできるなんでも屋大隊ができれば諸問題も解決されるかもしれません。
偽陸士
2021年03月12日 23:16
Goodman80様。

幹部候補生の海外留学。
アメリカのみならず、欧州の小国にも是非。

また海外派兵ですが、やるべきではありません。
海外に出るなら地元の警備会社に依頼したり、誘拐保険に加入すべきです。
どうしても引き揚げの必要が有るなら、海保にC-17を持たせて派遣すべきです。
国境警備隊、沿岸警備隊同士なら交流も有りますし、正規軍と違い戦争の意思ありとされる看られる事がありません。


ミスターフリゲート様。
自分としては道州制に移行し、軍政を競わせたいのです。
州毎に陸海空軍を編成させ、平時の戦争たる調達、給養を競わせたいのです。
海軍もその地域の海運の規模に合わせた編成にするのが理想です。
おそらく戦前の鎮守府とほぼ一致すると思いますよ。

ミサイル迎撃と戦略ミサイルも州合同部隊にして、中央政府は必要最低限の連絡調整に徹すべきです。


19190213様。

そのうちドローンからレーザーを敵に照射して、迫撃砲で攻撃するようになるかもしれませんね。

将来的には部隊のカテゴリーも完全編成のものから、前線に随伴する何でも支援連隊そして予備役や退職前の子からなる支援隊の3種類になりますかね。
Suica割
2021年03月13日 10:25
19190213様

警備がどのレベルになるかが問題です。
重迫撃砲とか軽迫撃砲がいらないとかは納得しましたけど、装甲化が必要ないとは言い切れないと考えます。
それなりな装甲車両がゲリラから重要物品を守ったり、重武装のゲリラ対処のために必要な事があるでしょう。
ただ、何でも揃える必要はないのは理解します。
ミスターフリゲート
2021年03月13日 12:48
偽陸士さん
道州制には理解しますが、それだと中国の軍拡に間に合うのか不安ですし、予算が各地でバラバラだというのも考えると、なかなかめんどくさそうな。

>>ミサイル迎撃と戦略ミサイルも州合同部隊にして、中央政府は必要最低限の連絡調整に徹すべきです。
各地がイージス艦を持って有事に艦隊や連隊などを編成する形で?
19190213
2021年03月13日 13:44
Suica割さま
そうですね。レベルはあると思います。
寧ろ重武装なゲリラが出るような状態であれば狙撃班や迫はあった方が良いですよ(照明弾や煙覆もできますし榴弾でも迫ならばだいたいの場所に打ち込めば死にます。)。
勿論仰る装甲車も。
それらを抑え込める規模としては普通科連隊(軽)ぐらいでしょうかね。
でも実際に重武装(車載重機関銃や迫、RPG)を運用する規模の部隊が我が国内部に突然現出するというのは現状考えにくいですよね(それ以下ならば警察力規模で対処しますし)。
であれば例えば脅威度が低い地域の幾つか部隊の規模というのは基本89だけの部隊でも良いのかなと。
仰るような敵部隊に近い想定で言えば、例えば北や中国、露のコマンド部隊なんかを抑え込むんであれば日本海側の部隊は普通科連隊(軽)ぐらいあれば良いのかとは思います。

ゲリラがとは言っても、聖域も作れなければ我が国の現地民をゲリラ側に帰順させる事も出来ない現状を踏まえれば、遊撃戦を行う余地があるのはコマンド作戦に近い形態であるだろうなと。
それが出来るのは、海岸線に近い地域になるのでしょうからそこに関しては仰るように多少は編成を考える必要性はあるかもしれないですね。
偽陸士
2021年03月13日 17:27
ミスターフリゲート様。

>偽陸士さん
道州制には理解しますが、それだと中国の軍拡に間に合うのか不安ですし、予算が各地でバラバラだというのも考えると、なかなかめんどくさそうな。

確かに間に合うか不安はあります。
ただこの国の規模も弱小、戦い慣れもせず非効率な体制では何もかも優勢な周辺諸国に太刀打ちできません。
それに全国で同じ戦闘機100機より、地域毎に異なる20機ならば価格やメンテナンスに競争が生じます。
それに現状中央だけの人員で調達をこなすより、各地で調達に必要な人員を揃え州政府の支援監督を受ける形の方が良いかと。


>各地がイージス艦を持って有事に艦隊や連隊などを編成する形で?

そのようになります。
地域の経済活動によっては、それを護りそれに給養される陸海空の比率は異なります。
19190213
2021年03月13日 19:36
偽陸士さま
>そのうちドローンからレーザーを敵に照射して、迫撃砲で攻撃するようになるかもしれませんね。

そうですね。そうなるかもしれません。

ただ120クラスならば費用対効果としては良いと思います。
軽迫クラスでやるかと言えば弾代的にどうなのかなと。別に誘導砲弾でなくても座標送ってくれれば叩けますしね。
ドローンの観測ってのがどれぐらい通用するかというのはまだ未知数です。
というのも今ドローンがヤバいって言うことは誰しもが知る結果になってしまったのでgoodman80氏が良く挙げているようなストライカーMSLのような車両が付随されると必ずしも成果を上げれるようなイージーモードではないと思います。
対策に対してどうでるかこれはいつもの鼬ごっこではあるんですがしてなければ仰るようにドローンの観測は見事に嵌るでしょうが、果たして相対する仮想敵はそんなに甘い物かと。

恐らくは侵攻に使うような一線級部隊にはそれ相応の対策をしてくるはずかと。

勿論ドローンが無用という訳でもないし、どう使うかを詰めていかないと敵もドローンのヤバさを知っているので簡単ではないだろうなと。

余談ですが、レーザー検出装置や対ドローン用の防空装備、軽電子戦システムなどがコンパクトに最前線の小部隊にすら配備されていたら、中々にこれを工夫なしで痛打するのは難しいかもしれません。
複案をもてとは言いますがアナログな方法もまた出来るようにしておくのが常道かと思います。
例えば、アナログと言えば方向盤や標稈(コリメーター)と言った機材を用いて射撃をする訳ですがそれを用いない方法で射撃する極一部の米部隊でも方向盤と言ったアナログな機材は積載してますし使う技能があります。
又アイアンサイトが一番と言う話を米軍の人から聞いたことがあるのですがそれは純粋な性能は劣るが、壊れないという意味で一番と思ったことがあるそうです。
そういう意味では、複案として幾つか誘導方式はあって欲しい物ですね。
ミスターフリゲート
2021年03月19日 02:19
偽陸士さん
今更ながら

>>そのようになります。
地域の経済活動によっては、それを護りそれに給養される陸海空の比率は異なります。

逆に言えば守らなくてはいけない離島があっても、場合によっては守れない可能性もあるのでしょうか?個人的には南西諸島や対馬あたりが不安ですが。
Goodman80
2021年03月19日 12:02
ミスターフリゲートさん
沖縄の人達は日本政府の足を引っ張ることに全力を出すつもりの様です。
自衛隊の電子戦部隊 反対する住民「受け入れたら米軍も入ってくるのでは」
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/723711
ドローンで基地の概要を態々紹介してくれています。
対馬には最小限の守備隊が配置されていますが、有事に速やかな増強がされる前提の部隊なので、装備・弾薬等は予め保管されている必要が有ります。
ミスターフリゲート
2021年03月19日 13:56
Goodman80 さん
反対意見を否定するつもりはありませんが、左派系団体は現実を見ないのでしょう。自国を批判するばかりで、周辺国にはダンマリ。平和を求めるなら自国だけでなく他国にも批判するべきなのに。なのに、中国韓国ロシアが攻めてくるはずがない、それで自衛隊解体・非武装中立という非現実的な主張まで出る始末。一度痛い目に合わないと目が覚めないのでしょう。いや、絶対覚めないですね。
偽陸士
2021年03月20日 00:24
ミスターフリゲート様。

>逆に言えば守らなくてはいけない離島があっても、場合によっては守れない可能性もあるのでしょうか?個人的には南西諸島や対馬あたりが不安ですが。

いえいえ、海軍の保持も海運造船の盛んな地域とそうでない所では、特性に応じてされるだけです。

海運造船は比較的西日本が強く、東は盛んではありません。
よって対馬や南西諸島は手厚くなる筈です。
北日本だとドローンに依る航空優勢で離島防衛の緒戦になると考えられますが、そこは州同士で連携して互いに足りない所を補完することになるかと。

二読者
2021年03月20日 10:09
まぁ、何だ。
体力気力と愛国心が有り余ってる32歳以下のネット国士様方は、義務兵役がある大っ嫌いな南朝○の軍隊をけなしてる暇あったら、いっぺん自衛隊に入ってみればいいんですよ。任期制でも非任期制でも。
適度に順応して、いつ来るか判らない「その時」に身命を捧げる気でいることを言い訳にして残るもいいし、現実に失望して退職しても、本気で外部から組織を変えたきゃ研究者や議員に挑戦してみたらいい。
少なくとも、我が国ではその権利が(少なくとも表向きには)認められているわけです。
長らくここの常連様だった、現役中の不平や不満をネットで吐き散らすだけの負け犬「自称・元1等陸尉殿」みたいには、間違ってもなりたくないものです。