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zoom RSS F-35Aの調達は輸入に切り替えるべき。

<<   作成日時 : 2018/02/22 16:08   >>

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日本が20機以上のF35A追加調達へ、国内組立取りやめも=関係者
http://jp.reuters.com/article/f35a-idJPKCN1G508T

>日本政府は、米国から最新鋭のステルス戦闘機「F35A」を20機以上追加購入する方向で調整に入った。調達費が割高になる国内での最終組み立てを取りやめ、完成機を輸入することも検討している。これとは別に、垂直に離着陸可能な「F35B」の購入も米国側と協議している。

>しかし、その場合の調達価格は1機約130億円と、完成機を輸入するより数十億円規模で割高になるため、追加購入分については国内での組み立てをやめる案が浮上している。



以前から申し上げておりますが、ぼくはF-35を導入するならば輸入にして安価で迅速に調達すべきだと主張してきました技術移転も、コンポーネントの生産も殆どなく、単に値段を高くして、戦力化を遅らせることに何のメリットがあるのでしょうか。民主党政権当時の森本大臣ら含めた無能のなせる技です。

初度費も25年度が830億円、26年度が425億円、27年度が177億円、これまで合計1432億円掛かっています。

初度費というのは実は本当の初度費ではなく、今後も発生する可能性があります。現時点でも42機調達するのであれば1機あたりの初度費は34億円であり、現在の調達単価が約160億円ですから、一機あたりの調達単価は200億円近く、米軍調達の役2倍になります。

森本大臣は調達が遅れればF-4EJ改を地上で留め置けばいいとテレビで仰ったわけですが、時間と抑止力の概念を理解していないということです。飛ばない飛行機、新鋭機が旧式化しても抑止が効くなら空軍博物館をつくれば抑止が維持できることになります。

必要な機数をいつまでに戦力化できるのか、これは装備調達の常識ですが、大臣も防衛省も自衛隊もその意識ない。調達自体が目的化しており、平和ボケもいいところです。

そして防衛省はF-35を調達することで日本の戦闘危機生産基盤を破壊しました。これで国産戦闘機を開発生産したいというのですから、妄想もいいところです。

ぼくは、FXはユーロファイターをライセンス国産し、F-35は量産化が始まってから、F-35Bを調達すれば宜しいと主張してきました、そうすれば戦闘機の製造基盤は維持され、将来の戦闘機開発でも単独は無理にしろ、共同開発でも相応の交渉力を得られたでしょう。そして既にF-35Bの調達の検討が報道されています。

戦闘機の生産基盤を自ら破壊し、輸入で済む戦闘機をわざわざ高値で組み立てて調達し、そのラインを維持するためにただでさえ遅れている新型機の調達ペースを下げているわけです、旧ソ連ならばシベリア送りか銃殺だと思いますがね。


技術移転もなく、将来のないもつながらず、単に値段をつり上げるだけの組み立て生産は全部中止にすべきです。
仮にAH-XでAH-64Dが選ばれるならば既存機の改修以外の機体は輸入にすべきです。
また海自のUH-XでもAW101が本命視されていますが、これも輸入で行うべきです。

同様にチヌークなどの生産も輸入に切り替えるべきです。

これが途上国で、組み立て生産から始まって、次第に内製化率を増やして、やがては自主開発という未来があるならば別ですが、我が国の防衛産業の多くの分野でそのような将来は展望できません。技術移転もないので、現在の技術基盤の維持にもなりません。ただ税金を垂れ流しているだけです。

こういう冗費は削り、サイバーやネットワーク、情報化などに投資すべきです。
それができないならば防衛費を削減して、子育てや国の借金の返済にあてるべきです。

■本日の市ヶ谷の噂■
陸自の広帯域多目的無線機は第2師団で2メートル距離でも通じない、伏せると通じないなど悪評プンプンとの噂。





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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
F-35が選択されたとき、軍事機密の問題から購入品になると思っていました。所が最終組立だけ残り整備も自前ですると言う方針。整備はともかく組立だけなら無駄だと感じていました。X-2にしてもちょっと飛ばしただけで十分なデータが得られたと言っていましたが眉唾ものです。余程試験目標のハードルが低いかそもそも試作して飛ばすことだけが目的(飛べばOKレベル)か。ステルスに関する試験もしているのかどうか怪しいしステルス塗装は実機に塗ってテストしていないのでしょうか?。どうも本気で戦闘機開発のための基礎データを取ろうと考えて作ってないのでは無いかと言うのが私の意見です。飛行機の試験がそんなに簡単な物では無い、本当に基本的な確認しただけで終了なのでしょう。それでF-Xは国産開発でと言われてもねえ。自国だけでやれば恐らく20年の開発期間と開発費だけで2兆円位(量産機は別)は最低限掛かると見ていますが、それで完成機はせいぜいF-35かそれ未満の能力が限界では?なので選定当時あまり見向きもされなかった欧州の戦闘機か既に部隊配備も進んでいたFA-18E,FやF-16の最新型の方がマシかなと思っていました。何れの場合もF-35より安価でライセンス生産向きと言うのがあって産業維持が目的なら悪くない選択だと思っていました。無論購入品でも良いですが。今回の話は色々なものを買いすぎて財布は空っぽ。だけどまだまだ買いたいから安くしたいと考え漸く真っ当な思考が出てきたのかなと感じました。
「広帯域多目的無線機は第2師団で2メートル距離でも通じない、伏せると通じないなど悪評プンプンとの噂。」これなら直接ケーブルで接続したほうが良いですよね...天下のNECでこれですか?致命的なバグでもあるのではないでしょうか。
やれやれ
2018/02/22 18:37
戦闘機を他国に頼るのはやはりマズい。
特に一国に頼るというのよくないと。
ただ、ユーロファイターは、イマイチな評判を聞くけど。
外国への売り込みも、一機200億だとかのふっかけもあったと言うし。
タイフーンを蹴ったのは、ミスだったというわけでもないかも。
どうなっちゃうのかな。
aaa
2018/02/22 22:32
わざわざ国内に組み立て施設を作り、輸入したコンポーネントをくっつけて「国内生産しますた!」なんてやっているんですもの。それでいて今頃になって、やっぱり完成機を輸入しようかなと。なら初めから、そうすりゃ良かったのに。単に時間と予算を無駄遣いしただけでしたね。あと海自のUH-XもAW101で決まりそうですか。それだって、必要とされる数は上を見ても10機かそこらなわけですよね?なら尚更、ラ国生産する必要性を感じないのですが。かなり古い話ですがRF-4Eだって配備数が限られるからと、全機輸入したのでしょうし。



>ホンダジェットが初の世界首位、17年納入機数で競合のセスナ機抜く

http://jp.reuters.com/article/honda-hondajet-idJPKCN1G60DG

ゼロから航空機の開発を始めた畑違いのメーカーですら、こうした実績を挙げているのに...。
KU
2018/02/22 22:42
KUさん、ホンダは相当昔から地道に研究していましたよ。今とは形が全然違いますがツインリンクもてぎに初期の実験機とエンジンを展示していました。そして型式証明を取る、主要販売先が北米であることからご存知の通り米国に会社を構えて米国人技術者を雇い設計に製造に型式証明を取るために最善を尽くしてここまで来ました。日本人が作ったと言うよりプロヂュースして米国の会社がホンダジェットを作ったと言った方が良いかも知れません。シンガポールエアショーでも実際に顧客に説明していたのは米国人でした(日本人いたかも知れませんが見ませんでしたCMの事聞いてみたかったのですが)。ある意味徹底していますね。MRJや防衛省の発注する装備品とは次元が違います。しっかり考えて顧客の希望、要望を検討し仕様を決めて試作を繰り返し完成度を高め製造も販路も抜かりなく世に製品を送り出してその清貧が受けた。きっと中の人達は相当苦労の連続だったでしょうがついに物にしたんですよ。そこまでしてるんでしょうかね?MRJはそうでは無かった話は漏れ聞こえましたが、防衛産業の方はツテが無いので分かりません。何でもそうですが高額で息の長い製品程先々を考えて将来どうするのかを良く考えて方針を決めておかないと今回のF-35の様な事になると思います。
やれやれ
2018/02/22 23:54
>>>ホンダジェット

やれやれさん

仰有るとおり、相応の努力と苦労を怠らなかったからこそ、今回の実績に結び付いたのでしょうね。殿様商売だったり、お役所が言うなら付き合いで輸出するかも、なんて寝言を言っている所とは覚悟が違いすぎます。
KU
2018/02/23 13:00
そもそも垂直離陸はできません
test
2018/02/24 09:55
爆弾や余分な燃料を載せないデモフライトだと垂直離着陸はできるのですが、実運用では弾薬、燃料が重すぎて不可能ですね。ハリアーも同じくVTOLでは無くSTOVL運用なんですよね。いずももスキージャンプ付けるのでしょうかね。
やれやれ
2018/02/24 15:39
お邪魔します。
 共同開発国でもない日本にF35の機体ばかりかライセンス生産が与えられた事は、共同開発国の目にはどう映るのでしょうか。尤もアルマーニを決めた校長のような「どうして自分の意向を忖度してくれないんだ」としか考えられない人間を無視できないからこうなったのでしょうが。
 戦闘機の開発は基本方針の確定からだと10年以上かかるものと思われます(戦時急造といった限定された状況を除いて)。ですから「現時点での最強戦闘機」みたいな考えで開発すると、たとえできたとしてもその頃には時代遅れまたはその時のニーズにはそぐわないものができてしまうでしょう。かつて戦車は「戦車が切り開き、歩兵が後に続く」であったように思われますが、「戦車が歩兵に"追い回される"ようになった」わけではありませんが、「戦車には戦車でしか対抗できない」時代ではなくなったため、「戦車と歩兵が協力して切り開く」ようになったと思われます。戦闘機に関してですが、対戦闘機戦闘能力といったものは不要にはならなくてもその比率は低下し、ある種のセンサーとしての役割が増えるのではないかと自分は思っています。米駆逐艦がイランの旅客機を撃墜してしまったように、レーダーでは機体他は点で表示され、機種とかの区別まではできません。なので「いち早く駆けつけてより詳細な情報を得る。必要があれば対処する。」みたいなのが役割になるでしょう。偵察専用機は戦略偵察とかでないと割に合わないのでは。
ブロガー(志望)
2018/02/24 17:55
>そして防衛省はF-35を調達することで日本の戦闘危機生産基盤を破壊しました。

戦闘「機器」生産基盤 ですかね。

確かに危機的状況ですが……
通りすがりのナナシ
2018/02/27 09:59
> ただ、ユーロファイターは、イマイチな評判を聞くけど。

aaaさん、こういう評判ですか?

・空自が採用を検討していたトランシェ3Bは計画中止の恐れあり

・2014年には独で後部胴体に製造上の欠陥が見つかり、英空軍と独空軍では納入の見合わせおよび飛行時間の低減(3,000時間から1,500時間に)が決定される

・独空軍のものは106機中42機のみ使用可能、英空軍では100機中25機と稼働率は半分以下と年間長期稼働率は非常に低く、スペアパーツとメンテナンスコストが問題

・2015年10月には垂直尾翼部のラダー接続部の穴の仕上げの問題によりクラックが発生する可能性があり(BAE製造担当箇所)、独空軍は新造機の受け入れを停止。エストニアに派遣された機体では滑走路をタキシング中にネジの破損により右主翼の増槽が脱落、増槽を使用しての飛行を禁止。

・トラブルの発生や調達機数の減少、販売不振も重なり、新たな契約が結ばれなければ2018年に生産終了の可能性が浮上
https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC

ソースがアレですが、話半分でもヤバイ臭いがプンプンしますな…

あくまで結果論ですが、ユーロファイターを選定しなかった空自の判断は正しかった。ただ、F-35を採用するならやはりAでなくBにすれば良かったと思います(ここは清谷氏と同意見)。

なお、私個人としては理想はラファール(FX商戦に参加してくれなかった…orz)、実際のFX候補3機種の中で選ぶならスパホ(米国製で実戦配備済み、電子戦機への改造や空中給油機としての活用も可能)なんですが(笑)
被本塁打大王
2018/03/04 12:31

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