ゾンビ産業を創った男、逝く。

ゾンビ映画の巨匠、ジョージ・ロメロ監督逝く 77歳

>1968年の古典的カルト映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生(Night of the Living Dead)』でゾンビ映画のひな型を作った米国の映画監督、ジョージ・A・ロメロ(George A. Romero)氏が16日、死去した。77歳。ハリウッド(Hollywood)などから伝説的な映画監督の死を悼む声が相次いだ。

>『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』は、生けるしかばね(ゾンビ)による襲撃から人々が逃れようとするあらすじのモノクロ映画。大胆にも黒人の俳優デュアン・ジョーンズ(Duane Jones)を主人公役に起用した。

>わずか10万ドル(現在のレートで約1120万円)の低予算で制作されたにもかかわらず、世界で興行収入3000万ドル(同約34億円)以上をあげ、続編5本も制作された。今日のハリウッドでも一つの定型となっているゾンビ映画というジャンル全体を盛り上げた。

「ゾンビ」というジャンルを創ったわけです。
それまでもゾンビという言葉はありましたが、うなり声をあげて、生きた人間を群れになってむさぼるという、本来のブードゥ教のゾンビとは全く違った「ゾンビ」をクリエイトし、それが一大ジャンルになってしまいました。

ホラー(に入るのか?)の世界ではドラキュラ、フランケンシュタイン、狼男以上のキャラクターといっていいでしょう。

同じような映画では「オメガマン」(2回ほどリメイクあり)も同じような話ではありますが、ここまで影響力は大きく無かった。ゾンビはその後、映画、アニメ、漫画、小説、ゲームでムーブメントを巻き起こしました。ゲーム、「バイオハザード」にしてもロメロのゾンビがなければできなかったでしょう。

そういう意味ではエンタテインメントで、一大ジャンルを築き、世界中で多くの雇用を生みました。本人の映画だけでなく、彼が創った市場というものを評価すべきだと思います。
何もないところから、市場を創って、それで多くに人間を喰わせているわけですから。

ロメロのゾンビはホラー映画というよりもパニック映画だと思います。
無論ゾンビも怖いのですが、いざとなるとエゴむき出しになる人間の方が、生き残った人間の最大の恐怖だったりするわけで、我々文明生活を送っている人間も、今の生活を支えているインフラが突然消えたらどうなるか?
ということを考えるきっかけになる映画です。

同じようなお話の漫画があります。
小室孝太郎の「ワースト」です。70年に少年ジャンプで連載された作品で、世界中に降った雨に当たった人間が、人外の「ワースト」になって、人間をむさぼり、噛まれた人間もワーストになるというお話です。この作品もおすすめします。


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この記事へのコメント

ひゃっはー
2017年07月19日 22:14
>人間の方が、生き残った人間の最大の恐怖

エイリアン2でもリプリ―が言ってましたよ。「怖いのはエイリアンじゃなくて、人間の方ね」
八王子の白豚
2017年07月21日 00:11
ひゃっはーさん、米ドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズは原作コミック同様、一貫してその考えが中心に据えられていますね。
ゾンビは対策があればなんとかなるが、理性のタガを外した人間は何をするか分からないって事なんでしょうね。
ひゃっはー
2017年07月21日 20:25
ゾンビ映画を見ているとつくずく思うんですよね。「これ自分もゾンビになった方が楽なんじゃね」
八王子の白豚
2017年07月23日 03:01
ひゃっはーさん、全く同感です。
文明が大方崩壊した世界で大したスキルもない自分が人類復活の担い手になるとか、重たすぎますね。
「北斗の拳」の戦士たちみたいな超絶必殺拳でもあれば生きていけるんでしょうけど、私のような凡俗は潔くゾンビにでもなった方が楽でしょう。
それでガッツのある生き残りに撃たれてやられるくらいで丁度良いんですよ。
abcd
2017年07月29日 11:37
ほんとアメリカ人はゾンビが大好きなんだよね。
もともとロメロは人種差別問題に絡めて作ったのに現実は
原住民や動物を簡単に殺せなくなった業界にとって
ゾンビは好きに派手にぶっ殺せる都合の良い素材になってしまった。

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