パワードスーツのガセ記事を再掲載する産経新聞の見識
ついに自衛隊が「高機動パワードスーツ」を導入へ…韓国でも戦闘ロボット計画を打ち出すも世論は猛反発
http://www.sankei.com/west/news/150426/wst1504260010-n1.html
過去の記事の再掲載のようですが、以前このブログで指摘したように技本の研究は自衛隊の装備化のためのものではありません。つまり見出しのように自衛隊がパワードスーツをするかどうかまだ全くわからない状態です。
つまりガセ、です。
それを一度ならずも再掲載する産経新聞の見識を疑います。
産経新聞、『ついに自衛隊が「高機動パワードスーツ」を導入へ』は誤報
http://kiyotani.at.webry.info/201502/article_6.html
内容は「日本すごい、支那、チョンはダメダメ」という程度の悪い愛国者の歪んだ優越心を煽るだけのものです。
>同省では平成12(2000)年度にも重装備の運搬を助けるパワードスーツを試作しており、最新タイプはこれよりも着実に進化させたものとみられる。
これも間違い。
試作されたのは重たいものを持つタイプと早く走れるタイプの2つ。それぞれが要素研究として行なわれました。その成果を統合して今回の研究に活かすというものです。
ちょっと担当者に取材すれば分かる話なんですけどね。
技本のパワードスーツは1着1千万を目標にしております。つまり極めて高価。
個人的にはわざわざこんなものを作るよりも、既存のパワードスーツを兵站用に採用したほうが宜しいでしょう。
自衛隊が百単位で採用すれば関連企業の売上は伸び、また生産コストが下がって、安価になり、より広い分野で使用されるようになって市場の形成に役立つでしょう。そうすれば製品がより進化し、関連企業の雇用も増えるでしょう。
そもそも陸自は諸外国の比べて近代化が遅れているので、そんなに歩兵装備の重量化は深刻じゃないでしょう。
むしろ極端にやせ細っている兵站をどうするかの方が喫緊の課題です。いまの陸自の兵站ではまともな戦闘はできません。例えば普通の隊員が10名でやる仕事をパワードスーツの導入で5名で済むなら大助かりです。
こういうところにも正面装備偏重、技本のマーケティング能力の無さがでています。防衛装備庁ができたら多少は改善するのでしょうか。
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
投資8000億円!新戦車は陸自弱体化への道
粛々と進む10式戦車調達の問題点<上>
http://toyokeizai.net/articles/-/66868
文民統制の放棄!なぜ「空母」が生まれたか
護衛艦「いずも」は、護衛能力のない被護衛艦
http://toyokeizai.net/articles/-/64841
自衛官の「命の値段」は、米軍用犬以下なのか
実戦の備えがないため派兵どころではない
http://toyokeizai.net/articles/-/63496
strong>Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました
【お粗末な自衛隊の「衛生」装備】~チュニジアでテロにあった女性医官は「特別」なのか?~
http://japan-indepth.jp/?p=17323
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 1】~陸幕広報は取材拒否~
http://japan-indepth.jp/?p=17056
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 2】~中谷防衛大臣の答弁に違和感~
http://japan-indepth.jp/?p=17059
http://www.sankei.com/west/news/150426/wst1504260010-n1.html
過去の記事の再掲載のようですが、以前このブログで指摘したように技本の研究は自衛隊の装備化のためのものではありません。つまり見出しのように自衛隊がパワードスーツをするかどうかまだ全くわからない状態です。
つまりガセ、です。
それを一度ならずも再掲載する産経新聞の見識を疑います。
産経新聞、『ついに自衛隊が「高機動パワードスーツ」を導入へ』は誤報
http://kiyotani.at.webry.info/201502/article_6.html
内容は「日本すごい、支那、チョンはダメダメ」という程度の悪い愛国者の歪んだ優越心を煽るだけのものです。
>同省では平成12(2000)年度にも重装備の運搬を助けるパワードスーツを試作しており、最新タイプはこれよりも着実に進化させたものとみられる。
これも間違い。
試作されたのは重たいものを持つタイプと早く走れるタイプの2つ。それぞれが要素研究として行なわれました。その成果を統合して今回の研究に活かすというものです。
ちょっと担当者に取材すれば分かる話なんですけどね。
技本のパワードスーツは1着1千万を目標にしております。つまり極めて高価。
個人的にはわざわざこんなものを作るよりも、既存のパワードスーツを兵站用に採用したほうが宜しいでしょう。
自衛隊が百単位で採用すれば関連企業の売上は伸び、また生産コストが下がって、安価になり、より広い分野で使用されるようになって市場の形成に役立つでしょう。そうすれば製品がより進化し、関連企業の雇用も増えるでしょう。
そもそも陸自は諸外国の比べて近代化が遅れているので、そんなに歩兵装備の重量化は深刻じゃないでしょう。
むしろ極端にやせ細っている兵站をどうするかの方が喫緊の課題です。いまの陸自の兵站ではまともな戦闘はできません。例えば普通の隊員が10名でやる仕事をパワードスーツの導入で5名で済むなら大助かりです。
こういうところにも正面装備偏重、技本のマーケティング能力の無さがでています。防衛装備庁ができたら多少は改善するのでしょうか。
東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
投資8000億円!新戦車は陸自弱体化への道
粛々と進む10式戦車調達の問題点<上>
http://toyokeizai.net/articles/-/66868
文民統制の放棄!なぜ「空母」が生まれたか
護衛艦「いずも」は、護衛能力のない被護衛艦
http://toyokeizai.net/articles/-/64841
自衛官の「命の値段」は、米軍用犬以下なのか
実戦の備えがないため派兵どころではない
http://toyokeizai.net/articles/-/63496
strong>Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました
【お粗末な自衛隊の「衛生」装備】~チュニジアでテロにあった女性医官は「特別」なのか?~
http://japan-indepth.jp/?p=17323
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 1】~陸幕広報は取材拒否~
http://japan-indepth.jp/?p=17056
【陸自ファーストエイド・キットが貧弱な件 2】~中谷防衛大臣の答弁に違和感~
http://japan-indepth.jp/?p=17059
この記事へのコメント
ま、それはそれで新聞社としての経営戦略として、ありだろう。
個人的には、麻生首相をこき下ろす記事を連発して民主党内閣を発生させてしまったのは産経のタカ派記者連中だと思ってますが。。。
ジョセフ・ナイ氏があの年末に「民主党政権が誕生したら反米政権とみなす」とのたまうてから急に麻生政権にヨイショしてた浅はかさが記憶に焼き付いています。
が、清谷さん、公安の犬に失脚させられないか心配です。
下半身しめてかかってくださいね。
古森義久さんとコラボするとよいかもしれませんネ。
>下半身
いや、独身だから(笑
海外の取材でもたまえに目の覚めるような中国の自称美人ジャーナリストかなんかから夕食を誘われたりして・・・・なんて、思っているのですがその手のお声がかかったことはございません。
自分には超兵器という「青い鳥」を追い求めているように思われます。
(F35、オズプレイ、AAV7他の)高額兵器を「これこそ超兵器」と思いこんで買ったり、自ら作ろうと試みる。⇒手に入れて超兵器で無いと分かると途端に興味を失い、手に入れた物は放置して次の超兵器を探し求める。
を繰り返しているのかなと。そもそも超兵器というものが存在しうるのか、神ならぬ人間が超兵器を作れるのか疑問ですが。パワードスーツもSFであたかも「一人の兵士が大軍を相手に戦える超兵器」のイメージがありますが、実際には「攻撃力や防御力では戦車に及ばず、コストまで考えると通常の歩兵と比べてさほど優位ではない」ように思われます。民間で建設や介護の現場で使われているように、「工兵のサポート」に使うのが有用なのではないでしょうか(前線に何種類もの重機は持ち込めない?)。
超兵器を求めるのは、「安全・安心か否か」といった二者択一で考えるからではないかと思われます。「100%の安全・安心」を実現しようとすれば、超兵器しか無いでしょうから。人間が有限である以上、「どこまでを実現し、どこまでを許容するか」を決めるしか無いですが、不安に耐えられないから実現不可能な「100%の安全・安心」を負い続けるのだと思います。アメリカも完全無欠では無い中で、遥かに図体のでかい中国とかに狙われるのは「不安」には違いないですが。
>実は反日報道
「反日報道」というよりも「チキンホーク(鷹のように振る舞う鶏、実戦経験とかが無い故にやたら好戦的な奴を指すらしい)」のように思われます。
いつから地方公務員になったのでしょうか? 昔の中国の軍閥を望んでいるのでしょうか?この方は?
やたら褒め殺して、愛国者と勘違いしているのではないかと思います。客観的に問題を分析できる方が愛国者だと思いますがね!清谷さんは別にクレーマーだとは思いませんよ!当たり前でしょう。子供ではないのだから!このジャーナリストは弱体化に手を貸しているのに気付いていないのでは?
そこからして疑問です。
現状アレを戦闘用に使うにはまだまだハードルが高いように思います。
いえ、彼のことを同業者と思ったことは実は一度もありません(笑
装備品に問題あっても上の人たちは誰も責任とりたくないから現場努力で終わる。
日本は相変わらず平和です(笑
戦闘用パワードスーツが有効たりえる状況は「宇宙空間」ではないかと思われます。宇宙空間では宇宙服を着なければなりませんし、無重力の宇宙空間では重量等の制約は小さいでしょうから。かつ「宇宙基地やスペースコロニーといった拠点の制圧・占領」で役に立つと思われます(破壊・無力化が目的なら超遠距離攻撃?)。尤も「宇宙海兵隊?」みたいなものができるのはまだ先の事でしょうが。