技本のRWS開発は税金の無駄使い。
10月末に技本の発表会があり、そこでRWS(リモート・ウェポン・ステーション)の展示がありました。
結論から言うと、完全に税金の無駄使いです。
RWSは既に普及した装備であり、いまさら実証開発するものじゃありません。中国ですら製品化しています。 途上国でも普通に装備しています。
しかも陸自から要求はなかったそうです。まあ、陸自が未だに必要ない、といっているのも問題ありますけども。
海自でもRWSは必要なのですが、艦隊決戦バカ一代の海自は未だに興味すらもっていないようです。数年前のことですが、某護衛艦の艤装員の砲術長が「RWSってなんですか?」と言っていたことがあり、唖然としました。大丈夫か、我が軍は。
事業評価では軽量装甲車向けとしていたので、軽装甲車を念頭においたのでしょうが、だったら12.7ミリ機銃でなく、7.62ミリ機銃を搭載したもっと軽量なものでもよかったでしょう。
それから仰俯角を公開していませんでしたが、今どきRWSの仰俯角を「極秘」だと後生大事に隠している国はありませんぜ。少なくともぼくがこれまで見本市などで見てきた製品については全部公開していました。
納税者に対する過剰な秘密主義は、健全な議論を阻害することになり、結果として開発機関の能力のダウンにつながります。だってどんなクズをつくってもバレないんだもん。
結果国産品は頭から信じるリテラシーの低い軍オタを量産するだけで、まともな議論になりません。まあ、自衛隊的にはそのほうがいいんでしょうけど、実戦で痛い目を見ることになります。
しかも今回のRWSのテストは軽装甲機動車のルーフのハッチを潰して据え付けたのこと。
肉眼による視察は必要ないのですと。まったく他国では考えれないようなユニークなことを考えますね。
NHKで「妄想日本料理」という番組があります。簡単なヒントだけで外国人のシェフたちに日本料理を妄想だけで作ってもらうというものですが、技本の研究開発もそれに近いのじゃないでしょうか。
技本は解体し、研究開発と評価部門に分けるべきです。
このRWSに関してはコンバットマガジンの次号連載で扱う予定です。
新しいウェブニュースサイト、NEXT MADIA Japan In-Depthに寄稿しております。
『記者クラブ』というシステム〜防衛省大臣記者会見後で非記者クラブ会員に圧力をかけるNHK記者の存在①
http://japan-indepth.jp/?p=1131
『記者クラブ』というシステム〜防衛省大臣記者会見後で非記者クラブ会員に圧力をかけるNHK記者の存在②
http://japan-indepth.jp/?p=1135
近代オリンピックは欧米の歴史コンプレックスが源流だ①
http://japan-indepth.jp/?p=1068
近代オリンピックは欧米の歴史コンプレックスが源流だ②
http://japan-indepth.jp/?p=1090
自衛隊の情報源はウィキペディアや2ちゃんねる?①
http://japan-indepth.jp/?p=979
自衛隊の情報源はウィキペディアや2ちゃんねる?②
http://japan-indepth.jp/?p=994
自衛隊の情報源はウィキペディアや2ちゃんねる?③
http://japan-indepth.jp/?p=1011
“報道ヘリ”が象徴する大手メディアの問題点〜災害救助の弊害と匿名の無責任体制①
http://japan-indepth.jp/?p=941
“報道ヘリ”が象徴する大手メディアの問題点〜災害救助の弊害と匿名の無責任体制②
http://japan-indepth.jp/?p=950
大手新聞も混同「武器輸出三原則」と「武器輸出三原則等」の大きな違い①|[連載]清谷信一「自衛隊の常識は軍隊の非常識」(3)
http://japan-indepth.jp/?p=900
大手新聞も混同「武器輸出三原則」と「武器輸出三原則等」の大きな違い②|[連載]清谷信一「自衛隊の常識は軍隊の非常識」(4)
http://japan-indepth.jp/?p=906
大手新聞も混同「武器輸出三原則」と「武器輸出三原則等」の大きな違い③|[連載]清谷信一「自衛隊の常識は軍隊の非常識」(5)
http://japan-indepth.jp/?p=909
陸自の新兵器、機動戦闘車は無用の長物
http://japan-indepth.jp/?p=755
朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しています。
機動戦闘車は必要か(上)――島嶼防衛にもゲリラ・コマンドウ対処にも不向き
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013103100010.html?iref=webronza
機動戦闘車は必要か(中)――脆弱な防御力
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013110100004.html?iref=webronza
陸自の「水陸両用部隊」は米海兵隊の劣化コピーでいいのか(上)――不足する情報収集
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013102300007.html?iref=webronza
陸自の「水陸両用部隊」は米海兵隊の劣化コピーでいいのか(中)――参考になる英海兵隊
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013102400005.html?iref=webronza
陸自の「水陸両用部隊」は米海兵隊の劣化コピーでいいのか(下)――自衛隊はプロ集団の英海兵隊に学べ
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013102500005.html?iref=webronza
結論から言うと、完全に税金の無駄使いです。
RWSは既に普及した装備であり、いまさら実証開発するものじゃありません。中国ですら製品化しています。 途上国でも普通に装備しています。
しかも陸自から要求はなかったそうです。まあ、陸自が未だに必要ない、といっているのも問題ありますけども。
海自でもRWSは必要なのですが、艦隊決戦バカ一代の海自は未だに興味すらもっていないようです。数年前のことですが、某護衛艦の艤装員の砲術長が「RWSってなんですか?」と言っていたことがあり、唖然としました。大丈夫か、我が軍は。
事業評価では軽量装甲車向けとしていたので、軽装甲車を念頭においたのでしょうが、だったら12.7ミリ機銃でなく、7.62ミリ機銃を搭載したもっと軽量なものでもよかったでしょう。
それから仰俯角を公開していませんでしたが、今どきRWSの仰俯角を「極秘」だと後生大事に隠している国はありませんぜ。少なくともぼくがこれまで見本市などで見てきた製品については全部公開していました。
納税者に対する過剰な秘密主義は、健全な議論を阻害することになり、結果として開発機関の能力のダウンにつながります。だってどんなクズをつくってもバレないんだもん。
結果国産品は頭から信じるリテラシーの低い軍オタを量産するだけで、まともな議論になりません。まあ、自衛隊的にはそのほうがいいんでしょうけど、実戦で痛い目を見ることになります。
しかも今回のRWSのテストは軽装甲機動車のルーフのハッチを潰して据え付けたのこと。
肉眼による視察は必要ないのですと。まったく他国では考えれないようなユニークなことを考えますね。
NHKで「妄想日本料理」という番組があります。簡単なヒントだけで外国人のシェフたちに日本料理を妄想だけで作ってもらうというものですが、技本の研究開発もそれに近いのじゃないでしょうか。
技本は解体し、研究開発と評価部門に分けるべきです。
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“報道ヘリ”が象徴する大手メディアの問題点〜災害救助の弊害と匿名の無責任体制①
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http://japan-indepth.jp/?p=950
大手新聞も混同「武器輸出三原則」と「武器輸出三原則等」の大きな違い①|[連載]清谷信一「自衛隊の常識は軍隊の非常識」(3)
http://japan-indepth.jp/?p=900
大手新聞も混同「武器輸出三原則」と「武器輸出三原則等」の大きな違い②|[連載]清谷信一「自衛隊の常識は軍隊の非常識」(4)
http://japan-indepth.jp/?p=906
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陸自の新兵器、機動戦闘車は無用の長物
http://japan-indepth.jp/?p=755
朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しています。
機動戦闘車は必要か(上)――島嶼防衛にもゲリラ・コマンドウ対処にも不向き
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013103100010.html?iref=webronza
機動戦闘車は必要か(中)――脆弱な防御力
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013110100004.html?iref=webronza
陸自の「水陸両用部隊」は米海兵隊の劣化コピーでいいのか(上)――不足する情報収集
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013102300007.html?iref=webronza
陸自の「水陸両用部隊」は米海兵隊の劣化コピーでいいのか(中)――参考になる英海兵隊
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013102400005.html?iref=webronza
陸自の「水陸両用部隊」は米海兵隊の劣化コピーでいいのか(下)――自衛隊はプロ集団の英海兵隊に学べ
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013102500005.html?iref=webronza
この記事へのコメント
となると搭載予定車両は、まだ決まっていないのではないでしょうか。たまたま軽装高機動車で実験を行ったと考えるのはおかしいでしょうか。
途上国軍なら弾をバラ撒けば良いでしょうが、先進国の軍隊なら目標の選別が重要になり、高性能な捜索照準システムが必要になる。
当然大型になり守るために装甲も必要になる。
アメリカでも、後手に回っても有効な反撃が出来るように、大口径砲搭載に進んでいるようです。
途上国とは求められる性能が違ってくるわけです。
搭載可能なマウントを開発したとか。
マンターゲットの自動追尾もokとか。
修正した方がよろしいかと。
×技本のRWS開発は税金の無駄使い。
○ 技本のRWS実証開発は税金の無駄使い。
ウォッチしていましたが、
イラク戦争の頃から普及した感じがします。
当時、米軍はハンビー等の機銃を
扱うガンナーが
武装勢力側の狙撃手に悩まされていました。
それに加えてIEDやRPGによる破片も
ガンナーには脅威でした。
米軍は対策として
RWSの普及にも力を入れていました。
ストライカーのRWSも確かに有名ですが、
それ以上にCROWSの拡張性は魅力的でした。
こちらはハンビーを中心に配備されました。
ガンナーの視認性も課題でしたが、
それでもガンナーの生存性強化が
優先されました。
後にM1A2に非対称戦向けにTUSKキットが
開発されたのは言うまでもなく、
遠隔機銃が装備に含まれていました。
政策評価には軽車両を想定とかいてありましたから、軽装甲機動車でしょう。実際テストベッドは軽装甲機動車が使用されています。
ですが、運用上は大きな問題がでています。
RWSは米軍にしても英軍にしても外国製を使っているわけですから、外国製が良くてやすければ輸入でいいのではないでしょうか。自衛隊は実際に使ったことはおろか、見たこともないのに想像であれこれ、変な要求をだすから奇形でバカ高い装備が開発される傾向にあります。
http://obiekt.seesaa.net/article/156416471.html
ご指摘の通りだと思います。ですから、7.62ミリ機銃を使用するようなより安価、軽量なRWSの報を開発すべきでした。最もそれ以前にトンデモな問題がたくさんあるのですが。
横からで申し訳ありませんが、少なくとも軽装甲機動車にはそのような機能は無かったと思います(96式のことかも知れません)
また、現状軽装甲機動車には12.7mmのMGは装備しないことになってます(遠目で搭載されてるような姿を見た記憶がありますが…)
このRWSはその点の改善を図ったものかもしれません
歩兵四名に対し、小型装甲車と重機関銃が装備されたとしたら、世界でも稀な火力密度になるでしょう(まあ、そこまで配備はされないでしょうが…)
>他国のRWSには微光増幅暗視とかできるヤツありましたっけ?
存在します。
ところが、陸自はそんなことは言っていないのに、技本(実質的に企業?)が人様の税金を使っておもしろ半分にままごとをやっている、ということですか。
他に無駄そうな展示、逆にいい展示はありましたか?
こちら↑を見ると、韓国軍のメインアームズもグダグダで、軍隊という官僚組織のやることは、余り違いがない模様。