川崎重工 企画本部 西野光生広報部長、長谷川聰取締役社長に対する公開質問状その3 MCH-101

 以前から、海自の掃海・輸送ヘリ、MCH-101の稼働率の低さが問題になっています。

 ぼくが取材した限りでは業界筋では稼働率は35パーセント、アグスタ・ウエストランド関係者は45パーセント程度と主張しているとのことです。中を取れば40パーセントぐらいになります。

 まあ、CH-53の稼働率が17パーセント程度だということなので、その2倍以上だから大したモノだ、という考え方もあります。

 MCH-101はわずか11機しか調達されないにもかかわらず、国内生産になりました。

 不思議なことに輸入よりもたった11機の組立生産が安いといという見積がでたからです。普通に考えたらあり得ないでしょう。ところが実際には調達コストは2倍以上に跳ね上がっています。

 単純に代理店以外に川崎重工が噛むだけで、1.2倍に単価が上がる計算なのですが、何故に輸入よりも安いとう見積になったのでしょうか。
 川崎重工は魔法でも使えるのでしょうか。

 
 国内での生産を行う理由として稼働率が上げることが可能だということがよく錦の御旗として掲げられます。
 
 果たして本当でしょうか。それが本当ならば例えばカナダなどAW101の輸入運用国の稼働率は我が国よりも低いということになります。
 また仮に稼働率が高いとして、輸入に比べてどの程度上がるのでしょうか。また多額の費用をかけて国産化して費用対効果はあるのでしょうか。


 MCH-101の稼働率が低い理由としてはパーツのデポが国内ではなく、英国にあることが挙げられるようです。
 なんでわざわざ国外にデポを作ったのでしょうか。

例えばカナダなどに比べて稼働率が1パーセントだけ高だけならば、費用対効果は悪すぎ、大いなる税金の無駄遣いとなります。

 むしろそんな金があるのであれば、国内にパーツでポを作り、十分なスペアパースを在庫した方がよほど費用対効果が高かったのではないでしょうか。

 川崎重工 西野光生広報部長のご意見をぜひ賜りたいものです。

 現在陸幕のヘリ調達予算は概ね200~250億円程度です。ですが、防衛予算が横ばいでも人件費や装備の維持費などが上がっており、装備調達予算は毎年減る傾向にあります。しかもネットワーク関連や島嶼防衛、UAVなどISRアセットの取得など必要な装備は増える傾向にあります。

  恐らく10年後にヘリ調達に割ける予算は150~200億円程度になってしまうのではないでしょうか。海幕や空幕にしても同じです。

  仮にUH-Xの調達単価が15億円ほどになると、10機調達すると150億円。UH-Xだけで陸自のヘリ調達が食い潰される可能性があります。ならばCH-47やUH-60等はもちろん、今後必要とされるOH-1の後継などの調達は不可能となるでしょう。
 
 果たして今後も漫然とCH-47など大型ヘリを少数・高単価で国内生産することが可能でしょうか。ぼくは非常に難しいと思います。中期的には大型ヘリは輸入に切り替えざるを得ないでしょう。防衛省にしてもない袖は振れません。

 仮に万難を排して国内生産を続けるにしても、防衛省には天下り先の確保というメリットはあるでしょうが、我々納税者に何かメリットがあるのでしょうか。

 そういえば、前回のエントリーに対して川崎重工の名で、ぼくに対する誹謗中傷が入っていました。
 IPは以下のとおりです。
  220.0.18.186
 程度の悪い蒙昧な軍オタのたぐいでしょうけどまさか、本当に川崎重工関係者、特に広報部関係者の方々からのものではありませんよね?

 このコメント内容とIPアドレスは川崎重工広報部に通知しておきました。このコメント主に対して、同社が何らかの法的措置を取る可能性もあるでしょう。それと川重の広報部はこういう自社関係者を名乗る不法行為を鷹揚に放置するんでしょうかね。
 
 老婆心ながら申し上げておくと、近年ではネット上の誹謗中傷による訴訟では賠償金額が大きくなっております。しかも原告側の弁護士費用なども被告が支払うような判決が多くなっております。このため訴訟を起こさされば、200万円程度の出費を覚悟する必要があります。
  特に田舎に住んでいると弁護士が近くにいない場合もあります。またいても東京で訴訟を起こされた場合、東京で弁護士を探すが、地元の弁護士に東京まで出張して貰う必要があります。その場合一回あたり出張に10万円前後はかかるでしょう。その場合裁判費用は更に膨れ上がることになります。

 更に名誉毀損は刑事犯罪でもあります。原告が訴訟を起こし、同時に刑事告発することも多いでしょう。
 かつては警察はネットでの誹謗中傷には無関心でしたが、最近は全く違います。
 



 質問3-1
 MCH-101調達に際して、輸入と国内生産のコスト計算に川崎重工は関わったのか。

 質問3-2
 どのような根拠で輸入よりも国内組立生産が安くなっただろうか。

 質問3-3
 MCH-101の調達は輸入よりも国内生産が安かったのか。
 諸外国のAW101の導入例を見る限り、海自の調達コストがより安いとは思えないが。 

 質問3-4
 MCH-101の稼働率は他国のAW101の稼働率と比べて高いのか。
 
 質問3-5
 MCH-101のパーツデポが何故国内ではなく、英国にあるのか。またそれが稼働率の低さの原因ではないのか。

 質問 
 川崎重工はMCH-101の稼働率に問題がないと考えているのか。
 問題があるとするならば、改善策はあるのか。

 質問3-6
 今後自衛隊のヘリ予算が減っていく中、毎年少数のCH-47などのライセンス生産がビジネスとして維持が可能と考えているのか。



  
朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しております。
ファンボロー航空ショーで米国がオスプレイを公開した意図とメディアの問題
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012072000011.html
オスプレイの安全性を客観的に分析し、自衛隊の採用も検討すべきだ
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012072100003.html


 
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http://kiyotani.at.webry.info/201207/article_15.html

川崎重工 企画本部 西野光生広報部長、長谷川聰取締役社長に対する公開質問状その1
https://bblog.sso.biglobe.ne.jp/ap/tool/newsedit.do

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陸自UH-Xが日本のヘリ産業を潰す
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C―2の重量超過問題と空自の隠蔽体質について
http://kiyotani.at.webry.info/201103/article_6.html

【ファンボロー航空ショー3】日本の航空機メーカーは商売をする気があるのか?
http://kiyotani.at.webry.info/201007/article_9.html

 


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この記事へのコメント

noga
2012年07月26日 16:08
日本の国は、米軍に頼ることなく、日本軍で守れ。
そのうえで、相互に安全を保障すればよい。
他人に仕事を任せておいて、いちいちあれこれ言うのは不謹慎である。
消去法を得意とする論客ばかりでは、総理の寿命も短くなる。筋の通った政治もできない。

未来社会の建設には、建設的な意見が必要である。
未来構文がなくては、未来の内容は過不足なく構築できない。
未来構文があれば、理想が語れる。無ければ、筋の通らない空想になる。

日本語の文章には、未来・現在・過去の区別はない。
現在の内容は過不足なく考えられても、過去と未来にはそれができない。
日本人は、未来の内容に辻褄を合わせて語るのは得意でない。考えられない事柄は想定外になる。
だから、危機管理は破たんする。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/
簡単な質問の名無し
2012年07月26日 21:19
 「川崎重工~に対する公開質問状」は、フリーの軍事ジャーナリストがKHIという企業の広報のあり方を問うという、当事者にとってわずかな隙も見せられない「真剣勝負」ではないでしょうか?であれば、一語一句吟味に吟味した文章で望むべきでしょう。
>質問3-1
>質問3-2
>質問3-3
>質問3-3 ←
>質問304 ←
>質問    ←
>質問3-4 ←
 これで本当にKHIと戦えるのでしょうか?非常に疑問に思えます。
2012年07月27日 00:45
ご私的訂正しました。
トライ
2012年07月27日 09:55
海幕MCH-101に対する川崎重工のプロダクト・サポートは酷くお粗末の限り。現在部隊から後方支援の改善を強く求められている。官からの質問はカスタマ・サービスが受け→ヘリ設部展開→AW社へ質問となるが、川重の付加価値は極僅か、ただ金と時間がかかっているだけ。回答が遅く、また薄っぺらの内容。後方支援の観点からも、KHIの介在は不要で、商社を通じOEMから直接支援を受けるべき。KC-767維持もKHIが介在し、年間16億円払っているが、大半はBoeingにリレーするだけで数億円の利益が入る。これって国税の最たる無駄の事例。こんな現実を納税者に知って欲しい。

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