シャッター街商店主の醜さ
昨日の「TVタックル」をちらと見ていたのですが、シャッター街となった商店街の商店主らの不満を取り上げていました。
自分たちの努力の不足を棚に上げてよそ者(チェーン店)の悪口と、お上が特別扱いしてくれないという愚痴ばかりでした。
一応ぼくも商店経営者という立場でいわせてもらえば、彼らを非常に醜く感じました。
率直に申し上げて、多くの商店街の衰退は当然です。
まず努力も変革も嫌ってきた。
彼らは大規模店の出店を妨害するために政府に圧力をかけてきました。このため商店街の近くに出店できなかった大型店は郊外に出店、お客はそちらに流れてしまいました。
了見が狭いから大型店を共存して商圏をもり立てようという見方ができなかった。
また「余所者」を嫌いますが、競争や新陳代謝のない商店街は衰退します。活気がありませんから。
だいたい新しい商売を始めるのは「よそ者」です。地場の人間は商圏を客観的に見られないし、何かと「身内」に気を使うので新しい商売が出来ないからです。
ぼくも出店したときは周囲の商店主から嫌がらせをされました。
皆が皆とはいいませんが、商店主は得てして保守的で、頑迷で、視野と了見が狭い。その上変化を嫌い、既存の利権にしがみつこうとする。そんな人が多いように感じます。
また閉店した店舗を他人に貸すのを嫌がる商店主も多い。
シャッター街では実は採算が合えば出店したいという起業家も結構いますが、断られるところが少なくない。トラブルが面倒だからと、かなりの賃料や保証料をふっかけたりします。
努力をしている店もあります。瀬戸物屋をやっている友人は地方の窯元で買い付け、それをネット販売で世界中に売っています。
努力をして復興に成功している商店街もあると、指摘されるとそれは少数者だ、例外だと決めつけます。ようは努力はしたくない。他人様に助けて欲しい。商人としての誇りの欠片もありません。
大多数の駅前商店街の商店主たちは、駅前という立地だけで何の努力もしなくてものが売れた30年前と同じ売り上げを、何も努力をしないで取り戻したい思っているわけです。それが実現しないと政府や「よそ者」など他者のせいにしています。
商店街が衰退するのは当たり前の話です。
ただ、一方で現政権での農業補助金などのばらまきは反対です。
一部の職業の特権化だからです。片手間に米を作っている農家だけが所得を保障されるのは、本業で喰っている商店や町工場に対する差別といってもいいでしょう。
これは現代の士(公務員)農(農家・農協)工(工業)商(商業)です。
サービス産業の地位は低く、一般に所得も低いのは事実です。農家の数はたかが知れていますが、我が国で最も多く雇用を創出しているのは零細なサービス産業です。とろこがサービス産業、特に数の上でのマジョリティである小規模店に対するまともな政策がないのは事実です。もっともこれは自民党時代も同じですが。
商業を振興しないと、雇用も労働者の可処分所得も増えません。既得権益の維持ではなく、そのような視点からの政策が必要だと思います。農家だけが美味しい目を見やがって、という妬み嫉みだけでは世の中はよくなりません。
そのためにも商店主自らの意識改革が必要です。
WEBEONZに以下の記事を寄稿しております。
条例改正案から小説・映画を対象外とする東京都知事の見識
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2010121300036.html
武器禁輸緩和(4)「オフセット」をなぜ導入できないのか http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2010122000005.html?iref=webronza
おかげさまで拙著「専守防衛」が重版になりました。
自分たちの努力の不足を棚に上げてよそ者(チェーン店)の悪口と、お上が特別扱いしてくれないという愚痴ばかりでした。
一応ぼくも商店経営者という立場でいわせてもらえば、彼らを非常に醜く感じました。
率直に申し上げて、多くの商店街の衰退は当然です。
まず努力も変革も嫌ってきた。
彼らは大規模店の出店を妨害するために政府に圧力をかけてきました。このため商店街の近くに出店できなかった大型店は郊外に出店、お客はそちらに流れてしまいました。
了見が狭いから大型店を共存して商圏をもり立てようという見方ができなかった。
また「余所者」を嫌いますが、競争や新陳代謝のない商店街は衰退します。活気がありませんから。
だいたい新しい商売を始めるのは「よそ者」です。地場の人間は商圏を客観的に見られないし、何かと「身内」に気を使うので新しい商売が出来ないからです。
ぼくも出店したときは周囲の商店主から嫌がらせをされました。
皆が皆とはいいませんが、商店主は得てして保守的で、頑迷で、視野と了見が狭い。その上変化を嫌い、既存の利権にしがみつこうとする。そんな人が多いように感じます。
また閉店した店舗を他人に貸すのを嫌がる商店主も多い。
シャッター街では実は採算が合えば出店したいという起業家も結構いますが、断られるところが少なくない。トラブルが面倒だからと、かなりの賃料や保証料をふっかけたりします。
努力をしている店もあります。瀬戸物屋をやっている友人は地方の窯元で買い付け、それをネット販売で世界中に売っています。
努力をして復興に成功している商店街もあると、指摘されるとそれは少数者だ、例外だと決めつけます。ようは努力はしたくない。他人様に助けて欲しい。商人としての誇りの欠片もありません。
大多数の駅前商店街の商店主たちは、駅前という立地だけで何の努力もしなくてものが売れた30年前と同じ売り上げを、何も努力をしないで取り戻したい思っているわけです。それが実現しないと政府や「よそ者」など他者のせいにしています。
商店街が衰退するのは当たり前の話です。
ただ、一方で現政権での農業補助金などのばらまきは反対です。
一部の職業の特権化だからです。片手間に米を作っている農家だけが所得を保障されるのは、本業で喰っている商店や町工場に対する差別といってもいいでしょう。
これは現代の士(公務員)農(農家・農協)工(工業)商(商業)です。
サービス産業の地位は低く、一般に所得も低いのは事実です。農家の数はたかが知れていますが、我が国で最も多く雇用を創出しているのは零細なサービス産業です。とろこがサービス産業、特に数の上でのマジョリティである小規模店に対するまともな政策がないのは事実です。もっともこれは自民党時代も同じですが。
商業を振興しないと、雇用も労働者の可処分所得も増えません。既得権益の維持ではなく、そのような視点からの政策が必要だと思います。農家だけが美味しい目を見やがって、という妬み嫉みだけでは世の中はよくなりません。
そのためにも商店主自らの意識改革が必要です。
WEBEONZに以下の記事を寄稿しております。
条例改正案から小説・映画を対象外とする東京都知事の見識
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2010121300036.html
武器禁輸緩和(4)「オフセット」をなぜ導入できないのか http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2010122000005.html?iref=webronza
おかげさまで拙著「専守防衛」が重版になりました。
この記事へのコメント
月日が流れて、少し駅から離れて作られたスーパーはとうに去り、商店街は閑古鳥が鳴いています。急行が止まったらどれだけ発展しただろうなどとよく話題になります。
真理は善である。
さて、考えるに圧倒的情報と資本を持つ大手資本との競争に微力ながら地方経済物価と雇用調整をになってきた小規模資本が直面した場合をどう考えるかである。
その展開は大資本が効率性を求めて海外移転or仕入先の国外展開で国内雇用を消失している局面と似ていると思う。
大資本による消費者恩恵はブーメラン化してる生産者の苦悩をどうとらえるかじっくり考える必要があると思う。
資本主義におけるグローバル化した大資本が資本の制約が先に来て国民の利益を優先しているとは思えない。
インターネット時代の今、国内製造業を圧迫するグローバル企業の出店規制を再考する必要が
あるのでは?
もっと広く取材をなさって、商店街の方向性を示すようなご著書にまとめられてはいかがでしょうか?
その反面流通の寡占化で労働者の
利益がどう保てるのかが問題なんだと。
大資本の功罪・小資本の功罪・・・。
海外物価を取り込める大企業と小資本企業がになう地方の経済行動を同じ視点でとらえるのなら
問題は解決出来なと思うんだけど・・。
世界中にある関税の持つ意味をもう一度地方へ落とし込む事が地方活性化に助力を与えるのでは?
経済の摂理として特に人口が少ない地方は
効率化を求めて寡占化が進むのなら
現地雇用は激減し地方経済の崩壊は免れないのでは?。
さて大都会の住民はさておき地方住民は、
消費者の利益=労働者の利益、どちらに比重を置くんだろう?
日本の地方では農地がどんどん雑草まるけになっています。将来食料危機になった時都市住民は困るでしょう。それを乗り越えられるのはスローライフだけです。もし実現すれば、地産地消に適した「まちづくり」のモデルになると思います。
これは見解の相違じゃないのかな?
店主も採算が合えば(相場で)貸すのは歓迎だと思うよ。相場無視した交渉自体に問題があるかと(ボランティアじゃないんだから)。
(これを解消してるのが一部の公的制度だけどね)
現場に接して思うのは新規参入を阻害しているのはデフレだと。
利益を出せれる環境がが整えば新規参入は必ず起きる。
問題はデフレ下に流通の寡占化で小資本が利益を出せる環境が制約されてるのが現実だと。
ちなみに地方の大多数の商店主に大資本と渡り合える能力を求めるのは酷でありそれを行政がカバー出来てないのが今の状態。で、
基本、衰退の元凶はデフレで大資本はデフレに海外物価の導入でそれをカバーしているにすぎない。ま、国内が疲弊するのは当たり前だと思うな~。
単純でないのは、、⑴地主さん周辺の人脈、資本(銀行)繋がり ⑵巨大流通企業へ売ってる生産企業の金融繋がりと加工添加物による日本人抹殺計画?というか、、病気化させ、自分たちのものへしていく。。?
みなさん、口を揃えて、小売店は品揃えに弱点があると思い込んでますが、、小売店の強みは、昭和世代は熟知してるはずですが、生産者と生産側の状態、流通を熟知(知識だけでない)してることろです。
つまり、、⑴⑵共に、小売店の専門家の「目利き」が自分たちの商売と占領方針に一番の抵抗勢力となるからです。
平成になってできた小売店は、イメージと贅沢、、つまり、、セレブ向けだけの商品しか良質のものってないでしょ?
大衆向け質実剛健商品って添加物で成人病をお惹起し、おまけに、包装資材が嵩張って、捨てるまで消費者を悩まし切りましてますでしょ。