財務省、事務職自衛官の新設提案

 財務省、事務職自衛官の新設提案=人件費削減狙う、防衛省は反発
 http://www.asahi.com/politics/jiji/JJT201010290163.html

 防衛省記者クラブがリリースそのまま丸写ししたような記事ですね。
 
 なんで、どこの新聞も兵隊が定数の4割近くまで削減されていて、将官、将校、下士官の人数は増えている、という事実を書かないんでしょうか。

 日本の財政と防衛力の整備 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shin-ampobouei2010/dai6/siryou2.pdf

 財務省は人件費を減らすために、削減を求めたわけです。

 ところが防衛省は、会社でいえば正社員で、人件費の高い将官、将校、下士官を面倒くさいので、手を付けず、安直に人件費が安い契約社員である兵隊さんばかりへらしちゃったわけです。
 「正社員」は給与以外の年金だの手当だの必要だし、「契約」社員よりも張るかに人件費が高いわけです。減らすのであれば「正社員」を減らすべきでした。
 
 本来の目的は人件費の抑制ですから、もっとも効果の薄い層を大量に首切りしているわけですから、削減した人数の割りには人件費は下がらない。おまけに業務は滞る。


 自分たちは汗も涙もなささずに、予算の増額を要求しているわけです。
 
 民間会社のリストラでこんなことやっていたら会社がつぶれますよ。

 で、防衛省・自衛隊は現場では人手が足りないと宣伝し、人員を増やすためのキャンペーンをはっているわけです。記者クラブの会員記者諸君はこれを検証もせずにそのまま垂れ流しているわけです。

「会計や調達などの事務を専門とする自衛官を新設する財務省案だと、一般公務員の給与を適用することで人件費をカットできるメリットがある」

 広報もこれに含めるべきです。二年ごとに全くの広報のシロウトが配属されます。なれた頃には転属です。効率が悪いことこの上ないです。
 先日も陸自の某機関の取材で広報担当者が「写真は掲載前にすべて見せてください」といっていましたが、これは事前検閲にあたり、憲法違反です。そんな常識も知らない。
 さすがに空海ではそのようなことはないですけど。陸幕広報室にはやんわりと申し上げておきましたけど(ぼくも随分と丸くなったものです)。現場に「あかはた」の記者でもいたら大変だってでしょうに。

  別に広報の担当を転属させてもいいのですが、できるだけ同じ広報関係の職場に転属させてキャリアをつませるべきです。
 民間からPRマンをスカウトしてきて据えなどして、労働流動性を高めるべきです。防衛省・自衛隊とては民間に転職しても通用する広報官を育成してもらいたいものです。

 更にいえば他国の軍隊並みの予備役制度も導入すべきです。


「これに対し、北沢俊美防衛相は29日の記者会見で、「財務省主導の予算編成だ」と不快感を表明。安易な削減は防衛力の低下につながるとして、財務省案には徹底的に反対する方針だ」
 
 この人この10年の自衛隊の人員削減の実態も知らないだろうし、「日本の財政と防衛力の整備」も読んでいないでしょう。文民統制のなんたるかも知らずに、現場指揮官の言葉尻をとらえて苛めることが文民統制だとおもっているようですし。
 まあ、防衛省としては操り人形、軽い御輿、官僚の言うことを何でも聞いてくれるので操り安い大臣なんでしょうけど。
 こんな人物に防衛相を続投させた総理の見識が疑われます。


財務省資料「平成22年度日本の財政と防衛力整備」 を読む その1
http://kiyotani.at.webry.info/201008/article_10.html

財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その2
http://kiyotani.at.webry.info/201008/article_11.html
  
財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その3
http://kiyotani.at.webry.info/201008/article_12.html

財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その4
http://kiyotani.at.webry.info/201008/article_14.html

財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その5
http://kiyotani.at.webry.info/201008/article_15.html

財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その6
http://kiyotani.at.webry.info/201008/article_16.html

財務省資料平成22年度「日本の財政と防衛力整備」 を読む その7
http://kiyotani.at.webry.info/201008/article_17.html

この記事へのコメント

通り道
2010年11月04日 15:47
将官や将校、下士官は育て上げるのに多額の税金を投じています。また、いくら金を消費しても得られない時間による膨大な経験もあります。で陸士は能力も経験も有してはいません。経費節約しか考えなければ何も考えず将官を全員クビにすればいいのですが、それでは組織としては終わりです。一番組織として痛まないのはやはり陸士なのでしょうね。いくら安いとはいえ数が多いですから。
自衛隊は将来を考えてるのかも?つまりはまだ見ぬ軍拡を。
直接痛いのは曹クラスですね、間接的に痛いのは国民で、めぐりめぐって政権が痛いと。
ゆう
2010年11月06日 13:18
あの大臣も大概だと思いますが、今回はあ
んしんしました。
たかい能力は一朝一夕で身に付くもので
はありません。
無論、経験を積んだ人材の費用対効果の評
価は難しいが、大金かけてでも維持するに
値するものだと思います。

公報等の専門家を育成すべきというのは賛成です
カッコ
2010年11月06日 14:23
そういえば陸自も、ここ何年かで対人狙撃銃をかなり纏めて購入しておりますが、狙撃を担当する隊員が異動する際、銃はどうなるのでしょうね?
一寸桃金太郎
2010年11月08日 13:31
狙撃銃に、所属部隊のペイントがあったから、各部隊、中隊単位で管理してると思います。
だから、射撃ログは個人持ちじゃない。
正直者
2010年11月22日 19:34
今日の新聞記事だと進展があったみたいです。「沖縄の陸自倍増4千人に 新大綱で防衛省」
http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010112101000478.html

「防衛省はこの制度の導入を含む人件費の削減により、経費負担増を避けながら定員を増やせないか検討している」そうで、この制度とは「事務自衛官」です。ただし「陸自の増員には政府内でなお否定的な意見が根強い。財務省は14万8千人が適正との試案を示しており、調整は難航しそうだ。年末に閣議決定する新大綱では財務省との調整の結果、現在より数千人の削減か最大でも現行水準に落ち着くとの見方も消えていない。」だそうです。
清谷氏のお考えに少しだけ近づいたのかな?

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