日本の空港の航空機管制の死角
<旅客機>管制官が誤指示、地表520メートルまで接近
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101027-00000084-mai-soci
昨今空港の航空機管制に関するニュースが結構でています。
聞くところによると報道されていないだけで、結構冷や汗もののニアミスは多いそうです。
その原因の一つは日本の管制システムが音声中心のプリミティブだとということらしいです。
それで、管制官に負担がかかっているから人的なミスが起こりやすい、ということです。
挙げ句の果てに、事故が起きたら人殺し扱いされる。たまったものじゃありません。
日本の管制システムは日本メーカーが寡占しています。国内メーカーが寡占あるいは独占してても、それでも先進的かつ、信頼性の高いシステムが適宜導入されていれば問題はないのですが、そうではない。
国内だけをマーケットにしているのでそんなに開発費をかけても回収できないし、リスクを取って海外に打って出るつもりはない。自分たちのシステムが優れているなら海外市場に打ってでればいいでしょう。
しかも日本独自の仕様が必要だとかで、「外敵」が参入できないから値段や性能の競争もない。関連企業間の棲み分けができていて、みんなで利益を分かち合おうというシステムのようです。
まるで防衛産業と同です。因みに管制システムのメーカーは防衛電子でも大手です。防衛省を国交省と入れ替えると、まったく同じ構図になります。
羽田も成田も乗り入れ数を大きく増やすといっていますが、こんな状態で増便するのは極めて危険だと思います。現場の管制官のガンバリスムや根性論に期待していると絶対に悲惨な、しかもケアレスミスによる事故が起きます。
このへんの話は是非とも専門の航空ジャーナリストの方々に問題提起をして欲しいものです。
航空管制システム障害は防げた!
http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NC/ITARTICLE/20030328/1/
システムダウンで混乱した空港管制システムとソフトの品質
http://www1.cts.ne.jp/~fleet7/Study/Study084.html
続報]羽田の管制システム障害は新システムの設定ミスが原因
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100115/343263/
単一欧州航空交通管理プログラム(SESAR1)と航空管制の欧米連携
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1040/1040-07.pdf
今後の空港及び航空保安施設の整備及び運営に関する方策について
http://www.dc.ogb.go.jp/kyoku/information/nahakuukou/bunkakaitousin_h19.6.pdf
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101027-00000084-mai-soci
昨今空港の航空機管制に関するニュースが結構でています。
聞くところによると報道されていないだけで、結構冷や汗もののニアミスは多いそうです。
その原因の一つは日本の管制システムが音声中心のプリミティブだとということらしいです。
それで、管制官に負担がかかっているから人的なミスが起こりやすい、ということです。
挙げ句の果てに、事故が起きたら人殺し扱いされる。たまったものじゃありません。
日本の管制システムは日本メーカーが寡占しています。国内メーカーが寡占あるいは独占してても、それでも先進的かつ、信頼性の高いシステムが適宜導入されていれば問題はないのですが、そうではない。
国内だけをマーケットにしているのでそんなに開発費をかけても回収できないし、リスクを取って海外に打って出るつもりはない。自分たちのシステムが優れているなら海外市場に打ってでればいいでしょう。
しかも日本独自の仕様が必要だとかで、「外敵」が参入できないから値段や性能の競争もない。関連企業間の棲み分けができていて、みんなで利益を分かち合おうというシステムのようです。
まるで防衛産業と同です。因みに管制システムのメーカーは防衛電子でも大手です。防衛省を国交省と入れ替えると、まったく同じ構図になります。
羽田も成田も乗り入れ数を大きく増やすといっていますが、こんな状態で増便するのは極めて危険だと思います。現場の管制官のガンバリスムや根性論に期待していると絶対に悲惨な、しかもケアレスミスによる事故が起きます。
このへんの話は是非とも専門の航空ジャーナリストの方々に問題提起をして欲しいものです。
航空管制システム障害は防げた!
http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NC/ITARTICLE/20030328/1/
システムダウンで混乱した空港管制システムとソフトの品質
http://www1.cts.ne.jp/~fleet7/Study/Study084.html
続報]羽田の管制システム障害は新システムの設定ミスが原因
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100115/343263/
単一欧州航空交通管理プログラム(SESAR1)と航空管制の欧米連携
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1040/1040-07.pdf
今後の空港及び航空保安施設の整備及び運営に関する方策について
http://www.dc.ogb.go.jp/kyoku/information/nahakuukou/bunkakaitousin_h19.6.pdf
この記事へのコメント
首都圏とかだと横田空域がかつてよりは改善されたとはいえ未だに問題になっていますし。
のは、成田だといわれていますが、
最近の成田の発着数を増やすという
話には現実性は無さそうですね。
日本の航空管制システム市場の
硬直性は、以前、清谷さんが、軍事
研究の記事中で、タレスジャパンの
代表とのインタビューにも出てきた
ことがあると記憶しています。
例えば羽田の新滑走路。週刊文春10月28日号では、海上部分の誘導路等の問題点(旅客機の両翼が誘導路からはみ出す等)を指摘しておりますが、専門誌でそこを指摘している本は、私が見落としているだけなのか、拝見した記憶がありません(記事の趣旨としては、あまりにも杜撰なテロ対策への批判です)。
つまるところ、ほとんど進歩してない。
まるでYS11の頃と同じ方法。
でも日本のメーカーは改善する気ゼロ。
もうそろそろ海外製を取りいれるべき。
おなじやり方じゃ何も変わらない。
それはまさに「守株」と同じ。
まさに愚かなことだと思う。
つくるメーカーに変革は望めない。
なら、例えば欧州の運用を参考にすべき。
ひとつひとつ取り入れていけば、
とても時間かかっても何かが変わる。
だから清谷先生の記事はその一歩かもしれない。
ハドソン川の様に危険は空港付近に集中
こまったことに付近の住民に認識は皆無
でいつも騒音ばかり文句言っている…
って言う状況で事故が起きたとして必ずし
も、そのことには言及されない…
キヨタニ先生には今後も頑張って頂きたい
これって、何でなんでしょうね。
昔、フィリピンに行くときノースウェストだと、成田発なのに半分以上席がうまっていて、スチワァーデスさん以上にスチィワードがいたんだよね。
このため瞬時の判断が遅れたり、勘違いが起きやすいわけで、管制官の負担になっているそうです。
その時の管制官は、レーダーが故障しても飛行機との無線会話だけで管制することができる(できないと管制官にはなれない)とも言っていました。
私の乗っていた船は自動操舵中に当直の居眠りが原因で和歌山沖で他の船とぶつかってしまいました。今回もお互いの気の緩みが原因だと思います。
今回のエントリに関して、航空管制についてあまりにも誤解が多く、それを指摘すべく書き込みさせていただきます。かなりの長文になりますので数回に分けてコメントさせていただきます、ご了承ください。
第一に、
「日本の航空管制が自国の(特にメーカーが作った)システム・手法に縛られている」
という考えですが、これは明確に誤りです。
我が国は国際民間航空条約に加盟しており、かつ国際民間航空機関(ICAO)に加盟しています。この条約では、各締約国が条約の付属書やICAOで採択された方式・基準等を遵守し民間航空の円滑かつ安全な運行を援助することが求められています。また、航空法第1条においても、付属書等の遵守が定められており、国内航空法規はこれらに準拠した形で定められています。
つまり、我が国においては国際的な方式・基準等に基づいて航空管制が行われており、日本独自のシステムよるものではありません。日本における航空管制は国際標準に基づくものです。
これは、例えば、日本とアメリカで別々の管制方式が定められてしまうと、特に国際航空路線のパイロットは別々の管制方式をマスターしなければならず、非効率であるばかりか両者を混同してしまうと極めて危険な状況になってしまう恐れがあります。ですから、各締約国はICAOが定める方式等に従って航空管制システムを構築する必要があります。
ここでまず言いたいことは、日本の航空管制は国際標準に基づいており、日本独自のシステム・手法に依ってるわけではない、ということです。
音声通信による航空管制は、日本独自のルールではなく、”国際標準”です。ICAOも音声通信で行うことを定めており、アメリカだろうと中国だろうと世界のどこへ行こうとも、航空管制は「音声通信」で行います。
(洋上管制ではデータ通信による管制は行われていますが、通常の航空路では必ず音声通信による管制が行われます)
確かに、音声通信は原始的です。現在の情報化社会においてあまりにも古典的に思われるかもしれません。
しかし、原始的・古典的であるからこそ、トラブルの発生時においても有効に機能する可能性が高いシステムなのです。
原始的であるからこそ、機構が単純であり壊れにくいです。また、何らかのトラブルが発生してその処理に追われている状況下でも音声ならば、指示や情報を伝えられる可能性が高いです。データ通信ではその情報を読み取る暇すらない、情報を入力する暇すらない状況に対応できません。音声ならば送信ボタンを押してしゃべるだけでいいのです。
音声通信よる航空管制に問題点が存在することは否定できません。航空管制に関わる人々にとっては百も承知のことです。しかしながら、航空管制において音声通信に代わる通信システムがいまだに確立されていない状況なのです。
ここで言いたいことは、音声通信による航空管制は国際標準である、ということです。
日本の管制官に不適切なシステム・手法が与えられているわけではありません。
これに関しては、まずレーダーシステムについて理解する必要があります。
レーダーには1次レーダーと2次レーダーの二種類が存在します。
1次レーダーは、一般的にイメージされるレーダーのことで、レーダーサイトから電磁波パルスを送信し、その反射波を受信することで航空機の位置を捕捉するものです。あくまで航空機の位置を走査するものなので、航空機の情報は得ることができません。
2次レーダーでは、レーダーサイトは質問信号を送信します。質問信号を受け取った航空機の自動応答装置(トランスポンダー)が質問信号に応じた応答信号を送信し、レーダーサイトが受信します。この応答信号をコンピュータで処理して、レーダー画面上に航空機データを表示します。
2次レーダーは、1次レーダーと同様に1方向にのみ送信するアンテナを用いてこれを回転させることで360度の走査を行っています。一般には1次レーダーと2次レーダーは組み合わされて同時に送受信を行っていますが、洋上監視レーダーは2次レーダーのみで行っています。
<続きます>
つまり、レーダー画面上での航空機情報の取得はレーダー走査と同時に行われるため、レーダー走査が行われていない時の情報は得ることが出来ない、つまりリアルタイムというわけではないということになります(とはいっても、せいぜい数秒から10秒程度の間隔なのですが)。
これはシステムの設計上やむを得ないものです。言うまでもないとは思いますが、これもICAOによって定められているもので、日本が独自に設計している物ではありません。
また、リアルタイム表示すればよい、というものでもありません。管制官も人間ですから、レーダー画面上に表示されるデータが目まぐるしく変化すると、その変化の様子に気を取られてしまい却って管制しにくくなります。また、リアルタイム表示が管制官の焦りを助長してしまうことも考えられます。
ここで言いたいことは、航空機情報の表示は、現在のシステムではリアルタイムに表示出来ないこと、これも”国際標準”であって、日本独自のものではないこと。
そして、管制官も人間である以上その心理状態を考えると、リアルタイム表示が必ずしも良いとは言い切れないことです
まず言っておきたいのですが、管制システム開発においては現役管制官が関わっています。管制官側の意見を取り入れたシステムの開発がおこなわれており、メーカーが作ったシステムを押し付けられているわけではありません。
また、システムに独自仕様が多いのは、管制官側の意見・要請によるものも多く、加えて古いシステムや別のシステムとの整合性を取る必要があります。ICAOでは、管制システム内でどのように処理し表示するかまでは規定しておらず、その部分は各国に委ねられています。
確かに、管制システムの開発に関しては寡占状態が出来ているのは事実です。しかし、管制システム開発において幾つかの制約があり、そのために寡占状態が起きてしまっているというやむをえない事情も考慮しなければならないと思います。
・システム開発側にもある程度の航空管制に関する知識が必要であること。
管制官側の意見を理解できなければ、その意見をシステムに反映させることはできません。
そのような人材をある程度確保できるシステム開発会社が求められます。
・信頼性等の確認のため、1~2年間にわたって試験運用を行うこと。
システム開発会社はこの期間も開発者をプロジェクトに
張り付けていられるだけの開発体力が求められます。
・予算などの関係上、システムが1度にすべて更新されることはなかなか無いこと。
特に地方空港などでは1世代前のシステムが稼働してる場合が往々にしてあります。
それらとの接続運用等で問題がないようにしなければならず、
その点で以前のシステムを開発したシステム開発会社に白羽の矢が立つことになります。
<続きます>
こういった点が、海外メーカーの参入が無い点でもあると思われます。
流石にこういったサポートは海外メーカーでは難しいものがあります。
また、こういったサポートを場合によっては行わなければならない点で、国内メーカーが
海外へ売り込みをかけることが無い理由かもしれません。
ここで強調したいのは、管制システム開発に現役管制官が関与しており、メーカーによる押しつけが行われているわけではないことです。また言うまでもないことですが、システム開発においてICAOの方式等に従う形で設計されています。
以上、長々とコメントさせていただきました。
最後にまとめとして申し上げますが、日本の航空管制、あるいは管制システムは、
日本独自で設計されているわけではなく、国際標準に従ったうえで日本用にローカライズされているだけです。
何より、管制システムの開発においては管制官側も関与しており
メーカーの言いなりになっているわけではありません。
ならば、管制がすべて国際基準でやっているならば、わざわざローカルに管制官を交えてシステムをつくる必要はないのでは。どこのシステムを使っても同じでしょう。
矛盾していませんか。
外国企業だと管制官の意見が入らないで勝手なものを納品するんですか?
多くの国が外国製をつかっているんですけど。
それって国交省の天下りとかも関係しているのではないでしょうか。そのためのいいわけにしか聞こえないのですが。
実際自国でシステムをつくっていない国の方が多いでしょう。そのような国は輸入しているわけですよね。
航空管制に関わる「メーカーの」者さんじゃないんですか?
まあ、航空管制に関わる者であるから嘘じゃないでしょうけど。
そして、機能そのものは基本的に同じだが、内部仕様に関して異なるものを導入して本当に航空交通の安全が確保できるか、我々航空管制に関わる人間は常に考える必要があります。予算不足などもあって、古いシステムがまだ残っていたりします。その中で海外製システムを導入することに慎重な姿勢であることを非難される謂われは無いと思います。
レーダーの仕組みも知らないようですし
相変わらずの根拠が伴わない思い込みによる批判だなとしか
談合と棲み分けのいいわけにしか聞こえませんね。車検と同じ。
この直結思想はどうにかならんものか…
>この直結思想はどうにかならんものか…
ですねえ・・・
海外製品でいえば
海外産=贈賄ボッタクリ見た目重視でカタログ詐欺の駄目商品でアフターサービス駄目で壊れやすく交換部品・サービス料商法で不誠実。
ってとこですか。
え?あながち間違ってないって?
しているわけですね。
旅客機は競争原理がそれなりに機能し、声も力も強いカスタマーがゴロゴロ居ますから相当マシなほうでしょう。
兵器や重電、鉄道なんかではまたちょっと事情は変わってくるみたいです。