ユーロコプター社が伊丹空港から神戸空港に移るわけ
神戸空港島に仏ヘリ会社 数十億円投資、整備場を設置へ
http://www.asahi.com/kansai/travel/news/OSK201009090018.html
ユーロコプター社が数十億円をかけて神戸空港島に整備場と訓練施設を建設します。しかし今頃なんでこんな記事がでたのでしょう。既にこの情報は春にはオープンになっていました。日経が報じて朝日が後追いしたようですが、今更な話です。
整備場では点検・修理のほか、輸入したヘリの組み立て作業も行う方針。訓練施設には運航のシミュレーター機器を備え、安全操縦の研修・教育ができるようにする。将来はヘリ開発や北東アジアの整備拠点として位置付け、大規模な災害時の防災拠点としても使えるよう配慮する。大阪(伊丹)空港にある同社グループの整備場も神戸空港へ移転することで調整している。今秋にも発表する見通しだ。
新施設建設の目的の一つは海自の練習ヘリ、TH-135(EC135T2+)のサポート体制強化のためです。なんでも現在当社の施設のある伊丹空港では近隣住民とのかねあいなどもあって「軍用施設」を許さないかららしいです。
本来つぶれているはずで、血税で延命しているゾンビ空港らしいです。ユーロコプターが出て行けばその分同社が落とす金もへってますます寂れていくでしょうに。早く伊丹空港は閉鎖すべきです。
ユーロコプターは自衛隊以外の国内市場で約55パーセントのシェアを持っています。その企業が整備体制の構築に本腰を入れています。
民間市場では1機だけの顧客も多いわけです。その1機が飛べなくなると稼働率ゼロですから由々しき問題となります。対して軍用機の場合、例えば100機あればその内1機が故障しても稼働率99パーセントです。その分民間機の世界がシビアであると言えます。またパーツや維持費にも当然顧客はシビアです。
今回の移転と、陣容の強化は当然、自衛隊向けの受注拡大も狙ってのことだと考えていいでしょう。
自衛隊は場合によっては6倍以上の値段のライセンス生産を選んできました。その理由は輸入機だとまともなサポートが受けられないからです。ところが外国メーカーが国内に充分なサポート体制を持つと、その理由が力を失ってきます。
ライセンス生産だから高くて当たり前、と開き直って防衛需要によりかかり、コスト削減の努力をしないのであれば、そううち日本のヘリ産業は衰退します。
ですが、国内メーカーも防衛省もエライ人たちには危機感があまりないようです。
http://www.asahi.com/kansai/travel/news/OSK201009090018.html
ユーロコプター社が数十億円をかけて神戸空港島に整備場と訓練施設を建設します。しかし今頃なんでこんな記事がでたのでしょう。既にこの情報は春にはオープンになっていました。日経が報じて朝日が後追いしたようですが、今更な話です。
整備場では点検・修理のほか、輸入したヘリの組み立て作業も行う方針。訓練施設には運航のシミュレーター機器を備え、安全操縦の研修・教育ができるようにする。将来はヘリ開発や北東アジアの整備拠点として位置付け、大規模な災害時の防災拠点としても使えるよう配慮する。大阪(伊丹)空港にある同社グループの整備場も神戸空港へ移転することで調整している。今秋にも発表する見通しだ。
新施設建設の目的の一つは海自の練習ヘリ、TH-135(EC135T2+)のサポート体制強化のためです。なんでも現在当社の施設のある伊丹空港では近隣住民とのかねあいなどもあって「軍用施設」を許さないかららしいです。
本来つぶれているはずで、血税で延命しているゾンビ空港らしいです。ユーロコプターが出て行けばその分同社が落とす金もへってますます寂れていくでしょうに。早く伊丹空港は閉鎖すべきです。
ユーロコプターは自衛隊以外の国内市場で約55パーセントのシェアを持っています。その企業が整備体制の構築に本腰を入れています。
民間市場では1機だけの顧客も多いわけです。その1機が飛べなくなると稼働率ゼロですから由々しき問題となります。対して軍用機の場合、例えば100機あればその内1機が故障しても稼働率99パーセントです。その分民間機の世界がシビアであると言えます。またパーツや維持費にも当然顧客はシビアです。
今回の移転と、陣容の強化は当然、自衛隊向けの受注拡大も狙ってのことだと考えていいでしょう。
自衛隊は場合によっては6倍以上の値段のライセンス生産を選んできました。その理由は輸入機だとまともなサポートが受けられないからです。ところが外国メーカーが国内に充分なサポート体制を持つと、その理由が力を失ってきます。
ライセンス生産だから高くて当たり前、と開き直って防衛需要によりかかり、コスト削減の努力をしないのであれば、そううち日本のヘリ産業は衰退します。
ですが、国内メーカーも防衛省もエライ人たちには危機感があまりないようです。
防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備 (中公新書ラクレ)
中央公論新社
清谷 信一
ユーザレビュー:
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この記事へのコメント
まず、他でお返事を頂いており、有難うございます。
本件に付、伊丹空港は利害関係のみで継続されている空港です。
使用者の殆どは神戸空港や関西空港より身近で使いやすいと言われていますが、それは設備ではなく、国の政策による規制によりる処が大きく、同レベルの運用体制になれば使いが手は殆んど変わらないと、神戸市関係者より聞いております。
実際に私はこの3つの空港を頻繁に使いますが関西空港は別として、伊丹と神戸では空港自身できは新しい分だけ神戸空港の方が使い勝手がよいです。
昔は、伊丹では空港は邪魔だと言われ、廃止が言われると必要だと言われて、今に至ります。
愚かに見える行政でも、それは役人ばかりが愚かだとは限らないと思います。
役人の方と、飲んだりすると色々な愚痴を聞きますが、愚かな役人もいれば、それに指示を出す代議士も変だし、それを支持する市民もおかしいかなと、思います。
沖合につくった不便だからここの空港を
残せ。ですからね。
関西が何故地盤沈下を起こしているかよくわかる気がします。
SH-60Kはこのまま調達でしょう。その他の件は不明です。ただ空自にCSAR部隊を移籍する見返りが何かあるようです。
現在関空からアメリカへはサンフランシスコとシアトル便しかないので、勤務先の殆どのものはアメリカ出張の際は伊丹→成田→アメリカ各地へと乗り継いでいます。
ヨーロッパもパリ・アムステルダム・フランクフルト・ローマ・ヘルシンキ線が残るのみでしかも毎日運航とも限りません。このような状況で伊丹→成田路線が使えなくなると正直かなり困ります。
関西空港は国際線の便が悪く、神戸空港は伊丹空港ほどのキャパシティがないので現状では代替とはなりえません。上記が改善されれば伊丹空港廃止でも構わないのですが現状では難しいでしょうね。
この話前からちょくちょくこのブログで出てくるのですが
ソースは何ですか?
他(含む防衛省)を調べてもそれらしい話は見当たらないんですが?
これも隔離されますか?
CSARとは直接は関係ないと思います。むしろ陸の特殊部隊や編成される予定の前方航空統制部隊のほうでしょうが。
それから基地防衛教導隊は陸自に比べて頭数がすくいなかからの選別で、果たして相応しい人材が揃うのかという疑問があります。
CSARの部隊と特殊作戦のヘリ部隊はスキルがかなり近いので、合同運用する国が増えています。
馬鹿な三原則とアホな政府解釈で共同開発のチャンスを失い、
結果的に国益を損ねたり、
防衛に穴を開けるのは非常に愚かな事です。
共同開発にはMDはじめ例外があります。例外と称するればOKなんですけどね。
ただ、現状の日本の交渉力ではは共同開発してもババをひかされる可能性も少なくないですが。
AWは現在世界第二位です。日本との共同開発や整備工場の建設も考えているようです。