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zoom RSS 民主党の蹉跌

<<   作成日時 : 2010/06/06 11:12   >>

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 さて、民主党の代表と幹事長が交代しました。

 ぼくなりに民主党のマニフェストを理解すると、税金の無駄遣いを止めさせて、その浮いたカネを原資にして国民に甘言還元します、あるいは国の借金の返済に充てますということです。

 換言すれば埋蔵金やら無駄遣いを止めれば10兆円ぐらいは簡単に捻出できる、それを原資としてばらまきます、
ということです。

 そのように理解して、民主党に投票した人が多かったのではないでしょうか。

 とろこが、実際には無駄遣いの是正は殆ど出来ずじまい。
 そのくせ高速の無料化だの、子供手当だの、農家の個別補償だの選挙対策がミエミエのばらまきをやったわけで、当然財政赤字が膨らんできました。

 夏休みが40日あるとして、10日で宿題をやっつけて、あとの30日は遊びますというような目論見が、10日間で宿題は1ページも進まなかった。だけど宿題をほっぱらかして遊びに出かけてしまったようなものです。

 その上郵政民営化を事実上破棄ですから、今後更に財政負担は膨らむでしょう。


 本来、ばらまきは後回しにして、歳出の削減に取り組んでいたらこれほどまで支持率は下がらなかったのではないでしょうか。

 無駄の削減で浮くカネがなければ、ばらまきはしないと約束して自らの退路を絶つべきでした。

 ところがそれをやらなかった。「民主党は財政再建・歳出効率化は無理だった」と公言したようなものです。


 歳出削減が出来なかったのはヘタレだったからです。例えば防衛省の予算でもとりあえず本年度分は削れるものが結構あったわけです。

 例えば新戦車。大綱と中期防の見直しを理由に一年待てば良かった。また22DDH、これは護衛艦ではなく、多目的空母である。これは文民統制上も問題だ。よって護衛艦としての予算は付けられない。多目的空母として再度運用構想を示し、その上で予算を出し直せといえば、たったこれだけでも一千数百億円の節減が可能でした。
 
 また民主党の先生方は人件費は下げられないといいますが、本当でしょうか。
 不要に多い、階級の人間を降格すれば、人件費は下がります。例えばバブル時代に採用された仕事の出来ない通称「バブル一佐」が多くて、問題になっています。1割ぐらいの人間の階級を下げるだけでもかなりの人件費がセーブできます。

 1回上がった階級が下がらないのは人事の硬直です。モラルも上がりません。これは他の省庁でも同じです。本来であれば面従腹背するような連中は降格すればいいわけです。

 人事はあめとむちが必要です。逆に二階級特進させて大きな仕事を任せてなどすべきです。法的にそのようなことができないとするならば、それは法律を直せばいいだけのことです。与党なんですから。

 人事と予算がこそが権力です。

 役人にとって一番大事なマターは人事です。それを支配しなければ役人は言うことを聞きません。
無論抵抗は大きいでしょうが、それをやるのが政権与党となった民主党の仕事でしょう。それが出来なかったということは官僚機構の改革はできなかったということです。
 官僚の人事に手を付けずに事業仕分けをやってもそれは単なるパフォーマンスです。

 装備も削れません、人件費も削れませんというならば、自民党政権と何ら代わりはありません。
難しい宿題を放置して、易きに流れてばらまきに走ったのが民主党の蹉跌です。国民はそれほどバカではありません。

 さて、次の菅体制で無駄の削減はできるのでしょうか。

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コメント(13件)

内 容 ニックネーム/日時
私は素人ではありますが、素人目線で政治等、参考や勉強になりました。世の中の疑問や風景写真を記事にしていますので、また覗いてみてください。初めから読んでいただければ幸いです。今後もよろしくお願いします。
透明政治
2010/06/06 13:00
>これは護衛艦ではなく、多目的空母である。これは文民統制上も問題だ。よって護衛艦としての予算は付けられない。

今の日本には多目的空母という艦種はおろか、空母という艦種すら存在しませんがそれが何か?
そもそも”空母”という呼称の新しい艦種を創設してからでしょう。この主張は。全てはそれからであり、それは政治の仕事です。
そうである以上、多目的空母という公的にも法的にも存在しない”呼称”についてあれこれ拘るのはどうかと思いますけどねえ……
あーにゃ
2010/06/06 15:03
大変に失礼いたしました。
多目的空母という艦種は存在します。世界にただ一国、アメリカだけに。
アメリカ海軍が現在運用している空母は1975年の艦種再編以降、全て多目的空母(Multi purpose Aircraft Carrier)です。
あーにゃ
2010/06/06 15:42
自衛隊は装備も人員も削ってますよね。
中国が量だけでなく質も備えて来てる昨今、これ以上削ってどうするんですか?
十年十五年後に、日本に戦争をふっかけても余裕って評価されたらどうするのです?
相手の意志でなく、能力に備えるのが軍事力整備の基本ですよ。
がんかた
2010/06/06 16:06
オブイェクトから来ますた 記念ぱぴこ
T72神信者
2010/06/06 16:42
一時期の小泉政権があれほどの支持を集めたように、国民の多くは友愛ではなく「断固たる」処置を各方面で期待していたと思います。それを皆から嫌われたくないという一番良くないやり方に終始したような印象でしたね。
基地問題にしても自衛隊にしてもやはり軍事に関するあまりの無知が致命的だったのでは。以前から清谷さんがおっしゃっている自衛隊の予算はもっと削れるし、それで戦力をかえって充実させることもできるというのは自分もそのとおりではないかと思います。その辺は本当は政治的に極めてオイシイところのはずなんですけどね。
SNK22
2010/06/07 07:28
>SNK氏

>自衛隊の予算はもっと削れるし、それで戦力をかえって充実させることもできるというのは

無理に決まってんでしょうが。役所の在り方に何馬鹿な妄想抱いてんだか。

とりあえず日本国の予算編成のあり方と大蔵・財務省の歴史について勉強する事をお勧めする。
kurei
2010/06/07 10:09
子ども手当てしても、財源が不明確な上に、支給人数の正確な数すら把握していません。
予算と支出の見積もりなら、小学校の生徒会ですらやっていることです。
民主党議員は、子どものころ小遣い帳くらいつけなかったのでしょうか?
政治の定義をあえて単純化すると「徴収した税金を、効率よく使う」と言うことになると思います。ところが、やることなすことドンブリ勘定では、政権運営は不可能です。
金がないといいながら、外国や外国人に盛大に金をばら撒き、仕分け事業のような見世物で大衆の目を欺き、それを報道するマスコミの詐欺の共犯者です。
シロ
2010/06/07 11:27
>無理に決まってんでしょうが。役所の在り方に何馬鹿な妄想抱いてんだか。

抽象的なコメントで他人を揶揄することしかできない国産マンセー派の典型ですね。
斜に構え得て知ったかぶりして現状を肯定すれば、頭がよく見えると思っているのでしょう。

はぁw
2010/06/07 17:22
>はぁw氏
>国産マンセー派の典型ですね。

いや、あれは戦力を充実させられない位、予算を削られると言いたいんだと思うよ。
そうでなきゃ予算編成だの大蔵・財務省云々は言わないって。

あーにゃ
2010/06/07 19:52
とりあえず自分は清谷氏が今まで多くの著書で語ってきたことに賛同して上記の意見を言っています。もちろん、自衛隊は役立たず=予算はゼロに近くていい、などと考えているわけではないし、清谷氏がテレビ出演で語られていたように、今の防衛レベルを維持するだけならもっともっと予算は削れる。ただ、自分はそのレベルでいいとは思っていませんが…、といった意見にも賛成です。無論、予算編成や大蔵・財務省の歴史から不可能ということもありうるかもしれません。しかし、それならむしろそちらの方が日本国の致命的な欠陥のような気がしますが…。
SNK22
2010/06/07 22:28
北沢防衛大臣が再任では、防衛予算改革は難しそうですね・・・
へろ
2010/06/08 05:58
>しかし、それならむしろそちらの方が日本国の致命的な欠陥のような気がしますが…。

判っているじゃあないですか。官僚機構がどれだけ抵抗したとしても軍事は政治に従属するものでしかありませんよ。
あーにゃ
2010/06/14 21:54

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