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zoom RSS 普天間問題の疑問点 コンクリートから鉄へ

<<   作成日時 : 2010/05/04 14:49   >>

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さて、首相が普天間問題に結論を出すまで時間があまりなくなってきました。
 今日の報道では県外移転はなくなりそうです。

 ぼくは前から辺野古岬沖のメガフロートが無難だと主張してきました。

 民主党が自民党時代の案を覆したの理由のひとつは、これが自民党のセンセイ方の建設やら砂利やら、土地の値上がりやらの利権の塊であり、これを潰してやろうという魂胆があったからでしょう。

 メガフロート案であれば、それが可能です。また将来どこかに引っ張っていきます、沖縄から移動させます、といえば首相もメンツが立つでしょう。
 
 米国に対しても合意案のマイナーチェンジだと呑ませることもできるでしょう。

 くい打ち桟橋方式のような環境負荷もかかりません。あとは破壊工作の問題があるでしょうが、警備のしようでなんとかなるでしょう。それに警備は米軍の問題です。

 費用が埋め立てよりもかかるでしょうが、住民の安全の確保と、その他の米軍施設の縮小がセットですら、そのため費用と考えればさほど高くはないでしょう。

 それに米軍を実験台にメガフロートが注目を浴びれば、世界中から引き合いが来るかも知れません。とならばマリコンや鉄鋼会社が潤います。自民党のセンセイ方と地元の土建屋が潤うよりもより多くの企業と人々が潤うことになります。




 本来、民主党がやるべきだったのは米軍基地、海兵隊の基地が安全保障の観点から沖縄に必要だったかどうかという議論でしょう。

 それを無しに火葬場やゴミの焼却場と同じような感覚で基地は沖縄にはつくりませんなんて、軽く言うからこんな問題になったわけです。

 つまり、民主党にはそもそも安全保障の観点が欠如していたわけです。


 沖縄に海兵隊が合っても抑止力にならないとか、本土の防衛や朝鮮半島や台湾有事には役に立たないなどという意見があります。
 ぼくはそうは思いません。海軍や空軍の部隊だけではプレゼンスは保てません。地上部隊が駐留することで米国がアジアのこの地域にコミットメントをするという意思表示になっているからです。
 部隊の多寡は問題ではありません。
 軍隊の配置は軍事的な整合性だけではなく、政治的な意思の面からも考慮すべきあります。

 逆に沖縄から地上部隊を引き上げるのであれば、それは米国のコミットメントの低下と周辺諸国にとられます。また将来米国が次第にこの地域の関与をやめるのではないか、といった「期待」を招きます。
 つまり、冒険主義を招くメッセージを送ることになります。

 現政権が沖縄に海兵隊がいらない、というのであれば、国民を説得するだけの合理的な説明をすべきです。あるいは海兵隊が引き上げたあとの空白が生じないような措置を発表するべきです。
 例えば自衛隊に水陸両用部隊を創設し、離島に全部部隊を配備するとか、固定翼機運用可能な軽空母を建造するとか、米軍の空いた穴を自衛隊で埋めるというのも一案でしょう。
 政府、特に首相が「基地なんて無くなればいいんだ」というそこいらのプロ市民とおなじような感覚でこの問題を語ってはまずいでしょうに。

 沖縄県民も土建で金が欲しいのか、それとも安全が欲しいのかハッキリすべきだと思います。いつまで国にたかって暮らすようなニートのような県であることを続けていれば、今後も衰退は続くでしょう。

 
 埋め立て工事がやらせろとうるさい乞食土建屋にはに、現金をばらまいた方がばらまいてやればいいんです。実際工事を発注すればその金額のすべて彼らの利益になるわけではありません。現金をくれてやる方が、余程安くあがります。それで地元の反対が収まるなら安いものでしょう。

 金をばらまいて歓心を買うのは民主党の得意技じゃありませんか。


 普天間移転とメガフロートとシャブ中乞食と
 http://kiyotani.at.webry.info/200712/article_6.html


 普天間基地移転は政争の具?
 http://kiyotani.at.webry.info/200912/article_6.html


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コメント(17件)

内 容 ニックネーム/日時
キヨタニさんのおっしゃる事に共感!
今回、安保の存在目的や、米軍がいる事のメリット・デメリットの話にはまったくならずに、「迷惑施設はいらない」的なアプローチばかりなのには違和感を感じていました。本当に米軍や安保が不要であれば、そんなものさっさと破棄してキヨタニさんのいう「代替措置」をとればいいのに、そのような覚悟はないけど、負担もいや・・という子供の論理に近い物を感じました。
僕も近所にごみ処理場や葬儀場が出来るのは嫌ですが、必要性があるのであれば受け入れざるを得ないと考えます。自分だってその恩恵にあずかるわけですし。
もし国益上/政治的/軍事的合理性から沖縄が
ベストであれば鳩山さんは、堂々とこういう理由で米軍・安保・基地は沖縄県民には申し訳ないが必要だ。ただ皆さんの負担をできるだけ軽減する方法を考えたいと主張してほしいです。
会社員36歳
2010/05/04 16:52
普天間がテニアンなどの海外に移設決定。基地の恩恵を受けていた人たちが「出て行かないで」と叫び人間の鎖で普天間基地を包囲するのを見たいです。
テニアン
2010/05/05 06:23
メガフロート案が地元の利益にならないから却下されたなどという報道を聞くと本当に腹が立ちますね。そもそも移転騒動が起こらなければ利益など発生しようがなかったのに。
 沖縄は地理的に見てもジブラルタルやディエゴガルシアなどと並ぶ世界の急所ともいうべき戦略的要地です。そのことがまず最初に語られないのはおかしいと思います。
SNK22
2010/05/05 10:04
やっぱり、普天間問題は予想通りの展開になりましたね。八方美人の対応をして、その場しのぎや思いつきやメンツで対応したから、米国にも沖縄にも移設候補先(徳之島)にも不信感を大きくして、解決を一層難しくしてしまった。

こっちの岩国(5月5日は基地開放デー)でも厚木移設について計画通りにやるのかどうなのかで、民主党政権によって地元が振り回されましたからね・・・。
へろ
2010/05/05 12:58
沖縄では基地反対の方々に異論を唱えると、「お前は沖縄の苦しみが分かっているのか!」と感情的になります。異議を唱える人間は、非県民扱いです。だから私も沈黙せざるを得ません。
TK
2010/05/05 18:00
太平洋戦争時代は艦砲射撃などの後、海兵隊が勇猛果敢に敵前上陸、敵を制圧し橋頭堡を築く。時代は変り今は空軍がピンポイント爆撃で敵を制圧、陸軍が主役になったような気がします。
現在、普天間のヘリ部隊の訓練は特殊部隊によるパイロットなど味方の捕虜の強襲救出などが主だと思いますよ。
普天間の滑走路は有事の際、大型輸送機でCH−53のヘリを3機づづ運ぶ為にあるとか言われていますね。
そんなモンいざとなれば那覇でも嘉手納でも、どうにでもなるでしょうが。
沖縄に固執するのは結局は日本政府の至れり尽くせりの「思いやり予算では」ではないの。
バナナボート
2010/05/05 21:05
空軍海軍があれば地上軍はいらないという主張は小沢氏含めて多いのですが、政治家や国民が狭義の「軍事的合理性」だけで思考してくないわけです。

また、軍事は政治と外交の延長でもあり、これらと不可避でもあります。

例えば中国の経済が悪化した場合、国をまとめるために敵をつくる、愛国心を鼓舞するた、尖閣諸島を占領しようというプランも出るかもしれません。

その時に海兵隊が沖縄にいるのといないのでは、ハードルの高さが随分と違うと思います。

この先米中の全面戦争の可能性は低いでしょう。ですが周辺諸国との小競り合いはむしろ増えるでしょう。その時米国がアジアへのコミットメントを低下させているならなおさらです。

海兵隊県外移転というは軍事ではなく政治の問題です。
キヨタニ
2010/05/05 21:11
キヨタニさん
例えばですが、沖縄から米軍が撤退した場合
代替として自衛隊の規模(予算)はどれ位、増加すると思いますか?
又、【専守防衛、防衛破綻】を読みましたが自衛隊の幹部の方は、日本の防衛について米軍の隷属状態をどう思っているのか?
キヨタニさんの意見を教えて下さい。
紫電改
2010/05/05 22:24
キヨタニさまは専門家なのでご存知かと思いますが、ブラウン&ルート社が提案しているMOB(Mobile Offshore Base)などはどうなのでしょうかね。
あとメガフロートの場合、台風は大丈夫なのでしょうか。
アイゼンシュタイン
2010/05/06 09:30
ブログ主さんの言われているような、より大きな政治的、象徴的な観点からの在沖海兵隊の存在意義という議論を見て、その通りだと思いました。無論ここでの「コミットメント」が何に対するものであるのかというのが「対台湾」ということで、オブイェクトなどにおける主張を補完するものだと思いますが。
周平
2010/05/06 11:49
バタバタしているので手短に。
自衛隊が水陸両用部隊をつくっても海兵隊の代わりにはなりません。
政府が戦争をしないといってますから。抑止にならなりません。
英海兵隊と同規模の部隊でも初期投資に1000億円ぐらいは掛かるでしょう。
MOBは相当高いと思いますよ。
メガフロートも実際に作ってみないと分かりません。台風の影響も含めて相応のテストプラントを作る必要があるかもしれません。

ぼくは米軍のコミットメントは台湾よりも我が国の当初にこそ必要だおもっています。
キヨタニ
2010/05/06 12:12
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010050600273
>米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に移設する現行計画の修正案を党としても検討すべきだとの考えを示した。
>現行計画は、自民党政権時代に米国と合意したものだけに、石破氏の発言には党内から異論が出る可能性もある。 
>石破氏は「メガフロート(大型浮体式海上構造物)でも、セミサブ(半潜水方式)みたいな形は本当に駄目か、もう一回技術的に検討してみる必要がある」と語った。
果たして、自民党はどうなるか・・・
普天間問題をぶち壊しにしたのは鳩山内閣ですが、
石破氏の対応は下手をすると自民党内が揉める可能性がありますね・・・
へろ
2010/05/07 00:59
ところで、メガフロートには1兆以上掛るらしいですけど、費用のねん出方法はどうするのが良いと思われますか?
(軍事評論家の中には、金の話になると、こども手当を廃止すれば即座に何兆円でも出てくるが如き無茶をいう人がいますが、私はそうは思いません。)
また、これだけのビッグプロジェクトを指揮する政治家としてだれを推しますか?
ひろ
2010/05/11 06:59
概ねV字型案の三倍といわれています。
つまり約6000億円ほど余分にかかるわけです。まず、それが本当かどうかの検証が必要でしょう。重工や造船と名が付く企業やいわゆるマリコンなどが担当するのでしょうが、コスト削減が可能どうか調べる必要があります。例えば、鋼材は輸入するとか、工賃の安いフィリピンや中国で造船所をもっている国内大手の造船所を活用するなど色々と方法があるでしょう。

それから基地の所有権をアメリカに渡すか、日本が持つかが問題です。アメリカに渡すのであればアメリカにも負担をしてもらう。
その上で、例えば「思いやり予算」を年に3〜500億円ほど削る。とならば10年分で3〜5000億円です。いずれにしても移転が完了すれば将来的には思いやり予算も必然的に減ります。

それから沖縄につくっているハコモノをやめてその金を回すというのもあります。沖縄振興策と称して金をどぶにすてているような事業は多々あります。沖縄県民もより安全なメガフロートを選ぶのか、それともより危険だけど土建などの利権や補助金を選ぶのか選択する強要するべきです。


>指揮する政治家
石破氏が与党であれば彼が適任だったでしょう。メガフロート推進派でしたし。
キヨタニ
2010/05/12 00:56
>空軍海軍があれば地上軍はいらないという主張は小沢氏含めて多いのですが

在沖海兵隊は事実上在日米軍における唯一のまとまった地上戦力(在日米軍全体の四分の一)で、高い機動性を持った即応軍としては極東唯一のものですから、これの実効性が損われると、沖縄周辺にとどまらず、極東全体における米軍のプレゼンスが低下しかねないという危険を孕んでいるんですよね。
海兵隊不要論を唱える一部政治家や評論家は、その点を全く見落としているように見受けられます。
むむ
2010/05/15 22:27
騒音被害を心配する辺野古の周辺住民を札束で立ち退かせて陸上案が安上がりでしょうな。
でもそんなことしたら土建屋や山買って虎視眈々の利権屋が許さんでしょうな。結局は普天間の現状維持が一番かな。
石破さんはメガフロート推進派ね。ミンスの陰の防衛大臣の意見を聞きたいです。
長島さ〜ん
2010/05/16 07:46
「やっぱ『埋め立て現行案』にする
それよりももっと広い範囲埋める
もっと騒音少なくなる」

さ、メガフロート案は破棄、と

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100518-OYT1T01222.htm
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20100519-567-OYT1T00230.html
SSA
2010/05/19 11:09

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