【写真追加】少年工科学校見学記

 昨日、日下公人氏と浜田麻記子の呼びかけの陸上自衛隊工科学校の見学に行ってきました。ガイド役は同校の前校長、別所利通(元将補)氏でありました。
 
 同校は陸自の技術下士官を養成する学校で、神奈川県横須賀の陸上自衛隊武山駐屯地内にあります。ここの駐屯地は珍しく3自衛隊が同居しております。

 さて、同校は中学を卒業した男子を対象にしており、教育課程はこの学校内で3年間、その後他の陸自学校、部隊で1年、計四年となっています。内容は概ね工業高校に似ていますが、軍隊としての教練かなどがあり、生徒は体育系および文化系両方の部活に入ることが義務づけられております。
 
 また授業では自衛隊関連の法律や国際法なども講義もあります。
卒業すると提携している地元の高校の通信制課程に入ることになり、卒業すれば高卒扱いになります。

 全寮制で、平日は外出禁止です。また携帯電話の使用も禁止です。ですから、昨今の少年たちには結構厳しい環境ではあります。

 生徒には毎年約250万円ほどの給料がでます。ですから防大の学生よりお金持ちらしいです。もっとも親元にせっせと送金したり、弟妹の進学資金にそれを提供する孝行息子も少なくないようです。

 同校の定員は約250名ですが、入学志願者の多くは父兄ないし、親戚に自衛官がいる家庭だそうです。これは一般あまり知名度がないからということもその理由になっているようです。それでも競争率は14倍(wikiペディアで紹介されている数字はかなり前のものです)とかなり高く、地元では勉強の出来る子が多く応募してくるようです。

 外部への宣伝が少ないことの理由の一つには、「年端もいかない『少年兵』に銃を持たせて訓練させるは」という「人権派」からの非難を恐れてと言うのもあるのではないでしょうか。

 同校は大学進学を目的としていないので、いわゆる受験勉強の類はしていないとのことですが、推薦含めて防大を受験し20名ほどが合格しているそうです。これは中々の数字ではないでしょうか。
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 平成6年からは高校のカリキュラムに準じて家庭科を導入、本日見学した家庭科の授業では生徒達はマドレーヌを作っておりました。
 
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 上の写真も家庭科の成果です。



 同校卒業後航空学校に進むものも多く、陸自のパイロットの4割が同校の出身者だそうです。

 卒業後、先に述べた様に防大を受験するもの、入隊後大学卒業の資格を取って幹部になるものなど合わせて卒業生の7割程度が幹部=将校になるそうです。


 これは自衛隊では下士官に留まることにあまり魅力を感じないからでしょうか。恐らくは定年の年齢、再就職を考えれば幹部の方が有利という現実もあると思います。
 自衛隊ではもっと下士官を魅力ある職業にすることが必要ではないでしょうか。これらから先、PKOなどでは分隊以下のレベルの行動も多くなるでしょうから、優秀な下士官の確保は是非とも必要でしょう。
 
 また、一方で優秀な、あるいは余人に代え難い才能のある曹クラスの人間を、防大出と同じぐらい、あるいはそれ以上のスピードで昇進させるような柔軟な人事制度も必要でしょう。前の戦争で負けた原因の一つは硬直した人事制度だったことを思い出して欲しいものです。

 かつて「ゴジラ」では高嶋政伸演じる黒木翔特佐なる人物が登場しましたが、これは自衛隊の広報から若く階級の低い人間か将官などに命令するのはおかしいという「助言」があったから「特佐」という得体の知ない階級を登場させたわけです。

 ですが、必要ならば黒木翔を将にしても良かったはずです。何しろ相手はソ連軍でも北朝鮮軍でもない「対ゴジラ」とい「う有事」ですから、余人を持って代え難ければ将にすればいいわけです。米軍などでは対外的に必要であれば一時的な「二階級特進」などをおこなっております。で任務が終われば降格されるわけです。
 
 有事の人事と平時の人事は異なってしかるべきです。平時の内から有事を想定した人事制度を研究して、有事にはそれを実行できるようにしておくべきでしょう。

 2009年度から同校は高等工業高校(仮称)に衣替えをします。海空では同様な教育機関は廃止になります。
 教育の多様化という面ではこのような学校がもっとあってもいいような気がします。
 
今回の写真は明日以降に掲載する予定です。

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この記事へのコメント

土門見人
2007年09月20日 21:55
 創立当初(生徒教育隊時代)は、もろ「陸軍幼年学校」の雰囲気、旧軍上がりの教官が、生徒に向かって堂々と「貴官らは陸軍幼年学校生徒なのだ」と教育していて、肉体面の訓練も防大より厳しかったそうです。(戦死傷者の子弟を、救済兼ねて青田買いしようとしたのかも知れません)

 一昔前、当時の副校長と話した時に聞いたところでは、生徒制度創設のモデルは「少年兵制度だった」(陸軍少年戦車兵・通信兵・飛行兵、海軍予科練)そうですが……どっちつかずに年月が流れたものです。
 なお、隊員だけでなく、他の省庁職員にも息子が多すぎる場合には武山送りを狙っている者がおります。
沖ノ鳥島が心配
2007年09月21日 02:21
中国政府が沖ノ鳥島のEEZについて、国連海洋法条約第121条の第3項をもとに全否定していることに心痛めています。埋め立てて多目的飛行場、天日式塩田工場を作って、有人島等にすべきと考えています。そして、小笠原村硫黄島の旧島民帰島は、実現させるべきと思います。旧島民の心情を思うとき、とても悲しくなります。政府には、協議してほしいです。平成21年5月までに、国連大陸棚限界委員会に、新大陸棚データを送付するとのこと。うまく行けば、約60万平方キロもの大陸棚がゲットとの事。しかし、必ず反日的委員がいると私は思っています。杞憂だと思っていますが、もし、仮に国連大陸棚限界委員会で、沖ノ鳥島のEEZにいちゃもんがつけられたら日本政府は同反論するのか。心配でなりません。普通の民間人が住むのは、現状では、限りなく0パーセントでしょせめて、南鳥島のように交代制で、人を常駐出来ぬものかと願っています清谷さんのますますの御多幸ご多幸を祈念します。
沖ノ鳥島が心配
2007年09月21日 02:25
海上自衛隊が常駐すればいいのにと思っています。飛行艇も持ってますし。これで、中国政府の沖ノ鳥島EEZ否定を覆せるのではと思っています。若人が防人になるための写真を見て感動しました。
2007年09月21日 22:43
なくなってしまうのは勿体無いですね、とても。
逆に増やしたほうがいいのでは?と思うくらいです。
生徒はその結果から見ればかなりのエリートですね。受験戦争と言う場のエリートではなく、社会に出てからのエリートです。こんな学校他に聞いたことがありません。心身ともに健全に育成される。
もっとも子供たちに与えたい環境です。私の子供が男だったら、是非受験に挑戦させたいところです。

なんとか残すどころか、増やせないものでしょうか?
PAX
2008年02月07日 12:34
基本的にはなくなりません。防衛大学校と同じく学生という身分になります。名前は高等工科学校が有力だそうです。
2008年06月21日 16:02
PAXさん
有難うございます!
防衛省所属ということですね。

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