証券優遇税制廃止を求めるのは、頭の古い左翼の妬み嫉み

 超富裕層、税負担減る 05年申告分、証券優遇税制で
 http://www.asahi.com/life/update/0416/TKY200704160195.html

 05年に金持ち層の所得税負担が低くなった、その原因が証券優遇税制であり、これを廃止しろ、という声があります。
 
 つまり、金持ちが甘い汁を吸うのはケシカラン。と、福島瑞穂氏やら森永卓郎氏なんぞは仰るのでしょう。

 この種の主張は一見庶民の味方的に見えます。
が、実際は現実に何が起こっているかの把握を行わず、将来がどうなるかという展望も考えずに、脊髄反射的に金持ちに対する妬み嫉みで発言しているすぎません。少なくともあたしゃ、そう思います。

 まず、株式投資が貯金の利子などより優遇されていますが、株式は上がったり下がったりするわけです。ところが例えば、1000万円分、原資の50パーセント株で損したとしても税務署はそれを個人にしても法人にしてもそれを損金としては認めてくれません。
 ところが2000万円儲かったら以前は儲けの頭から2割引かれていたわです。これはフェアでしょうか。
 つまり株式はリスクがあるが、国債や預金にはそれほどリスクがないわけです。同列には扱ってはおかしいわけです。

 それから終身雇用はもはや過去の話となりました(といっても昔もそんな会社と従業員に契約があったわけでもなく、中小企業には実はあまり縁が無かったりした話でしたが)、年々(働く無くとも、会社の売り上げに貢献しなくても)歳を喰うだけ自動的に給料上がっていくという賃金体系はなくなりつつあります。

 大手企業でも50歳ぐらいから肩たたきが普通に行われています。

 つまり、同じ会社にいれば自動的に賃金があがり、50歳ぐらいがピークになるという時代は終わったわけです。未だに公務員はそうですが、民間ではちがいます。

 となると、子供の進学資金とか、老後の蓄えは給料だけを当てにできないわけです。となると各自リスクをとって利殖するしかない。株式投資はその有力な方法です。

 実際、株の投資家の人口は増えていますし、裾野も広がっています。大学生で億単位でデイトレードで稼いでいる人間だって出現しているわけです。
 株式投資は一部の資産家が行うものではなく、給料が将来上がりそうもない庶民の利殖となっているわけです。
 

 かつては株式投資では大手が「推奨銘柄」をマッチポンプで値段をつり上げて、儲けておりました。で、証券会社顧客の大企業もそれで儲けておりました。しかも株が値下がりしたときは証券会社が損失を補填しておりました。
 
 また、個人投資家は管理コストばかりかかるから、証券会社はゴミと呼んでおりました。

 ハッキリ言って証券市場はインチキ賭場でした。 現在ではそのようなインチキは随分と減っております。
 
 現在では、個人投資家が増え、企業も個人投資家を無視できません。コマツのようの売買単位を1000株から100株に変えて、小口の個人投資家が投資し易くしているところも増えています。

 つまり、株式投資優遇=金持ち優遇というのは前世紀の遺物的な考え方です。


 死んだオヤジが有名作家で、資産を残してくれて、本人は国立大学の教授で何んの役にも立たない数学という道楽で遊びながら、世間様より割高な給料をもらい、その上親の七光りで得た出版社のコネで、エッセイを書いて小遣い稼ぎをし、間違ってその本が2百万部以上も売れて、市場原理で億単位のキャッシュを手に入れた藤原正彦センセイは、庶民は「額に汗して働け、株式投資はけしからん」と説教を垂れています。

 有り難すぎて涙が出てきそうです。

 庶民がささやかなタネ銭を増やして将来に備えることが我慢ならんのでしょう、この人は。
 ですが、この人の言うことを実行すれば日本経済は崩壊するでしょう。また格差は更に拡大するでしょう。

 これだから世間知らずの金持ちの坊ちゃんには困まったものです。いい歳をしても未だに世の中のことが分かっていません。

 社民党やら共産党は株式投資優遇=金持ち優遇でありケシカランというのが習性になっているだけですし、それを喜ぶ支持者がいるのでしょう。何しろ本気で政策を提案するつもりはサラサラないし、テレビに向かって与党の悪口いっているのが仕事の人達ですから。

 では彼らは企業に年功序列と若年層に薄く中高年に厚い賃金体系を維持しろという政策でも可能でしょうか。そんなことはすべての企業を国営化し、勤労者を全員公務員にするしかないでしょう。ソ連も中国もそれをやりましたが、失敗しています。
 
 対案を出さずに与党の政策に文句を言っていいのは評論家であって、政治家ではありません(本当は評論家もそれではいけないのですが)。

 それに金持ちがお金を使うと、それで潤う人もいるわけです。また、それが新たな市場や雇用を作ることもあるわけです。
 例えば1000人の庶民がカローラを買うのと、金持ちが自家用ジェットを買うのは似たような行為ですが、質が違うし、異なる市場や雇用を生むわけです。
 
 森永卓郎氏のようなお金持ちが、他人からみればクズのようなコレクションを展示するためコレクションルームを作ったりしています。
 これは普通のサラリーマン、庶民にはできないことです。無論こんなものは日常生活にはなんの必要もありません。こういうお金持ちその無駄遣いのおかげで、設計士やら大工やら職人が住宅や事業所などの建設とは全く違うエクストラの仕事にありついているわけです。

 アメリカや途上国みたいに金持ちと貧民しかいないという社会は論外ですが、金持ちがいい思いをしていやがるに違いないと被害妄想的に非難するよりも、お金持ちが気持ちよくお金を使える社会にした方が、社会全体の利益になるのではないでしょうか。

 少なくとも庶民の味方のフリをする金持ちの妄言を我々庶民は信じない方が身のためです。

 


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この記事へのコメント

土門見人
2007年04月18日 23:16
>何んの役にも立たない数学という道楽で遊びながら、

 この点だけは、遺憾ながらキヨはんに反対です。数学は、あらゆる近代的技術学術の母です。我が国の近代化の成功も、武士の中に少数ながら数学を学んだ者がいて、彼らが西洋からの科学技術を受容する窓口になったからです。
 現代でも自然科学だけでなく、経済や金融の分野でも、数学のできる人材は引っ張りだこになっています。今時の大学の経済学部では、マル経に代わって関数・パソコン万能論がまかり通っていて、アダム・スミスは知らなくてもいいが、関数は知らなければダメだという教授すらいるそうです。
 昨今、我が国の数学の水準が著しく下がっていることが問題になっていて、それが将来の技術大国の地位を脅かさないといいのですが……なお、私は中学・高校では、数学はまるでダメでした。
ソクラテス
2007年04月19日 00:31
 彼自身がきったはったの実社会でその数学という知識を使って役にたつことをしてるのかということではないでしょうか?

 彼の国家の品格を読むと彼自身が自分の価値観で相手に望むことばかり書いていて、実際、実社会ではこういうことがおきてるんだよという、現実というものに対する世界観がせまく乏しすぎます。

 日本の産業が体を張って世界の国々とどうのように必死に戦っているか、例えば資源のない日本が資源獲得のためにどのように戦っているのかとか、彼自身まったく理解できない社会でしょう。

 ヒステリックにだめなものはだめだという情緒だけでは通用しません。
ななし
2007年04月19日 01:31
数学者とギャグ漫画家は似ていると思う。
傍目には役に立たないことをやっているが、
見る人が見ればとてつもないことを考え、
創造している。
そして往々にして理解されないか、狂う。
2007年04月19日 12:35
数学が役に立たないというのは実学ではない、という意味です。すぐに世間の役に立つものではないが、学問として必要なことは言うまでのありません。ある研究者の研究が永遠に役に立たないことがあってもです。
問題は藤原教授がものを作る、儲けを出して税金を払うようなことをしている人間を蔑む反面、その税金で研究をおこなっているということです。
 少なくも「私たちの研究はいつ世間様のお役に立つは分かりませんが、皆様の税金でやらせて頂いております」という謙虚さが必要でしょう。
 それが、自分たちは高邁な学問やっとるから政府や国民は俺達を養って当然という卑しいことを言っている。品格の欠片もありません。
 ぼくが数学が役立たずといっているのはこのような文脈においてです。
 
アラメイン伯
2007年04月19日 21:30
お金持ちが、お金を使うからそうでない人が助かるのです。

共産主義が破綻したのはその思想が嫉妬を肯定することを前提にしてるから。
嫉妬は人間の感情のなかで最も恥ずべき劣情です。劣情を基にした思想がうまくいくはずがありません。
どうも今の日本社会って嫉妬を肯定的にみるところがあるような気がします。


僕の尊敬する徳川宗春は「上にたつものは倹約をしてはならない」と言ってます。
お金持ちが金を使いやすい環境を作って経済を活性化させましょう。
2007年04月22日 23:30
 嫉妬やひがみを原動力に改革をすると大抵失敗します。
 

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