清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 

アクセスカウンタ

zoom RSS 北朝鮮のミサイルに右顧左眄してアメリカに阿り、国防費を乱費するのが国防か。

<<   作成日時 : 2017/08/31 17:56   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 17 / トラックバック 0 / コメント 12


今北朝鮮の弾道弾でメディアは大騒ぎしていますが、ぼくはしらけた目で見ております。

だって、あれは政治的な兵器であり、使ったら終わりな兵器です。
我が国や米国に弾道弾、特に核弾頭やらダーティボムを搭載したものを打ち込んだら、そのときは北朝鮮はおしまいなわけです。

ある意味、ヤクザが相手を脅すために横に座っている舎弟を殴ったりするのと同じ。カタギの相手を殴ったらそれでおしまいなわけです。

雨あられと北朝鮮の弾道弾が日本中に降ってくるわけではないでしょう。

そういう意味ではあまり大騒ぎする必要はない。逆に大騒ぎすればするほど相手の術中にはまってしまいます。北の首領様はさぞや我が国の狼狽ぶり、右顧左眄ぶりをみて満面の笑みを浮かべていることでしょう。

北朝鮮の最大の協力者は安倍政権と日本のメディアと言えるかもしれません。

これを支持率が低迷している安倍政権は支持率維持のために利用しているのではないか、と疑われても仕方ない。北朝鮮の弾道弾開発が進んでいることは分かっていたわけで、そうであれば防衛大綱やら国家防衛戦略でそのための対処を進めるべきだってでしょう。そのためには国民保護法の改正やシェルターなどの完備も必要でしょう。最低でも政府中枢部の抗たん性をあげるとか、方策があったわけですが殆ど手つかずです。


ただ、そうは言っても脅威が全くないわけではなく、それに対する備えは粛々と行うべきです。ですが、針小棒大に脅威を煽って、湯水のごとく税金を使っていいとうことではないでしょう。ある意味保険のようなものですから、費用対効果を考えないといけません。


ところが安倍政権はろくに検証もしないで、グローバルホーク、AAV7、オスプレイと同様にイージス・アショアを導入する気満々です。またもアメリカから使い道もない、あるいは使いこなせない粗大ゴミを買って自衛隊と我が国の防衛力を弱体化させるつもり満々です。
グローバルホークなんてその年度に予算要求しているのに、どんな部隊で運用するかわかりません、という寝言を記者会見で大臣が話しちゃうレベルです。ところが防衛記者クラブはこんな大事な話をスルーしちゃうんですよね。
あのときキチンとメディアが批判していればグローバルホークの導入は再検討されていたでしょう。
彼らに権力監視の機能は期待できません。


仮に地上配備のMDシステム導入にしてもTHAADやイスラエル、欧州のシステムあるし、それぞれ長所短所を調査し、熟慮した上で採用するものを決めるべきです。またその場合、既存MD機能を充実させたイージス艦の追加は見直すのか、などの自衛隊全体の装備体系の見直しも必要でしょう。


それもしなくて、イージス・アショアの導入をすでに決めているわけです。老人がインチキ霊媒師から霊障があるといって、クズのような壺を売りつけられてタンス預金でキャッシュで買っちゃうようなものです


イージス・アショア導入には色々と問題があります。

日本の陸上型イージス配備は23年度、最新レーダー搭載は不透明=関係者
http://jp.reuters.com/article/japan-aegis-idJPKCN1BA0VP?sp=true

>日本が導入する迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備時期が、今から5年以上先の2023年度になる見通しであることがわかった。北朝鮮の脅威が高まる中、政府は計画の前倒しを急ぐが、最新鋭のレーダーを搭載できるかどうか米国から確約を得られておらず、射程や速度を向上させた新型迎撃ミサイルの能力を最大限引き出せない可能性がある。

>日本はイージス・アショアのレーダーに、探知性能を大幅に向上させた最新鋭の「スパイ6」の搭載を希望しているが、米軍が同レーダーの運用を始めるのは22年。

複数の関係者によると、米国のミサイル防衛局は自国の配備前に同レーダーの輸出許可を確約することはできないとの立場だいう。関係者の1人は「日本がスパイ6を取得できる保証はない」と話す。

現行の「スパイ1」レーダーを搭載する選択肢もあるが、複数の関係者によると、日米が共同開発し、射影距離や速度が向上した最新の迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を追尾しきれず、イージス・アショアの能力を最大限に生かせないという。



この話はぼくも某所で聞いておりました。同じネタ元かも(笑
グローバルホーク同様に能力の低い古いタイプをつかまされて、パーツも枯渇する可能性あります。
しかも新型はリリースされない可能性もある。
「偉大なる指導者」の思いつきを自衛隊に押しつけるならば、それは北朝鮮と同じということです。

どの程度の能力のMDシステムを装備するのか、それはアメリカ製でいいのか、イスラエルや欧州の事情も調べる必要があるでしょう。

またアショアの場合レーダーを常用できるのか。イージス艦の場合SPYレーダーに火を入れるのは、かなり沖合にでてからとなります。海自OBによればアショアを使用するとかなり広範囲の住宅のテレビが駄目になる可能性があるとのことです。果たしてこういう事情も調べたのでしょうか。


初めからアショア一択ありきでは思考停止です。
霊障に効くという壺に何百万円も使うのと同じ感覚で導入すべきものではありません。
税金を無駄遣いし、自衛隊を弱体化させることが国防ではないでしょう。


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 17
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
驚いた
面白い
ガッツ(がんばれ!)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
基本的な事を確認したいのですが。

>雨あられと北朝鮮の弾道弾が日本中に降ってくるわけではないでしょう。
自信をもってそう言い切れるなら、みな枕を高くして眠れるということなのか。

>ただ、そうは言っても脅威が全くないわけではなく、それに対する備えは粛々と行うべきです。
という言説を読むと、安心と言うわけでもなさそうで、真意は奈辺にあるのでしょう。

北朝鮮に弾道弾という大量破壊兵器が「あり」、攻撃するとこちらを恫喝しているのだから、脅威がゼロではないのは「当たり前」なのでしょうが。
その脅威の「計量」としてはいかほどなのか。

DEFCON Warning System – Update 8/11/17 では、Condition code is Blue. DEFCON 4. となっております。

以前のコメントで、
自国の滅亡を意味するミサイル攻撃など自らの体制維持からすればありえない選択肢ですが。
その意思決定の不安定さ、不合理な得体の知れなさは、冷戦時代に相互破壊確証の重しで三すくみになった、米中露(ソ)の脅威の比ではありません。
と書きました。

私は北朝鮮のミサイル軍事力はいまや危険な段階に達しており、より真剣に対応する必要があると受け止めています。
米国防総省の評価基準を日本に引き写した場合「デフコン3」位に相当する、危機状況なのではないか。

清谷様の評価は、現在の状態はせいぜい「デフコン5(フェイドアウト)」ということなのですか?
yakozen888
2017/08/31 20:42
>方策があったわけですが殆ど手つかずです。

時が経てば、経つほど、脅威が加速度的に進んでいますが、是まで、日本がこの問題に於いて、何もしていない訳ではない。

事実、北朝鮮の脅威に備えた弾道ミサイル防衛(BMD)で、紆余曲折の末、政府が整備を始めた〇四年度以降、十三年間で、想定を超え、累計で1兆5800億円もの巨額の経費をつぎ込む破目になっています。(東京新聞、16年2月23日 朝刊参照:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201602/CK2016022302000119.html)

もし、是だけの経費の半分でも、陸海空、三自衛隊の装備更新や後方関係の充実等に当てて居れば、あなた様が取り上げている装甲救急車だの、何だの問題は、とっくの昔に解決か、緩和していたでしょう。しかし、その反面、周辺国による弾道弾恐喝に際して、今より遙かに劣る対応しかできませんが。

そして、多大な犠牲の上、日本は、米と共に世界最先端のミサイル防衛網を築き上げる事が出来ました。

それ以外の国々は、旧ソ連時代のABMが維持されている露を除けば、弾道ミサイル攻撃を受けたら着弾するまで指を咥えて眺めるか、PAC-2のような対航空機用広域防空SAMで一か八かの終末迎撃するので精一杯です。尤も、漸く、ルーマニアに地上配備型SM-3アショアシステムの導入が行われましたが、まだ、日が浅く・・・。

因みにBMDに類似したシステムはイスラエルのアローミサイルや露のS-300系列位ですが、両者ともPAC-3やTHAADと同程度の迎撃高度ですので、高高度迎撃可能な国は日米、ルーマニア(但し、まだ装備の慣熟化が…)と露(ABM)位です。

チャイカ
2017/08/31 20:58
事実、10年前、米の小型偵察衛星USA-193が制御不能となり、地球に落下。その際、同国のイージス艦が高度250km、飛翔速度マッハ23で、落下する同衛星を、SM-3BlockTA、1発で撃墜し、コンバットプルーブンに成功しました。そして、日米の発表していたSM-3の性能が過剰なまでの過少スペックだった事が発覚しています。

現在ではSM-3の推定迎撃高度は500kmと考えられており、上記衛星撃墜時の飛翔速度で考えた場合、弾道ミサイル迎撃は充分可能です。この事実は重い。

そして、強靭な盾に目途が付きつつある一方で、矛の分野も、弾道ミサイル防衛(BMD)で、紆余曲折の末、政府が整備を始めた〇四年には、早くも陸自が射程300キロの国産巡航ミサイルの研究開発をATACMSとHIMARSの導入と共に要求しましたが、連立与党の公明党の反対で潰えました。また同じころ、海自もトマホークの導入を求めましたが、これまた…。その後も、07年には、レイセオン社が、日本に対してトマホークの導入を提案したり、09年にも、自民党が巡航ミサイルの導入を対艦弾道ミサイルの研究開発と共に要求したが、自民党から、民主党政権に交代した事等もあり、実現しませんでした。(此処まで、ウィキ等参照)即ち、悉く政治の壁で、阻まれた訳です。しかし、漸く、ささやかながらも、残存性に優れたSS搭載型のUGM-84LハープーンBlock IIミサイルの装備化が決定し、来年度に引き渡しとなった経緯があります。そして、大幅な遅れがあった民間防衛についても、その進展が・・・。

如何でしょうか?
チャイカ
2017/08/31 20:58
常識的には、2基を24時間稼働させるなら予備は3倍だろう、アショアは8基必要と思うのだが。それに日本の防空体制はスカスカなので、固定目標は攻撃に弱い。その点はTHAADとイージス艦に分がある。コスパが一番良いのはイージス艦だ、ミサイル防衛以外にも使えるから。DEXとか、くだらない護衛艦の建造は止め、イージス艦だけに絞って数が減った分、予備の乗組員をヒネリ出すのが得策と思います。
マリンロイヤル
2017/08/31 23:59
うーん、確かに高性能なのは間違いないんでしょうけどね、イージス・アショアって。
刈り上げ坊やが暴走する可能性を考慮するとあった方が良いのかも知れませんが、アショア自身が工作員に攻撃されて機能不全になる可能性は考慮してるんでしょうかね?
RPGの一発もレーダー部に撃ち込まれたらアウトのようにも思えます。
空自が運用するんでしょうけど元々たいして数の揃ってない警備隊で守れるんでしょうか?
原発同様特殊部隊での警備をするなら手が足りなくなりそうですし・・・
高い買い物が確実なだけに色々考えて欲しい所ではあります。
八王子の白豚
2017/09/01 00:31
お邪魔します。
 北朝鮮が我々と同様の合理性で動くとは考えない方が良いのではないかと思われます。例えば北朝鮮はマレーシアで金正男をVXで暗殺しました。外から見れば「既に北朝鮮に居場所すら無い金正男を、ビザ無し渡航を認めているマレーシアのメンツを潰してまで殺す必要は無い」ように見えますが、「金日成、金正日の正統後継者である事を唯一の拠り所とする(さしたる実績の無い)金正恩にとって、同じ金日成の孫でかつ金正日の子である金正男は存在自体が重大な脅威」なのではないかと。
 それとイージス・アショアですが、以前江畑氏の本の中にMD専用船構想がありました。ですから導入するのであれば適当な船に積んでMD専用船を実現して欲しいです。軍艦の様に艦隊防空には使わず、空自や海自のカバー下での運用に限定して。PAC3やTHAADのような車載式では無いですが、パレットに乗せて移動は可能なようなので、必要に応じて陸揚げもするようにすれば良いと思います。無論MDはまだまだ歴史は浅く、先行者のしている事が必ずしも最善ではない可能性もあるので、様々な可能性を検討する必要があるでしょうし、何より日本国土のダメージコントロール能力の向上が、大規模災害にも使えて良いのではないかと思われます(政治家としては「目立つ」事をやりたいのでしょうけど)。
ブロガー(志望)
2017/09/01 08:04
今回はミサイルが上空を通過しただけで大騒ぎになりましたが、仮に何処かに着弾し被害が生じたら、どんな騒ぎになるのでしょうね。でも半年もすれば、被害を被った地域を除けば、他の地域ではマスコミも含め「そんな事もあったね」と忘れ去られそうですが。

それはそうと、今回の概算要求では島嶼防衛用の高速滑空弾とか、島嶼防衛用の新対艦誘導弾とかの研究費も計上しているようですが、特に前者なんて既にGBU-39を調達しているようだし、新規に研究開発しなくとも良さそうに思えるのですが。
KU
2017/09/01 12:54
>>高速滑空弾

GBUと書かせていただきましたが、米軍も使用しているJSOWと混同しておりました。既に射程延伸型も開発されているようですし、(繰り返しになりますが)何も自前で研究開発しようとせず、購入したほうが安上がりだと思います。
KU
2017/09/01 14:03
ミサイルが落ちてくる地域に警報が出て退避行動をやるなら意味があるけど、
今回はどこに落ちるのかわからん中で、日本の半分に警報が鳴り響いたからバカバカしいと言われているんでしょう。
B29がグアムから上がるたびに日本全土に空襲警報が出ていたら警報の意味が無いのと同じ。
きらきら星
2017/09/01 22:02
>きらきら星さん

Jアラートの範囲が広い理由
https://twitter.com/ZF_phantom/status/902474876140765185/photo/1

一つの「解釈」であり、真偽のほどはご自分で判断を。
yakozen888
2017/09/02 09:21
yakozen888
2017/09/02 09:21さん

遅レスですみません。
うーん、これって結局「そもそもどこに落ちるのか早期に判断するのは技術的に無理」ってことなんですか。
「ミサイル発射のたびに日本の半分に警報を出すのがデフォなシステム」は有用か無用かという話になりますが、
そのあたりは、それこそ自分自身の判断になるのでしょう。
ちなみにわたしは無用だと思います。
きらきら星
2017/09/09 12:29
>きらきら星さん
個々のミサイルに入力される飛行プログラムをハッキングでもしない限り、早期かつ精確は難しいでしょう。

国土の半分に警戒警報を出すのは、屑情報か否かという件をめぐっては。
まとめサイト=Jアラートを否定する方との討議 を参照ください。
https://togetter.com/li/1145980

延々とした論争で、精読していないのでどちらももっともらしく。
私には正直、有効無効はジャッジできません。
yakozen888
2017/09/09 18:56

コメントする help

ニックネーム
本 文
北朝鮮のミサイルに右顧左眄してアメリカに阿り、国防費を乱費するのが国防か。 清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 /BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる