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zoom RSS 軍事音痴の首相がアメリカ様の歓心を買うために、不要な米製兵器を買うのが国防か。

<<   作成日時 : 2017/05/20 20:42   >>

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 アメリカの「ぼったくり兵器」の押し売りに、ノーと言えない防衛省
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51802

>これだけは言える。防衛省は武器調達をまじめに行っていない。年間5兆円を突破した防衛費の一部は「税金の無駄遣い」と批判されても仕方ないのである。

まあ、これがこの記事の肝なんですが、少し外しています。防衛省だけでなく、首相及び官邸。そして政治が無知、無関心だからです。
だからシロウトみたいな防衛官僚や自衛隊制服組の「ご説明」を疑いもしなく信じてしまうわけです。

>グローバルホークは目立つ武器でもないうえ、3機と機数も少ないせいか、費用対効果に見合うかどうか、米国によるさらなる日本支配の道具に使われないかなど論点が多いにもかかわらず、国会でまともに議論されたことは一度もない。むしろコトを荒立てないことにより、問題の風化を期待する防衛官僚すらいる始末だ。

この記事で指摘されているグローバルホーク(そして、AAV7,オスプレイ)などに関しては防衛省というよりも安倍首相、官邸の責任でしょう。
アメリカ様から馬鹿高い兵器を買って歓心を買えば、その結果自衛隊が弱体化しても日本の防衛は全うできると信じているのか、高い兵器さえ導入してニヤニヤしていればそれで抑止が可能だと思っているのか、あるいはその両方でしょう。だからまともな調査も、トライアルもせずに最初に調達ありきで話が進みました。

率直に申し上げて安倍首相は軍事音痴で、首相官邸にその音痴を補佐する人間もいないということです。
こういってはなんですが、アメリカ様のケツを舐めていれば国防は安泰で、自衛隊も精強になるとでもおもっているのでしょう。これが首相のいう「戦後レジームからの脱却」とか「日本を取り戻す」ということなのでしょう。

>3機の買い入れを決めたところ、米政府は調達から廃棄までのライフサイクルコストについて、機種選定の際に示していた金額の2倍近い3000億円以上を吹っ掛けてきたのだ。

>機体価格は1機158億円で3機合計すると474億円。これを合計600億円程度まで値上げするというのだ。



>選定段階で3機を20年間使って廃棄するまでの総額、すなわちライフサイクルコストは約1700億円だと説明していた米政府は、機種選定が終わると3269億円に上方修正した。後出しじゃんけんとはこのことである。


我が国はアメリカ様とネゴをしようとか思わない。すべてお説後もっとどんな不条理でも受け入れる。
イスラエルやトルコでも、アメリカとは条件闘争を行うし、それで利益を勝ち取っていますが、そのような
政治的、外交的な能力が我が国政府には欠如しています。アメリカが傲慢であれば他国からの調達をちらつかせ、実際に採用すればいいのに、それをやるとアメリカ様のお怒りを買ってしまうと思考停止をしてしまうわけです。

まるでどこかの新興宗教の末端信者か、暴力を振るうヒモに貢ぎ続けるホステスみたいです。

恐らくアメリカからは日本という国は何をされても、言うことを聞くカモだとアメリカからは思われています。
カモは同列の同盟国として尊敬の対象にはなりません。特にアメリカのような強欲な国とは尚更です。
いくらでもむしり取ってやろうと思っているだけです。

これは大問題ですが、自衛隊も当初の予算を過小に見積もるのはお得意です。
空自の救難ヘリは一機あたり、23.75億円で調達されるはずが、現在単価は概ね二倍です。それが安くなる可能性は全くない。このためLCCは約2倍に膨らむでしょう。いったん採用すれば値段のつり上げやり放題です。
これは空自の組織的な官製談合が疑われてしかるべきですが、我が国では国会で問題にすらされません。
つまり防衛省や自衛隊のインチキがやり放題であり、文民統制が効いているとはいえません。


>日本のカネで購入しながら、不自由な運用を余儀なくされる運命のグローバルホーク。それでも日本防衛に不可欠であるなら、受け入れる余地はあるだろう。

>しかし、防衛省が求めるほどの性能は発揮できないことが少しずつわかってきた。日本に提供されるのは最新型ではなく、ひとつ古いブロック30というタイプ。防衛省は最新型の提供を期待したが、FMSのため米政府の判断に従うほかない。


日本人は馬鹿だから、古い機体でもOKだ、区別がつかないと思われているのでしょう。

そもそも何のために大型のUAVを導入するのか。どこに配備されるのか。
それに関する説明は防衛省からろくに無く、国会でも議論されませんでした。


北朝鮮の弾道弾を監視するのか、南西諸島で中国の艦艇の動向を探るのか。
海上監視であれば派生型のトリトンの方が向いています。

監視対象によっては、より小さなMAELクラスのUAVでも良かったでしょう。
洋上監視ならばMAELタイプのUAVを一ダースほど沖縄において運用する方が余程役に立ちます。
コストは一桁安いでしょう。

>この負担とは別に維持管理のための費用が毎年約100億円もかかる。驚くべきことに、この費用の中に3機が配備される青森県の三沢基地に滞在することになる米人技術者40人の生活費約30億円が含まれているというのだ。

これはぼくが既にブログで暴露しております。
http://kiyotani.at.webry.info/201603/article_10.html

グローバルホークの案件で派遣されているノースロップ・グラマンのテクニカルアシスタンスは一人頭平均7千万円ぐらいです。

>ロッキード・マーチンから派遣されているテクニカルアシスタンスと呼ばれる連中が10数名、20代の若造などもおりますが、平均ひとり1億円を払っております。彼らの住まいはトヨタの役員と同じ高級マンションです。

日本に整備拠点を置きたい、だから日本にも買わせて、整備拠点を日本のカネで整備しようというお話です。
最新兵器が手に入ったとニヤニヤしている場合じゃないと思いますがね、ぼくは。

また三沢で運用するならばわずか3機のグローバルホークでは週に数回、該当空域では数時間しか監視できません。距離を稼ぐならば沖縄、駄目ならばせめて鹿児島あたりにすべきでした。
本当必要ならば1ダースほどの機体が必要でしょう。

恐らくは米軍が三沢で運用したいので、日本にコストを払わせるためにグローバルホークの導入を持ちかけたのでしょう。そんなことも知らずに安倍首相はよっしゃ、よっしゃと気前よく導入を決定たのでしょう。

ところが、グローバルホークで収集した情報はすべて米軍経由で、自衛隊には取捨選択された情報が渡されます。これが独立国でしょうかね?まさにヒモのヤクザにむしられるソープ嬢みたいなものです。
あるいは昔のフィリピンか。総督はいないけども。
いっそのこと総理大臣ではなく総督、と名称を変更した方が宜しいかと。


>「ならば政治の圧力はないはず」と省内で武器導入を統括する防衛装備庁は、無人機で高い技術を持つイスラエルとの連携に着目した。イスラエル製の無人機はグローバルホークに近い性能を持ちながら、価格は数分の1程度。グローバルホークの代わりにイスラエルとの共同開発機に差し替えることを検討したのだ。

>しかし、対米追従の姿勢が目立つ安倍首相の「お気に入り」、稲田朋美防衛相は記者会見でイスラエルとの共同開発について問われ、「現時点では計画はない」とあっさり答えて関心を示す様子はなく、話は立ち消えとなっている。

これはグローバルホークは役立たずであることを危惧した内局が進めていた話です。名目上はグローバルホークを「補完」する目的で、機体はIAIのヘロンTPを導入し、システムは国産にしようというもくろみがありました。上手くいけば輸出もできるという思惑もありました。

ですが、政治と内局と官邸の意向を忖度する勢力が潰したようです。


>さらに奇妙なことがある。武器類は陸上、海上、航空のいずれかの自衛隊が要求するが、グローバルホークはいずれの自衛隊も導入を求めていないのだ。

これもぼくは昨年大臣会見で質問しましたが、本年度の予算が成立したぐらいの時期でも運用部隊の詳細は未定であると中谷大臣は明言ました。予算が執行されるのに部隊運用が決まっていないということは、導入だけが決まっていて運用構想が無かった、だけど予算はつけたということです。

これは大問題だと思うのですが、その場にいた防衛省記者クラブの面々は後追いもしませんした。フリーランスの後追いするのはプライドが許さないのか、軍事知識がなくて何が問題なのかわからかったのか、その両方だったのかは知りませんが。

記者クラブはこういう風に、専門記者を排除するので、結果として国民の知る権利から当局を守っていることになります。これは朝日新聞だろうと産経、読売でも同じです。でも自分たちは権力を監視していると思っている。国民からすれば無能な味方、ということになります。



繰り返しますが、安倍首相も官邸も軍事音痴です。
その首相はアメリカ様に恩を売り(単に向こうは馬鹿なカモだと思っているので恩義に感じるわけがないのですが)、最新兵器を導入すれば国防は万全だと思っているのでしょう。安倍首相は新しいオモチャを並べてニヤニヤしているわけですが、グローバルホークにしろ、AAV7にしろ、オスプレイにしろ、カネだけはかかるので、既存の防衛予算を喰って、自衛隊は弱体化しています。本年度予算にしても、需品などは相当割を食っています。

海自のUH-Xはこれら不要なオモチャのために、安いものがいいと不適切なUH-60系列が選ばれそうになっています。陸自のUH-Xも同じです。五〇年前の設計で、改良も国外で行われて何ら技術的メリットがなく、内外でも売れない機体が安いというだけで採用されました。


こういう手合いが憲法改正するなんて一体何の冗談でしょうか。ネットに巣くっている程度の低い軍オタ、ネトウヨと同じレベルです。
軍事音痴の安倍首相が憲法を改正して安全保障上の障害を取り除き、自衛隊がきちんと機能する組織になんかなりません。





















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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
米国製であれ、国産であれ、リスクは付きまとうものですね。
しかし、米国製なら米国製で日本の交渉力を
高める必要性はあると思います。
その点では憤りを感じるのは理解できます。
やるならライセンス生産が最善ではないでしょうか。
少なくとも国内企業が部品を生産供給できる為、
運用や整備で価格交渉をする意味では日米双方を
天秤にかけられて有利です。
グローバルホーク Block 30はSIGINT特化である為、
解像度で不満が出るのは当然だと思います。
しかし、米国製という結論に変更がなかったにせよ、
IMINT特化のBlock 40や海軍仕様を選ばなかったのは
防衛省の責任でもあります。
名無し
2017/05/21 03:07
ヘロン導入の話、潰れたんですか... 政治家だか内局だか制服組かは知りませんが、そこまでアレ総理に忠義を尽くしたところで、総理がコケれば自身の立場も悪くなるでしょうにね。にしても、目先の利益ばかり考え、中長期的な視点が皆無かと思うと愕然とさせられます。


<陛下>退位議論に「ショック」 宮内庁幹部「生き方否定」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170521-00000002-mai-pol

毎日のスクープのようです。やはりと言うか、アレ総理のお友達って、こんな人ばっかりなんですねorz
KU
2017/05/21 08:25
私もその記事読みました。
自分のカネじゃないってだけで物を買う時に人はここまで何も考えずに買うようになってしまうものなのかと呆れてしまいました。
それこそ10年どころじゃない前からキヨタニさんが「カネの使い方がおかしい、分かってない」って指摘し続けてもこれですからね。
元キャプテンさんが言う民営化して出直せ!ってのはまあ極論ですが、こういうのを見聞きするたびにこの組織は一回大きなショック療法を受けないと変われないのかな、って感じてしまいます。
でもそのショック療法って概ね戦争とか大きな武力衝突になっちゃって大勢自衛官が死ぬのだろうと思うと・・・
難しいですね〜
八王子の白豚
2017/05/21 14:01
いきなりですいませんが、「南西諸島で中国の官邸の動向を探るのか。」のカンテイが船の艦艇ではなく、首相官邸の官邸になっています。
蛸八
2017/05/21 20:42
〉官邸
ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきます。
キヨタニ
2017/05/21 21:23
今度アメリカからトマホークを買ってくるんだそうですが、いい加減止めにしたほうがいい。ISの攻撃に使用されたロシア製の巡航ミサイルでいいじゃないですか。
ひゃっはー
2017/05/21 22:47
お邪魔します。
 井沢元彦氏が「後醍醐天皇は天皇を中国の皇帝のような絶対権力者にすることを目指した。世界史的には『絶対権力者を目指すのであれば軍事力の掌握が最重要課題』であるが、それに対して後醍醐天皇はそれ程熱心では無かった。例えば征夷大将軍に関しては息子がやりたがったので仕方なくやらせた。」といった事を書いていました。後醍醐天皇は血と死と人の恨みが避けられない軍事を神道的に"穢れ"と見ていたのでしょう。今の日本人の多くにも軍事を"穢れ"とみる神道的感性があるので、軍事をまともに学びも考えもしないのではないかと思われます。
 総理は今まで周囲の人達に忖度されてきたので、「他者が自分(総理)の意向を忖度し、自分(総理)にとって良いようにするのが当たり前」とでも考えているのかと思います。政治とは「時に正論の通じない相手・状況にも対応する」事だと思うのですが。
ブロガー(志望)
2017/05/21 23:06

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