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zoom RSS 21世紀に航空フォトグラファーは生き残れるか

<<   作成日時 : 2017/04/23 19:51   >>

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世界で数人“戦闘機カメラマン”徳永克彦の仕事とは?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170423-00002230-bunshun-ent&p=1


現在戦闘機を空撮できるカメラマンは世界で数人といわれておりますが、徳永克彦氏もその一人で、
高い表現力、迫力ある写真には定評があります。

この記事では書かれていませんが、彼らのメインの仕事は、航空機メーカーの広報や、広告向けの写真の撮影です。無論、その撮影のためには空軍が協力すること多いわけです。例外は時計メーカーのブライトリング。
あそこは自前の「空軍」を持っておりますから、そのための撮影というお仕事があります。

雑誌の撮影では経費が捻出できないことが殆どです。
軍や自衛隊が協力するにしても多額のコストがかかるので、そうそうできません。
まあ、それは物書きの世界でも同じで、今や海外取材の経費を出してくれるところは極めて少数です。

その昔、スコラ誌ではよく徳永氏のグラビアの文章を担当させていただきました。
またスコラで出した徳永氏撮影の空自の写真集の企画書もぼくが書きました。
これはぼくの発案で、海外でも売れるように日本語英語の両方のキャプションがつけられました。
この本は空自が海外からの来賓向けに相当購入したとのことです。出版社は相当儲かったはずです。

また、これは何度か書きましたが、宮嶋茂樹氏撮影のスコラの美人自衛官写真集もぼくの企画でした。
これはマーケティングありきで、まず想定読者が堅い。登場した女性自衛官の一族郎党がまず買ってくれるだろう、そして部隊の同僚、更に軍オタ、制服フェチ。狙いは当たって相当売れたみたいです。宮嶋氏は印税でベンツを買ったというお話です。
想定外だったのは当時の地連が相当買い込んだそうです。それはリクルートのためで、「ほら、自衛隊にはこんなかわいい子がいっぱい」と勧誘していたそうです。

キヨタニというと、自衛隊の「悪口」しか書かないとよく言われますが、こういう自衛隊のプロモーションにつながるような、お仕事もやっていたわけです。あまり知られてはおりませんが。


以前南アの航空ショーで徳永氏と一緒に食事をしました。当時彼はサーブの仕事でグリペンを撮っていたことで、招待されたとのことでした。そのとき色々とお話を伺ったのですが、徳永氏がデビュー当時ラッキーだったのは、まだ米軍が鷹揚で景気がよく、ガンガン戦闘機を飛ばして撮影させてくれたので、腕を磨くことができたそうです。

ですが、今は米軍も渋ちんで、そんなことはもう無いそうです。メーカーも同じでしょう。


空撮カメラマンのお仕事は、特にメーカーのお仕事は動くお金も大きいので、基本経験者であること
が条件になります。

ですが、初心者が経験を積める現場が殆どない。つまり、空撮カメラマンになれる機会殆どない。それもあって空撮カメラマンの数は少ないわけです。

また当然ながら資質も必要です。飛行前のブリーフィング、その後のデブリーフィングにも参加するため語学力、何よりもGに耐えらる体力と、航空機の機動に対する耐性も必要です。気を失ったり、ゲロを吐きまくりだと、仕事になりません。
撮影は過酷で、体をひねって撮影したりするので、結構腰にも負担がくるとのことでした。

更に最近は新型戦闘機の登場が減ったのでお仕事の機会も減っています。欧州正面での冷戦終結で、旧東側の仕事は増えましたが、全体としての仕事は減っています。
多いのは無人機ばかりです。

そんなわけで、新人が参入する機会があまりない業界です。


そういう背景を考えながら写真を見ると、また違った形で鑑賞できるのではないでしょうか。
もしかするとあと数十年もすることこの職業が無くなり、ロボット化されるか、UAVの遠隔撮影か、CGばかりになってしまうかもしれません。


朝日新聞のウェッブサイト、dot に以下の記事を寄稿しました。

新学習指導要領に異議あり 中学生、自衛官にとって“有害”でしかない銃剣道

https://dot.asahi.com/wa/2017041100033.html


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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
徳永さんといえば空撮の第一人者という印象がありますが、あそこまで評価されるまでには、いろいろな裏話があるんですね。



>いま自衛隊は戦えるか?:「百発百中」でも守れないかもしれない「理由」ー林吉永

http://m.huffpost.com/jp/entry/16221316

大石さんのブログへも投稿させていただいた記事です。他のユーザーの方から指摘がありましたが、弾薬の備蓄量は話題に上りますが、弾薬支処からの搬出方法については、あまり話題になりませんよね。


KU
2017/04/25 21:11
https://nikkan-spa.jp/1317467?display=b

梨恵華さんをみならって多くの人に読まれる記事を書いてください
名無し3等兵
2017/04/26 19:28
>地上型イージス優先導入 政府、北朝鮮脅威に対処

https://this.kiji.is/230735631876210692

これでますます、他の装備の調達などに皺寄せがいくことになるのでしょうね...
KU
2017/04/29 07:36
弾薬支処から弾薬を出すときは、大型トラックの幌を外してフォークリフトで弾薬箱を積んだ後で幌をかぶせるんですが、幌をかぶせる時が時間がかかるんですよ。しかもフォークリフトがない支処もある有様です。弾薬をコンテナに入れた状態で貯蔵しておいて、コンテナごとトラックに積めるようになればいいんですけどねえ。
ひゃっはー
2017/04/29 13:17
今日の日経の文化欄に徳永氏の記事が載ってますが、これも清谷様が橋渡しをされたんでしょうか?
ひゃっはー
2017/05/31 12:12
>>>地上型イージス優先導入 政府、北朝鮮脅威に対処

何が必要か熟慮していないでしょう。イスラルのシステムなども考慮すべきです。導入するしないは別にして。地上型イージスは低空での迎撃が不可能ですが、全く考えていないのでしょう。それを補うために、またPAC3買い増したりして。

徳永氏の話は今知りました。読んでみます。

>梨恵華さんをみならって

面白い冗談ですね。
キヨタニ
2017/05/31 12:48

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