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zoom RSS 国家予算の不透明化と、アベノミクスの失敗のつけを国家予算のバラ巻きで糊塗が財政赤字を拡大する。

<<   作成日時 : 2016/12/28 17:24   >>

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来年度予算案閣議決定 一般会計97兆4547億円
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161222/k10010816101000.html

>政府は22日午前閣議を開き、一般会計の総額が過去最大の97兆4547億円となる来年度(平成29年度)の予算案を決定しました。
政府が22日閣議決定した来年度の予算案は、一般会計の総額が今年度の当初予算より7329億円上回り過去最大の97兆4547億円となります。

>国債の発行残高の増加には歯止めがかからず、今年度末の845兆円程度が来年度末には865兆円程度に膨らむ見通しです。これは、来年度に見込まれる税収のおよそ15年分に相当し、国債だけで国民1人当たりおよそ688万円の借金を抱える計算となります。

>財政投融資は、国が「財投債」と呼ばれる債券を発行して、市場から資金を調達し、政府系金融機関などを通じて大規模な民間のプロジェクトなどに供給するものです。
来年度の計画では、日本企業による新型の発電設備など海外でのインフラ整備などを後押しする投融資として今年度当初よりおよそ23%多い2兆4440億円に増額します。




防衛費5兆円超 「節度」なき膨張を憂う
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016122402000157.html

>二〇一七年度予算案で、米軍再編関連経費などを含む防衛費は一六年度比1・4%増の五兆一千二百五十一億円。過去最大である。第二次安倍内閣発足後に編成した一三年度予算以降、防衛費は五年連続の増加だ。

防衛費の増額に厳しい見方をする東京新聞ですら、この「隠れ防衛予算」については言及していません。
昨年の予讃ではチラと書いていたのですが。

例によって、政権のご意向を忖度していか、補正予算については殆ど述べていません。
ぼくはこれまで防衛費の補正予算の恣意的な運用に異議を述べてきました。

補正予算は「平成の臨時軍事費特別会計」だ
防衛費は、補正を含めると5兆円の大台を突破
http://toyokeizai.net/articles/-/58914

防衛補正予算1966億円の買い物リストを検証
ヘリ、装甲車などの装備を買おうとしている
http://toyokeizai.net/articles/-/100679

なんで防衛費本予算と補正予算の一体化をメディアは批判も検証もしないのでしょうか。誠に不思議です。


本年度の1次補正予算は熊本の震災対策で防衛は直接関係は無かったのですが、既に行われた2次補正および、今月成立した政府予算案での3次補正案ではかなりの額が要求されています。

2次補正では国民生活の安全・安心の確保のためと称してP-1、SH-60K、C-2、Ch-47JAの調達、F-15J/DJの近代化、パトリオットのPAC3の整備などで、461億円が計上されています。ですが、これらは本来補正予算の趣旨である、予想しなかった自体が発生したことによる予算の手当であり、本来本予算で賄うべきものです。

また3次補正では自衛隊の安定的な運用体制の確保という名目で、弾道ミサイルの対処、護衛艦、潜水艦、P-1、US-2の調達、装備の補修、感謝の耐震対策などで、1,706億円が要求されています。この中で唯一、補正に馴染むのはPKO活動の派遣延長関連経費です。
これとは別に給与改定にともない不足する給与55億円、被災した施設の復旧で8億円を計上しております。これらがむしろ本当に意味での補正予算です。

これらの本来目的以外の補正予算を合計すると、2167億円が防衛費に追加されることになります。
政府予算の防衛費は5兆1251億円で、これと合計すれば5兆3418億円となります。
つまり「見せかけの防衛費」よりも104.2パーセント大きくなります。

これは少ないように思えますが、防衛費の4割以上の人件・糧食費、さらに基地対策費や米軍費用などの固定費を除いた、お買い物予算に対する増額とすれば決して小さな数字ではありません。

なんで、東京新聞や赤旗、朝日新聞がこの事実を問題視しないのでしょうか。またこういう質問をなぜ記者会見でしなのでしょうか。


そしてリベラル系のメディアは防衛費の増額ばかりを問題視しますが、その使い方に関しては大変無頓着です。
大規模な機甲部隊が上陸してくるはずもないのに、本土決戦用の10式戦車や機動戦闘車が必要なのか。

また島嶼防衛に必要とされる、AAV7やオスプレイが必要なのか。
本来島嶼防衛は無人島や離島が対象なはずですが、やっているのは沖縄本島や宮古島などへの逆上陸しか考えておらず、本来の尖閣諸島などの防衛には役に立たない、本格的な戦争向けの装備ばかり調達しています。
そのくせ、特殊部隊専用の航空部隊を編成することも、潜水艦や艦艇で特殊部隊を潜入させるための装備もなく、特殊部隊の兵力投射能力は皆無に近い。それを放置して平気です。精神の異常を疑われるレベルです。

また来年度要求されているMINIIの調達単価は極めて高い。

防衛省の資料を見ると48丁で2億円とありますが、これは正しくはありません。
朝日新聞の谷田記者が問い合わせたところ、1.56816億円で、調達単価は327万円です。
車輛や航空機などに較べて単価が低い装備は、本来であれば、四捨五入して1.57億円とでも記載すべきでしょう。2億円の要求で計算すれば単価は416.6万円となります。

陸幕は自ら単価をより高く表示して、誤った情報を公開しています。
当事者意識が欠如しています。


で、本年度のMINIMIの調達は0.95760億円で、調達単価は319万円です。
不思議なことに本年度より1.63倍も調達数が増えているのに、調達単価は下がるどころか調達単価は上がっています。

かつてMININIの調達単価は概ね200万円でした。
米軍の調達単価は概ね40万円ですから8倍です。
たかだか分隊支援火器にそんなコストが必要でしょうか。
調達計画を立てて、一定年でそこそこの量を調達すれば恐らくは2倍以下に収めることもできたでしょう。
ですが、ジジイの小便みたいにチョロチョロ垂れ流すような調達するから、米軍の8倍などというふざけた金額になるのです。

で、それだけの税金をつぎ込んで機銃メーカーの能力が向上するなり、プライスレスの利益があったのでしょうか。そんなものはなく、メーカーである住友重機は長年データを改ざんして低性能な機銃を納めてきたました。
これは税金を泥棒するようなものです。こんなインチキをしていて未だに事業を継続しているのは人間としての良心が欠如しているからでしょう。
また同社がまともな新型機銃を開発してきましたか?

個別の予算の使いみちに切り込まず、「オスプレイちゅう鉄の鳥はあぶねえだ」、と土人レベルの情緒をもとにした記事しか書けない、税金の使いみちを検証もしないメディアは益々読者の信頼を失っていくでしょう。

率直に申し上げて、安倍政権はGDPを膨らまずために、本予算の計上されないように補正予算で装備を調達しています。これは防衛予算を過小申告しているようなものであり、一種の粉飾です。つまりは嘘をついているわけです。防衛費に限りませんが、これを指摘しないマスメディアが権力の監視を標榜し、記者クラブで取材機会を私しているのは大きな問題であり、民主国家のメディアのあり方とは到底いえません。




東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「駆け付け警護」は自衛官の命を軽視しすぎだ
http://toyokeizai.net/articles/-/146208


駆けつけ警護に関してJapan In Depth に以下の記事を寄稿しております。

自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その1 情報編
http://japan-indepth.jp/?p=31070
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その2 火力編
http://japan-indepth.jp/?p=31120
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない。その3防御力編 前編
http://japan-indepth.jp/?p=31185
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その4防御力編 後編
http://japan-indepth.jp/?p=31379
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その5戦傷救護編
http://japan-indepth.jp/?p=31436


























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コメント(6件)

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清谷様

マスコミも問題ですが、政治家の査定能力のなさの方が問題ではないでしょうか? 事業仕分けして選別した方がいいでしょう。蓮ほう先生みたく素人ではなく、専門家を呼んで査定しましょう。私も仕分人やりますよ。
元キャプテン
2016/12/28 20:04
昨日の海自次期ヘリの件もですが、こと、個別の装備の導入や補正予算の話ともなると全くと言ってよいほど追及したり質問をするメディアは皆無ですよね(全力でマンセーする社は複数ありますけどw)。それでいて、事故でも起こしたりしようものなら、無関心だったことを見事に忘れて大騒ぎorz (くどいようで何ですが)税金が絡む話なのに。メディアだけでなく
与野党のセンセイ方もですが、先日の多用途ヘリ導入を巡る海幕長の件なんて、あれこれ追及する絶好の機会でしょうに。まさか、国会が閉会したから何もしません、なんて理由じゃないですよね?
KU
2016/12/28 20:47
>自衛隊が貧乏すぎる・・・制服が予算不足で足らない、給料・退職金カットも

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161229-01261548-sspa-soci

オスプレイや機動戦闘車を買ったり去年より高い値段でミニミを買うお金はあるのに、制服を揃えるお金が無いとは不思議ですよねorz
KU
2016/12/29 12:59
記事の中でお金の単位がおかしい所がありませんか?
ミニミの取得予算総額が億単位なのに何で単価まで億単位になっているんでしょう?
これじゃあ戦車より高い機関銃になっちゃいますよ?
まあ、自衛隊の調達は万事につけておかしな話だらけではあるんですけどね・・・
八王子の白豚
2016/12/29 23:52
>自衛隊が貧乏すぎる・・・制服が予算不足で足らない、給料・退職金カットも

制服の問題は予算よりも旧態然とした補給システムの問題の方が大きいでしょう。
サイズの要望を上げて、制服が2年後に部隊に入って来るときには、本人は転属して居ないとか。
古参補給係が仕事出来ない人だと要望すら上がってなかったりするし。
そして着ることも出来ない制服を物品管理検査のためだけに個人管理で持ってなきゃいけないとか。
迷彩服で通勤させるなら常装は2着も要らないだろう。
これで新制服を制度化しようとして金がないとか言ってるんだから。

グチ
2016/12/30 08:21
グチ様へ

あなたの主張は理に叶っており、真っ当至極でございます。ムラ・ムダ・ムリがあるのは共産主義国家の統制経済みたいなもので、需要と供給のバランスが成立していないからです。例え豊作になっても流通段階で滞っており、システムが機能していないから 最終的に消費者に届かない、腐ってしまうからでしょう。
簡単に言えば、自衛隊は経済の知識やセンスは小学生並みということです。
清谷さんは防衛問題を経済とリンクして語っています。なぜか?清谷さんは会社を経営しているので経済・経営の観点で物を申しています。私も退官してコスト意識の欠如や経済について無知であることを思い知らされました。ですから私は清谷さんの主張にシンパシーを感じています。リソース=資源は限られていますので、選択と集中、優先順位の決定、最適化なんですよ。肝は。
元キャプテン
2016/12/30 21:57

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