清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 

アクセスカウンタ

zoom RSS インド、救難飛行艇12機購入へ 新明和工業が生産 2016/11/6 1:31[有料会員限定] イ

<<   作成日時 : 2016/11/09 17:06   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 6

インド、救難飛行艇12機購入へ 新明和工業が生産
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM05H58_V01C16A1MM8000/

>インド国防省が新明和工業の生産する救難飛行艇「US2」12機を購入する方針を固めたことが5日、明らかになった。7日開く防衛装備品の調達に関する省内会合で正式決定し日本側に伝える。総額は15億〜16億ドル(約1600億円)程度と見込み、10〜12日に予定するモディ首相の訪日時に覚書を結ぶ考え。複数の国防省幹部が日本経済新聞の取材に対し明らかにした。

>パリカル国防相が議長の防衛調達委員会(DAC)を7日に開き、12機購入を承認する。国防省は購入総額を約16億ドルと見積もる一方、8〜9%の値下げ余地があるとみて、モディ首相の訪日時に日本側と詰める。12機のうち一部工程をインドで現地生産するかや納期も協議する方針。インド海軍が配備する。


これからが大変です。
なにせインドはちゃぶ台返し大好きですからね。一旦決まった話を平気で反故にする。
しかも、調達を決めてから条件闘争に入るので結構剣呑です。
インドの国防の会計では予算を計上しても、それが執行されなければ持ち越せるようなっているので、
その年度に焦って執行する必要がありません。

そのうえ技術力がないのに無理な国産をやりたがる。
US−2のアッセンブリと一部コンポーネントを作らせろという話になるでしょうが、コストがかなり上がるでしょう。
それを我が国のUS-2に使用すると安全上の問題も出てくるでしょう。

しかもインド軍の航空事故は中国軍並みに多いわけですが、器用な日本人にしか運用できないUS-2の整備や、操縦をインド人がこなせるとは思いません。自己続出で途中で調達中止になるんじゃないでしょうか。
そうなればまたひと悶着です。

そして、新明和も大変です。2年に1機という手作りですから毎年インドが1機づつ調達してもいきなり4倍も製造が増える。2機ならば8倍です。果たしてそのペースで生産ができるのか。仮に生産能力を上げると、インドの調達が終わったときに過剰な生産能力を持つことになります。
果たしてそれだけの体力が同社にあるのか。

インドとのビジネスのお付き合いは大変です。何しろ屁理屈大好きなお国柄ですから。
さんざんひっかきまされて、カネを使って結局は赤字、なんてことになりかねません。

ロシアが商売やってこれたのはある意味ロシア人が鈍感だし、ソ連時代は国営企業で
不効率でも何の問題も無かったからでしょう。ソ連時代にインドとの商売のノウハウを蓄積できた。
それは大きな財産です。


日本の政治家がどの位、それを理解しているのか大変疑問です。いっその事スズキの社長でにアドバイザーをお願いしたらどうでしょうか。



インドの軍事力近代化: その歴史と展望
原書房
スティーブン・フィリップ コーエン

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by インドの軍事力近代化: その歴史と展望 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


インドの防衛調達を知るための良書です。




Japan In Depth に以下の記事を寄稿しております。

自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その1 情報編
http://japan-indepth.jp/?p=31070
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その2 火力編
http://japan-indepth.jp/?p=31120
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない。その3防御力編 前編
http://japan-indepth.jp/?p=31185

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 6
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い
驚いた
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
移民で成り立ってきた国で、メキシコからの移民は認めんとか言う人が大統領になる。もともと政治にも経済にも軍事にも疎い人間ですが、これにはもう本当に訳が分かりません。岸田秀先生や井沢元彦さんや清谷さんのような賢者のコメントが拝聴したくてなりません。清谷さん、お願いいたします。
きるすてん インドと無関係ですみません。
2016/11/09 18:02
売れないよりは一歩前進したとは思いますけどね。だからといってこれから先日の丸兵器が世界市場に食い込んでいけるかどうかははなはだ疑問ですが。
ふきのとう
2016/11/09 18:37
清谷様へ

駆け付け警護する能力がない〜の記事を読ませていただきました。
私の予見通り、中学生が大学受験に挑む、ブラックホークダウンの如くなるのが清谷さんの検証記事で明らかになりました。しかし、大手新聞記者は何をやっているのでしょうか?
イラク派遣で負傷し、労災をトンズラされ、訴訟中の池田さん どうなりましたかね。死んだり、重傷負ったり。ヘルメットにカメラ装着し、アリバイ工作していますが、映像も揉み消すのでは。前科ありますから。
生命保険金ですが 、武力紛争は免責だったと思います。保険会社は支払うのは難癖つけますが。でも商売だから仕方がありません。
さぁ〜入隊者激減、バブル期のように 与太郎・クズが増え 、たちかぜ事件みたいな ことが多発、地本の広報官と教育隊の助教は過労死だ!
元キャプテン
2016/11/09 21:24
お邪魔します。
 「お前が折れさえすれば事は丸く収まる」と言われると折れざるを得ないのが日本人ですから、この件に対しても「日本人が立場の弱い日本人に理不尽を強いて解決」になるのではないでしょうか(豊洲もオリンピックも小池知事の排除を解決とする可能性あり)。解決手段は既に確立しているので、仮にスズキ他のインドを知っている日本人が「それでは通用しない」「インド人を怒らせるだけ」と忠告しても、それを「雑音」としか受け取らないのでは。

 外国人は日本人と違ってそう簡単には折れませんが、特にインド人は折れないように思われます。
ブロガー(志望)
2016/11/09 23:40
売れたこと自体は評価すべきですが、記事にあるように売った相手を考えないと先が大変そうですね。
兵器輸出したいなら他の国がどうやって来たかをしっかり学び、理解してやらないとやるだけ無駄だった、になりまねませんね。
八王子の白豚
2016/11/10 01:38
おお、潜水艦や哨戒機の輸出には見事に失敗しておいて今回ようやく輸出成功ですか

今回の教訓をちゃんと次に生かして欲しいものです
大卒無職
2016/11/12 01:23

コメントする help

ニックネーム
本 文
インド、救難飛行艇12機購入へ 新明和工業が生産 2016/11/6 1:31[有料会員限定] イ 清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 /BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる