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zoom RSS 南スーダン資料を一転公開 黒塗りは現地報道の情報のお粗末(笑

<<   作成日時 : 2016/11/25 10:42   >>

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南スーダン資料を一転公開 黒塗りは現地報道の情報

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201611/CK2016112402000131.html


>防衛省が今年六月、表題以外をすべて黒塗りにして開示した陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)に関する作成資料を今月公開し、内容が現地報道を基に反政府勢力の「支配地域」を示した地図だったことが分かった。現地で公になっている情報まで黒塗りにする姿勢に、野党は「こんなものまで隠すのか」と批判している。


これは逆に言えば、防衛省の出す資料はその程度ということです。
新聞の切り抜き程度です。
現地の情報に関してまともな情報源がない、ということです。
これまで情報収集に手を抜いてきた結果でしょう。


でも新聞だからまだ良いじゃないですか。ウィキペディアとかじゃなくって(笑

何度も書いておりますが、陸幕装備部は拙著「防衛破綻」の正誤表を作りましたが、それはウィキペディアやヘタをすると素人のブログやら2ちゃんねるあたりを参考にしたトンデモでした。しかもぼくが一番基にしていた数字の間違いが一箇所あったのですが、それは正誤表に入っておりませんでした。

このため正誤表の「正」の方が多数間違っており、抗議をしたら54箇所のうち51箇所を間違いではないと訂正しましました。しかもそのうち2箇所は単に国交省との見解の違いでした。

いうまでもないことですが、大学のレポートだってウィキペディアの引用なんか認めていませんよ。
つまり防衛省の資料は大学生以下、良くて高校レベル、あるはそこいらの軍オタのブログ程度のレベルということです。ところが、こういう資料を元に財務省とか、永田町の先生方に説明をしているわけです。
財務省も防衛省からの説明は眉唾で聞いたほうが宜しかと。



この件は小野寺大臣の時代に会見でも公開を要求したのですが、内部資料であることを理由に公開を断られました。ですが、普通考えれば単なるメモ程度の内部資料が何故公開できないのか。

公開すると防衛省、自衛隊の権威が失墜するとでも思ったのでしょう。

ですが、この件を公表せずに、関係者も処罰されなかったので、その後も防衛省ではウィキペディアとか、怪しげなネット情報などで資料作っているようです。

今年度に公開された防衛省の行政レビューの有識者への資料も陸自のファーストエイドキットと米陸軍のキットを比べるところを空軍のキットと比較しています。恐らく担当者がネットなどで調べて空軍のJFAKをIFAKIIの改良型と勘違いしたのでしょう。ですがJFAKはIKFAIIを参考とはしていますが、地上の戦闘部隊を想定したものではなく、それまでバラバラだったエアクルーや、基地要員などの職種別のキットを統合したものです。これをIFAKIIの改良型の最新版と勘違いしたのでしょう。陸自のキットと比べるのであれば、IFAKIIと比較すべきでした。

その他用語でも多くのミスがありました。
更に申せば、弾薬の英軍の取り組み例では英軍が弾薬を全部国産でやっているかのような、嘘までついています。ですが英国防省は40ミリグレネードはシンガポールのSTキネティックなどから調達しています。国内では作っておりません。
単に知識がないのか、自分たちに不利なことは有識者を騙そうとうと思ったのかはわかりませんが、どっちにしてもプロも仕事としてはトンデモなレベルです。最近は面白いのでこういう事例を他国の軍隊や国防省関係者に教えて上げております。


画像

3年前のDSEIで展示された、戦傷手当用の人間に装着するキット。

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同じく昨年のDSEIの展示。

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同じく大腿部を切断した患者の手術用のトレーニングキット。

こういう事態にほんとに、自衛隊は備えているのか甚だ疑問です。



東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
「駆け付け警護」は自衛官の命を軽視しすぎだ
http://toyokeizai.net/articles/-/146208


駆けつけ警護に関してJapan In Depth に以下の記事を寄稿しております。

自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その1 情報編
http://japan-indepth.jp/?p=31070
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その2 火力編
http://japan-indepth.jp/?p=31120
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない。その3防御力編 前編
http://japan-indepth.jp/?p=31185
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その4防御力編 後編
http://japan-indepth.jp/?p=31379
自衛隊に駆けつけ警護できる戦闘能力はない その5戦傷救護編
http://japan-indepth.jp/?p=31436

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
南スーダン周辺は破綻国家ばかりで、国家として機能してるケニアはPKOから撤退しました。PKO司令部にはロクなヒューミント情報が入らない状態でしょう。大ヤケドする前にさっさと撤退すべきです。
マリンロイヤル
2016/11/25 12:47
清谷様

本日、地元の図書館にて民進党の機関誌 民進プレスにて、ネクスト防衛大臣の青柳大臣が議員立法で自衛隊救急救命法という法案を提出した記事がありました。 救急医療従事者の育成・確保、一般隊員の医療行為の範囲、救急装備品の備蓄、医療基準とか、内容は妥当か、現実的なのかはわかりませんが、野党の政治家が関心を持つ、危機感を抱くのは清谷さんの根気強い取材と情報発信の成果であると思います。青柳先生は戦車や戦闘機の正面装備だけ議論になっているが、兵站、医療、通信など後方について国会で議論すべきと主張しています。
清谷さん、認めてくれる方も世の中にいます。一歩前進しました。
元キャプテン
2016/11/25 20:31
マリンロイヤル様

先輩の主張する南スーダンからPKO部隊を撤退すべきです。5原則が破綻しているだけでなく、インフラを整備しても 無政府状態では破壊されるし、維持する方法を伝授する術がありません。国益に叶っていません。まず外交で当事者を和平テーブルにつかせ、合意が成立。政府が機能してからPKOを再開すべきです。一旦仕切り直さなければならないと思います。日本政府は駆け付け警護云々より、和平の仲介に努力すべきです。駆け付け警護は政府側又は反政府側と対立・衝突を招き、PKOの公平・中立の原則が崩れ、犠牲者が出ます。私はそう思いますが。
元キャプテン
2016/11/25 20:41
清谷様

現地の情勢について、特殊作戦群や情報本部から身分を偽り、現地に諜報要員を潜入させていることも考えられるのでは?駆け付け警護を考えるなら、現地の情勢を詳しく偵察するのでは?
黒塗りはそういった非公式の手段が明るみになるのを恐れているから?考えすぎかもしれませんが。
元キャプテン
2016/11/25 20:47
清谷様

地元の町長はよく 温泉に行って、住民のオッチャンと世間話しながら、ヒューマン情報を入手しています。部下の職員の報告を鼻から信用してません。だって役人は嘘を付く、隠蔽する、話を盛るのが習性ですから。
ちなみにうちの町長は破産したY証券の社員で、倒産・失業した経験があります。したがって事業や財政は近隣の首長よりはシビアで、よくチェックします。
裸になれば肩書きは関係なく、本音言いますからね。職員の報告と住民の認識の擦れをチェックしていると思います。倒産したのも経営陣に情報が伝わらない、経営陣が裸の王さまになっていた。その教訓を活かしていると思います。さぁ 自衛隊で肩にでかい星cを付けている方々、隊員浴場で若い衆と裸の付き合いして、幕僚の報告と擦れを見つけましょう。文書だけが情報ではありませんよ! 威張り散らすのはトップの仕事ではありません。
元キャプテン
2016/11/26 15:14
>自衛隊は「歌舞伎」をするほどヒマなのか

http://president.jp/articles/-/20696?display=b
KU
2016/11/26 22:26
ここまでこじれた状態で己の身も守れるかどうか怪しい軍隊モドキが何の役に立てるんでしょう?
むしろこの地域に影響力のある大国が主導してどうにか事態を収拾出来ないもんですかね?
仲介って奴はする側の意見を当事者双方が聞いたり尊重できたりするから成立するものですから、地域大国と言って良いケニアが手を引いてしまった以上仲介出来るのはもっと大物じゃないとダメでしょう。
アフリカではポッと出の日本や中国のいう事を聞いてくれるとは思えません。
両国ともに手を引いて当事者の好きにさせれば良いようにも思います。
最悪ルワンダに匹敵するような虐殺が起きるかも知れませんが、それは日本が責任に感じる事ではないでしょう。
八王子の白豚
2016/11/29 00:14
昨日(2016年11月28日)の東京新聞の1面トップに「陸自システム侵入被害、サイバー攻撃情報流出か」という記事が出ていました。相当高度かつ大規模な組織(おそらく外国の情報組織)から侵入を受けたようです。大丈夫でしょうか。
こんにちは
2016/11/29 07:16
陸自の初代のサイバー部隊の隊長もやめちゃったし、中にちゃんとした人材がいるのか不安ですよね。
何しろ情報関連の人間は出世できない組織ですから。
キヨタニ
2016/11/29 10:46
清谷様
こんにちわ様

例のサイバー攻撃の件ですが、必ずしも外国勢力と断言できるものではないでしょう。
システムを熟知した内部若しくはOBの犯行も考えられるのでは?
なぜそう考えるかというと情報畑は出世しにくいだけでなく、改善や創造的な仕事をする人間を疎む、排除する体質はあります。サイバーセキュリティーのトップガンである名和 利夫 ※空自の防空システムを開発・管理 さんも自衛隊のそうした体質に失望して 退官しました。
想像で発言していますが、そういうことも十分あり得るし、似たような事例もあるでしょう。木更津でパワハラを受け 辞める腹いせでコブラを燃やしたり、東芝で元管理職が中国の企業にフラッシュメモリーの情報を売ったり、従業員を大事にしないとそういった報復的な行動をとるでしょう。
もし、そうだとすれば身から出た錆び、ブーメランでしょう。
元キャプテン
2016/11/29 14:43

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